資源・エネルギーと工業 ── 問題
基礎
- ある国の総発電量は 5000 億 kWh で、そのうち天然ガスによる発電量は 3500 億 kWh であった。天然ガスの割合は何 % ですか。
- 次の発電構成(おおよそ)にあたる国はどれですか。 天然ガスと石炭で 6 割、再生可能が 2 割強、原子力は 1 割弱 (ア カナダ イ 日本 ウ 中国 エ ノルウェー)
- 次の資源の生産上位国(おおよそ 2022〜2023 年)にあたる資源はどれですか。 1 位 インドネシア。ステンレスや電池に使われる (ア 石炭 イ ニッケル ウ コバルト エ リチウム)
- 日本の石炭と LNG(液化天然ガス)の最大の輸入相手国はどれですか。 (ア 中国 イ オーストラリア ウ ロシア エ サウジアラビア)
- OPEC(石油輸出国機構)について正しいものはどれですか。 (ア 産油国が 1960 年に結成し、原油の生産や価格に影響力をもつ組織 イ レアメタルを輸出する国々が価格を決めるために結成した組織 ウ 石油を輸入する先進国が、石油危機後に結成した組織 エ 再生可能エネルギーの普及を推進する国連の専門機関)
- 写真は千葉県君津市の製鉄所です。日本の製鉄所がこのように海岸の埋立地に立地する理由として正しいものはどれですか。 (ア 付近に炭田があるから イ 大量の労働力が海沿いにいるから ウ 消費地から遠いほど地価が安いから エ 鉄鉱石と石炭をほぼ全て船で輸入するから)
標準
- ある国の一次エネルギーの国内供給量は 2000 、国内生産量は 2000 (同じ単位)であった。エネルギー自給率は何 % ですか。
- 次の工業の立地の型に当てはまる業種はどれですか。 電力指向型(大量の電力を使うので水力発電の豊かな所に立地) (ア IC(集積回路) イ アルミニウム精錬 ウ ビール・清涼飲料・印刷出版 エ 日本の鉄鋼・石油化学)
- エネルギー・工業の変化について、2000 年代後半から、アメリカが新技術で石油・天然ガスの生産を急増させ生産 1 位になった動きはどれですか。 (ア 緑の革命 イ 情報革命 ウ シェール革命 エ エネルギー革命)
- アルミニウムの精錬が、ボーキサイトの産地ではなくカナダやノルウェーなど水力発電の豊かな国で行われる理由はどれですか。 (ア 精錬に大量の電力を使うため、安い電力のある場所が有利だから イ アルミニウムは重くて、精錬後の製品を遠くへ運べないから ウ ボーキサイトの産地には港がなく、輸出の手段がないから エ ボーキサイトは寒冷地でしか採れず、産地の近くで精錬するから)
- CO₂ 排出量について正しいものはどれですか。 (ア 1 人あたり排出量は中国が世界最大で、アメリカの 2 倍を大きく超える イ 総排出量は中国が 1 位だが、1 人あたりではアメリカなどが大きい ウ 総排出量は日本が 1 位で、1 人あたりでも上位に入る エ 総排出量も 1 人あたり排出量も、インドが世界 1 位である)
- 次の表は日本の発電電力量の電源別の割合(2024 年度・資源エネルギー庁、おおよその値)です。表から読み取れることとして最も適当なものを選びなさい。 電源|割合 天然ガス|約 32% 石炭|約 28% 石油|約 7% 再生可能エネルギー(水力を含む)|約 23% 原子力|約 9% (ア 石炭が最大の電源で、天然ガスはその半分ほどの割合にとどまっている イ 再生可能エネルギーは、天然ガスによる発電の割合を上回っている ウ 天然ガス・石炭・石油を合わせた火力は、発電量の 6 割を超えている エ 原子力は、水力を含む再生可能エネルギーより大きな割合を占めている)
- 次の出来事ア〜エを古い順に並べたものはどれですか。 ア 京都議定書の採択 イ 第 2 次石油危機(イラン革命) ウ パリ協定の採択 エ チェルノブイリ原子力発電所の事故 (ア イ → エ → ア → ウ イ イ → エ → ウ → ア ウ エ → イ → ア → ウ エ ウ → ア → エ → イ)
- 生徒のユイさんとソウさんの会話を読み、空欄 A・B に入る語の組み合わせとして最も適当なものを選びなさい。 ユイ「セメント工場は石灰石の採れる山の近くに多いね。原料が重くて、製品にすると軽くなるからかな。」 ソウ「そういう工業を( A )型というんだって。逆にビール工場は大都市の近くに多いよ。水はどこでも手に入るし、製品が重いからね。」 ユイ「それは( B )型だね。」 (ア A 原料指向 B 市場指向 イ A 市場指向 B 原料指向 ウ A 原料指向 B 労働力指向 エ A 集積指向 B 市場指向)
- 工業の立地について述べた次の文 X・Y の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 X 日本の鉄鋼業は、鉄鉱石や石炭をほぼ輸入に頼るため、港のある臨海部に多く立地している。 Y 繊維・衣服の工業は、安い労働力を求めて中国から東南アジアやバングラデシュへと移ってきた。 (ア X 正・Y 正 イ X 正・Y 誤 ウ X 誤・Y 正 エ X 誤・Y 誤)
発展
- ロシアからヨーロッパへの天然ガスパイプラインが国際政治で問題になる理由はどれですか。 (ア パイプラインは環境への影響がなく、各国がこぞって建設を競っているから イ 供給停止や値上げで、輸入国に政治的な圧力をかける手段になるから ウ ヨーロッパは天然ガスを使わず、ロシアが輸出先に困るから エ 天然ガスは再生可能エネルギーで、奪い合いになっているから)
- 半導体工場が近年、日本(熊本)やアメリカに新設されている背景として適切なものはどれですか。 (ア 米中対立のもとで、供給網を自国や同盟国に置く動きが強まったから イ アジアの賃金が先進国より高くなり、生産費が逆転したから ウ 半導体は重くて輸送できず、消費地のすぐ近くでつくる必要があるから エ 半導体の需要が減り、大工場を海外に置く意味がなくなったから)
- 資料 1 は 3 か国 A〜C の発電構成の特徴、資料 2 のア〜ウはそれぞれの国の説明です。A〜C とア〜ウの組み合わせとして最も適当なものを選びなさい。 資料 1 A 原子力が発電の 6〜7 割を占める B 水力が発電の約 9 割を占める C 石炭が発電の約 6 割を占める 資料 2 ア 氷河が削った急な谷と豊富な降水にめぐまれ、電力を大量に使うアルミニウム精錬も行われる。 イ 1970 年代の石油危機のあと、エネルギー源の輸入依存を減らすため原子力発電所を急速に増やした。 ウ 国内に大きな炭田をもち、急速な工業化で電力需要がふくらんだ。CO₂ 排出量は世界 1 位。 (ア A イ B ア C ウ イ A ア B イ C ウ ウ A イ B ウ C ア エ A ウ B ア C イ)
- 1970 年代の石油危機が日本のエネルギー政策を変えた流れとして、原因から結果の順に最も適当なものを選びなさい。 (ア 国内の炭田が次々に閉山 → 石炭の価格が急騰 → 中東からの石油輸入を始める イ パリ協定で排出削減を約束 → 石油の使用が禁止される → 省エネや原子力への転換を進める ウ 中東で戦争が起き原油価格が急落 → 石油の輸入が増え続ける → 石炭から石油への転換を進める エ 中東で戦争が起き原油価格が急騰 → 石油に頼る危うさが表面化 → 省エネや原子力・LNG への転換を進める)
資源・エネルギーと工業 ── 解答
基礎
- 70 3500 ÷ 5000 × 100 = 70 %。
- イ 日本 原子力 → フランス、水力 → ノルウェー・カナダ・ブラジル、石炭 → 中国・インド・ポーランド、風力 → デンマーク、地熱 → アイスランド。答え:日本。
- イ ニッケル 鉄 = オーストラリア・ブラジル、銅 = チリ、ボーキサイト = オーストラリア・ギニア、石炭 = 中国、原油 = アメリカ・サウジ・ロシア、コバルト = コンゴ、レアアース = 中国。統計は年で変わるので最新は USGS・IEA で確認。答え:ニッケル。
- イ オーストラリア 石油はサウジアラビア・UAE など中東が 9 割超。石炭と LNG はオーストラリアが 1 位。
- ア 産油国が 1960 年に結成し、原油の生産や価格に影響力をもつ組織 サウジアラビア・イラン・イラク・クウェート・ベネズエラが原加盟国。1973 年の石油危機で存在感を示した。
- エ 鉄鉱石と石炭をほぼ全て船で輸入するから 日本の鉄鋼業は原料(鉄鉱石・石炭)をオーストラリアなどから輸入するため、大型船が着く港に直結した臨海指向型の立地になる。炭田の近くに立地したのは明治の八幡製鉄所など初期の話。
標準
- 100 自給率 = 生産 ÷ 供給 × 100 = 2000 ÷ 2000 × 100 = 100 %。日本は約 16%(2024 年度)。100% を超えれば輸出国。
- イ アルミニウム精錬 輸送費が最小になる場所に立地する(ウェーバー)。答え:アルミニウム精錬。
- ウ シェール革命 答え:シェール革命。
- ア 精錬に大量の電力を使うため、安い電力のある場所が有利だから アルミは「電気の缶詰」とよばれる。日本も電力費の高さから国内精錬をほぼやめた。
- イ 総排出量は中国が 1 位だが、1 人あたりではアメリカなどが大きい 中国は総排出量の約 3 割を占めるが、1 人あたりではアメリカや産油国のほうが大きく、インドは小さい。「総量」と「1 人あたり」を分けて読む。先進国と途上国の責任論(共通だが差異ある責任)の土台。
- ウ 天然ガス・石炭・石油を合わせた火力は、発電量の 6 割を超えている 火力は 32 + 28 + 7 = 約 67%(資料では約 68%)で 6 割を超える。原子力 約 9% は再エネ 約 23% より小さい。最大は天然ガス。再エネ 約 23% は天然ガス 約 32% を下回る。年で変わるので最新は資源エネルギー庁で確認。
- ア イ → エ → ア → ウ 古い順に 第 2 次石油危機(イラン革命)(1979 年)、チェルノブイリ原子力発電所の事故(1986 年)、京都議定書の採択(1997 年)、パリ協定の採択(2015 年)。答え:イ → エ → ア → ウ。
- ア A 原料指向 B 市場指向 原料が重く製品で軽くなる(重量減損)工業は原料産地に立地する原料指向型。製品が重い・鮮度が大事な工業は消費地に立地する市場指向型。輸送費が最小になる場所を考えるのがウェーバーの工業立地論。
- ア X 正・Y 正 X:正しい。原料を輸入するので臨海指向型(君津など)。かつて欧米や北九州では炭田の近くに立地したが、日本の現在の製鉄所は臨海部。Y:正しい。人手が多く要る労働力指向型の典型。
発展
- イ 供給停止や値上げで、輸入国に政治的な圧力をかける手段になるから 2022 年のウクライナ侵攻後、ヨーロッパはロシア産ガスへの依存を減らし LNG 輸入や再エネを急いだ。エネルギー安全保障の例。
- ア 米中対立のもとで、供給網を自国や同盟国に置く動きが強まったから 労働力指向で新興国へ移った流れとは逆向きの動き。補助金で誘致する国が多い。
- ア A イ B ア C ウ 原子力 6〜7 割はフランス(イ)、水力 9 割はノルウェー(ア:フィヨルドの国)、石炭 6 割で排出量 1 位は中国(ウ)。発電構成の特徴と、地形・歴史・産業の説明を結びつける。
- エ 中東で戦争が起き原油価格が急騰 → 石油に頼る危うさが表面化 → 省エネや原子力・LNG への転換を進める 1973 年の第 4 次中東戦争で産油国が原油価格を引き上げ(第 1 次石油危機)、石油に大きく頼る日本経済は打撃を受けた。そこで省エネ技術、原子力、LNG(液化天然ガス)など電源の多様化が進んだ。石炭から石油への転換(エネルギー革命)は 1960 年代。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/social/gt-05/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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