歴史的仮名遣いと古文の基礎(係り結び・古語・作品) ── 問題
基礎
- 次の歴史的仮名遣いの語を現代仮名遣いに直したものはどれですか。「かうべ」 (ア こうべ イ かおべ ウ かうべ)
- 古語「あした」の意味として最も適切なものはどれですか。 (ア 感謝したい イ 趣がある・美しい・おもしろい ウ 朝 エ 言うまでもない)
- 『古今和歌集』の作者(または編者)と時代・ジャンルの組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア 紀貫之ら・平安・最初の勅撰和歌集 イ 清少納言・平安・随筆 ウ 作者不明・平安末・説話集 エ 紫式部・平安・長編物語)
- 係助詞「こそ」があるとき、文末はどの活用形になりますか。 (ア 終止形 イ 連体形 ウ 已然形 エ 未然形)
- 「ぞ・なむ・や・か」の係り結びで文末はどの活用形になりますか。 (ア 終止形 イ 連体形 ウ 已然形 エ 命令形)
- 現代仮名遣いでも歴史的仮名遣いのまま書く(変えない)ものはどれですか。 (ア 「ゐ」「ゑ」 イ 語中の「は」(例:あはれ) ウ 「ぢ」「づ」 エ 助詞の「は」「へ」「を」)
- 和歌の音数の決まりはどれですか。 (ア 五・五・七・七 イ 七・七・七・五 ウ 五・七・五(17 音) エ 五・七・五・七・七(31 音))
標準
- 古文の冒頭「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり」で始まる作品はどれですか。 (ア 源氏物語 イ 徒然草 ウ 竹取物語 エ おくのほそ道)
- 枕詞「しろたへの」が導く語はどれですか。 (ア 母 イ 衣・袖 ウ 月 エ 海)
- 古文で主語が省略されているとき、主語を判断する手がかりとして正しいものはどれですか。 (ア 句点「。」や読点「、」の打たれた位置 イ 一文の長さや文節の数 ウ 使われている漢字の数や種類 エ 敬語の有無や接続助詞「て」「ば」)
- 「三大随筆」と呼ばれる作品の組み合わせはどれですか。 (ア 平家物語・太平記・保元物語 イ 枕草子・方丈記・徒然草 ウ 源氏物語・竹取物語・伊勢物語 エ 万葉集・古今和歌集・新古今和歌集)
- 一つの語に二つの意味をもたせる和歌の技法を何といいますか(例:「まつ」=松・待つ)。 (ア 体言止め イ 枕詞 ウ 掛詞 エ 序詞)
- 「をかし」の古文での意味として適切なものはどれですか。 (ア 変である・こっけいだ イ 悲しい ウ 危ない エ 趣がある・美しい)
- 次は『徒然草』の序段です。「つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」この中の「日暮らし」の意味として適切なものはどれですか。 (ア 日が暮れてから イ 一人で暮らして ウ 一日中 エ 毎日少しずつ)
- 次は『徒然草』の一節です。「仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩よりまうでけり。」「徒歩よりまうでけり」の現代語訳として適切なものはどれですか。 (ア 歩いて帰ってきた イ 歩いて参詣した ウ 仲間と連れだって参詣した エ 馬に乗って参詣した)
- 次の文章(この問題のために書いた古文ふうの文章)を読んで答えなさい。「昔、ある里に翁ありけり。庭に梅の木を植ゑて、朝夕これを愛でけり。ある年の春、隣の童、枝を折りて持ち去りぬ。翁これを見て怒らず、『花は見る人のためにこそ咲くなれ』と言ひて笑ひけり。」「持ち去りぬ」の主語はだれですか。 (ア 梅の木 イ 里の人々 ウ 隣の童 エ 翁)
発展
- 「月の異名」で 12 月を表すものはどれですか。 (ア 師走(しわす) イ 五月(さつき) ウ 文月(ふみづき) エ 弥生(やよい))
- 古文で「南」の方角と「正午」の時刻を表す十二支はどれですか。 (ア 酉(とり) イ 午(うま) ウ 子(ね) エ 卯(う))
- 『徒然草』で、仁和寺の法師は石清水八幡宮の山のふもとの寺社だけを拝んで帰ってしまい、山の上の本殿にお参りしなかった。筆者はこの話を「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。」と結んでいる。筆者の言いたいこととして適切なものはどれですか。 (ア お参りは、遠くの有名な寺社まで行かなくてもよいものだ イ 小さなことでも、人に頼らず一人でやりとげるべきだ ウ 年をとってからでは、新しいことは始められないものだ エ 小さなことでも、案内してくれる人はいてほしいものだ)
- 前の問題と同じ文章(翁と梅の木の話)で、翁が童を怒らなかった理由として最も適切なものはどれですか。「昔、ある里に翁ありけり。庭に梅の木を植ゑて、朝夕これを愛でけり。ある年の春、隣の童、枝を折りて持ち去りぬ。翁これを見て怒らず、『花は見る人のためにこそ咲くなれ』と言ひて笑ひけり。」 (ア 枝を折ると次の年によく咲くと知っていたから イ 童が自分の孫で、かわいがっていたから ウ 花は見て楽しむ人のために咲くものだと考えたから エ 梅の花がもう散りかけていて、少しも惜しくなかったから)
歴史的仮名遣いと古文の基礎(係り結び・古語・作品) ── 解答
基礎
- ア こうべ 規則:語頭以外の は行 → わいうえお、ゐゑを → いえお、ぢづ → じず、くわ → か、長音(あ段+う → お段+う、い段+う → ゅう、え段+う → ょう)。「かうべ」→「こうべ」。
- ウ 朝 現代語と意味がずれる語に注意:をかし(趣)、うつくし(かわいい)、ありがたし(珍しい)、やがて(すぐに)、あさまし(驚く)、おどろく(目覚める)、ののしる(騒ぐ)、あした(朝)。
- ア 紀貫之ら・平安・最初の勅撰和歌集 三大随筆=枕草子(清少納言・平安)・方丈記(鴨長明・鎌倉)・徒然草(兼好・鎌倉)。三大和歌集=万葉(奈良)・古今(平安)・新古今(鎌倉)。
- ウ 已然形 係り結び。ぞ・なむ・や・か → 連体形、こそ → 已然形。
- イ 連体形 例:「花ぞ昔の香ににほひける」(ける=連体形)。や・かは疑問・反語。
- エ 助詞の「は」「へ」「を」 助詞は現代語でも「花は、川へ、本を」と書くのでそのまま。語中のは行・ゐゑ・ぢづは直す。
- エ 五・七・五・七・七(31 音) 五・七・五は俳句(季語・切れ字)。和歌は上の句(五七五)と下の句(七七)。
標準
- ウ 竹取物語 冒頭は音読で覚える。枕草子「春はあけぼの」、方丈記「ゆく河」、平家物語「祇園精舎」、徒然草「つれづれなるままに」、おくのほそ道「月日は百代の過客」、竹取物語「今は昔」。
- イ 衣・袖 枕詞は 5 音で決まった語を導き、それ自体に意味はない。あしひきの→山、ちはやぶる→神、たらちねの→母、ひさかたの→光・天、しろたへの→衣。
- エ 敬語の有無や接続助詞「て」「ば」 尊敬語があれば身分の高い人の動作。「〜て、〜」は同じ主語が多く、「〜を・〜に・〜ば、〜」は別の人物に移りやすい。
- イ 枕草子・方丈記・徒然草 清少納言(平安)・鴨長明(鎌倉)・兼好法師(鎌倉)。和歌集の 3 つは三大和歌集。
- ウ 掛詞 「あき」=秋・飽き、「ながめ」=長雨・眺め。枕詞は決まった語を導く 5 音、体言止めは名詞で終える。
- エ 趣がある・美しい 枕草子の美意識を表す語。現代語の「おかしい」とはちがう。
- ウ 一日中 「日暮らし」は朝から晩まで一日中という意味。退屈なまま一日中硯に向かって書いている場面。出典:兼好法師『徒然草』(鎌倉時代末。著作権の保護期間外の古典)。
- イ 歩いて参詣した 「徒歩より」は歩いて、「まうづ(詣づ)」は神社や寺にお参りする意味。「ただひとり」とあるので連れはいない。出典:兼好法師『徒然草』(鎌倉時代末。著作権の保護期間外の古典)第五十二段。
- ウ 隣の童 直前の「隣の童、枝を折りて」の「童」が、そのまま「持ち去りぬ」の主語になる。翁はそれを見ている側。
発展
- ア 師走(しわす) 1 月睦月・2 月如月・3 月弥生・4 月卯月・5 月皐月・6 月水無月・7 月文月・8 月葉月・9 月長月・10 月神無月・11 月霜月・12 月師走。
- イ 午(うま) 子=北・真夜中(子の刻)、午=南・正午(午の刻)、卯=東、酉=西。「正午」「午前・午後」の語源。
- エ 小さなことでも、案内してくれる人はいてほしいものだ 「先達」は先に立って導く人、「あらまほし」はあってほしいという意味。一人で行って本殿を見落とした失敗から、案内役の大切さを述べている。出典:兼好法師『徒然草』(鎌倉時代末。著作権の保護期間外の古典)第五十二段。
- ウ 花は見て楽しむ人のために咲くものだと考えたから 翁の言葉「花は見る人のためにこそ咲くなれ」(花は見る人のために咲くのだ)が理由に当たる。本文にない事情(孫・散りかけ・よく咲く)は選ばない。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/japanese/k-10/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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