散布図・相関係数・仮説検定の考え方 ── 問題
基礎
- 2 つの変量 x、y の相関係数が 0.8 のとき、散布図の様子として最も適切なものはどれですか。 (ア 右下がりに点が直線状に並ぶ(強い負の相関) イ 点がばらばらで傾向がない(相関がほとんどない) ウ 右上がりだが点の広がりが大きい(弱い正の相関) エ 右上がりに点が直線状に並ぶ(強い正の相関))
- 次の 4 組のデータ (x, y) の共分散を求めなさい。 (7, 0)、(2, 0)、(8, 6)、(3, 6)
- 変量 x と y の相関係数が 0.8 のとき、x、y の単位を cm から m に変更した変量の相関係数はいくらになりますか。 (ア 0.8 イ −0.8 ウ 0 エ 1)
- 相関係数 r について、必ず成り立つものはどれですか。 (ア r > 0 イ r は整数 ウ −1 ≦ r ≦ 1 エ 0 ≦ r ≦ 1)
- 「アイスの売上」と「水難事故の件数」に正の相関があった。この解釈として適切なものはどれですか。 (ア 水難事故が増えるとアイスが売れる イ アイスを食べると水難事故が起きやすくなる ウ 相関があるので、どちらかが原因だといえる エ 第 3 の要因(気温など)が両方を増やしうる)
標準
- 次の 5 組のデータ (x, y) について、相関係数 r を求めなさい。 (1, 1)、(2, 3)、(3, 5)、(4, 7)、(5, 9) (ア 1/20 イ 1 ウ 4 エ −1)
- コインを 10 回投げて 9 回表が出た。「このコインは公正である」を帰無仮説として有意水準 5% で検定する。公正なコインで 10 回中 9 回以上表が出る確率は約 1.1% である。結論として正しいものはどれですか。 (ア 1.1% < 5% なので帰無仮説を採択し、公正だと判断する イ 5% > 1.1% なので判断できない ウ 1.1% < 5% なので帰無仮説を棄却し、表が出やすいと判断する エ 10 回では少なすぎるので検定できない)
- 仮説検定で帰無仮説が棄却されなかったとき、正しい言い方はどれですか。 (ア 帰無仮説を否定する証拠が足りなかった イ 対立仮説が正しいと判断できる ウ 有意水準を上げればいつでも棄却できる エ 帰無仮説が正しいことが証明された)
- x の標準偏差が 2、y の標準偏差が 3、共分散が 4.8 のとき、相関係数はどれですか。 (ア 2.4 イ 4.8 ウ 0.8 エ 0.4)
- 2 つの変量 x、y について、x の標準偏差は 2、y の標準偏差は 5、x と y の共分散は −5 である。相関係数を求めなさい。
- 変量 x、y の共分散は 4 である。u = 2x + 3、v = 3y − 5 とするとき、u と v の共分散を求めなさい。
- Aさん「睡眠時間とテストの点数の散布図を作ったら、正の相関があったよ。だから、たくさん寝れば点数が上がるね。」 Bさん「その言い方には注意が必要だよ。」 Bさんの指摘として最も適切なものはどれですか。 (ア 相関係数が正なら、睡眠が点数の原因だと言える イ 相関だけでは、睡眠が点数の原因とは言えない ウ 相関係数が 1 でなければ、2 つの間に関係はない エ 散布図の点が多いほど、相関係数は 1 に近づく)
- 数学の得点を横軸(x)、英語の得点を縦軸(y)にとった散布図に、直線 y = x を引いた。この直線より上側にある点が表す生徒として正しいものはどれですか。 (ア 数学と英語の合計点が高い生徒 イ 英語の点が数学の点より高い生徒 ウ 数学と英語の点の差が小さい生徒 エ 数学の点が英語の点より高い生徒)
発展
- 散布図に 1 つだけ大きく外れた点がある。この点を除くと相関係数はどうなりますか。 (ア 点の位置によらず、いつも小さくなる イ 1 点だけなので変わらない ウ 点の位置で大きくも小さくもなる エ 点の位置によらず、いつも大きくなる)
- 新しい教え方 A を試し、30 人中 20 人が「わかりやすい」と答えた。「A と従来の教え方に差はない(わかりやすいと答える確率 1/2)」を帰無仮説とし、コインを 30 回投げるシミュレーションを 1000 回行ったところ、表が 20 回以上出たのは 49 回だった。有意水準 5% での結論はどれですか。 (ア コインのシミュレーションでは検定に使えない イ 4.9% < 5% なので棄却し、A はわかりやすいと判断する ウ 20/30 = 67% > 5% なので棄却する エ 4.9% は 5% にほぼ等しいので、帰無仮説は棄却できない)
- x と y の相関係数が 0.7 のとき、u = 2x + 1、v = −3y + 2 の相関係数はどれですか。 (ア 4.2 イ −4.2 ウ 0.7 エ −0.7)
- コインを 12 回投げたところ、表が 6 回出た。「このコインは表が出やすい」と言えるかを、「表が出る確率は 1/2」を帰無仮説として、有意水準 5% で判断する。 公正なコインで 12 回中 6 回以上表が出る確率を計算すると 2510/4096(約 0.613) である。判断として正しいものはどれですか。 (ア 帰無仮説を棄却し、裏が出やすいと判断する イ 帰無仮説が正しく、公正だと証明された ウ 棄却できず、表が出やすいとは判断できない エ 帰無仮説を棄却し、表が出やすいと判断する)
- Aさん「新しいくじを 20 回引いたら 8 回当たった。これまでのくじは当たる確率 1/5 だから、新しいくじは当たりやすいのかな。」 Bさん「当たる確率が 1/5 のまま 20 回引いて、8 回以上当たる確率を計算すると約 0.032 だよ。」 「当たる確率は 1/5」を帰無仮説として判断するとき、正しいものはどれですか。 (ア 有意水準 5% なら当たりやすいと判断でき、1% なら判断できない イ 有意水準 5% でも 1% でも、当たりやすいとは判断できない ウ 有意水準 5% でも 1% でも、当たりやすいと判断できる エ 有意水準 5% なら判断できず、1% なら当たりやすいと判断できる)
散布図・相関係数・仮説検定の考え方 ── 解答
基礎
- エ 右上がりに点が直線状に並ぶ(強い正の相関) r の符号が相関の向き、|r| が 1 に近いほど直線に近い。右上がりに点が直線状に並ぶ(強い正の相関)
- 1.5 x の平均 5、y の平均 3。偏差の積の合計は 6。共分散 = 6 ÷ 4 = 1.5。
- ア 0.8 平行移動・正の数倍では相関係数は変わらない。0.8
- ウ −1 ≦ r ≦ 1 相関係数は −1 以上 1 以下。
- エ 第 3 の要因(気温など)が両方を増やしうる 相関があっても因果関係があるとは限らない。交絡(第 3 の要因)を疑う。
標準
- イ 1 偏差の積の合計 20、x の偏差の 2 乗の合計 10、y の偏差の 2 乗の合計 40。r = 20 / √(10 × 40) = 1。(n で割る分は約分される)
- ウ 1.1% < 5% なので帰無仮説を棄却し、表が出やすいと判断する 帰無仮説のもとでの確率が有意水準より小さい → 棄却。
- ア 帰無仮説を否定する証拠が足りなかった 棄却できない = 証拠不十分。帰無仮説が正しいことの証明ではない。
- ウ 0.8 r = 共分散 / (sₓ sᵧ) = 4.8 / 6 = 0.8。
- −0.5 相関係数 = 共分散 ÷(x の標準偏差 × y の標準偏差)= −5 ÷ 10 = −0.5。
- 24 共分散は「偏差の積の平均」。u の偏差は x の偏差の 2 倍、v の偏差は y の偏差の 3 倍になり、足した定数は偏差では消える。2 × 3 × 4 = 24。
- イ 相関だけでは、睡眠が点数の原因とは言えない 相関は「一緒に増える傾向」を表すだけで、因果関係(どちらが原因か)は分からない。生活習慣など別の要因が両方に関わっていることもある。
- イ 英語の点が数学の点より高い生徒 直線 y = x より上側は y > x、つまり英語の得点 > 数学の得点。直線からの離れ具合が差の大きさを表す。
発展
- ウ 点の位置で大きくも小さくもなる 外れ値の位置によって r は上下どちらにも動く。散布図で確認してから解釈する。
- イ 4.9% < 5% なので棄却し、A はわかりやすいと判断する 帰無仮説のもとで 20 人以上になる相対度数 4.9% は 5% より小さい → 棄却。
- エ −0.7 平行移動と正の数倍では不変、y を負の数倍したので符号が変わる。
- ウ 棄却できず、表が出やすいとは判断できない 2510/4096(約 0.613) を 0.05 と比べる。小さければ「偶然とは考えにくい」として棄却、大きければ棄却できない。棄却できなくても「公正だと証明された」わけではない。棄却できず、表が出やすいとは判断できない。
- ア 有意水準 5% なら当たりやすいと判断でき、1% なら判断できない 0.032 は 0.05 より小さいので 5% では棄却、0.01 より大きいので 1% では棄却できない。有意水準を小さくすると棄却しにくくなる。
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