金属のイオン化傾向・電池・電気分解 ── 問題
基礎
- Pb と Cu では、どちらのイオン化傾向が大きいですか。 (ア Pb イ Cu)
- 常温の水と反応して水素を発生する金属はどれですか。 (ア 銅 Cu イ ナトリウム Na ウ 亜鉛 Zn エ 鉄 Fe)
- 希塩酸には溶けないが、硝酸には溶ける金属はどれですか。 (ア マグネシウム Mg イ 亜鉛 Zn ウ 金 Au エ 銅 Cu)
標準
- 亜鉛 Zn の板を 硝酸銀 AgNO₃ の水溶液に入れたとき、どうなりますか。 (ア 反応しない イ Ag が溶けて Zn が析出する ウ 両方とも溶ける エ Zn が溶けて Ag が析出する)
- ダニエル電池(Zn | ZnSO₄aq | CuSO₄aq | Cu)について、放電後に質量が減る電極はどれですか。 (ア 両方 イ 亜鉛板 ウ 銅板 エ どちらも変わらない)
- 水酸化ナトリウム NaOH 水溶液を白金電極で電気分解したとき、陰極 に生じる物質はどれですか。 (ア Cl₂ イ O₂ ウ Cu エ H₂)
- 1.4 A の電流を 1000 秒間流したときの電気量は何 C ですか。
- 電池と電気分解における酸化・還元の対応として正しいものはどれですか。 (ア 電池の負極と電気分解の陽極で酸化、電池の正極と電気分解の陰極で還元が起こる イ 電池の負極と電気分解の陰極で酸化が起こる ウ 電池の正極と電気分解の陽極で酸化が起こる エ 電池ではどちらの極でも酸化が起こる)
- 鉛蓄電池について正しいものはどれですか。 (ア 負極が PbO₂、正極が Pb イ 電解液は水酸化ナトリウム水溶液 ウ 負極 Pb・正極 PbO₂・電解液は希硫酸で、充電できる二次電池。放電すると両極に PbSO₄ が生じ硫酸が薄くなる エ 一次電池で充電できない)
発展
- 硫酸銅(Ⅱ)水溶液を白金電極で電気分解し、2.5 A の電流を 772 秒間流した。陰極に析出する銅の質量は何 g ですか。ファラデー定数を 9.65 × 10⁴ C/mol、Cu = 64 とする。
- 白金電極で水を電気分解し、電子 1 mol 分の電気量を流した。陽極に発生する酸素は標準状態で何 L ですか。2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻、標準状態の気体 1 mol の体積を 22.4 L とする。
- 硫酸銅(Ⅱ)水溶液を「銅電極」で電気分解したとき、陽極で起こる反応はどれですか。 (ア 2Cl⁻ → Cl₂ + 2e⁻ イ 2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻ ウ Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu エ Cu → Cu²⁺ + 2e⁻(陽極の銅が溶ける))
- トタン(亜鉛めっきした鉄)に傷がついても鉄がさびにくい理由はどれですか。 (ア Zn のほうが Fe よりイオン化傾向が大きく、Zn が先に酸化されて Fe を守るから イ Zn が Fe を還元剤から守るから ウ Zn が Fe より硬いから エ Zn は空気中で酸化されないから)
- アルミニウムの製錬について正しいものはどれですか。 (ア アルミニウムは自然界に単体で存在する イ 鉄と同じように溶鉱炉で CO によって還元する ウ ボーキサイトを水に溶かして電気分解する エ ボーキサイトからアルミナ Al₂O₃ を取り出し、氷晶石とともに融解して電気分解する(溶融塩電解)。大量の電気を使うためリサイクルが重要)
金属のイオン化傾向・電池・電気分解 ── 解答
基礎
- ア Pb イオン化傾向:Li > K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H₂) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au。答え:Pb。
- イ ナトリウム Na Li・K・Ca・Na は常温の水と反応。Zn・Fe は高温の水蒸気と、Cu は反応しない。
- エ 銅 Cu Cu・Hg・Ag はイオン化傾向が H より小さく希酸に溶けないが、酸化力のある硝酸・熱濃硫酸には溶ける。Au は王水のみ。
標準
- エ Zn が溶けて Ag が析出する イオン化傾向の大きい金属が溶けて陽イオンになり、小さい金属のイオンが電子を受け取って析出する。入れた金属のほうが小さければ反応しない。答え:Zn が溶けて Ag が析出する。
- イ 亜鉛板 負極(Zn:イオン化傾向大)で酸化 Zn → Zn²⁺ + 2e⁻、正極(Cu)で還元 Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu。電子は負極 → 正極、電流は逆。Zn 板は溶けて減り、Cu 板は増える。答え:亜鉛板。
- エ H₂ 陰極(還元):イオン化傾向の小さい金属イオン(Cu²⁺・Ag⁺)は析出、Na⁺ などは析出せず水が還元されて H₂。陽極(酸化・白金電極):Cl⁻ があれば Cl₂、なければ水が酸化されて O₂。答え:H₂。
- 1400 Q = It = 1.4 × 1000 = 1400 C。
- ア 電池の負極と電気分解の陽極で酸化、電池の正極と電気分解の陰極で還元が起こる 電子が出ていく極(負極・陽極)で酸化、入ってくる極(正極・陰極)で還元。
- ウ 負極 Pb・正極 PbO₂・電解液は希硫酸で、充電できる二次電池。放電すると両極に PbSO₄ が生じ硫酸が薄くなる 自動車のバッテリー。充電は放電の逆反応。
発展
- 0.64 Q = 2.5 × 772 = 1930 C → e⁻ = Q ÷ 96500 = 2/100 mol。Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu なので Cu は e⁻ の 1/2 → × 64 = 0.64 g。
- 5.6 O₂ 1 mol に e⁻ 4 mol。O₂ = 1 ÷ 4 mol → × 22.4 = 5.6 L。(陰極の H₂ は e⁻ 2 mol で 1 mol なので体積比 H₂:O₂ = 2:1)
- エ Cu → Cu²⁺ + 2e⁻(陽極の銅が溶ける) 陽極が Cu・Ag など溶けやすい金属なら電極自身が酸化されて溶ける。銅の電解精錬の原理。
- ア Zn のほうが Fe よりイオン化傾向が大きく、Zn が先に酸化されて Fe を守るから ブリキ(Sn めっき)は逆に、傷がつくとイオン化傾向の大きい Fe が先にさびる。
- エ ボーキサイトからアルミナ Al₂O₃ を取り出し、氷晶石とともに融解して電気分解する(溶融塩電解)。大量の電気を使うためリサイクルが重要 Al³⁺ はイオン化傾向が大きく水溶液の電気分解では析出しない(H₂ が出る)ので、融解した Al₂O₃ を電気分解する。
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