市場経済のしくみ(需要と供給・市場の失敗・企業) ── 問題
基礎
- ある商品の需要量 D と供給量 S が価格 P(円)に対して D = 70 − P、S = 10 + 2P で表されるとき、均衡価格は何円ですか。
- 時給 1200 円のアルバイトを 4 時間休んで、入場料 1500 円のイベントに行った。このとき、イベントに行くことの機会費用(あきらめたアルバイト収入)は何円ですか。
- 次の出来事が起こったとき、需要曲線・供給曲線はどう動き、均衡価格はどうなりますか。 生産者の賃金が上がった (ア 需要曲線が左に動き、均衡価格は下がる イ 供給曲線が左に動き、均衡価格は上がる ウ 需要曲線が右に動き、均衡価格は上がる エ 供給曲線が右に動き、均衡価格は下がる)
- 需要曲線と供給曲線の形として正しいものはどれですか。 (ア 需要曲線は右下がり、供給曲線は右上がり イ 需要曲線は右上がり、供給曲線は右下がり ウ 需要曲線も供給曲線も水平 エ 需要曲線も供給曲線も右上がり)
- 公共料金の例として正しいものはどれですか。 (ア 電気・水道料金など、国や自治体が決定・認可する価格 イ 株式の価格(市場の売買で決まる) ウ 為替レート(通貨の売買で決まる) エ スーパーで売られる食品の価格(店が決める))
標準
- 需要量 D = 170 − 2P、供給量 S = 20 + P の市場で、価格が 70 円に設定された。このとき超過供給(売れ残り)は何個ですか。
- ある会社の株を 1 株 1000 円で 100 株買い、1 年後に 1 株 1100 円で売った。この間に 1 株あたり 50 円の配当を受け取った。利益の合計は何円ですか(損失なら負の数で)。
- 次の事例は「市場の失敗」のどの類型にあたりますか。 同じ業界の企業が話し合って価格を決めた (ア 独占・寡占(カルテル) イ 情報の非対称性(モラルハザード) ウ 外部不経済(外部性) エ 公共財(非排除性・非競合性))
- 経済の考え方と経済思想について、ケインズの主張として正しいものはどれですか。 (ア 通貨量を一定の割合で増やすだけでよく、政府の裁量的な介入は不要だ(マネタリズム) イ 不況の原因は有効需要の不足で、政府が公共事業などで需要をつくるべきだ(大きな政府・修正資本主義) ウ 政府は経済に介入せず自由放任にすれば、市場が自動的に完全雇用を実現する(古典派) エ 生産手段を共有して計画経済にすれば、恐慌も失業もない社会が実現する(マルクス))
- 市場と企業について、CSR と ESG 投資の意味はどれですか。 (ア CSR は企業の利益の最大化、ESG 投資は株主への配当の最大化を重視すること イ CSR も ESG 投資も政府が企業に課す規制のことで、企業は法律で義務づけられている ウ CSR は企業の社会的責任(環境・人権・地域への配慮)、ESG 投資は環境・社会・企業統治を重視して投資先を選ぶこと エ CSR も ESG 投資も企業のイメージを高めるための広告活動のこと)
- 「価格が下がったので需要量が増えた」という変化を需給曲線で表すとどうなりますか。 (ア 需要曲線が右にシフトする イ 供給曲線が右にシフトする ウ 需要曲線が左にシフトする エ 需要曲線上を右下へ移動する)
- 消費者を守る制度として正しいものはどれですか。 (ア クーリングオフ、製造物責任法、消費者契約法 イ 独占禁止法と公正取引委員会の監視 ウ 労働基準法などの労働三法 エ 日本銀行の金融政策と政府の財政政策)
- 次の表は、ある商品の価格と需要量・供給量の関係です。均衡価格は何円ですか。 価格|需要量|供給量 200 円|135 個|110 個 210 円|120 個|120 個 220 円|105 個|130 個 230 円|90 個|140 個 240 円|75 個|150 個
- 生徒のコウさんとアンナさんの会話を読み、空欄 A・B に入る語句の組み合わせとして最も適当なものを選びなさい。 コウ「工場の煙で近所の人が健康被害を受けても、その費用は製品の価格に入っていないよね。」 アンナ「市場を通さずに第三者に損害を与える( A )だね。汚染する量に応じて税をかける( B )を使えば、企業が排出を減らす動機が生まれるよ。」 (ア A 情報の非対称性・B 課徴金減免制度 イ A 外部不経済・B 補助金 ウ A 外部不経済・B 環境税(ピグー税) エ A 外部経済・B 環境税(ピグー税))
- 企業と市場のルールについて述べた次の文 X・Y の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 X 他の会社の株式を持って支配する持株会社は、独占禁止法で現在も全面的に禁止されている。 Y 2006 年施行の会社法で、株式会社をつくるのに 1,000 万円以上の資本金が必要になった。 (ア X 正・Y 正 イ X 正・Y 誤 ウ X 誤・Y 正 エ X 誤・Y 誤)
発展
- 「政府の失敗」とは何ですか。 (ア 政府与党が選挙で負け、政権を失うこと イ 政府の介入がかえって非効率や財政赤字を生むこと ウ 政府が国会で法律を成立させられないこと エ 市場がうまく機能せず、資源の配分がゆがんでしまうこと)
- 排出量取引が「市場メカニズムを使った環境対策」といわれる理由はどれですか。 (ア 税金で環境対策の費用をまかない、企業に補助するから イ 政府が企業ごとに排出量を直接命令して減らすから ウ 排出枠を売買させ、削減コストの低い企業から削減が進むから エ 企業が自主的に排出を減らし、報告するだけだから)
- 次の資料 1・2 は、ある年の冬のキャベツの市場について述べたものです。資料から考えられる、キャベツの均衡価格と取引量の変化として最も適当なものを選びなさい。 資料 1 主な産地で天候不順が続き、キャベツの収穫量が大きく減った。 資料 2 同じ時期に鍋料理が流行し、キャベツを買う家庭が増えた。 (ア 供給が増えて需要が減るので、価格は下がり取引量は増える イ 価格は上がるが、取引量が増えるか減るかは変化の大きさしだいである ウ 需要と供給の変化がちょうど打ち消し合い、価格は変わらず取引量だけ減る エ 供給も需要も増えるので、価格も取引量もどちらも上がる)
市場経済のしくみ(需要と供給・市場の失敗・企業) ── 解答
基礎
- 20 D = S より 70 − P = 10 + 2P → 3P = 60 → P = 20 円。均衡数量は 50 。
- 4800 機会費用 = あきらめた選択肢の価値 = 1200 × 4 = 4800 円。入場料 1500 円は実際の支出で、機会費用とは別に数える(合計の負担は 6300 円)。
- イ 供給曲線が左に動き、均衡価格は上がる 買い手側の事情(所得・流行・関連商品の価格)は需要曲線、売り手側の事情(コスト・技術・天候・税・補助金)は供給曲線を動かす。右 = 増加。答え:供給曲線が左に動き、均衡価格は上がる。
- ア 需要曲線は右下がり、供給曲線は右上がり 価格が下がると買う量が増え、価格が上がると売る量が増える。横軸が数量、縦軸が価格。交点が均衡価格・均衡数量。
- ア 電気・水道料金など、国や自治体が決定・認可する価格 自然独占になりやすい事業で、市場に任せると価格が高くなりすぎるため。ガス料金や鉄道運賃なども含む。
標準
- 60 価格 70 のとき D = 30、S = 90。S − D = 60 個の超過供給。均衡価格 50 円より高いので売れ残りが出て価格は下がる。
- 15000 売買差益(キャピタルゲイン)=(1100 − 1000)× 100 = 10000 円、配当 = 50 × 100 = 5000 円。合計 15000 円。
- ア 独占・寡占(カルテル) 市場の失敗:独占・寡占、外部性(不経済・経済)、公共財、情報の非対称性。それぞれ政府の介入(独禁法・環境税・税による供給・消費者保護)の根拠になる。答え:独占・寡占(カルテル)。
- イ 不況の原因は有効需要の不足で、政府が公共事業などで需要をつくるべきだ(大きな政府・修正資本主義) 答え:不況の原因は有効需要の不足で、政府が公共事業などで需要をつくるべきだ(大きな政府・修正資本主義)。
- ウ CSR は企業の社会的責任(環境・人権・地域への配慮)、ESG 投資は環境・社会・企業統治を重視して投資先を選ぶこと 答え:CSR は企業の社会的責任(環境・人権・地域への配慮)、ESG 投資は環境・社会・企業統治を重視して投資先を選ぶこと。
- エ 需要曲線上を右下へ移動する 需要曲線そのものは動かない。価格そのものの変化は曲線上の移動。曲線がシフトするのは価格以外の要因(所得・流行・コストなど)が変わったとき。
- ア クーリングオフ、製造物責任法、消費者契約法 製造物責任法(PL 法)は欠陥商品の被害について企業に無過失責任を負わせる。消費者庁は 2009 年に発足。情報の非対称性への対策。2022 年の成年年齢引き下げで 18・19 歳の契約トラブルが課題。
- 210 需要量と供給量が等しくなる価格が均衡価格。表では 210 円のとき、どちらも 120 個で等しい。たとえば 240 円では供給量 150 個が需要量 75 個を上回り(超過供給・売れ残り)、価格は下がっていく。
- ウ A 外部不経済・B 環境税(ピグー税) 第三者に損害を与えるのが外部不経済(公害・温暖化)。環境税(ピグー税)や排出量取引で、社会が負っていた費用を企業の費用に組みこむ。補助金は外部経済(教育など)を増やすときの手段。
- エ X 誤・Y 誤 X:誤り。持株会社は 1997 年の独占禁止法改正で解禁された。Y:誤り。会社法は最低資本金の制度をなくし(資本金 1 円でも設立できる)、有限会社を廃止して合同会社を新設した。
発展
- イ 政府の介入がかえって非効率や財政赤字を生むこと 新自由主義は政府の失敗を強調し、ケインズ主義は市場の失敗を強調する。どちらをどれだけ重くみるかが政策の対立軸。
- ウ 排出枠を売買させ、削減コストの低い企業から削減が進むから CO₂ の排出枠に価格をつけ、社会全体で効率よく排出を減らせる。外部不経済を「内部化」する方法。環境税(ピグー税)も同じ発想。
- イ 価格は上がるが、取引量が増えるか減るかは変化の大きさしだいである 資料 1 は供給曲線の左へのシフト(価格↑・量↓)、資料 2 は需要曲線の右へのシフト(価格↑・量↑)。価格はどちらでも上がるが、取引量は逆向きの力がはたらくので、どちらの変化が大きいかで決まる。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/social/kk-05/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
📄 紙で解くなら プリント(レベルと問題数を選べます)。このページをそのまま印刷しても各レベル 10 問と解答が出ます。