刑法総論①(罪刑法定主義・構成要件・因果関係・不作為犯) ── 問題
基礎
- 罪刑法定主義について、明確性の原則について判例(徳島市公安条例事件)が示した基準として妥当なものはどれですか。 (ア 法律の専門家である裁判官や検察官の理解において、条文の文言と立法趣旨から一義的に適用範囲が確定でき、解釈の余地がまったく残らないかどうか イ 規制される行為者本人の理解において、行為の時点で自分の行為がその規定の適用を受けて処罰されると現に認識していたかどうか ウ 条文の文言が国語辞典の意味において一義的であり、複数の読み方が生じないかどうか エ 通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるかどうかの判断を可能にする基準が読み取れるかどうか undefined 立法者が立法の時点で想定していた行為の範囲を、国会の審議記録から客観的に特定できるかどうか)
- 犯罪の分類について、状態犯の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 結果が発生した後も法益侵害の状態が続く間は犯罪自体が継続する犯罪で、監禁罪がその例であり、その間に加わった者も共犯になりうる イ 一定の状態にあること自体を処罰する犯罪で、凶器準備集合罪や窃盗罪がその例であり、状態が続く限り公訴時効は進行しない ウ 結果の発生によって犯罪は終了するが違法な状態がその後も続く犯罪で、窃盗罪がその例であり、盗んだ物をその後に壊しても別に器物損壊罪は成立しない エ 行為者に一定の身分があることを構成要件とする犯罪で、窃盗罪や収賄罪がその例であり、身分のない者が加わっても共犯にならない undefined 結果の発生と同時に犯罪が完成して終了し、その後に違法な状態も残らない犯罪で、殺人罪や窃盗罪がその例であり、盗品の処分は別罪となる)
- 刑の種類に関する説明として妥当なものはどれですか(2026 年 9 月時点の刑法による)。 (ア 死刑・拘禁刑・罰金・拘留・科料が主刑であり、没収は付加刑として主刑に付けてのみ科すことができる イ 死刑・拘禁刑・罰金・拘留・科料・没収がいずれも主刑であり、没収を単独で科すこともできる ウ 拘禁刑に処せられた者には刑務作業が義務づけられ、作業を拒むことはできない エ 死刑・懲役・禁錮・罰金・拘留・科料が主刑であり、没収は付加刑として主刑に付けてのみ科すことができる undefined 拘留は 1 月以上 20 年以下の期間、刑事施設に拘置する刑である)
- 犯罪の成立要件に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 犯罪は構成要件に該当し、違法で、有責な行為であり、構成要件該当性・違法性・責任の順に検討する イ 構成要件に該当する行為は常に違法かつ有責であるため、正当防衛や責任能力は量刑の段階で考慮される ウ 違法性と責任は同じ内容を指す概念であり、正当防衛は責任を阻却する事由である エ 犯罪は違法で有責な行為であれば足り、条文に定められた構成要件に該当するかどうかは処罰の要件ではない undefined 犯罪の成立要件は責任・違法性・構成要件該当性の順に検討し、責任がなければ構成要件該当性は問題にならない)
- 不作為犯に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 真正不作為犯は刑法典には存在せず、特別法にのみ定められている イ 不真正不作為犯は結果の発生を要件としないため、因果関係の検討は不要である ウ 殺人罪や放火罪のように作為の形で定められた犯罪を不作為によって実現する場合を真正不作為犯といい、不退去罪や保護責任者不保護罪のように条文がはじめから不作為を処罰している犯罪を不真正不作為犯という エ 不退去罪や保護責任者不保護罪のように条文がはじめから不作為を処罰している犯罪を真正不作為犯といい、殺人罪のように作為の形で定められた犯罪を不作為で実現する場合を不真正不作為犯という undefined 真正不作為犯は作為義務のある者にしか成立しないが、不真正不作為犯は作為義務がなくても成立する)
- 罪刑法定主義の派生原則に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 刑罰法規の内容が処罰の必要のない行為を処罰するものであったり、行為に比べて著しく重い刑を定めるものであったりする場合は、憲法 31 条に反し無効となりうる イ 刑期をまったく定めない不定期刑は、犯人の改善更生の程度に応じて釈放できるため罪刑法定主義に適合する ウ 刑罰法規の内容の当否は立法府の広い裁量に委ねられており、処罰の手続が法律で定められていれば、その内容がどのようなものであっても憲法 31 条に反することはない エ 慣習法を直接の根拠として処罰することは、その慣習が社会に広く定着していれば法律主義に反しない undefined 類推解釈の禁止は被告人に不利な解釈だけでなく、被告人に有利な方向の類推解釈にも及ぶ)
標準
- 刑法の場所的適用範囲について、属地主義の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 日本国内で罪を犯した日本国民にだけ日本の刑法を適用する原則で、国内で罪を犯した外国人には適用されず、外交上の手続により本国に引き渡される イ 日本国内で罪を犯したすべての者に日本の刑法を適用する原則で、日本国外にある日本の船舶・航空機内で犯した罪も国内犯として扱われる ウ 日本国民が国外で罪を犯した場合にも日本の刑法を適用する原則で、刑法 3 条に列挙された罪に限られる エ 日本国外にある日本の船舶・航空機内で犯した罪には、船舶・航空機の登録国である日本の刑法ではなく、現にその船舶・航空機が所在する国の刑法だけが適用される undefined 実行行為と結果の両方が日本国内で生じた場合に限り国内犯となり、国外から国内に向けた犯罪は国内犯にならない)
- 因果関係に関する次の判例について、トランク監禁事件(最決平成 18 年)の事案と結論の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 被害者を車のトランクに監禁して路上に停車していたところ後続車が追突して被害者が死亡した事案で、監禁行為自体には死の危険がないとして監禁罪と過失致死罪の併合罪とした イ ダイビングの指導者が受講生を見失い受講生が溺死した事案で、補助者の不適切な指示が介在したとして因果関係を否定した ウ 被害者を車のトランクに監禁して路上に停車していたところ後続車が追突して被害者が死亡した事案で、監禁行為と死亡との因果関係を認め監禁致死罪の成立を認めた エ 被害者を車のトランクに監禁して路上に停車していたところ後続車が追突して被害者が死亡した事案で、追突は第三者の過失によるもので監禁行為から通常予想できないとして因果関係を否定し監禁罪にとどめた undefined 被害者に激しい暴行を加えて資材置場に放置したところ第三者が殴打した事案で、第三者の行為が介在したとして因果関係を否定した)
- 相当因果関係説に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 客観説は、行為者が行為時に認識していた事情だけを基礎として相当性を判断し、行為後に生じた事情は予見可能であっても一切考慮しない イ 相当因果関係説は条件関係の存在を要求せず、行為と結果の間に相当性があれば因果関係を認める ウ 折衷説は、一般人が認識・予見できた事情と、行為者がとくに認識・予見していた事情を基礎として相当性を判断する エ 主観説は、行為時に存在したすべての事情を基礎として、裁判官の立場から相当性を判断する undefined 折衷説は、行為者が認識・予見していた事情と行為者が認識・予見できた事情だけを基礎として相当性を判断し、一般人の予見可能性は考慮しない)
- 夜間潜水事件(最決平成 4 年 12 月 17 日)に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 指導者が夜間の潜水講習で受講生を見失った行為はそれ自体が溺死の危険をもつものであり、補助者や受講生の不適切な行動が介在しても因果関係は認められるとした イ 指導者の行為と死亡との間に条件関係はあるが、夜間の潜水で受講生が溺死することは一般人に予見できないとして因果関係を否定した ウ 指導者が夜間の潜水講習で受講生を見失ったが、残された補助者の不適切な指示と受講生自身の行動が死亡の直接の原因であるとして、指導者の行為と死亡との因果関係を否定した エ 受講生が自らの判断で潜水を続けたことが死亡の原因であるとして、指導者の行為と死亡との因果関係を否定した undefined 指導者の行為と死亡との因果関係は肯定したが、指導者には過失がないとして無罪とした)
- 不真正不作為犯における作為義務に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 作為義務は法令・契約のほか、自ら危険を作り出した先行行為や、被害者の生命を排他的に支配していることなどの条理からも生じる イ 作為義務は道徳上の義務で足りるため、倒れている人を見かけた通行人にも作為義務が認められる ウ 作為義務は法令の明文または契約から生じるものに限られ、先行行為や排他的支配などの条理を根拠に作為義務を認めることは罪刑法定主義に反し許されない エ 不真正不作為犯は判例上認められておらず、不作為が処罰されるのは不退去罪などの真正不作為犯に限られる undefined 作為義務があれば、その義務を果たすことが不可能または著しく困難であった場合でも不真正不作為犯が成立する)
- 刑法の時間的適用範囲に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、刑法 6 条により、行為時の法律と裁判時の法律のうち軽い方を適用する イ 犯罪後に処罰規定が廃止された場合でも、行為時に犯罪であった以上、行為時の法律で処罰する ウ 犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、被告人に有利・不利を問わず常に裁判時の新しい法律を適用し、行為時の法律は参照しない エ 刑法 6 条は刑法典の罪にだけ適用され、特別法の罪には適用されない undefined 犯罪後の法律によって刑が軽くなったときも、遡及処罰の禁止により行為時の法律を適用しなければならない)
- 刑法の適用範囲に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 国外から日本国内にいる被害者に毒物を郵送して殺害した場合、実行行為が国外で行われているため、犯人が日本国民でない限り日本の刑法は適用されない イ 日本国民が国外で窃盗を犯した場合、窃盗罪は刑法 3 条に列挙されていないため日本の刑法は適用されない ウ 外国人が国外で日本の通貨を偽造した場合、日本の刑法は保護主義により適用されず、犯人の本国法で処罰されるにとどまる エ 日本の公務員が国外で職務に関して賄賂を受け取った場合、日本の刑法は属地主義により適用されない undefined 国外から日本国内にいる被害者に毒物を郵送して殺害した場合、結果が国内で生じているため、刑法 1 条の国内犯として日本の刑法が適用される)
発展
- 次の事例について、判例・通説の考え方に照らした結論として妥当なものはどれですか。A は、自宅の神棚のろうそくが倒れて建物に燃え移りそうになっているのに気づいたが、火災保険金を得ようと考え、容易に消せたのに消さずに立ち去った。建物は焼損した。 (ア 放火罪は「放火して」という作為を要求する犯罪であるため、火を消さなかっただけの A には放火罪は成立せず失火罪にとどまる イ A はろうそくを倒したわけではなく先行行為がないため作為義務がなく、放火罪も失火罪も成立しない ウ A には作為義務があるが、不作為による放火は判例が認めていないため、保険金を請求した時点で詐欺罪だけが成立する エ A には火を消すべき作為義務があり、容易に消火できたのに放置した以上、不作為による放火罪が成立する undefined A に放火罪が成立するためには、A が自ら火を放ったのと同程度に積極的な行為が必要であるため、器物損壊罪にとどまる)
- 判例における因果関係の判断に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 最高裁は、行為と結果の間に第三者の故意行為が介在した場合には行為者の行為の危険性の大小を問わず因果関係を否定しており、大阪南港事件でも第三者の暴行が介在して死期が早まったことを理由に因果関係を否定し傷害罪にとどめた イ 最高裁は、行為者の行為がそれ自体で死の危険を作り出していた場合には、後に第三者や被害者の行為が介在しても因果関係を肯定する傾向にあり、介在した第三者の行為が結果の主な原因であった米兵ひき逃げ事件では因果関係を否定した ウ 最高裁は、被害者自身の意思による行動が介在した場合には、その行動が暴行に起因するものであっても常に因果関係を否定しており、高速道路進入事件では被害者が自らの判断で高速道路に進入したことを理由に因果関係を否定し傷害罪にとどめた エ 最高裁は、相当因果関係説の主観説を採用しており、行為者が認識していなかった被害者の心臓疾患が死因となった布団蒸し事件では因果関係を否定した undefined 最高裁は、行為者の行為と結果との間に条件関係があれば例外なく因果関係を肯定しており、米兵ひき逃げ事件でも業務上過失致死罪の成立を認めた)
- 罪刑法定主義に関する判例の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 徳島市公安条例事件(最大判昭和 50 年)は、刑罰法規の明確性は法律の専門家の理解を基準に判断すべきであるとして、条例の遵守事項を無効とした イ 最高裁は、電気を窃盗罪の財物に含める解釈は類推解釈にあたり許されないとし、その後の立法で刑法 245 条が置かれた ウ 福岡県青少年保護育成条例事件(最大判昭和 60 年)は、「淫行」の意味を限定して解釈したうえで、その文言は不明確とはいえず憲法 31 条に反しないとした エ 福岡県青少年保護育成条例事件(最大判昭和 60 年)は、「淫行」の文言は通常の判断能力をもつ一般人にはその範囲を理解できないとして、明確性の原則に反し憲法 31 条に違反すると判断した undefined 最高裁は、判例が被告人に不利な方向に変更された場合、変更前の行為を新しい判例に基づいて処罰することは憲法 39 条に反するとしている)
- 不作為の因果関係に関する判例(最決平成元年 12 月 15 日)の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 不作為の因果関係は作為と同じく「あれなければこれなし」という条件関係の公式だけで判断すれば足りるとし、期待された作為による救命がどの程度確実であったかは因果関係の判断では問題にならないとした イ 覚醒剤を注射した先行行為があるため不作為による殺人罪が成立するとし、因果関係の確実性は問題にしなかった ウ 期待された作為をしていれば結果を防げたことが「合理的な疑いを超える程度に確実」であれば因果関係が認められるとし、救急医療を要請すれば十中八九救命できた事案で保護責任者遺棄致死罪の成立を認めた エ 期待された作為をしていれば結果を防げた「可能性」があれば因果関係が認められるとし、救急医療を要請していれば救命できた可能性が半分程度であった事案でも保護責任者遺棄致死罪の成立を認めた undefined 不作為には結果を引き起こす力がないため因果関係は観念できないとし、救急医療を要請しなかった事案で保護責任者遺棄罪にとどめた)
刑法総論①(罪刑法定主義・構成要件・因果関係・不作為犯) ── 解答
基礎
- エ 通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるかどうかの判断を可能にする基準が読み取れるかどうか 通常の判断能力を有する一般人の理解において、具体的場合に当該行為がその適用を受けるかどうかの判断を可能にする基準が読み取れるかどうか。
- ウ 結果の発生によって犯罪は終了するが違法な状態がその後も続く犯罪で、窃盗罪がその例であり、盗んだ物をその後に壊しても別に器物損壊罪は成立しない 結果の発生によって犯罪は終了するが違法な状態がその後も続く犯罪で、窃盗罪がその例であり、盗んだ物をその後に壊しても別に器物損壊罪は成立しない。
- ア 死刑・拘禁刑・罰金・拘留・科料が主刑であり、没収は付加刑として主刑に付けてのみ科すことができる 刑法 9 条。2025 年 6 月 1 日施行の改正で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化された。拘禁刑では作業を「行わせることができる」(12 条 3 項)にとどまり義務ではない。拘留は 1 日以上 30 日未満(16 条)。
- ア 犯罪は構成要件に該当し、違法で、有責な行為であり、構成要件該当性・違法性・責任の順に検討する 構成要件該当性 → 違法性 → 責任の 3 段階。正当防衛は違法性阻却事由(zc-02)、責任能力・故意・過失は責任の問題(zc-03)。
- エ 不退去罪や保護責任者不保護罪のように条文がはじめから不作為を処罰している犯罪を真正不作為犯といい、殺人罪のように作為の形で定められた犯罪を不作為で実現する場合を不真正不作為犯という 真正不作為犯の例:不退去罪(130 条後段)・保護責任者不保護罪(218 条)・多衆不解散罪(107 条)。不真正不作為犯は作為義務者に限られる。
- ア 刑罰法規の内容が処罰の必要のない行為を処罰するものであったり、行為に比べて著しく重い刑を定めるものであったりする場合は、憲法 31 条に反し無効となりうる 実体的デュープロセス(刑罰法規の適正)。法律主義(慣習刑法の排除)、刑期を定めない不定期刑の禁止。類推解釈の禁止は被告人に不利な方向の類推を禁じるもので、有利な類推は許されると解されている。
標準
- イ 日本国内で罪を犯したすべての者に日本の刑法を適用する原則で、日本国外にある日本の船舶・航空機内で犯した罪も国内犯として扱われる 日本国内で罪を犯したすべての者に日本の刑法を適用する原則で、日本国外にある日本の船舶・航空機内で犯した罪も国内犯として扱われる。
- ウ 被害者を車のトランクに監禁して路上に停車していたところ後続車が追突して被害者が死亡した事案で、監禁行為と死亡との因果関係を認め監禁致死罪の成立を認めた 被害者を車のトランクに監禁して路上に停車していたところ後続車が追突して被害者が死亡した事案で、監禁行為と死亡との因果関係を認め監禁致死罪の成立を認めた。
- ウ 折衷説は、一般人が認識・予見できた事情と、行為者がとくに認識・予見していた事情を基礎として相当性を判断する 条件関係を前提に相当性で絞るのが相当因果関係説。主観説=行為者基準、客観説=行為時のすべての事情、折衷説=一般人+行為者の特別の認識。
- ア 指導者が夜間の潜水講習で受講生を見失った行為はそれ自体が溺死の危険をもつものであり、補助者や受講生の不適切な行動が介在しても因果関係は認められるとした 指導者が受講生を見失った行為自体に溺死の危険があり、その危険が現実化したとして因果関係を肯定(業務上過失致死)。
- ア 作為義務は法令・契約のほか、自ら危険を作り出した先行行為や、被害者の生命を排他的に支配していることなどの条理からも生じる 形式的三分説(法令・契約・条理)と、先行行為・排他的支配・引受けを重視する実質的な考え方。作為の可能性・容易性も必要。
- ア 犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、刑法 6 条により、行為時の法律と裁判時の法律のうち軽い方を適用する 刑法 6 条。遡及処罰の禁止は不利益な遡及だけを禁じる。刑法 8 条により総則は特別法にも適用される。処罰規定の廃止は免訴の理由(刑訴法 337 条 2 号)。
- undefined 国外から日本国内にいる被害者に毒物を郵送して殺害した場合、結果が国内で生じているため、刑法 1 条の国内犯として日本の刑法が適用される 実行行為地と結果発生地のいずれかが国内なら国内犯(遍在説)。公務員の国外犯は 4 条、通貨偽造は 2 条(保護主義)、窃盗は 3 条に列挙されている。
発展
- エ A には火を消すべき作為義務があり、容易に消火できたのに放置した以上、不作為による放火罪が成立する A には火を消すべき作為義務があり、容易に消火できたのに放置した以上、不作為による放火罪が成立する。
- イ 最高裁は、行為者の行為がそれ自体で死の危険を作り出していた場合には、後に第三者や被害者の行為が介在しても因果関係を肯定する傾向にあり、介在した第三者の行為が結果の主な原因であった米兵ひき逃げ事件では因果関係を否定した 「危険の現実化」の枠組み。否定例は米兵ひき逃げ事件(最決昭和 42 年 10 月 24 日)。大阪南港・夜間潜水・高速道路進入・トランク監禁・布団蒸しはいずれも肯定。
- ウ 福岡県青少年保護育成条例事件(最大判昭和 60 年)は、「淫行」の意味を限定して解釈したうえで、その文言は不明確とはいえず憲法 31 条に反しないとした 福岡県青少年保護育成条例事件(最大判昭和 60 年 10 月 23 日)は限定解釈で合憲。徳島市公安条例事件は一般人基準で合憲。判例変更は 39 条に反しない(最判平成 8 年 11 月 18 日)。電気窃盗は拡張解釈として許容。
- ウ 期待された作為をしていれば結果を防げたことが「合理的な疑いを超える程度に確実」であれば因果関係が認められるとし、救急医療を要請すれば十中八九救命できた事案で保護責任者遺棄致死罪の成立を認めた ホテル覚醒剤事件。不作為の条件関係は「期待された作為があれば結果を防げたか」で判断し、「合理的な疑いを超える程度に確実」であることを要する。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/horitsu/zc-01/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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