自然災害と防災(ハザードマップ・日本の災害) ── 問題
基礎
- 次の災害の事例にあたるものはどれですか。 1995 年、M7.3 の内陸型地震で建物の倒壊や火災により約 6,400 人が亡くなった (ア 能登半島地震 イ 広島土砂災害 ウ 伊勢湾台風 エ 阪神・淡路大震災)
- 災害のしくみについて、津波について正しいものはどれですか。 (ア 第 1 波が必ず最大なので、第 1 波をやり過ごせば安全に戻ってよい イ 沖ほど高く岸に近づくと低くなるので、海岸の湾奥ほど被害が小さい ウ 必ず引き波から始まるので、海水が引いたら津波の合図として避難すればよい エ 第 1 波が最大とは限らず、引き波から始まるとも限らない。浅い所で高くなり、リアス海岸の湾奥で増幅する)
- 日本付近で接する 4 枚のプレートはどれですか。 (ア アフリカ・南アメリカ・北アメリカ・ユーラシアの各プレート イ 太平洋・フィリピン海・北アメリカ・ユーラシアの各プレート ウ 太平洋・大西洋・インド洋・北極海の各プレート エ 太平洋・ナスカ・ココス・カリブの各プレート)
- 南海トラフ巨大地震について正しいものはどれですか。 (ア 30 年以内の発生確率は 1% 未満とされる海溝型地震 イ 北海道沖で起こる内陸型(直下型)の地震とされる ウ 静岡県〜九州沖の海溝型地震で、発生確率が高いとされる エ 2011 年にすでに発生し、当面は起こらないとされる)
- 図は山地から平野への地形の模式図です。大雨のとき川の水があふれて浸水しやすく、地震では液状化も起こりやすい地点はどれですか。 (ア C イ B ウ D エ A)
- 写真は高知県黒潮町の施設です。海に近く高台がない地区にこの建物がつくられた目的はどれですか。 (ア 洪水のとき川の水を一時的にためるため イ 土石流の土砂を受け止めるため ウ 津波のとき住民がすぐに高い場所へ逃げるため エ 火山灰の観測のため)
標準
- 地形図やハザードマップを読むとき、次の場所で特に警戒すべき災害はどれですか。 周囲より高い台地や河岸段丘の段丘面にある住宅地 (ア 液状化と高潮 イ 高潮・洪水・津波による浸水 ウ 比較的安全(ただし崖の縁は崩れる危険) エ がけ崩れ・地すべり)
- 次の防災の取り組みは、自助・共助・公助のどれにあたりますか。 消防団が地域を巡回し、住民に避難を呼びかける (ア 共助 イ 自助 ウ 公助)
- 防災・減災の制度について、「指定緊急避難場所」と「指定避難所」の違いとして正しいものはどれですか。 (ア 緊急避難場所は自宅、避難所は学校 イ 緊急避難場所は災害から命を守るために逃げる場所(災害の種類ごとに指定)、避難所は被災後に滞在する施設 ウ 同じもの エ 緊急避難場所は海岸、避難所は山)
- 噴火警戒レベルについて正しいものはどれですか。 (ア 火山の標高で決まり、高い火山ほどレベルが上がる イ レベル 1〜3 の 3 段階で、気象庁が発表する ウ 5 段階で、気象庁が常時観測火山ごとに発表する エ 各自治体が独自の基準で決め、段階の数も異なる)
- 「流域治水」の考え方として正しいものはどれですか。 (ア 川を全部コンクリートで固め、水を早く海へ流す イ 堤防をさらに高くすれば、それ以外の対策は不要とする ウ ダムや堤防に頼りきらず、流域全体で水害を減らす エ 人口の多い川の下流だけを、堤防で重点的に守る)
- 図の A 地点(扇状地の中央)で警戒すべき災害と、その理由の組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア 高潮:台風の気圧低下と強風で海面が上がるから イ 土石流:谷の出口に土砂が一気に流れ出す地形だから ウ 地すべり:粘土層の上をゆっくり広く動くから エ 津波:湾の奥で波が増幅されるから)
- 次の災害ア〜エを、起きた年の古い順に並べたものはどれですか。 ア 能登半島地震 イ 雲仙普賢岳の火砕流 ウ 西日本豪雨(平成 30 年 7 月豪雨) エ チリ地震津波 (ア エ → イ → ア → ウ イ ウ → エ → ア → イ ウ エ → ウ → イ → ア エ エ → イ → ウ → ア)
- 大雨の夜、高校生のコウさんと祖母の会話です。空欄に入る内容として最も適当なものを選びなさい。 祖母「市から『警戒レベル 4 避難指示』が出たって。まだ雨は小降りだし、もう少し様子を見ようか。」 コウ「レベル 4 は( )という意味だから、今のうちに避難しよう。」 (ア 避難するかどうかは各自で判断し、市からの次の連絡を待つ段階である イ 高齢者など避難に時間のかかる人だけが避難を始めればよい段階である ウ 危険な場所にいる人は全員避難する段階で、レベル 5 を待ってはいけない エ すでに災害が起きていて、命を守るためにその場で最善を尽くす段階である)
- 災害について述べた次の文 X・Y の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 X 海溝型地震は、海洋プレートが沈みこむ境界で起こり、マグニチュード 8〜9 の規模で津波をともなうことが多い。 Y 熱帯低気圧は、発生する海域によって台風・ハリケーン・サイクロンと呼び名が変わる。 (ア X 正・Y 正 イ X 正・Y 誤 ウ X 誤・Y 正 エ X 誤・Y 誤)
発展
- 世界の災害と気候変動について、2015 年に仙台で開かれた国連防災世界会議で採択された国際的な枠組みはどれですか。 (ア パリ協定(2015 年、気温上昇を 2 ℃ 未満に抑える目標を定めた) イ 仙台防災枠組 ウ 京都議定書(1997 年、温室効果ガスの削減目標を定めた) エ ラムサール条約(1971 年、水鳥の生息地となる湿地を守る))
- 岩手県宮古市姉吉地区の碑文「此処より下に家を建てるな」が示す教訓はどれですか。 (ア 一度津波が来た場所には、津波は二度と来ない イ 堤防を高くすれば、碑より下にも家を建ててよい ウ 高い所は地震の揺れに弱いので、低地に住むべきだ エ 津波が届いた高さより下に住まないことが確実な対策になる)
- 要配慮者(高齢者・障害者・乳幼児・外国人など)への防災の取り組みとして適切なものはどれですか。 (ア 要配慮者も自力で避難することを前提に計画を立てる イ 避難行動要支援者名簿や個別避難計画の作成、多言語での情報提供 ウ 外国人には混乱を避けるため、日本語だけで災害の情報を出すことにする エ 避難所は混乱を防ぐため健常者だけを受け入れる)
- 資料 1 はある市の 3 地点 A〜C の地形、資料 2 のア〜ウは特に警戒すべき災害です。A〜C とア〜ウの組み合わせとして最も適当なものを選びなさい。 資料 1 A 河口に近い埋立地で、標高は 0〜1 m。直線的な海岸線と区画が見られる。 B 山地の谷が平野に出る所で、等高線が扇形に広がっている。 C 海に面した入り江が奥に向かって細くなる湾の、いちばん奥にある集落。 資料 2 ア 大雨のときの土石流 イ 台風のときの高潮と、地震のときの液状化 ウ 地震のあとの津波の増幅 (ア A イ B ア C ウ イ A ア B イ C ウ ウ A イ B ウ C ア エ A ウ B ア C イ)
自然災害と防災(ハザードマップ・日本の災害) ── 解答
基礎
- エ 阪神・淡路大震災 答え:阪神・淡路大震災。
- エ 第 1 波が最大とは限らず、引き波から始まるとも限らない。浅い所で高くなり、リアス海岸の湾奥で増幅する 答え:第 1 波が最大とは限らず、引き波から始まるとも限らない。浅い所で高くなり、リアス海岸の湾奥で増幅する。
- イ 太平洋・フィリピン海・北アメリカ・ユーラシアの各プレート 海洋プレート 2 枚が大陸プレート 2 枚の下に沈みこむ。世界の地震の約 1 割、活火山 111 が日本に。
- ウ 静岡県〜九州沖の海溝型地震で、発生確率が高いとされる 過去には 1707 年宝永、1854 年安政、1944・46 年昭和の地震が約 100〜150 年間隔で起きている。30 年以内の発生確率は、2025 年 9 月の見直しで「60〜90% 程度以上」(別の計算方法では「20〜50%」)とされた。
- ア C C は自然堤防の背後にある後背湿地。周囲より低く水はけが悪いので浸水しやすく、地下水位が高い砂質の地盤では液状化も起こる。B の自然堤防と D の台地は周囲より高く比較的安全、A の扇央は土石流に注意。
- ウ 津波のとき住民がすぐに高い場所へ逃げるため 津波避難タワー。南海トラフ地震で想定される津波から、高台まで逃げる時間がない地区の住民が垂直に避難する。川の水をためるのは調節池・地下放水路、土砂を受け止めるのは砂防ダム。
標準
- ウ 比較的安全(ただし崖の縁は崩れる危険) 低地 = 浸水・液状化、扇央・谷口 = 土石流、急斜面 = 崩れ、湾奥 = 津波、台地 = 比較的安全。地理院地図の旧版地形図・土地条件図・自然災害伝承碑も手がかり。答え:比較的安全(ただし崖の縁は崩れる危険)。
- ア 共助 自助 = 自分・家族、共助 = 地域、公助 = 行政。阪神・淡路大震災では救出の約 8 割が近隣住民(共助)で、大災害では公助だけでは間に合わない。答え:共助。
- イ 緊急避難場所は災害から命を守るために逃げる場所(災害の種類ごとに指定)、避難所は被災後に滞在する施設 警戒レベル 3 高齢者等避難 → 4 避難指示(全員)→ 5 緊急安全確保。避難勧告は 2021 年に廃止。答え:緊急避難場所は災害から命を守るために逃げる場所(災害の種類ごとに指定)、避難所は被災後に滞在する施設。
- ウ 5 段階で、気象庁が常時観測火山ごとに発表する 1(活火山であることに留意)から 5(避難)までの 5 段階。レベル 2 火口周辺規制、3 入山規制、4 高齢者等避難、5 避難。
- ウ ダムや堤防に頼りきらず、流域全体で水害を減らす 上流の森林・田んぼの貯水・遊水地・土地利用規制・避難など、流域全体で取り組む。気候変動で想定を超える雨が増えたため、2020 年ごろから国の方針になった。
- イ 土石流:谷の出口に土砂が一気に流れ出す地形だから 扇状地は谷の出口に土砂が積もってできた地形。大雨で谷から土砂が一気に流れ下る土石流の通り道になる。高潮・津波は海岸の災害。
- エ エ → イ → ウ → ア 古い順に チリ地震津波(1960 年)、雲仙普賢岳の火砕流(1991 年)、西日本豪雨(平成 30 年 7 月豪雨)(2018 年)、能登半島地震(2024 年)。答え:エ → イ → ウ → ア。
- ウ 危険な場所にいる人は全員避難する段階で、レベル 5 を待ってはいけない 2021 年の改正で避難勧告は廃止され、レベル 4 の避難指示で危険な場所の全員が避難する。レベル 3 は高齢者等避難、レベル 5 の緊急安全確保はすでに災害が起きている状態で、そこからの避難は危険が大きい。
- ア X 正・Y 正 X:正しい(東日本大震災)。活断層がずれて M7 前後で起こり、直下の都市に大きな被害を出すのは内陸(直下)型地震。Y:正しい。北西太平洋で台風、大西洋などでハリケーン、インド洋などでサイクロン。
発展
- イ 仙台防災枠組 答え:仙台防災枠組。
- エ 津波が届いた高さより下に住まないことが確実な対策になる 碑は過去の津波の到達点を示し、住む場所を制限することで被害を防いだ。1933 年の昭和三陸地震後に建てられ、2011 年の津波は碑の手前で止まり集落は無事だった。
- イ 避難行動要支援者名簿や個別避難計画の作成、多言語での情報提供 東日本大震災の死者の約 6 割が 65 歳以上。2021 年から個別避難計画の作成が市町村の努力義務に。福祉避難所の指定や、やさしい日本語での情報提供も進められている。
- ア A イ B ア C ウ 標高の低い埋立地は高潮と液状化(イ)、谷の出口の扇状地は土石流(ア)、リアス海岸のような湾の奥は津波が高くなりやすい(ウ)。地形のサインから災害を結びつけるのがハザードマップの読み方。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/social/gt-09/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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