生態系と物質循環・生物多様性の保全 ── 問題
基礎
- 次の生物は生態系の中で「生産者」「消費者」「分解者」のどれですか。 ケイソウ(植物プランクトン) (ア 消費者 イ 分解者 ウ 生産者)
- 次の生物は日本における外来生物ですか、在来生物ですか。 アマミノクロウサギ (ア 外来生物 イ 在来生物)
- 生態系におけるエネルギーについて正しいものはどれですか。 (ア エネルギーは炭素と同じように生態系内を循環する イ エネルギーは生産者から消費者へ移るときに増える ウ エネルギーは分解者によって再び光エネルギーに戻される エ 光合成で入り、最後は熱として外へ出る。循環しない)
- 生態ピラミッドについて正しいものはどれですか。 (ア 栄養段階が上がるほど個体数が増える イ 分解者がピラミッドの最上位にいる ウ すべての栄養段階で生物量は同じ エ 栄養段階が上がるほど生物量は少なくなる)
標準
- 窒素の循環において、次の過程を行う生物・その内容として正しいものはどれですか。 脱窒 (ア 大気中の N₂ をアンモニウムイオン NH₄⁺ に変える。根粒菌・アゾトバクター・シアノバクテリア イ NO₃⁻ を N₂ に変えて大気に戻す。脱窒素細菌 ウ 遺体や排出物のタンパク質を NH₄⁺ にする エ 植物が NO₃⁻ や NH₄⁺ を吸収してアミノ酸・タンパク質を合成する)
- 次の用語の説明として正しいものはどれですか。 復元力 (ア 生態系がかく乱を受けてももとの状態に戻ろうとする力 イ 人の活動によって本来の生息地から別の地域に持ちこまれた生物 ウ 非生物的環境が生物に影響を与えること(光が光合成に影響するなど) エ 生物が非生物的環境を変えること(森林が湿度を高めるなど))
- ラッコがいなくなった海域でコンブなどの海藻が減った理由として正しいものはどれですか。 (ア ラッコがウニを守っていたから イ ラッコの排出物が海藻の栄養だったから ウ ラッコが食べていたウニが増えたから エ ラッコが海藻を植えていたから)
- 生物多様性の 3 つのレベルとして正しいものはどれですか。 (ア 森林・草原・砂漠 イ 生産者・消費者・分解者 ウ 動物・植物・微生物 エ 遺伝的・種・生態系の多様性)
- ある生態系で、生産者の総生産量は 1 年に 1 m² あたり 1000 kJ、一次消費者の同化量は 1 年に 1 m² あたり 200 kJ だった。一次消費者のエネルギー効率は何 % ですか。
- 岩礁の一部の区画で、イガイやフジツボを食べるヒトデを取り除き続けた。数年後、その区画ではイガイが岩場を広くおおい、見られる生物の種数が減った。この結果から考えられることとして最も適当なものはどれですか。 (ア ヒトデを除くと、すべての生物の個体数が同じように増えた イ ヒトデの捕食が、多くの種が共存できる状態を保っていた ウ ヒトデは生態系の中で、生産者としてはたらいていた エ ヒトデがいると、イガイ以外の生物は生きられなかった)
- 窒素をふくむ肥料を与えない土に、ダイズを植えた。根粒菌がすむ根粒ができた株はよく育ち、根粒ができなかった株は育ちが悪かった。この結果から考えられることとして最も適当なものはどれですか。 (ア ダイズは窒素がなくても、根粒なしで育つことができる イ 根粒菌がダイズの光合成を代わりに行っている ウ 根粒菌が空気中の窒素を植物の使える形にしている エ 根粒菌が土の中の窒素化合物を分解して捨てている)
- 生活排水が多く流れこむ湖で、夏に植物プランクトンが大量に発生し(アオコ)、魚が大量に死んだ。この流れの説明として最も適当なものはどれですか。 (ア プランクトンが減って、魚のえさがなくなった イ 窒素やリンが増え、増えたプランクトンの分解で酸素が不足した ウ 水温が下がり、プランクトンが光合成で酸素を出しすぎた エ 排水の中の酸素が多すぎて、魚の呼吸ができなくなった)
- 生態ピラミッドのうち、個体数ピラミッドが逆さま(上の段が大きい)になることがある例として最も適当なものはどれですか。 (ア 多くの小さな魚を、少数の大きな魚が食べる イ 1 本の大きな木に、多くの昆虫がすんでいる ウ 草原で、多くの草をウサギが食べている エ 海で、多くの植物プランクトンを動物プランクトンが食べる)
発展
- 道路や開発で生息地が分断され、個体群が小さく孤立すると絶滅しやすくなる理由はどれですか。 (ア 孤立した個体群では個体数が増えすぎるから イ 孤立すると食物が増えすぎるから ウ 天敵や外来生物がいなくなるから エ 近親交配が増え、遺伝的多様性が下がるから)
- 生物濃縮の例として正しいものはどれですか。 (ア 肥料の窒素が湖に流れこんでプランクトンが増える イ 二酸化炭素が大気中に増える ウ 森林が減って土壌が流出する エ DDT が食物連鎖の上位ほど高濃度になる)
- 環境アセスメントとは何ですか。 (ア 開発地の外来生物を駆除すること イ 国立公園を指定して開発を禁じること ウ 開発前に環境への影響を調査・評価する制度 エ 絶滅危惧種の一覧をつくること)
- ある森林の生産者について、1 年間の量(1 m² あたり、乾燥重量 g)を調べた。総生産量 2200、呼吸量 1100、被食量 47、枯死量 127 であった。この 1 年間の成長量は何 g ですか。
- ある湖で、殺虫剤の成分 X の濃度を調べた(値は説明のための例)。 調べたもの|X の濃度(ppm) 湖の水|0.00005 植物プランクトン|0.04 小さな魚|0.5 魚を食べる鳥|25 この資料から考えられることとして最も適当なものはどれですか。 (ア X は鳥の体内でつくられるので、鳥の濃度が高い イ X は水中で増えるので、水の濃度がいちばん高くなる ウ X は体内で分解・排出されにくく、食物連鎖の上位ほどたまる エ X は植物プランクトンだけにたまり、魚や鳥には移らない)
- ハワイのマウナロア山で測った大気中の二酸化炭素濃度は、年々増えながら 1 年の中で上下をくり返している。北半球の夏に濃度が下がる主な理由として最も適当なものはどれですか。 (ア 海水温が下がり、海に二酸化炭素が多く溶けるから イ 夏は化石燃料の使用量が増え、二酸化炭素が減るから ウ 夏は呼吸をする生物が減り、放出が止まるから エ 植物の光合成がさかんになり、二酸化炭素を多く吸収するから)
生態系と物質循環・生物多様性の保全 ── 解答
基礎
- ウ 生産者 光合成で有機物をつくる生物は生産者、食べる動物は消費者、遺体や排出物を無機物に分解する菌類・細菌(とミミズなど)は分解者。答え:生産者。
- イ 在来生物 外来生物は人が持ちこんだ生物:オオクチバス・ブルーギル・アライグマ・マングース・セイヨウタンポポ・ヒアリ・アメリカザリガニ。在来種を食べたり競争したりして生態系を変える。答え:在来生物。
- エ 光合成で入り、最後は熱として外へ出る。循環しない 太陽の光エネルギーが光合成で取りこまれ、食物連鎖を通じて移動し、呼吸によって熱として生態系の外へ出ていく。物質(炭素・窒素)は循環するが、エネルギーは一方向に流れる。
- エ 栄養段階が上がるほど生物量は少なくなる 栄養段階が上がるほど個体数・生物量・エネルギー量は少なくなる。各段階で呼吸などによりエネルギーが失われるため、上位の生物は少ない。
標準
- イ NO₃⁻ を N₂ に変えて大気に戻す。脱窒素細菌 N₂ →(窒素固定)→ NH₄⁺ →(硝化)→ NO₃⁻ →(窒素同化)→ 植物 → 動物 →(分解)→ NH₄⁺、NO₃⁻ →(脱窒)→ N₂。答え:NO₃⁻ を N₂ に変えて大気に戻す。脱窒素細菌。
- ア 生態系がかく乱を受けてももとの状態に戻ろうとする力 答え:生態系がかく乱を受けてももとの状態に戻ろうとする力。
- ウ ラッコが食べていたウニが増えたから ラッコが食べていたウニが増え、海藻を食べつくした(ラッコはキーストーン種)。個体数は少なくても、上位の捕食者を除くと下位の種の関係が大きく変わる。
- エ 遺伝的・種・生態系の多様性 同種内の遺伝子の違い、種の数、生態系の種類の 3 つ。
- 20 エネルギー効率 = その段階の同化量 ÷ 1 つ前の段階の同化量(生産者は総生産量)× 100 = 200 ÷ 1000 × 100 = 20 %。
- イ ヒトデの捕食が、多くの種が共存できる状態を保っていた ヒトデが強い競争者のイガイを食べることで、ほかの生物の生活場所が保たれていた。このように少ない個体数でも生態系に大きな影響をもつ種をキーストーン種という。
- ウ 根粒菌が空気中の窒素を植物の使える形にしている 根粒菌は空気中の窒素 N₂ をアンモニウムイオンに変える(窒素固定)。マメ科植物はそれを受け取るので、窒素の少ない土でも育つ。
- イ 窒素やリンが増え、増えたプランクトンの分解で酸素が不足した 排水で窒素やリンが増える(富栄養化)とプランクトンが大量発生する。死んだプランクトンを分解者が分解するときに酸素を大量に使い、水中の酸素が不足する。
- イ 1 本の大きな木に、多くの昆虫がすんでいる 大きな 1 本の木(生産者 1 個体)に多くの昆虫(消費者)がいると、個体数では上の段が大きくなる。生物量やエネルギーのピラミッドでは逆転しにくい。
発展
- エ 近親交配が増え、遺伝的多様性が下がるから 近親交配が増えて遺伝的多様性が下がり、病気や環境変化に弱くなる。小さな個体群は偶然の変動や近親交配の影響を受けやすい。
- エ DDT が食物連鎖の上位ほど高濃度になる DDT や水銀が、植物プランクトン → 小魚 → 大型魚 → 鳥の順に高濃度になる。分解・排出されにくい物質が体内に蓄積し、食物連鎖の上位ほど濃くなる。
- ウ 開発前に環境への影響を調査・評価する制度 大規模な開発(ダム・道路など)で義務づけられている。絶滅危惧種の一覧はレッドリスト。
- 926 純生産量 = 総生産量 − 呼吸量 = 2200 − 1100 = 1100。成長量 = 純生産量 − (被食量 + 枯死量) = 1100 − (47 + 127) = 926 g。
- ウ X は体内で分解・排出されにくく、食物連鎖の上位ほどたまる 水より生物の体内の濃度が高く、食べる側ほど高い(生物濃縮)。体内で分解・排出されにくい物質は、食べるたびにたまっていく。
- エ 植物の光合成がさかんになり、二酸化炭素を多く吸収するから 陸地の多い北半球では、夏に植物の光合成がさかんになって CO₂ の吸収が放出を上回る。冬は光合成が減り、濃度が上がる。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/science/bb-09/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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