自然災害と地球環境 ── 問題
基礎
- 自然災害について、災害が起きたときに被害が予想される範囲を示した地図の名前はどれですか。 (ア ハザードマップ イ 等高線図 ウ 天気図 エ 地質図)
- 第四紀の気候について正しいものはどれですか。 (ア 第四紀の間ずっと氷期が続いている イ 氷期と間氷期をくり返し、現在は間氷期 ウ 第四紀には一度も氷期がなかった エ 現在は氷期のまっただ中にある)
- 地球上の水のうち海水が占める割合として最も近いものはどれですか。 (ア 約 97% イ 約 50% ウ 約 30% エ 約 70%)
標準
- 地球温暖化について、2015 年に採択され、産業革命前からの気温上昇を 2 ℃ 未満(できれば 1.5 ℃)に抑えることを目標とした国際的な取り決めはどれですか。 (ア ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の取引を規制する取り決め) イ モントリオール議定書(フロンの規制でオゾン層を守る取り決め) ウ ラムサール条約(水鳥の生息地となる湿地を守る取り決め) エ パリ協定)
- 次の環境問題の主な原因物質はどれですか。 オゾン層の破壊 (ア フロン(成層圏で分解されて出る塩素がオゾンを壊す) イ 海水に溶けた二酸化炭素 ウ 窒素酸化物と炭化水素が紫外線で反応してできるオゾンなど エ 硫黄酸化物(SOx)・窒素酸化物(NOx))
- 気象と日本の四季について、台風の進行方向の右側で風が強くなる理由はどれですか。 (ア 右側は海の上を通ることが多く、摩擦が小さいので風が弱まらないから イ 右側のほうが中心気圧が低く、気圧の差が大きいので風が強く吹きこむから ウ 台風自身の進む速さと、反時計回りの風の向きが右側で同じ向きになって重なるから エ 上空の偏西風が右側だけに吹き下ろして、台風の風に加わるから)
- (計算練習用の仮の値)大気中の CO₂ 濃度が 1960 年に 310 ppm、1980 年に 350 ppm だった。この間の 1 年あたりの平均増加量は何 ppm ですか。
- 現在の温暖化が「自然の気候変動」と異なる点として正しいものはどれですか。 (ア 変化の速さがはるかに速い点 イ 極地や山岳の氷が溶けている点 ウ 海面の高さが変化している点 エ 地球の平均気温が上がっている点)
- 過去の気温や CO₂ 濃度を知る方法として正しいものはどれですか。 (ア 古文書の記録だけ イ 現在の気温から逆算する ウ 氷床コアの気泡を分析する エ 隕石を分析する)
- 津波の速さ v [m/s] は、水深を h [m]、重力加速度を g = 10 m/s² として v = √(g × h) で表される。水深 1690 m の海を伝わる津波の速さは何 m/s ですか。
- 容器に砂と水を入れ、砂の中に空気の入ったゴム球を埋めて、砂の表面におもりを置いた。容器の側面をたたいて揺らし続けると、水が表面に浮き出て、おもりは砂に沈み、ゴム球は浮き上がった。この結果は、どの災害を再現したものと考えられますか。 (ア 地すべりで、広い斜面が地下水とともにゆっくり動くこと イ 液状化で、建物が傾いたりマンホールが浮いたりすること ウ 火砕流で、高温の火山灰と岩片が斜面を速く流れ下ること エ 津波で、海水が陸に押し寄せて建物が流されてしまうこと)
- 同じ大きさの透明な容器 A・B を用意し、A には空気、B には二酸化炭素を入れて、同じ電球で照らして温度の上がり方を比べる実験をする。この実験で、A と B でそろえる必要がない条件はどれですか。 (ア 電球から容器までの距離 イ 容器に入れる気体の種類 ウ 実験をはじめるときの温度 エ 容器の大きさや材質)
- 生徒 A「台風が近づいて気圧が大きく下がり、湾の奥に向かって強い南風が吹いているよ。」 生徒 B「湾の奥の低い土地では、( )に注意が必要だね。」 ( )に入るものとして最も適当なものはどれですか。 (ア 高潮。気圧が下がると海水が温まって、大きく膨張する イ 津波。気圧低下で海底がずれて、海水全体が持ち上げられる ウ 高潮。気圧低下による吸い上げと風の吹き寄せで海面が上がる エ 液状化。強い風で地面が揺らされ、砂の地盤がやわらかくなる)
発展
- 化石燃料の燃焼が炭素の循環に与える影響として正しいものはどれですか。 (ア 燃やした炭素を宇宙へ放出している イ 地下に固定された炭素を短期間に大気へ戻す ウ 海に溶けている炭素を減らしている エ 地球上の炭素の総量を増やしている)
- オゾン層の回復について正しいものはどれですか。 (ア フロン規制で破壊が止まり、回復が見込まれる イ 回復の見込みはまったくない ウ CO₂ 削減によって回復している エ 規制の翌年にはすでに完全に回復した)
- 津波の速さは √(重力加速度 × 水深) で表される。水深 6400 m の沖から、水深 100 m の浅い海まで来ると、津波の速さは沖での何分の 1 になりますか。
- 大気中の CO₂ 濃度を、岩手県の綾里と南極の昭和基地で長年観測すると、年々の増え方は似ているが、1 年の中の上下の変動の幅は昭和基地のほうがずっと小さい。その理由として最も適当なものはどれですか。 (ア 南極は寒く、化石燃料をほとんど使わないので CO₂ が増えないから イ 南半球は陸地が少なく、光合成をする植物の量の季節変化が小さいから ウ 南半球は季節が北半球と逆なので、変動が打ち消し合うから エ 南極の氷が、CO₂ を 1 年中同じ量だけ吸収し続けているから)
- コップの水に氷を浮かべたもの(A)と、コップの上の網に氷をのせて、とけた水がコップに落ちるようにしたもの(B)を用意した。氷がすべてとけたときの水面の変化と、それから分かることの組み合わせとして最も適当なものはどれですか。 (ア A はほぼ変わらず、B は上がる。海面を上げるのは陸の氷の融解 イ A は上がり、B はほぼ変わらない。海面を上げるのは海氷の融解 ウ A も B も上がる。海氷も陸の氷も同じように海面を上げる エ A も B も下がる。氷がとけると体積が減るので海面は下がる)
自然災害と地球環境 ── 解答
基礎
- ア ハザードマップ 津波(地震・海水全体)と高潮(台風・気圧と風)を区別。火砕流は速く高温、溶岩流は遅い。答え:ハザードマップ。
- イ 氷期と間氷期をくり返し、現在は間氷期 約 10 万年周期で氷期と間氷期をくり返し、現在は約 1 万年前から続く間氷期。最後の氷期(約 2 万年前)は海面が 120 m 低く、日本列島は大陸とつながっていた。
- ア 約 97% 淡水は 3%。そのうち約 7 割が氷河・氷床で、すぐ使える河川・湖の水はごくわずか。
標準
- エ パリ協定 CO₂ 280 → 420 ppm、気温 +1.1 ℃。海面上昇は熱膨張+陸の氷。海洋酸性化、パリ協定、カーボンニュートラル。答え:パリ協定。
- ア フロン(成層圏で分解されて出る塩素がオゾンを壊す) オゾン層 = フロン、酸性雨 = SOx・NOx、温暖化・海洋酸性化 = CO₂。CO₂ で雨は pH 5.6 にしかならず、それ以下が酸性雨。答え:フロン(成層圏で分解されて出る塩素がオゾンを壊す)。
- ウ 台風自身の進む速さと、反時計回りの風の向きが右側で同じ向きになって重なるから 答え:台風自身の進む速さと、反時計回りの風の向きが右側で同じ向きになって重なるから。
- 2 増加量 350 − 310 = 40 ppm を 20 年で割ると 2 ppm/年。実際の近年の増加は年 2〜2.5 ppm。
- ア 変化の速さがはるかに速い点 自然の変動は数千〜数万年かけて起こるが、現在は 100 年で 1 ℃以上とはるかに速い。CO₂ 濃度は過去 80 万年で最高。IPCC 第 6 次報告書(2021)は人間の影響が温暖化させてきたことは「疑う余地がない」とした。
- ウ 氷床コアの気泡を分析する 南極やグリーンランドの氷床コアに閉じこめられた気泡を分析する。ほかに海底堆積物の有孔虫、樹木の年輪、花粉化石など。
- 130 v = √(10 × 1690) = √16900 = 130 m/s(時速にすると 468 km)。
- イ 液状化で、建物が傾いたりマンホールが浮いたりすること 水を含んだ砂の地盤が揺れで液体のようになるのが液状化。重いもの(建物・おもり)は沈んで傾き、軽いもの(マンホール・ゴム球)は浮き上がる。埋立地や旧河道で起こりやすい。
- イ 容器に入れる気体の種類 調べたいのは気体の種類による違いなので、気体の種類だけを変え、それ以外の条件(容器・距離・はじめの温度など)はそろえる(対照実験)。
- ウ 高潮。気圧低下による吸い上げと風の吹き寄せで海面が上がる 高潮は気象による現象で、台風の低い気圧が海面を吸い上げ、強風が海水を湾の奥へ吹き寄せて海面が上がる。津波は地震などで海底が動いて起こる。
発展
- イ 地下に固定された炭素を短期間に大気へ戻す 数億年かけて地下に固定された炭素を短期間に大気へ戻し、循環のバランスを崩している。地球上の炭素の総量は変わらない。問題は「どこにあるか」の分布が急に変わること。
- ア フロン規制で破壊が止まり、回復が見込まれる モントリオール議定書(1987)によるフロン規制で破壊は止まり、今世紀半ばには回復すると予測されている。フロンは寿命が長いため、規制後も回復には数十年かかる。国際協力で環境問題に対処できた例。
- 8 速さは水深の平方根に比例する。水深は 6400 ÷ 100 = 64 倍ちがうので、速さは √64 = 8 倍ちがい、浅い海では沖の 1/8 になる。
- イ 南半球は陸地が少なく、光合成をする植物の量の季節変化が小さいから 1 年の中の変動は、陸上植物の光合成(夏に吸収)と呼吸・分解による。陸地と植物が多い北半球で変動が大きく、陸地の少ない南半球では小さい。CO₂ は大気中で混ざるので、年々の増え方は南極でも同じように見られる。
- ア A はほぼ変わらず、B は上がる。海面を上げるのは陸の氷の融解 浮いている氷は、とけたときの水と同じ重さの水を押しのけているので、とけても水面はほぼ変わらない(A = 海氷)。網の上の氷は新たに水を加える(B = 陸の氷河・氷床)。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/science/eb-09/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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