内閣 ── 問題
基礎
- 内閣の組織について、内閣の構成員の資格(66 条 2 項)に関する説明として正しいものはどれですか。 (ア 内閣総理大臣は文民でなければならないが、その他の国務大臣は文民でなくてもよい イ 内閣総理大臣その他の国務大臣は 30 歳以上の国会議員でなければならない ウ 内閣総理大臣その他の国務大臣は法律の定める資格試験に合格した者でなければならない エ 内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならない undefined 内閣総理大臣その他の国務大臣は特定の政党に所属していなければならない)
- 「国務大臣の任免」は、憲法上、誰の権限として定められていますか。 (ア 国会 イ 内閣総理大臣 ウ 内閣(閣議) エ 天皇 undefined 衆議院)
- 憲法 65 条の「行政権」に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 行政権が内閣に属するとは、内閣総理大臣が単独ですべての行政事務を決定することを意味する イ 65 条は「すべて行政権は内閣に属する」と定めているため、内閣の指揮監督を受けない行政機関を法律で設けることは一切許されない ウ 通説は、行政とは国家作用のうち立法と司法を除いた残りのすべてであるとする控除説をとっており、行政作用の取りこぼしを防げることなどが理由とされる エ 65 条の行政権には、法律を執行する作用だけでなく、国会の権能である法律の制定も含まれる undefined 通説は、行政とは法律を執行する作用に限られるとする積極説をとっており、法律の根拠のない活動は行政に含まれない)
- 内閣総理大臣の権限に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務と外交関係を国会に報告し、行政各部を指揮監督する イ 内閣総理大臣は、最高裁判所の長官を任命し、その他の裁判官を指名する ウ 内閣総理大臣は、国会の承認を得ることなく単独で条約を締結し、また政令を制定することができる エ 内閣総理大臣は、国務大臣を任命するには国会の同意を、罷免するには衆議院の同意を得なければならない undefined 内閣総理大臣は、衆議院の解散を単独で決定することができ、閣議の決定を要しない)
- 内閣の総辞職に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 衆議院で内閣不信任決議案が可決されたときは、内閣は解散の有無にかかわらず直ちに総辞職しなければならない イ 参議院議員通常選挙の後に初めて国会の召集があったときも、内閣は総辞職しなければならない ウ 内閣が総辞職したときは、新たな内閣総理大臣が指名されるまで、衆議院議長が内閣総理大臣の職務を行う エ 衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣はその総選挙が解散によるものか任期満了によるものかを問わず総辞職しなければならない undefined 衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、その総選挙が衆議院の解散によるものである場合に限り内閣は総辞職しなければならず、任期満了による総選挙の後は総辞職の必要がない)
- 内閣の組織に関する憲法・内閣法の定めの説明として妥当でないものはどれですか。 (ア 内閣は、首長である内閣総理大臣およびその他の国務大臣で組織する イ 国務大臣の数は内閣法で定められ、原則 14 人以内、特別に必要がある場合は 3 人を限度に増やすことができる(附則による特例は内閣法で確認) ウ 国務大臣は内閣総理大臣が任命し、その 3 分の 2 以上は国会議員の中から選ばなければならない エ 内閣総理大臣は、国務大臣を任意に罷免することができる undefined 内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で指名され、この指名は他のすべての案件に先立って行われる)
標準
- 内閣の権限と議院内閣制について、衆議院の内閣不信任決議(69 条)に関する説明として正しいものはどれですか。 (ア 衆議院で不信任の決議案を可決したときは、30 日以内に衆議院が解散されない限り、内閣は総辞職しなければならない イ 衆議院で不信任の決議案を可決したときは、内閣総理大臣のみが辞職し、他の国務大臣はその地位にとどまる ウ 衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任の決議案を否決したときは、10 日以内に衆議院が解散されない限り、内閣は総辞職しなければならない エ 衆議院または参議院で不信任の決議案を可決したときは、10 日以内に当該議院が解散されない限り、内閣は総辞職しなければならない undefined 衆議院で不信任の決議案を可決したときは、内閣は直ちに総辞職しなければならず、解散によって対抗することはできない)
- 次の事例について、憲法の定めや判例の考え方に照らした結論として妥当なものはどれですか。参議院が内閣総理大臣 D に対する問責決議を可決した。 (ア 問責決議は不信任決議と同じ効果をもつため、10 日以内に参議院が解散されない限り内閣は総辞職しなければならない イ 問責決議が可決された場合、内閣は両院協議会を求めることができ、そこで撤回されなければ総辞職しなければならない ウ 問責決議に法的効果はなく、内閣は解散や総辞職の義務を負わない。不信任決議ができるのは衆議院だけである エ 問責決議が可決された場合、内閣総理大臣は辞職しなければならないが、他の国務大臣はその地位にとどまる undefined 問責決議は不信任決議と同じ効果をもつため、10 日以内に衆議院が解散されない限り内閣は総辞職しなければならない)
- 独立行政委員会に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 独立行政委員会は内閣の指揮監督を受けず、その職務について内閣が国会に責任を負うことができないため、65 条および 66 条 3 項に反して違憲であるとするのが通説であり、最高裁も人事院の設置を違憲と判断したことがある イ 独立行政委員会は行政機関であるため、その審決は終審として確定し、裁判所に出訴することはできない ウ 人事院や公正取引委員会のように内閣から独立して職務を行う行政機関は、65 条が行政のすべてを内閣に独占させる趣旨ではないことや、国会による民主的統制が及んでいることなどを理由に、合憲とするのが通説である エ 独立行政委員会は内閣から完全に独立しており、内閣は委員の任命にも予算の編成にも関与できない undefined 独立行政委員会が規則を制定することは国会中心立法の原則に反するため、法律の委任があっても許されない)
- 憲法 73 条が定める内閣の事務に含まれないものはどれですか。 (ア 法律の定める基準に従い、官吏に関する事務を掌理すること イ 予算を作成して国会に提出すること ウ 法律を誠実に執行し、国務を総理すること エ 大赦・特赦・減刑・刑の執行の免除および復権を決定すること undefined 最高裁判所長官の指名)
- 議院内閣制に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 議院内閣制の下では、内閣は衆議院と参議院の双方から不信任決議を受ける可能性があり、いずれの場合も 10 日以内に当該議院を解散しなければ総辞職しなければならない イ 議院内閣制とは、行政府の長を国民が直接選挙で選び、行政府が議会の信任に依存せず議会から独立して活動する制度であり、日本国憲法は内閣総理大臣の指名を国会に委ねつつもこの制度を採用している ウ 議院内閣制の本質について、内閣が議会に責任を負う点に本質があるとする均衡本質説と、解散権による議会との均衡に本質があるとする責任本質説がある エ 内閣の国会に対する連帯責任(66 条 3 項)、国会による首相の指名(67 条)、国務大臣の過半数が国会議員であること(68 条)、衆議院の不信任と解散(69 条)が、議院内閣制採用の根拠とされる undefined 議院内閣制の下では、内閣は国会に対して責任を負うため、国会は内閣の個々の行政処分を直接取り消すことができる)
- 衆議院の解散に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 通説・実務は、天皇の国事行為である解散(7 条 3 号)について内閣が助言と承認を行うことから、解散の実質的決定権は内閣にあり、69 条の不信任決議があった場合に限らず解散できるとする イ 69 条限定説によれば、内閣は不信任決議の有無にかかわらず、いつでも自由に衆議院を解散できる ウ 苫米地事件で最高裁は、69 条によらない解散は憲法上の根拠を欠くため無効であると判断した エ 解散権の根拠を 7 条に求める説によれば、天皇が自らの判断で衆議院を解散することができる undefined 憲法には内閣の解散権を正面から定めた条文があり、衆議院で不信任の決議案が可決されるか信任の決議案が否決された場合に限って内閣が解散できることが 69 条に明文で定められている)
- 内閣に関する学説について、議院内閣制の本質に関する「責任本質説」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 議院内閣制の本質は、内閣が解散権をもつことによって議会と内閣が均衡を保つ点にあるとする考え方 イ 議院内閣制の本質は、行政府の長を国民が直接選挙で選び、議会から独立して活動する点にあるとする考え方 ウ 議院内閣制の本質は、内閣総理大臣が国務大臣を任免する首長としての地位にある点にあるとする考え方 エ 議院内閣制の本質は、内閣が議会の信任に基づいて成立し議会に対して責任を負う点にあるとする考え方 undefined 議院内閣制の本質は、内閣の構成員の過半数が国会議員でなければならない点にあるとする考え方)
- 政令(73 条 6 号)に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 政令は内閣が制定するものであるが、その効力は法律と同等であり、政令と法律が矛盾するときは後に制定されたものが優先する イ 政令には執行命令と委任命令があり、法律から独立して国民の権利義務を定める独立命令は 41 条に反し認められない ウ 政令の制定は内閣総理大臣の権限であり、閣議の決定を経ることなく内閣総理大臣が単独で制定できる エ 政令は憲法および法律の規定を実施するために制定されるものであるため、法律の委任がなくても、実施に必要であれば罰則を設けることができる undefined 法律の委任があれば、政令で法律の内容を変更したり、法律に定めのない新たな義務を包括的に国民に課したりすることも認められる)
- 閣議と内閣の総辞職に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 総辞職した内閣は直ちにその職務を失い、新たな内閣総理大臣が任命されるまでの間は衆議院議長が内閣の職務を代行する イ 衆議院で不信任決議案が可決されたときは、内閣は 10 日以内に総辞職するか衆議院を解散するかを選ぶことができ、解散を選んだ場合は総選挙後の国会召集があっても総辞職を要しない ウ 内閣総理大臣が死亡したときは 70 条の「内閣総理大臣が欠けたとき」にあたるが、辞職したときはこれにあたらないため、内閣は総辞職を要しない エ 閣議の議決は内閣法により出席した国務大臣の過半数で決すると定められており、可否同数のときは内閣総理大臣が決する undefined 閣議は内閣総理大臣が主宰し、国務大臣は案件を内閣総理大臣に提出して閣議を求めることができ、閣議の議決は慣行上全員一致によるものとされている)
発展
- 苫米地事件(最大判昭和 35 年)で最高裁判所が示した内容として妥当なものはどれですか。 (ア 衆議院の解散は高度に政治性のある国家行為であるため、一見きわめて明白に違憲無効と認められない限り裁判所の審査になじまないとしたうえで、本件の解散はこれにあたらないとして解散を有効と判断し、上告人の歳費の請求を棄却した イ 衆議院の解散は法律上の争訟にあたらないため、訴えは不適法であるとして却下した ウ 衆議院の解散の効力は裁判所が審査できるとしたうえで、7 条 3 号を根拠に内閣に解散権があるとして本件の解散を有効と判断した エ 衆議院の解散は直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為であり、法律上の争訟として有効無効の判断が法律上可能であっても裁判所の審査権の外にあり、その判断は政治部門と最終的には国民の政治判断に委ねられる undefined 衆議院の解散は 69 条の不信任決議があった場合に限られるため、本件の解散は違憲無効であるが、事情判決の法理により選挙の効力は維持されるとした)
- ロッキード事件丸紅ルート(最大判平成 7 年)で最高裁判所が内閣総理大臣の職務権限について示した内容として妥当なものはどれですか。 (ア 内閣総理大臣の職務権限は憲法 72 条に列挙された事項に限られ、民間企業に関わる事項への関与は一切職務権限に含まれない イ 内閣総理大臣は行政各部を直接指揮監督する権限をもたず、各省大臣を通じてのみ行政に関与できるため、運輸大臣への働きかけは職務権限に属しない ウ 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針が存在しない場合でも、内閣の明示の意思に反しない限り、行政各部に対し随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導・助言等の指示を与える権限をもつ エ 内閣総理大臣の行政各部への指示は、事前に国会の承認を得た場合に限って職務権限に属する undefined 内閣総理大臣の行政各部に対する指揮監督は、内閣法 6 条のとおり閣議にかけて決定した方針に基づいて行うものに限られるため、閣議決定のない事項について運輸大臣に働きかけを行うことは、指導・助言の形をとっても職務権限に属しない)
- 内閣に関する説明として妥当でないものはどれですか。 (ア 内閣は、天皇の国事行為について助言と承認を行い、その責任を負う イ 内閣は、予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる ウ 閣議の議決は慣行上全員一致によるものとされ、内閣総理大臣は閣議を主宰する エ 国務大臣は在任中、内閣総理大臣の同意がなければ訴追されず、退任後も当該犯罪について訴追されることはない undefined 内閣総理大臣は国会議員の中から指名されるため、参議院議員が内閣総理大臣に指名されることも憲法上は可能である)
- 次の記述のうち、憲法または内閣法の定めに照らして正しいものはどれですか。 (ア 内閣総理大臣の臨時代理は、内閣総理大臣と同一の権限をもつため、国務大臣の罷免や衆議院の解散を自らの判断で行うことができる イ 国務大臣の過半数が国会議員でなくなったときは、「内閣総理大臣が欠けたとき」に準じて、内閣は直ちに総辞職しなければならない ウ 内閣総理大臣が病気のため一時的に職務を行えないときは、あらかじめ指定された国務大臣が臨時にその職務を行い、内閣は総辞職しない エ 内閣総理大臣が国会議員を辞職したときも、次の国会の召集までは内閣総理大臣の地位にとどまることができる undefined 内閣総理大臣が病気のため一時的に職務を行えないときは、「内閣総理大臣が欠けたとき」にあたるため、内閣は総辞職しなければならない)
- 内閣の権限と責任に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 事後に国会の承認が得られなかった条約は国内法的には効力をもたないが、国際法的には承認手続の違反が明白かつ重大な場合に限り無効を主張できるとするのが多数説である イ 内閣総理大臣自身については、75 条の訴追の同意を与える者がいないため、在任中も退任後も訴追されることはないと解するのが一致した見解である ウ 内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負うため、個々の国務大臣がその所管事項について個別に責任を負うことは憲法上否定されている エ 天皇の国事行為に対する内閣の助言と承認は、天皇の行為の形式的な確認にすぎず、その行為について内閣が責任を負うことはない undefined 内閣は衆議院と参議院の双方に対して責任を負うため、参議院の問責決議が可決されたときも、69 条により 10 日以内に参議院が解散されない限り総辞職しなければならない)
内閣 ── 解答
基礎
- エ 内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならない 内閣総理大臣その他の国務大臣は文民でなければならない。内閣の組織は「首長・文民・過半数・任意罷免」の 4 語で 66 条〜68 条を思い出す。
- イ 内閣総理大臣 国務大臣の任免は内閣総理大臣の権限。首相の権限は「任免(68 条)・議案提出・報告・指揮監督(72 条)・連署(74 条)・訴追同意(75 条)」、内閣の権限は 73 条と 6 条 2 項(最高裁長官の指名)など。
- ウ 通説は、行政とは国家作用のうち立法と司法を除いた残りのすべてであるとする控除説をとっており、行政作用の取りこぼしを防げることなどが理由とされる 控除説。65 条には 41 条の「唯一」や 76 条の「すべて」に相当する語がなく、独立行政委員会を認める根拠の一つとされる。
- ア 内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務と外交関係を国会に報告し、行政各部を指揮監督する 72 条。最高裁長官は内閣が指名し天皇が任命、その他の裁判官は内閣が任命(6 条 2 項・79 条・80 条)。条約締結・政令制定は内閣の権限(73 条)。解散は閣議決定を経て 7 条の助言と承認により行う。大臣の任免に国会の同意は不要。
- エ 衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは、内閣はその総選挙が解散によるものか任期満了によるものかを問わず総辞職しなければならない 70 条後段。参議院の通常選挙は総辞職の理由にならない。総辞職後は新首相の任命まで従前の内閣が職務を行う(71 条)。不信任決議には 10 日以内の解散で対抗できる(69 条)。
- ウ 国務大臣は内閣総理大臣が任命し、その 3 分の 2 以上は国会議員の中から選ばなければならない 68 条 1 項は国務大臣の「過半数」を国会議員の中から選ぶと定める。「3 分の 2」ではなく、全員が国会議員である必要もない。他の 4 つは 66 条 1 項・67 条 1 項・68 条 2 項・内閣法のとおり。国務大臣の人数は法律事項で、最新は内閣法で確認する。
標準
- ウ 衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任の決議案を否決したときは、10 日以内に衆議院が解散されない限り、内閣は総辞職しなければならない 衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任の決議案を否決したときは、10 日以内に衆議院が解散されない限り、内閣は総辞職しなければならない。総辞職は「不信任 10 日・首相欠缺・総選挙後初の召集」の 3 つ。
- ウ 問責決議に法的効果はなく、内閣は解散や総辞職の義務を負わない。不信任決議ができるのは衆議院だけである 問責決議に法的効果はなく、内閣は解散や総辞職の義務を負わない。不信任決議ができるのは衆議院だけである。対応する判例・条文:ロッキード事件丸紅ルート(最大判平成 7 年)・67 条と 70 条・内閣法の臨時代理・69 条・苫米地事件(最大判昭和 35 年)。
- ウ 人事院や公正取引委員会のように内閣から独立して職務を行う行政機関は、65 条が行政のすべてを内閣に独占させる趣旨ではないことや、国会による民主的統制が及んでいることなどを理由に、合憲とするのが通説である 内閣は委員の任命権・予算編成権を通じて一定の統制を保ち、委員任命に国会の同意が必要とされるなど国会の統制も及ぶ。審決には裁判所への出訴が認められる(76 条 2 項後段)。
- undefined 最高裁判所長官の指名 最高裁長官の指名は 6 条 2 項に定められた内閣の権限で、73 条の列挙には含まれない。73 条は執行・外交・条約・官吏・予算・政令・恩赦の 7 号。
- エ 内閣の国会に対する連帯責任(66 条 3 項)、国会による首相の指名(67 条)、国務大臣の過半数が国会議員であること(68 条)、衆議院の不信任と解散(69 条)が、議院内閣制採用の根拠とされる 行政府の長を国民が直接選ぶのは大統領制。責任本質説と均衡本質説の説明が入れかわっている肢に注意。不信任決議は衆議院のみで、参議院に解散はない。
- ア 通説・実務は、天皇の国事行為である解散(7 条 3 号)について内閣が助言と承認を行うことから、解散の実質的決定権は内閣にあり、69 条の不信任決議があった場合に限らず解散できるとする 7 条説が通説・実務。天皇は国政に関する権能をもたないので実質的決定権は内閣にある。苫米地事件(最大判昭和 35 年)は統治行為論により有効無効の判断をしなかった。
- エ 議院内閣制の本質は、内閣が議会の信任に基づいて成立し議会に対して責任を負う点にあるとする考え方 議院内閣制の本質は、内閣が議会の信任に基づいて成立し議会に対して責任を負う点にあるとする考え方。解散権の根拠は 69 条限定説(不信任があった場合だけ)・7 条説(通説・実務。助言と承認の実質的決定権)・制度説(65 条や議院内閣制の性質)の 3 つ。議院内閣制の本質は責任本質説と均衡本質説。65 条の行政は控除説が通説。文民の意味は政府見解では現職の自衛官は文民でない。
- イ 政令には執行命令と委任命令があり、法律から独立して国民の権利義務を定める独立命令は 41 条に反し認められない 73 条 6 号ただし書により、政令に罰則を設けるには法律の委任が必要。政令は法律の下位にあり、法律に反する政令は無効。政令の制定は内閣(閣議)の権限で、内閣総理大臣の単独権限ではない(zh-08 t02)。委任命令は許されるが、白紙委任や法律の内容を実質的に変更する委任は 41 条の趣旨に反する。
- undefined 閣議は内閣総理大臣が主宰し、国務大臣は案件を内閣総理大臣に提出して閣議を求めることができ、閣議の議決は慣行上全員一致によるものとされている 閣議の議決は法律の明文ではなく慣行上の全員一致(内閣法に過半数の定めはない)。「欠けたとき」には死亡・辞職・国会議員の資格喪失などが含まれる。解散を選んでも、総選挙後に初めて国会の召集があったときは 70 条後段により総辞職する。総辞職した内閣は新たな首相が任命されるまで引き続き職務を行う(71 条)。
発展
- エ 衆議院の解散は直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為であり、法律上の争訟として有効無効の判断が法律上可能であっても裁判所の審査権の外にあり、その判断は政治部門と最終的には国民の政治判断に委ねられる 統治行為論。砂川事件の「一見きわめて明白に違憲無効」という留保をつけていない点が特徴。訴え自体は法律上の争訟であることを前提にしつつ、審査権の外にあるとした。
- ウ 内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針が存在しない場合でも、内閣の明示の意思に反しない限り、行政各部に対し随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導・助言等の指示を与える権限をもつ 72 条の「指揮監督」を、内閣法 6 条の「閣議にかけて決定した方針に基づく」指揮監督より広くとらえ、指導・助言等の指示も職務権限に含めた。
- エ 国務大臣は在任中、内閣総理大臣の同意がなければ訴追されず、退任後も当該犯罪について訴追されることはない 75 条ただし書は「訴追の権利は、害されない」と定めており、在任中は時効が停止し、退任後は訴追できる。他の肢は 67 条・内閣法・3 条・87 条のとおり。
- ウ 内閣総理大臣が病気のため一時的に職務を行えないときは、あらかじめ指定された国務大臣が臨時にその職務を行い、内閣は総辞職しない 内閣法 9 条の臨時代理。大臣の過半数要件を欠いた場合は新たに国会議員を任命して回復すればよい。臨時代理は大臣の罷免・解散など首相の一身専属的な権限は行使できないと解されている。首相が議員を辞職すれば「内閣総理大臣が欠けたとき」にあたり、70 条により総辞職。
- ア 事後に国会の承認が得られなかった条約は国内法的には効力をもたないが、国際法的には承認手続の違反が明白かつ重大な場合に限り無効を主張できるとするのが多数説である 事後承認が得られなかった条約は国内法的には無効、国際法的には承認手続の違反が明白かつ重大な場合に無効を主張できるというのが多数説。首相自身の訴追については見解が分かれており「一致した見解」ではない。国事行為への助言と承認については内閣が責任を負う(3 条)。連帯責任が原則だが個別責任も否定されない。参議院に解散はなく、問責決議に法的効果はない。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/horitsu/zh-08/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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