国会・内閣・裁判所と地方自治 ── 問題
基礎
- 有権者数が 30000 人の市で、議員の解職を直接請求するには、最低何人の署名が必要ですか。
- 直接請求について、首長・議員の解職の請求(3 分の 1 以上)の請求先はどこですか。 (ア 首長(知事・市町村長)→ 議会で審議 イ 選挙管理委員会 → 住民投票で過半数なら解散 ウ 選挙管理委員会 → 住民投票で過半数なら解職 エ 監査委員)
- 衆議院と参議院について、予算・条約について衆議院の優越が働く条件はどれですか。 (ア 両院協議会でも一致せず、または参議院が 30 日以内に議決しないとき、衆議院の議決が国会の議決になる イ 参議院が否決したとき、衆議院で出席議員の 3 分の 2 以上で再可決すれば成立する(法律案の場合) ウ 予算と条約は参議院の議決が優先し、衆議院が反対しても参議院の議決で成立する エ 参議院が 10 日以内に議決しないとき、衆議院の議決が国会の議決になる(首相指名の場合))
- 国会が「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と定めた条文はどれですか。 (ア 第 76 条 イ 第 92 条 ウ 第 41 条 エ 第 65 条)
- 日本の裁判所の種類として正しいものはどれですか。 (ア 大審院・控訴院・地方裁判所・区裁判所 イ 最高裁判所と高等・地方・家庭・簡易裁判所 ウ 最高裁判所・軍法会議・特別裁判所 エ 最高裁判所・憲法裁判所・行政裁判所)
標準
- 国会と内閣について、内閣の権限として適切でないものはどれですか。 (ア 最高裁判所長官の指名と、その他の裁判官の任命(6 条・79 条) イ 予算の作成と国会への提出・条約の締結・政令の制定(73 条) ウ 天皇の国事行為に対する助言と承認(3 条) エ 法律の制定)
- 裁判所と三権分立について、検察が不起訴にした事件について、市民が起訴すべきかを判断する制度はどれですか。 (ア 裁判員制度(重大な刑事事件の第一審を市民と裁判官が審理する制度) イ 法テラス(日本司法支援センター。法律相談や弁護士費用の立て替えを行う) ウ 検察審査会(2009 年から起訴議決による強制起訴が可能) エ 弾劾裁判所(国会に設置され、裁判官の罷免を審理する))
- 地方自治について、条例にもとづく住民投票(原発・基地・合併など)の効力はどれですか。 (ア 法的拘束力はなく、結果を参考にする諮問型 イ 法的拘束力があり首長は従わなければならない ウ 国会の承認が必要 エ 行うことができない)
- 衆議院の解散のうち「7 条解散」とは何ですか。 (ア 国民の請求(直接請求)による衆議院の解散 イ 不信任決議によらず、7 条を根拠に内閣の判断で行う解散 ウ 参議院が 7 分の 1 の賛成で衆議院を解散させること エ 衆議院が自らの議決で、7 日以内に解散すること)
- 2006 年に設立され、経済的に余裕のない人に法律相談や弁護士費用の立て替えを行う機関はどれですか。 (ア 検察審査会(起訴の当否を審査) イ 弁護士会(弁護士が加入する団体) ウ 日本司法支援センター(法テラス) エ 法科大学院(法曹養成の大学院))
- 有権者 90000 人の市で、市長の解職(リコール)の直接請求をするために 27000 人の署名が集まった。請求に必要な数に達するには、少なくともあと何人の署名が必要ですか。
- 衆議院で可決された法律案を参議院が否決した。衆議院の本会議で出席議員が 320 人のとき、この法律案を再可決して成立させるには、最低何人の賛成が必要ですか。
- 次の資料は、有権者 9 万人の X 市で行われた直接請求の署名の数です。法律で定められた数の署名が集まったものの組み合わせとして正しいものを選びなさい。 請求|集まった署名 ア 条例の制定|2,100 人 イ 事務の監査|1,500 人 ウ 議会の解散|25,000 人 エ 市長の解職|31,000 人 (ア ア・エ イ ア・イ ウ ウ・エ エ イ・ウ)
- 国会と内閣について述べた次の文 X・Y の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 X 臨時会は、内閣が必要と認めたときのほか、いずれかの議院の総議員の 4 分の 1 以上の要求があったときに召集される。 Y 内閣不信任の決議は衆議院と参議院のどちらでも行うことができ、可決されると内閣はただちに総辞職しなければならない。 (ア X 正・Y 正 イ X 正・Y 誤 ウ X 誤・Y 正 エ X 誤・Y 誤)
- 裁判員制度について述べた次の文 X・Y の正誤の組み合わせとして正しいものを選びなさい。 X 裁判員制度は 2009 年に始まり、重大な刑事事件と民事事件の第一審を、裁判員と裁判官がいっしょに審理する。 Y 裁判員は、2023 年から 18 歳以上の有権者の中からくじで選ばれ、有罪か無罪かだけでなく刑の重さも決める。 (ア X 正・Y 正 イ X 正・Y 誤 ウ X 誤・Y 正 エ X 誤・Y 誤)
発展
- 議院内閣制と大統領制(アメリカ)の違いとして正しいものはどれですか。 (ア 大統領は議会を解散でき、議会は大統領を不信任できる イ 議院内閣制は議会が首相を選び、大統領制は国民が大統領を選ぶ ウ 大統領制のほうが議会と行政が一体化し、大統領は議員から選ばれる エ 議院内閣制では首相を国民が直接選び、議会から独立する)
- 「ふるさと納税」が地方財政に与える影響として指摘されていることはどれですか。 (ア 寄付の一部が国に入り、国の税収が増えた イ 都市部の自治体の住民税収が減り、返礼品競争も起きた ウ 地方の財源が足りて、地方交付税が不要になった エ 寄付が集まり、すべての自治体の税収が増えた)
- 次の資料は、架空の Y 町の歳入の内訳です。資料と会話を読み、空欄に入る内容として最も適当なものを選びなさい。 資料 歳入の内訳 項目|割合 地方税|25% 地方交付税交付金|35% 国庫支出金|20% 地方債|12% その他|8% リク「Y 町は自主財源の地方税が 4 分の 1 しかないんだね。」 サキ「そうだね。ただ、地方交付税交付金は( )から、町が自分の判断で使えるお金は地方税だけではないよ。」 (ア 町が借りたお金で、将来の住民が利子をつけて返さなければならない イ 使いみちが指定されず、財政力の差をならすために国から配られる ウ 使いみちが指定されていて、国の決めた事業にしか使えない補助金だ エ 町が住民から直接集める税で、町議会が税率を自由に決められる)
国会・内閣・裁判所と地方自治 ── 解答
基礎
- 10000 議員の解職は有権者の 3 分の 1 以上の署名が必要。30000 ÷ 3 = 10000 人。条例・監査は 50 分の 1、解散・解職は 3 分の 1。
- ウ 選挙管理委員会 → 住民投票で過半数なら解職 署名 50 分の 1 → 首長・監査委員、3 分の 1(解散・解職)→ 選挙管理委員会 → 住民投票。答え:選挙管理委員会 → 住民投票で過半数なら解職。
- ア 両院協議会でも一致せず、または参議院が 30 日以内に議決しないとき、衆議院の議決が国会の議決になる 法律案:60 日・3 分の 2 再可決。予算・条約:30 日で衆議院の議決。首相指名:10 日。不信任は衆議院のみ。答え:両院協議会でも一致せず、または参議院が 30 日以内に議決しないとき、衆議院の議決が国会の議決になる。
- ウ 第 41 条 65 条は行政権(内閣)、76 条は司法権(裁判所)、92 条は地方自治の本旨。
- イ 最高裁判所と高等・地方・家庭・簡易裁判所 特別裁判所(軍法会議など)は憲法で禁止。知的財産高等裁判所は東京高裁の特別の支部。
標準
- エ 法律の制定 答え:法律の制定。
- ウ 検察審査会(2009 年から起訴議決による強制起訴が可能) 答え:検察審査会(2009 年から起訴議決による強制起訴が可能)。
- ア 法的拘束力はなく、結果を参考にする諮問型 答え:法的拘束力はなく、結果を参考にする諮問型。
- イ 不信任決議によらず、7 条を根拠に内閣の判断で行う解散 天皇の国事行為(7 条)への内閣の助言と承認を根拠にする。実際の解散の多くがこれ。69 条解散(不信任決議後)は数回しかない。首相の「伝家の宝刀」といわれる。
- ウ 日本司法支援センター(法テラス) 司法制度改革の一環。「司法へのアクセス」を広げるためのもの。
- 3000 市長の解職(リコール)には有権者の 3 分の 1 以上の署名が必要。90000 ÷ 3 = 30000 人なので、30000 − 27000 = 3000 人。署名がそろったら選挙管理委員会に請求する。
- 214 参議院が否決した法律案は、衆議院が出席議員の 3 分の 2 以上で再可決すれば法律になる(59 条)。320 × 2 ÷ 3 = 213.3… なので、これ以上の最小の人数は 214 人。
- ア ア・エ 条例の制定・事務の監査は有権者の 50 分の 1(9 万 ÷ 50 = 1,800 人)以上、議会の解散・市長の解職は 3 分の 1(3 万人)以上が必要。条件を満たすのはアとエ。市長の解職は選挙管理委員会が住民投票を行い、過半数の賛成で失職する。
- イ X 正・Y 誤 X:正しい(53 条)。Y:誤り。内閣不信任決議ができるのは衆議院だけ。可決されると内閣は 10 日以内に衆議院を解散するか、総辞職しなければならない(69 条)。
- ウ X 誤・Y 正 X:誤り。対象は重大な刑事事件の第一審(地方裁判所)だけで、民事事件は含まれない。裁判員 6 人と裁判官 3 人で審理する。Y:正しい。裁判員には守秘義務がある。
発展
- イ 議院内閣制は議会が首相を選び、大統領制は国民が大統領を選ぶ 大統領は議会から独立し、議会の解散権も法案提出権ももたない。アメリカ大統領は法案拒否権と教書送付権をもつ。厳格な三権分立。
- イ 都市部の自治体の住民税収が減り、返礼品競争も起きた 寄付を受ける自治体は財源が増える。2019 年に返礼品は寄付額の 3 割以下の地場産品に限るルールが作られた。
- イ 使いみちが指定されず、財政力の差をならすために国から配られる 地方交付税交付金は使いみちが自由で、自治体間の財政力の格差を是正する依存財源。国庫支出金は使いみちが指定された補助金、地方債は自治体の借金。Y 町のように地方税が少ない状態は「三割自治」とよばれてきた。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/daigaku/social/kk-03/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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