評論の読み方(対比・具体と抽象・接続語・筆者の主張) ── 問題
基礎
- 次の接続語の種類(働き)はどれですか。「なお」 (ア 順接(前が原因・後が結果) イ 逆接(前と反対の内容・後が筆者の本音) ウ 補足(前の内容への条件・例外) エ 添加(同じ方向の情報を追加))
- 「たしかに便利な道具は生活を楽にする。しかし、楽になった分だけ私たちは何かを失ってもいる。」この文で筆者の本音はどちらですか。 (ア 「しかし」の後:楽になった分だけ何かを失っている イ どちらも筆者の考えではない ウ 両方とも同じ重さの主張 エ 「たしかに」の後:便利な道具は生活を楽にする)
- 「私たちは本当に自由になったと言えるだろうか。」という文末表現の働きはどれですか。 (ア 読者への質問。答えは読者にゆだねる イ 単なる疑問。筆者は答えを知らない ウ 反語。「自由になったとは言えない」という強い主張 エ 譲歩。自由になったことを認めている)
標準
- 次の自作の文章の空欄に入る接続語として最も適切なものはどれですか。 「方言は、その土地の気候や暮らしと結びついて育った言葉である。〔 〕、方言が消えることは、単に語彙が減ることではなく、土地の記憶の一部が消えることを意味する。」 (ア しかし イ たとえば ウ 一方 エ したがって)
- 次の自作の文章で、筆者の主張(最も抽象的なまとめ)にあたる文はどれですか。 「①かつて手紙は、書いてから届くまでに数日を要した。②一方、メッセージアプリは一秒で届く。③だが、その数日の間に書き手が感じていた、相手を思う時間は、一秒の中には存在しない。④私も先週、三通のメッセージを送った。」 (ア ② イ ③ ウ ① エ ④)
- 次の自作の文章で、傍線部(「マンション」)の「具体例」と「抽象(まとめ)」の関係として正しい説明はどれですか。 「都市は匿名の場所である。具体的には、同じマンションに十年住んでも隣人の名前を知らず、エレベーターで会えば小さく頭を下げるだけ、という暮らしが普通になっている。」 (ア マンション暮らしの不便さを批判し、隣人と親しくすべきだと筆者が提案している イ 隣人には挨拶をすべきだという主張で、都市についての話はマナーを説くための前置き ウ 十年住めば隣人と親しくなれると、筆者が都市の暮らしの希望を述べている エ 「マンション」の暮らしは具体例。都市が匿名の場所であるという抽象を示すもの(設問の答えは抽象の側))
- 次の自作の文章の対比の軸と、筆者がプラスに評価している側の組み合わせはどれですか。 「祖母は料理の分量を量らない。「このくらい」と言って塩をつまむ。一方、私はレシピどおりに大さじ一杯を量る。私の料理は毎回同じ味になり、祖母の料理は毎回少し違う。けれど、家族が「おいしい」と言うのは、決まって祖母の料理のほうだった。」 (ア 祖母/私。筆者は自分の料理の側に立ち、祖母のやり方を不正確だと批判する イ 量る料理/量らない料理。筆者はレシピどおりに量る料理の正確さの側を評価する ウ レシピどおりに量る料理(毎回同じ・言葉にできる知識)/祖母の手加減の料理(毎回違う・身体の知識)。筆者は祖母の側の知識の価値を述べる エ 同じ味/違う味。筆者は毎回同じ味になることの側を重視する)
- 次の自作の文章の傍線部「この学び方」が指す内容として最も適切なものはどれですか。 「子どもは身体で世界を学ぶ。この学び方は、大人になると忘れられがちだ。」 (ア 大人になってから身につける、図鑑や本で世界を学ぶ学び方のこと イ 身体で学んだことを大人になると忘れてしまうこと ウ 身体で世界を学ぶこと エ 世界そのもの(子どもが身体で触れる雪や土などの具体的なもののこと))
- 評論の選択肢を吟味するとき、次の選択肢(自作)が外れる理由として最も適切なものはどれですか。 本文の主張:「便利さの代償は、時間ではなく経験である。」 選択肢:「便利さはすべての経験を奪い、人間を不幸にする。」 (ア 具体例をそのまま書いている(抽象レベルが合わない・例にすぎない) イ 言い過ぎ・限定し過ぎ(「すべて」「不幸にする」は本文にない強さ) ウ 内容の逆転(本文と反対のことを言っている) エ 言い過ぎ・限定し過ぎ(「唯一」「のみ」は本文にない強さ))
- 次の設問の型に対する解き方として最も適切なものはどれですか。「「〜とはどういうことか」(内容説明)」 (ア 傍線部の前後の「なぜなら」「〜からだ」や因果の接続語を探し、選択肢の末尾「〜から」が傍線部とつながるか確かめる イ 最終段落と「つまり」の後を確認し、言い過ぎ(すべて・唯一)や本文にない主張を外す ウ 傍線部の語を言い換えた箇所(直前直後・同じキーワードの文)を探し、比喩や指示語を普通の言葉に戻す エ 空欄の前後の関係(反対なら逆接、例なら例示、まとめなら換言、追加なら添加)を確かめる)
- 評論を読むとき、本文より先に設問にざっと目を通す理由として適切なものはどれですか。 (ア 設問の数で配点を計算するため イ 本文を読まずに答えるため ウ 選択肢を先に覚えて、本文をその言葉で探すため エ 傍線部の位置と問いの型(理由・内容・趣旨)がわかり、読みながら該当箇所に印をつけられるから)
- 「抽象 → たとえば → 具体 → つまり → 抽象」の型で書かれた段落について、設問「筆者の考えを説明したもの」の答えはどちらのレベルですか。 (ア 接続語そのもの イ 具体例のレベル。例が最も詳しいから ウ どちらでもよい エ 抽象(まとめ)のレベル。具体例は説明の材料で、選択肢では言い換えられるか消える)
発展
- 評論で筆者が「A を否定するわけではない。しかし A だけでは〜」と書くとき、筆者の立場の読み方として適切なものはどれですか。 (ア A の価値も認めたうえで、B(A に欠けているもの)の必要を説いている。「A は悪い」と決めつける選択肢は外す イ B を否定し A を支持している ウ A を全面的に否定している エ A と B は無関係だと述べている)
- 選択肢を 2 つに絞ったあとの手順として適切なものはどれですか。 (ア 本文の言葉がそのまま多く入っている方を選ぶ イ 文が長い方を選ぶ ウ 2 つの選択肢の差がある部分だけを本文と照合し、本文に根拠のない方を外す エ 自分の考えに近い方を選ぶ)
評論の読み方(対比・具体と抽象・接続語・筆者の主張) ── 解答
基礎
- ウ 補足(前の内容への条件・例外) 評論では「しかし」の後(筆者の本音)、「つまり」の後(まとめ)、「たとえば」の前(例が説明する抽象)に線を引く。答え:補足(前の内容への条件・例外)。
- ア 「しかし」の後:楽になった分だけ何かを失っている 「たしかに/もちろん〜。しかし〜」は譲歩 → 反論の型。しかしの後が主張。
- ウ 反語。「自由になったとは言えない」という強い主張 評論の「〜だろうか」「〜ではないだろうか」は多くの場合、反語で筆者の主張を強める。
標準
- エ したがって 前後の関係を見る。順接:前(土地と結びつく)が原因、後(消えると記憶が消える)が結果。答え:したがって。
- イ ③ 主張の目印は、文末(のである・のだ)、接続語(つまり・要するに・しかし の後)、抽象度の高さ。①②は対比の提示、③は「だが」の後で筆者の評価(主張)、④は個人的な具体。答え:③。
- エ 「マンション」の暮らしは具体例。都市が匿名の場所であるという抽象を示すもの(設問の答えは抽象の側) 「たとえば」「具体的には」の後は具体例。設問の答えはその例が説明している抽象(直前の文)。具体例をそのまま書いた選択肢は「例にすぎない」で外す。答え:「マンション」の暮らしは具体例。都市が匿名の場所であるという抽象を示すもの(設問の答えは抽象の側)。
- ウ レシピどおりに量る料理(毎回同じ・言葉にできる知識)/祖母の手加減の料理(毎回違う・身体の知識)。筆者は祖母の側の知識の価値を述べる 「一方」「それに対して」で対比の軸を見つけ、「だが」「しかし」「むしろ」の後で筆者がどちらをプラスに評価するかを読む。筆者は A を全否定せず、B の価値を説く型が多い。答え:レシピどおりに量る料理(毎回同じ・言葉にできる知識)/祖母の手加減の料理(毎回違う・身体の知識)。筆者は祖母の側の知識の価値を述べる。
- ウ 身体で世界を学ぶこと 指示語は直前を見て、当てはめて文が成り立つか確かめる。文全体を指すこともある。答え:身体で世界を学ぶこと。
- イ 言い過ぎ・限定し過ぎ(「すべて」「不幸にする」は本文にない強さ) 選択肢の外し方:本文にない/言い過ぎ/因果の逆転/主語のすり替え/具体例そのまま/問いに答えていない。答え:言い過ぎ・限定し過ぎ(「すべて」「不幸にする」は本文にない強さ)。
- ウ 傍線部の語を言い換えた箇所(直前直後・同じキーワードの文)を探し、比喩や指示語を普通の言葉に戻す 本文の言葉で答えを作ってから選択肢を見る。答え:傍線部の語を言い換えた箇所(直前直後・同じキーワードの文)を探し、比喩や指示語を普通の言葉に戻す。
- エ 傍線部の位置と問いの型(理由・内容・趣旨)がわかり、読みながら該当箇所に印をつけられるから 設問は見るが、選択肢はまだ読まない(引っ張られる)。本文で答えを作ってから選択肢と照合。
- エ 抽象(まとめ)のレベル。具体例は説明の材料で、選択肢では言い換えられるか消える 具体例をそのまま書いた選択肢は「例にすぎない」で外れることが多い。
発展
- ア A の価値も認めたうえで、B(A に欠けているもの)の必要を説いている。「A は悪い」と決めつける選択肢は外す 対比は二者択一ではなく、両方を認めて一方の価値を強調する型が多い。選択肢の「A は無意味」「B だけが正しい」は言い過ぎ。
- ウ 2 つの選択肢の差がある部分だけを本文と照合し、本文に根拠のない方を外す 本文の言葉をそのまま多く含む選択肢が、主語や因果をすり替えた罠であることも多い。差の部分だけ見る。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/japanese/jn-01/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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