植生の多様性と遷移・バイオーム ── 問題
基礎
- 一次遷移(乾性遷移)の次の段階で見られる植物はどれですか。 冷温帯の極相林(陰樹林) (ア 地衣類・コケ植物 イ ススキ・イタドリ ウ ブナ・ミズナラ エ ヤシャブシ・ウツギ)
- 遷移が進む主な理由として正しいものはどれですか。 (ア 植物の種類が年々増えるから イ 気候が変わるから ウ 動物が種子を運ぶから エ 先に入った植物が土壌(有機物・保水力)と光環境(林床が暗くなる)を変え、次の植物に適した環境をつくるから)
- 二次遷移が一次遷移より速く進む理由はどれですか。 (ア 陽樹が育たないから イ 動物が多いから ウ 土壌がすでにあり、種子や地下茎が残っているから エ 気温が高いから)
標準
- 次の気候の地域に成立するバイオームはどれですか。 温帯で降水量が少なく、イネ科の草原 (ア 照葉樹林 イ 熱帯多雨林 ウ 雨緑樹林 エ ステップ)
- 本州中部の山で、次の標高(垂直分布)に見られるバイオームと植物はどれですか。 山地帯(約 700〜1,700 m) (ア 針葉樹林(シラビソ・コメツガ) イ 夏緑樹林(ブナ) ウ 照葉樹林(シイ・カシ) エ 高山草原(お花畑)・ハイマツ)
- 陽生植物と陰生植物について、光飽和点はどちらが高いですか。 (ア 同じ イ 陽生植物 ウ 陰生植物 エ 決まっていない)
- 極相林で高木が倒れてできた明るい空間(ギャップ)で起こることとして正しいものはどれですか。 (ア 地衣類から一次遷移がやり直される イ 陰樹だけが育つ ウ 陽樹の種子が発芽して育ち、やがて陰樹に置きかわる(ギャップ更新)。これにより極相林でも多様性が保たれる エ 何も育たず裸地のまま残る)
- 日本のバイオームが主に気温だけで決まる理由はどれですか。 (ア 日本には草原がないから イ 日本はどの地域も年降水量が十分に多く、森林が成立できるから ウ 日本は島国だから エ 日本には気温の差がないから)
発展
- 森林の階層構造で、林床に届く光について正しいものはどれですか。 (ア 高木層でほとんど吸収され、林床には数 % 程度しか届かないため、光補償点の低い植物が育つ イ 林床にも上と同じ量の光が届く ウ 林床のほうが明るい エ 林床には光がまったく届かない)
- 里山の雑木林(コナラ・クヌギ)について正しいものはどれですか。 (ア 極相林である イ 一次遷移の最初の段階である ウ 人の手が入っていない原生林である エ 人が薪などのために定期的に伐採して維持してきたため、陽樹林(遷移の途中段階)が保たれている)
- 照葉樹林の葉の特徴と、それが適応している気候の組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア 葉が針状で寒さに強い。亜寒帯 イ 葉が小さく硬く、夏の乾燥に耐える。地中海性気候 ウ 葉が厚く光沢があり、冬も落葉しない(常緑)。温暖で降水量の多い暖温帯 エ 葉が薄く冬に落葉する。冷温帯)
植生の多様性と遷移・バイオーム ── 解答
基礎
- ウ ブナ・ミズナラ 裸地 → 地衣類・コケ → 草原(ススキ)→ 低木林 → 陽樹林(アカマツ・コナラ)→ 混交林 → 陰樹林(暖温帯はシイ・カシ、冷温帯はブナ)= 極相。答え:ブナ・ミズナラ。
- エ 先に入った植物が土壌(有機物・保水力)と光環境(林床が暗くなる)を変え、次の植物に適した環境をつくるから 土壌の発達と林床の光の減少が、草本 → 陽樹 → 陰樹の置きかわりを進める。
- ウ 土壌がすでにあり、種子や地下茎が残っているから 山火事・伐採跡・耕作放棄地は土壌ができているので、草原の段階から始まることが多い。
標準
- エ ステップ 降水量が多ければ森林で、気温の高い順に熱帯多雨林 → 亜熱帯多雨林 → 照葉樹林 → 夏緑樹林 → 針葉樹林。降水量が少ないと草原(サバンナ・ステップ)→ 砂漠。寒帯はツンドラ。答え:ステップ。
- イ 夏緑樹林(ブナ) 標高が 100 m 上がると気温は約 0.5〜0.6 ℃ 下がる。低いほうから照葉樹林 → 夏緑樹林 → 針葉樹林 → 高山草原(森林限界より上は森林ができない)。答え:夏緑樹林(ブナ)。
- イ 陽生植物 陰生植物は光補償点・光飽和点が低く、弱い光でも生きられる。陽生植物は強い光で光合成速度が大きいが、弱い光では呼吸のほうが上回り枯れる。答え:陽生植物。
- ウ 陽樹の種子が発芽して育ち、やがて陰樹に置きかわる(ギャップ更新)。これにより極相林でも多様性が保たれる 極相林は完全に静止した状態ではなく、小規模な遷移をくり返している。
- イ 日本はどの地域も年降水量が十分に多く、森林が成立できるから 降水量が十分なので、気温(緯度・標高)によって亜熱帯多雨林 → 照葉樹林 → 夏緑樹林 → 針葉樹林と変わる。
発展
- ア 高木層でほとんど吸収され、林床には数 % 程度しか届かないため、光補償点の低い植物が育つ 発達した森林の林床の相対照度は 1〜数 %。陰生植物・シダ・コケが育つ。
- エ 人が薪などのために定期的に伐採して維持してきたため、陽樹林(遷移の途中段階)が保たれている 放置すると遷移が進んで陰樹林(シイ・カシ)に変わる。
- ウ 葉が厚く光沢があり、冬も落葉しない(常緑)。温暖で降水量の多い暖温帯 クチクラ層が発達して光沢がある。シイ・カシ・クスノキ・タブノキ。
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