記述・要約と複数資料の読み取り(実用的文章・グラフ) ── 問題
基礎
- 記述問題「筆者がこのように述べるのはなぜか、説明せよ。」に対する答案の文末として適切なものはどれですか。 (ア 〜ということ。 イ 〜気持ち。/〜という思い。 ウ 〜人物。 エ 〜から。/〜ため。)
- 記述問題で「100 字以内で説明せよ」とあるとき、目安として最低何字以上書くべきですか(字数の 8 割)。
- ある調査で「1 か月に本を 1 冊も読まない」と答えた人の割合が 49 % から 54 % に変わった。これは何ポイントの増加ですか。
- 記述問題の採点について正しいものはどれですか。 (ア 本文をそのまま抜き出せば、それだけで満点 イ 文が美しければ、要素が少し欠けていても満点になる ウ 字数が多いほど高得点になり、短い答えは減点 エ 要素ごとの加点が多く、文の美しさより要素が優先)
- 「便利さの代償は、時間ではなく経験なのである」を「どういうことか、40 字以内で」説明する答案として最も適切なものはどれですか。 (ア 便利さの代償は、時間ではなく経験だったのだということ。 イ 便利になると、待つ・手間をかけるといった経験が失われること。 ウ エスカレーターや翌日配送は、便利で生活を楽にしてくれるということ。 エ 便利さは時間を節約するが、そのぶん忙しくなるということ。)
標準
- 次の自作の文章を 60 字以内で要約するとき、残すべき要素と削るべき要素の組み合わせとして正しいものはどれですか。 「かつて手紙は、書いてから届くまでに数日を要した。一方、メッセージアプリは一秒で届く。だが、その数日の間に書き手が感じていた、相手を思う時間は、一秒の中には存在しない。」 (ア 残す:メッセージアプリの機能の説明/削る:手紙についての描写と「だが」以降(読者にわかりやすい部分を残す) イ 残す:一秒で届くメッセージアプリの便利さ(具体)/削る:相手を思う時間はアプリにはない(主張)(主張よりも例を優先する) ウ 残す:手紙(数日)とアプリ(一秒)の対比・相手を思う時間はアプリにはない(主張)/削る:細かい描写 エ 残す:手紙の書き方と届くまでの日数の説明/削る:手紙とアプリの対比と筆者の評価(本文の順序どおりに残す))
- ある町の高校生は 2012 年に 1200 人、2024 年に 800 人だった。「部活動に入っている」割合は 2012 年が 70 %、2024 年が 85 % だった。2024 年に部活動に入っている高校生の人数は何人ですか。
- ある資料で、図書館の年間利用者が 25 万人から 100 万人に増えた。何倍になりましたか(小数第 2 位まで)。
- アンケート(回答者 500 人)で「読書が好き」と答えた人は 135 人だった。割合は何 % ですか。
- 次の自作の募集要項について、定員に関する条件として正しいものはどれですか。 【要項】対象:市内在住または市内の高校に在学する高校生。定員 20 名(先着順)。申込期間:9 月 1 日〜9 月 20 日(必着)。ただし 9 月 12 日までに申し込んだ人には交通費を支給する。参加費 1000 円(教材費を含む)。同伴の保護者は参加費不要。 (ア 20 名だが抽選で決める(期間内の申込者が定員を超えた場合は抽選になる) イ 定員はなく全員参加できる(20 名は目安で、申込者が多ければ会場を広げる) ウ 20 名で先着順なので、期間内でも定員に達すれば締め切られる エ 20 名を超えても期間内なら受け付ける(先着順は交通費の支給についてだけ適用される))
- 本文の主張「若者の読書離れが進んでいる」の根拠として最も適切な資料はどれですか。 (ア 16〜19 歳で「1 か月に本を 1 冊も読まない」と答えた人の割合の年ごとの推移 イ 全国の書店の店舗数の年ごとの推移(書店が減れば若者が本を読まなくなったと言える) ウ 図書館の建物の延べ床面積の年ごとの推移(図書館が広ければ読書量が多いと言える) エ 出版社の従業員数の年ごとの推移(出版業界が縮小すれば読書離れが進んだと言える))
- 資料の読み取りについて、「n = 30」と書かれた調査結果の割合について注意することはどれですか。 (ア 30 人でも全国の傾向を正確に表しているので、割合をそのまま全国の値として使ってよい イ n は質問の数を表すので、30 問の調査であり回答者数とは関係がない ウ 回答者が 30 人と少ないので、割合の差が小さいときは偶然の可能性があり、一般化しすぎない エ 割合が高い項目ほど信頼できる結果なので、30 人でも 80 % を超えていれば確かな傾向と言える)
- 「2015 年に 20 %、2025 年に 25 %」という割合の変化の言い方として正しいものはどれですか。 (ア 5 ポイント増 イ 変化なし ウ 5 % 増 エ 25 ポイント増)
- 生徒の会話文つきの設問で、生徒 A の発言が先生に「それは資料の読み違いだね」と指摘される形式のとき、解き方として適切なものはどれですか。 (ア A の発言と資料の数字・条件の食い違いを特定する イ 資料を見ずに、常識に合うかどうかで判断する ウ A の発言をそのまま正解として選ぶ エ 先生の発言は無視して、A の発言だけを見る)
発展
- 自作の 2 つの文章について。 文章 I:「伝統とは、変わり続けることで受け継がれるものだ。」 文章 II:「伝統の価値は、変わらない形を守ることにある。」 I の立場から II を評価するとどうなりますか。 (ア II は外国の例を挙げていないので不十分だ イ 形を守ることにこだわると時代に合わなくなり、かえって受け継がれなくなる、と批判できる ウ II は伝統を否定しているので受け入れられない エ II は変化を認めているので I と一致する)
- 「都道府県別に見ると、図書館の数が多い県ほど読書量が多い。したがって図書館を増やせば読書量が増える」という推論の問題点はどれですか。 (ア 都道府県別のデータは、比較に使えないものである イ 図書館の数は読書と無関係だと決めつけている ウ 相関があるだけで因果を断定している エ 読書量は数字で測れないので、比べられない)
- 200 字の要約で、主張・根拠・対比の相手を書いたあと 60 字余ったとき、優先して足すものはどれですか。 (ア 本文を読んだ自分の感想 イ 本文の比喩をそのまま引用する ウ 印象的な具体例をそのまま書き写す エ 主張を支える理由の補足や、筆者の評価)
- 次の文章と資料(どちらもこの問題のために作ったもの。数字は架空)を読んで答えなさい。 【文章】市立図書館は 2025 年 4 月から、平日の閉館時間を午後 7 時から午後 9 時に延ばした。仕事や部活動のあとでも立ち寄れるようにするためである。 【資料】平日午後 7 時以降の入館者数(1 日平均) 2025 年 5 月|32 人 2025 年 9 月|58 人 2026 年 5 月|61 人 文章と資料からわかることとして最も適当なものはどれですか。 (ア 閉館時間の延長は、図書館の貸出冊数を大きく増やした イ 延長後、午後 7 時以降の利用は 1 年でおよそ 2 倍になった ウ 午後 7 時以降の入館者の多くは、部活動帰りの高校生である エ 延長後、図書館全体の入館者数はおよそ 2 倍になった)
- 次のお知らせ(この問題のために作ったもの)と、それを読んだ生徒の発言を比べて答えなさい。 【お知らせ】夏休みの自習室の利用について。期間:7 月 22 日〜8 月 29 日(日曜日は休み)。時間:9 時〜17 時。対象:本校の 1・2 年生(3 年生は別の教室を使います)。利用する日の前日までに、職員室前の用紙に名前を書いてください。 A「3 年の先輩も、この自習室を使えるんだよね。」 B「日曜日以外なら、当日の朝に名前を書けば使えるよ。」 C「平日の午後 4 時なら、まだ使えるね。」 D「7 月 22 日から使えるけど、日曜日は休みだね。」 お知らせの内容と合う発言をしている生徒の組み合わせはどれですか。 (ア A と B イ B と D ウ A と C エ C と D)
記述・要約と複数資料の読み取り(実用的文章・グラフ) ── 解答
基礎
- エ 〜から。/〜ため。 問いの型に文末を合わせる。「どういうことか」→ ということ、「なぜか」→ から、「気持ち」→ 気持ち、「人物」→ 人物、「考え」→ という考え。答え:〜から。/〜ため。。
- 80 字数の 8 割以上を埋める。100 × 0.8 = 80 字。半分程度では要素が足りないと見なされる。
- 5 割合どうしの差は「ポイント」で言う。54 − 49 = 5 ポイント増。「5 % 増」ではない(5 % 増なら 49 % の 5 % 分、つまり 51.5 % になること)。
- エ 要素ごとの加点が多く、文の美しさより要素が優先 「A の要素・B の要素・文末」のように配点される。骨組みを作ってから字数に合わせる。
- イ 便利になると、待つ・手間をかけるといった経験が失われること。 傍線部の語(代償・経験)を本文の言葉で言い換える。傍線部をそのまま繰り返した答案・具体例だけの答案は要素不足。
標準
- ウ 残す:手紙(数日)とアプリ(一秒)の対比・相手を思う時間はアプリにはない(主張)/削る:細かい描写 要約は、主張 → 根拠 → 対比の相手 の順に骨組みを作り、具体例・繰り返し・比喩は削る。答え:残す:手紙(数日)とアプリ(一秒)の対比・相手を思う時間はアプリにはない(主張)/削る:細かい描写。
- 680 実数 = 全体 × 割合。800 × 85 ÷ 100 = 680 人。2012 年は 1200 × 70 ÷ 100 = 840 人だったので、割合は上がっても実数は減っている。「割合の増加 = 実数の増加」ではない。
- 4 倍率 = 後 ÷ 前 = 100 ÷ 25 = 4 倍(300 % 増)。「大きく増えた」は数字で確かめる。
- 27 割合 = 部分 ÷ 全体 × 100 = 135 ÷ 500 × 100 = 27 %。資料の「n = 500」は回答者数。
- ウ 20 名で先着順なので、期間内でも定員に達すれば締め切られる 実用的文章は、設問を先に読み、「または」「ただし」「必着」「先着順」などの条件語に印をつけて照合する。答え:20 名で先着順なので、期間内でも定員に達すれば締め切られる。
- ア 16〜19 歳で「1 か月に本を 1 冊も読まない」と答えた人の割合の年ごとの推移 主張の語(誰の・何が・どうなった)とグラフの題・軸が対応する資料を選ぶ。関連しそうでも別の要因で動く数字(書店数・生産台数など)は直接の根拠にならない。答え:16〜19 歳で「1 か月に本を 1 冊も読まない」と答えた人の割合の年ごとの推移。
- ウ 回答者が 30 人と少ないので、割合の差が小さいときは偶然の可能性があり、一般化しすぎない グラフは、題・軸・単位・注(複数回答・n)・軸の始まり を確認し、割合と実数、相関と因果を区別する。答え:回答者が 30 人と少ないので、割合の差が小さいときは偶然の可能性があり、一般化しすぎない。
- ア 5 ポイント増 割合どうしの差はポイントで言う(25 − 20 = 5 ポイント)。「5 % 増」は 20 × 1.05 = 21 % のこと。倍率で言えば 25 ÷ 20 = 1.25 倍だが、差を言うときに「%」を使うと別の意味になる。
- ア A の発言と資料の数字・条件の食い違いを特定する 食い違いを特定してから、正しい読み取りを選ぶ。誤りの理由(割合と実数の混同・条件の見落とし・因果の思い込み)が設問になる。
発展
- イ 形を守ることにこだわると時代に合わなくなり、かえって受け継がれなくなる、と批判できる それぞれの主張を一文にし、共通点(両方に書いてあることだけ)・相違点(結論・立場)を一言で。「I の立場から II を」は I の基準を II に当てはめる(I にない基準は持ち込まない)。答え:形を守ることにこだわると時代に合わなくなり、かえって受け継がれなくなる、と批判できる。
- ウ 相関があるだけで因果を断定している 相関 ≠ 因果。読書好きが多いから図書館が増えた(逆の因果)、人口規模が両方に影響している(第三の要因)などの可能性がある。
- エ 主張を支える理由の補足や、筆者の評価 筆者の評価(〜が重要・〜すべき)も抽象の要素。要約は抽象(主張・理由・対比・評価)を優先し、具体例は「〜など」で一語にするか削る。自分の意見は入れない。
- イ 延長後、午後 7 時以降の利用は 1 年でおよそ 2 倍になった 資料は「午後 7 時以降」の入館者だけを表し、2025 年 5 月の 32 人から 2026 年 5 月の 61 人へ、およそ 1.9 倍。図書館全体の入館者・利用者の内訳・貸出冊数は、文章にも資料にも書かれていない。資料が何を数えたものかを先に確かめる。
- エ C と D 3 年生は対象外なので A は誤り。名前は前日までに書くので、当日の朝では遅く B も誤り。C は 9〜17 時の範囲内、D は期間と休みの日の両方と合う。実用的な文章は、対象・期限・例外に印をつけてから発言と照らし合わせる。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/japanese/jn-04/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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