古典文学史(上代〜近世:ジャンル・作者・成立順) ── 問題
基礎
- 次の作品の作者(撰者・編者)はどれですか。『新古今和歌集』 (ア 北畠親房 イ 藤原定家ら(後鳥羽院の命) ウ 本居宣長 エ 曲亭(滝沢)馬琴)
- 次の作品のジャンルはどれですか。『南総里見八犬伝』 (ア 室町時代の短編物語 イ 国学の注釈書 ウ 日記・紀行 エ 読本)
- 三大随筆を成立順に並べたものはどれですか。 (ア 枕草子 → 方丈記 → 徒然草 イ 方丈記 → 枕草子 → 徒然草 ウ 枕草子 → 徒然草 → 方丈記 エ 徒然草 → 方丈記 → 枕草子)
- 八代集の最初と最後はどれですか。 (ア 古今和歌集と千載和歌集 イ 古今和歌集と新古今和歌集 ウ 後撰和歌集と新古今和歌集 エ 万葉集と古今和歌集)
標準
- 次の作品を成立の古い順に並べたものはどれですか。 大鏡/今鏡/水鏡/増鏡 (ア 大鏡 → 今鏡 → 水鏡 → 増鏡 イ 水鏡 → 大鏡 → 今鏡 → 増鏡 ウ 大鏡 → 水鏡 → 今鏡 → 増鏡 エ 増鏡 → 水鏡 → 今鏡 → 大鏡)
- 古典文学史について、万葉集の歌風を表す言葉と、代表的な歌人はどれですか。 (ア 「たをやめぶり」(優美で技巧的)。紀貫之・小野小町・在原業平・僧正遍昭・凡河内躬恒 イ 「さび・しをり」(閑寂)。松尾芭蕉・与謝蕪村・小林一茶・山上憶良・大伴旅人 ウ 「ますらをぶり」(素朴で力強い)。柿本人麻呂・山部赤人・山上憶良・大伴旅人・大伴家持・額田王 エ 「幽玄」(余情と象徴)。藤原定家・西行・藤原俊成・式子内親王・藤原家隆)
- 『更級日記』の作者とその内容として正しいものはどれですか。 (ア 菅原孝標女。源氏物語にあこがれた少女時代から晩年までの回想 イ 藤原道綱母。藤原兼家との結婚生活の苦悩をつづった日記 ウ 阿仏尼。訴訟のため鎌倉へ下った旅の記録 エ 和泉式部。敦道親王との恋を歌を交えて描いた日記)
- 『愚管抄』と『神皇正統記』の著者と特徴はどれですか。 (ア どちらも源平の争乱を描いた軍記物語 イ 『愚管抄』は北畠親房が南朝の正統を、『神皇正統記』は慈円が「道理」を説いた ウ どちらも宮廷生活を記した女房日記 エ 『愚管抄』は慈円が「道理」で、『神皇正統記』は北畠親房が南朝の正統を説いた)
- 次の冒頭文で始まる作品と作者の組み合わせとして正しいものはどれですか。「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。」 (ア 『蜻蛉日記』・藤原道綱母 イ 『和泉式部日記』・和泉式部 ウ 『源氏物語』・紫式部 エ 『枕草子』・清少納言)
- 次の冒頭文で始まる作品の作者とジャンルの組み合わせとして正しいものはどれですか。「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」 (ア 松尾芭蕉・俳諧紀行 イ 井原西鶴・浮世草子 ウ 与謝蕪村・俳諧紀行 エ 上田秋成・読本)
- 次の冒頭文で始まる日記の作者と内容として正しいものはどれですか。「あづま路の道の果てよりも、なほ奥つ方に生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、」 (ア 紀貫之。土佐から京へ帰る船旅の記録 イ 阿仏尼。訴訟のため鎌倉へ下る旅の記録 ウ 菅原孝標女。物語にあこがれた少女時代の回想 エ 藤原道綱母。夫の兼家との結婚生活の苦しみの記録)
- 『徒然草』(序段「つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、」)と『方丈記』の作者に共通することとして最も適当なものはどれですか。 (ア 幕府に仕える武士として記録を書いた イ 出家して世間から離れた立場で書いた ウ 宮中に女房として仕えながら書いた エ 勅撰和歌集の撰者として歌論を書いた)
- 次の一節で知られる作品のジャンルと作者の組み合わせとして正しいものはどれですか。「この世のなごり、夜もなごり、死にに行く身をたとふれば、あだしが原の道の霜。」 (ア 浄瑠璃・近松門左衛門 イ 俳諧紀行・松尾芭蕉 ウ 読本・曲亭(滝沢)馬琴 エ 浮世草子・井原西鶴)
発展
- 『平家物語』が「和漢混淆文」で書かれていることの意味はどれですか。 (ア 日本人と中国人の作者が分担して書いている イ 和歌と漢詩を交互に載せ、場面に応じて使い分けている ウ 和文と漢文訓読調を混ぜた文体で、場面に応じて書き分けている エ 日本語の部分と中国語の部分が分かれて書かれている)
- 近世文学の流れとして正しいものはどれですか。 (ア 近世を通じて京都だけで文学が栄え、江戸では作品が生まれなかった イ 近世には俳諧はなく、和歌と漢詩だけが作られた ウ 元禄期は上方で西鶴・芭蕉・近松、化政期は江戸で馬琴・一九・三馬 エ 化政期は江戸で西鶴・芭蕉・近松、元禄期は上方で馬琴・一九・三馬)
- 次の A〜D の冒頭文で始まる作品を、成立の古い順に並べたものはどれですか。 A「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」 B「今は昔、竹取の翁といふものありけり。」 C「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」 D「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひ給ひける中に、」 (ア B → D → C → A イ B → D → A → C ウ D → B → A → C エ B → A → D → C)
- 次の 2 つの冒頭文に共通する考え方として最も適当なものはどれですか。 『平家物語』「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」 『方丈記』「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」 (ア 勢いのある者は、努力しだいでいつまでも栄え続けられる イ この世のものはすべて移り変わり、とどまらない ウ 善い行いには、のちに善い報いがある エ しみじみとした情趣こそ、文学の中心である)
- 「今は昔」という書き出しが見られる作品の組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア 『土佐日記』と『十六夜日記』 イ 『竹取物語』と『今昔物語集』 ウ 『源氏物語』と『栄花物語』 エ 『伊勢物語』と『大和物語』)
古典文学史(上代〜近世:ジャンル・作者・成立順) ── 解答
基礎
- イ 藤原定家ら(後鳥羽院の命) 答え:藤原定家ら(後鳥羽院の命)。
- エ 読本 答え:読本。
- ア 枕草子 → 方丈記 → 徒然草 枕草子(清少納言・1000 年ごろ)→ 方丈記(鴨長明・1212 年)→ 徒然草(兼好法師・1331 年ごろ)。
- イ 古今和歌集と新古今和歌集 古今(905)・後撰・拾遺・後拾遺・金葉・詞花・千載・新古今(1205)。万葉集は勅撰ではない。
標準
- ア 大鏡 → 今鏡 → 水鏡 → 増鏡 答え:大鏡 → 今鏡 → 水鏡 → 増鏡。三大歌集 8C → 905 → 1205、三大随筆 1000 → 1212 → 1331、四鏡「だいこんみずまし」、女流日記 土佐 935 → 蜻蛉 974 → 和泉 1008 → 紫 1010 → 更級 1060、近世 西鶴 1682 → 芭蕉 1694 → 近松 1703 → 秋成 1776 → 馬琴 1814。
- ウ 「ますらをぶり」(素朴で力強い)。柿本人麻呂・山部赤人・山上憶良・大伴旅人・大伴家持・額田王 答え:「ますらをぶり」(素朴で力強い)。柿本人麻呂・山部赤人・山上憶良・大伴旅人・大伴家持・額田王。
- ア 菅原孝標女。源氏物語にあこがれた少女時代から晩年までの回想 結婚・夫との死別を経た晩年までを描く。「あづま路の道のはてよりも、なほ奥つかたに生ひ出でたる人」で始まる。
- エ 『愚管抄』は慈円が「道理」で、『神皇正統記』は北畠親房が南朝の正統を説いた どちらも中世の史論(歴史書)。『吾妻鏡』は鎌倉幕府の記録。
- ウ 『源氏物語』・紫式部 「いづれの御時にか」(どの帝の御代であったか)で始まり、桐壺の更衣が帝の寵愛を受ける場面。『源氏物語』桐壺の巻の冒頭。出典:紫式部『源氏物語』(11 世紀初め。著作権の保護期間外の古典)。
- ア 松尾芭蕉・俳諧紀行 『おくのほそ道』(松尾芭蕉)の冒頭。月日や年を旅人にたとえ、人生そのものを旅と見る。東北・北陸を旅した記録に俳句を織りこんだ俳諧紀行。出典:松尾芭蕉『おくのほそ道』(17 世紀末。著作権の保護期間外の古典)。
- ウ 菅原孝標女。物語にあこがれた少女時代の回想 『更級日記』の冒頭。東国(上総)で育った作者が、『源氏物語』などの物語にあこがれ、京へ上る旅から晩年までを振り返る。出典:菅原孝標女『更級日記』(11 世紀後半。著作権の保護期間外の古典)。
- イ 出家して世間から離れた立場で書いた 兼好法師も鴨長明も出家した遁世者(隠者)で、世の中から少し離れた所から人の世を見つめた随筆を書いた。宮中の女房が書いた随筆は『枕草子』。
- ア 浄瑠璃・近松門左衛門 近松門左衛門の浄瑠璃『曽根崎心中』(1703 年初演)の道行の一節。実際の心中事件を題材にした世話物。出典:近松門左衛門『曽根崎心中』(作者は 1724 年没。著作権の保護期間外)。
発展
- ウ 和文と漢文訓読調を混ぜた文体で、場面に応じて書き分けている 和文(仮名の柔らかい文体)と漢文訓読調(力強い文体)を混ぜ、合戦の場面は漢語で勇壮に、哀話は和文で情緒的に描く。『方丈記』も和漢混淆文。中世の代表的な文体で、近代文語文の源流でもある。
- ウ 元禄期は上方で西鶴・芭蕉・近松、化政期は江戸で馬琴・一九・三馬 元禄期は 1680〜1700 年代、化政期は 1800 年代前半(秋成の後を受ける)。文化の中心が上方(京・大坂)から江戸へ移る流れと重なる(ht-01 の 18 世紀日本とあわせて)。
- イ B → D → A → C B『竹取物語』(9〜10 世紀)→ D『源氏物語』(11 世紀初め)→ A『方丈記』(1212 年)→ C『おくのほそ道』(17 世紀末)。冒頭文から作品名を言えることが前提になる。
- イ この世のものはすべて移り変わり、とどまらない 「諸行無常」「盛者必衰」も、流れ続けて同じ水でない川も、万物は移り変わるという仏教の無常観を表す。中世の文学に広く見られる考え方。出典:『平家物語』(13 世紀前半の成立とされる。著作権の保護期間外の古典)・鴨長明『方丈記』(1212 年。著作権の保護期間外の古典)。
- イ 『竹取物語』と『今昔物語集』 『竹取物語』は「今は昔、竹取の翁といふものありけり」で始まり、『今昔物語集』は各話が「今は昔」で始まる(『宇治拾遺物語』にも多い)。『伊勢物語』は「昔、男ありけり」の形。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/japanese/jg-07/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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