自然地理(地形・気候・土壌と植生) ── 問題
基礎
- 「エスチュアリー」の説明として正しいものはどれですか。 (ア 沿岸流が運んだ砂が陸と島をつなぐ砂州(トンボロ)によって陸続きになった島。函館山などに見られる イ 河口がラッパ状に開いた沈水海岸で、三角江ともいう。テムズ川やラプラタ川の河口に見られ、港湾都市が発達する ウ 氷河が運んだ岩くずが氷河の末端や側面に積もってできた堆積地形で、堆石ともいう エ 河口で細かい土砂が堆積してできた低平な土地。水田や都市に使われるが、低湿で水害を受けやすい undefined 火山の噴火後に火口部が陥没してできた大きなくぼ地。阿蘇に代表され、内部に湖ができることもある)
- 東京が属するケッペンの気候区として正しいものはどれですか。 (ア Cfa(温暖湿潤気候) イ Cs(地中海性気候) ウ Dw(冷帯冬季少雨気候) エ Cw(温暖冬季少雨気候) undefined BS(ステップ気候))
- 「褐色森林土」の説明として正しいものはどれですか。 (ア 風で運ばれた細かい土が積もってできた土壌で黄土ともいう。中国の黄土高原やヨーロッパ中部に分布し、小麦栽培に使われる イ デカン高原に分布する玄武岩を母岩とする黒色の間帯土壌。綿花栽培に適する ウ 温帯の落葉広葉樹林の下に分布する褐色の土壌。比較的肥沃で混合農業に利用される エ ウクライナから西シベリアにかけてのステップ気候に分布する黒色の土壌。腐植に富み非常に肥沃で、小麦の穀倉地帯を支える undefined 熱帯に分布する赤色の土壌。鉄やアルミニウムの酸化物が残り、養分に乏しくやせている)
- 大地形に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 古期造山帯は古生代の造山運動でできた山地で、長い侵食を受けてなだらかであり、アパラチア山脈やウラル山脈のように石炭の産地が多い イ 安定陸塊は新生代に造山運動を受けた地域で、ヒマラヤ山脈やアンデス山脈のように高く険しい ウ ヒマラヤ山脈は海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む境界にでき、活発な火山活動をともなう エ 楯状地は先カンブリア時代の岩石の上に古生代以降の地層が水平に積もった地域で、卓状地は先カンブリア時代の古い岩石がそのまま露出した地域である undefined 新期造山帯はプレートの広がる境界に沿って分布し、地震や火山はほとんど見られない)
- ケッペンの気候区分に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 冷帯(D)は最暖月の平均気温が 10℃未満の気候で、北半球と南半球の高緯度地方に広く分布する イ 温帯(C)は最寒月の平均気温が −3℃以上 18℃未満の気候で、降水の季節配分によって Cs・Cw・Cf に分けられる ウ 乾燥帯(B)は最寒月の平均気温によって砂漠気候とステップ気候に分けられる エ 寒帯(E)は最寒月の平均気温が −3℃未満の気候で、針葉樹林のタイガが広がる undefined 熱帯(A)は最暖月の平均気温が 18℃以上の気候で、年間を通して雨季と乾季の区別がなく、降水の季節配分による小区分は設けられていない)
標準
- ある都市の最寒月の平均気温は −15℃、最暖月の平均気温は 13℃です。降水量は十分にあるものとして、ケッペンの気候区分の大区分として正しいものはどれですか。 (ア 乾燥帯(B) イ 熱帯(A) ウ 温帯(C) エ 冷帯(D) undefined 寒帯(E))
- 気候区について、地中海性気候(Cs)の説明として正しいものはどれですか。 (ア 年間を通して偏西風と暖流の影響を受けて降水が平均し、気温の年較差が小さい。ブナなどの落葉広葉樹が育つ イ 夏は偏西風帯に入って雨が多く、冬は亜熱帯高圧帯に覆われて乾燥する。大陸東岸の緯度 30〜45 度付近に分布し、シイやカシなどの照葉樹が育ち、米の栽培が盛んである ウ 夏に季節風の影響で多雨となり冬は乾燥する。中国南部やインド北部に分布し、米の二期作が行われる エ 夏は亜熱帯高圧帯に覆われて乾燥し、冬は偏西風帯に入って雨が降る。大陸西岸の緯度 30〜45 度付近に分布し、オリーブなどの硬葉樹が育つ undefined 年間を通して高温多雨で、午後にスコールが降る。常緑広葉樹の密林が広がる)
- 河川がつくる地形に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 三角州は谷の出口に砂礫が堆積してできた地形で、水はけがよく水害を受けにくい イ 扇状地の中央部(扇央)では水が地下にしみこんで水無川となり果樹園などに利用され、末端(扇端)では湧水があるため集落や水田が立地する ウ 扇状地の中央部(扇央)は湧水が豊富で古くから集落や水田が立地し、末端(扇端)は水はけがよく水無川となるため果樹園に利用される エ 氾濫原の自然堤防は洪水時に粘土が堆積した低地で水田に利用され、後背湿地は砂の微高地で集落が立地する undefined V 字谷は河川の下流で側方への侵食が進んでできた広い谷で、蛇行する河川と三日月湖が見られる)
- 海岸の地形に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア リアス海岸は氷河が削った U 字谷に海水が入ってできた沈水海岸で、奥行きが深く両岸が切り立っており、三陸海岸やスペイン北西岸に見られる イ フィヨルドは氷河が削った U 字谷に海水が入ってできた沈水海岸で、ノルウェーやチリ南部、ニュージーランド南島に見られる ウ 海岸段丘は土地の沈降によって海岸線が階段状になった沈水海岸の地形である エ 砂州は沖合の島が波の侵食で削られてできた地形で、天橋立が代表例である undefined エスチュアリーは河口に土砂が堆積して形成された三角州の一種で、大河川の河口に大きく発達する)
- 気候の成因に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 偏西風は中緯度で東から西へ吹く風で、大陸東岸に温和な気候をもたらす イ フェーンは山を越えて吹き下りる冷たく湿った風で、風下側に大雨をもたらす ウ 亜熱帯高圧帯では下降気流が卓越して乾燥するため、緯度 20〜30 度付近にサハラ砂漠などの砂漠が帯状に分布する エ 赤道低圧帯では下降気流が卓越するため、赤道付近は年間を通して乾燥し、サハラ砂漠やアラビア半島の砂漠が赤道に沿って帯状に分布する undefined 寒流が流れる大陸西岸では海からの湿った空気が上昇しやすく、多雨となって熱帯雨林が広がる)
- 土壌に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア テラローシャはデカン高原に分布する玄武岩を母岩とする黒色の土壌で、綿花栽培に適する イ ラトソルは熱帯に分布する黒色の土壌で、腐植に富み肥沃なため集約的な穀物栽培に適し、東南アジアの稲作地帯を支えている ウ テラロッサは地中海沿岸に分布する成帯土壌で、気候に対応して形成される エ ポドゾルは温帯の落葉広葉樹林の下にできる褐色の土壌で、混合農業に広く利用される undefined チェルノーゼムはウクライナから西シベリアのステップ気候に分布する黒色の肥沃な土壌で、世界有数の小麦地帯を支えている)
- 植生に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 西岸海洋性気候ではシイやカシのような照葉樹が中心で、葉の表面に光沢がある イ 温暖湿潤気候ではブナやナラのような落葉広葉樹が中心で、冬に葉を落として寒さに備える ウ 地中海性気候ではオリーブやコルクがしのように、夏の乾燥に耐える厚くて硬い葉をもつ硬葉樹が育つ エ ツンドラ気候では常緑広葉樹の密林が広がり、多様な動植物が生息する undefined サバナ気候ではタイガと呼ばれる針葉樹林が広がり、林業が盛んである)
発展
- ある都市の月平均気温と降水量を調べたところ、最寒月は 1 月で 8℃、最暖月は 7 月で 25℃であり、降水量は 12 月から 2 月に月 80〜100 mm、6 月から 8 月に月 5 mm 未満だった。この都市の気候区として妥当なものはどれですか。 (ア Cw(温暖冬季少雨気候) イ Cs(地中海性気候) ウ Aw(サバナ気候) エ BS(ステップ気候) undefined Cfa(温暖湿潤気候))
- 氷河地形・カルスト地形・乾燥地形に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア カルスト地形は石灰岩が二酸化炭素を含む雨水に溶けてできる地形で、地表にはドリーネやポリエ、地下には鍾乳洞が形成される イ メサやビュートは氷河の侵食によってできた尖った峰で、アルプス山脈に多く見られる ウ U 字谷は河川の下方侵食でできた深く狭い谷で、氷河が谷を埋めて後退したあとに幅の広い V 字谷へと形を変える エ ワジは砂漠を貫いて流れる大河川で、ナイル川のように湿潤地域に水源をもつ undefined モレーンは氷河が削り取ったくぼ地に水がたまってできた湖で、五大湖が代表例である)
- 海流と気候の関係に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア エルニーニョ現象は太平洋赤道域東部の海面水温が平年より低くなる現象で、日本では猛暑と寒い冬になりやすいとされ、逆に高くなる現象をラニーニャという イ 北大西洋海流は寒流で、西ヨーロッパの沿岸を冷やして冷帯気候をもたらしている ウ 暖流が流れる沿岸では海水温が低いため霧が発生しやすく、降水量は少なくなる エ 寒流と暖流がぶつかる潮境では海水が混ざらないため栄養分が乏しく、漁場にはならない undefined ペルー海流やベンゲラ海流のような寒流が流れる大陸西岸では大気が安定して雨が降りにくく、アタカマ砂漠やナミブ砂漠のような海岸砂漠が形成される)
自然地理(地形・気候・土壌と植生) ── 解答
基礎
- イ 河口がラッパ状に開いた沈水海岸で、三角江ともいう。テムズ川やラプラタ川の河口に見られ、港湾都市が発達する エスチュアリーは「河口がラッパ状に開いた沈水海岸で、三角江ともいう。テムズ川やラプラタ川の河口に見られ、港湾都市が発達する」。地形は「成因 ── 例 ── 利用」の 3 点で覚える。
- ア Cfa(温暖湿潤気候) 東京はCfa(温暖湿潤気候)。判定は「B か → 最寒月の気温で A・C・D・E → 降水の季節で f・w・s」の順。Cs は大陸西岸の緯度 30〜45 度、Cfb は偏西風と暖流の影響を受ける大陸西岸、Cfa は大陸東岸に多い。
- ウ 温帯の落葉広葉樹林の下に分布する褐色の土壌。比較的肥沃で混合農業に利用される 褐色森林土は「温帯の落葉広葉樹林の下に分布する褐色の土壌。比較的肥沃で混合農業に利用される」。土壌は気候帯に対応する成帯土壌と、岩石に対応する間帯土壌(テラロッサ=石灰岩・テラローシャ=玄武岩・コーヒー・レグール=玄武岩・綿花)に分けて覚える。
- ア 古期造山帯は古生代の造山運動でできた山地で、長い侵食を受けてなだらかであり、アパラチア山脈やウラル山脈のように石炭の産地が多い 新期造山帯は狭まる境界に沿い、地震・火山が多い。安定陸塊は先カンブリア時代の地域で平原・高原。楯状地は古い岩石が露出、卓状地は水平な地層が覆う。ヒマラヤは大陸プレートどうしの衝突でできた山脈で火山は少ない。
- イ 温帯(C)は最寒月の平均気温が −3℃以上 18℃未満の気候で、降水の季節配分によって Cs・Cw・Cf に分けられる 熱帯は最寒月 18℃以上で、Aw には雨季と乾季がある。冷帯は最寒月 −3℃未満・最暖月 10℃以上で、南半球にはほぼ分布しない。乾燥帯は降水量(乾燥限界との比較)で BW・BS に分ける。寒帯は最暖月 10℃未満で樹木が育たない。
標準
- エ 冷帯(D) 最暖月が 10℃未満なら寒帯(E)。10℃以上なら最寒月で判定し、18℃以上は熱帯(A)、−3℃以上 18℃未満は温帯(C)、−3℃未満は冷帯(D)。最寒月 −15℃・最暖月 13℃ なので冷帯(D)。
- エ 夏は亜熱帯高圧帯に覆われて乾燥し、冬は偏西風帯に入って雨が降る。大陸西岸の緯度 30〜45 度付近に分布し、オリーブなどの硬葉樹が育つ 夏は亜熱帯高圧帯に覆われて乾燥し、冬は偏西風帯に入って雨が降る。大陸西岸の緯度 30〜45 度付近に分布し、オリーブなどの硬葉樹が育つ。気候区は「分布(西岸か東岸か・緯度)── 成因(高圧帯・偏西風・季節風)── 植生」の 3 点で区別する。
- イ 扇状地の中央部(扇央)では水が地下にしみこんで水無川となり果樹園などに利用され、末端(扇端)では湧水があるため集落や水田が立地する 自然堤防は砂の微高地で集落・畑、後背湿地は粘土の低地で水田。三角州は河口に細かい土砂が堆積した低湿地で水害を受けやすい。V 字谷は上流の下方侵食による深い谷。蛇行・三日月湖は氾濫原の特徴。
- イ フィヨルドは氷河が削った U 字谷に海水が入ってできた沈水海岸で、ノルウェーやチリ南部、ニュージーランド南島に見られる リアス海岸は河川の V 字谷が沈水したもの。海岸段丘は隆起(離水)による地形。エスチュアリーは土砂の堆積が少ない河口が沈水してラッパ状に開いたもの。砂州は沿岸流が運んだ砂が堆積した地形。
- ウ 亜熱帯高圧帯では下降気流が卓越して乾燥するため、緯度 20〜30 度付近にサハラ砂漠などの砂漠が帯状に分布する 赤道低圧帯は上昇気流で多雨。偏西風は西から東へ吹き、大陸西岸に温和な気候(Cfb)をもたらす。寒流沿岸の大陸西岸は大気が安定して乾燥し、アタカマ砂漠・ナミブ砂漠などの海岸砂漠ができる。フェーンは高温乾燥の風。
- undefined チェルノーゼムはウクライナから西シベリアのステップ気候に分布する黒色の肥沃な土壌で、世界有数の小麦地帯を支えている ラトソルは赤色でやせた土壌。ポドゾルは冷帯の灰白色の酸性土。デカン高原の玄武岩由来の黒色土はレグール(テラローシャはブラジル高原・コーヒー)。テラロッサは石灰岩を母岩とする間帯土壌。
- ウ 地中海性気候ではオリーブやコルクがしのように、夏の乾燥に耐える厚くて硬い葉をもつ硬葉樹が育つ Cfa は照葉樹(シイ・カシ・クス)、Cfb は落葉広葉樹(ブナ・ナラ)。タイガは冷帯の針葉樹林。サバナは疎林と長草の草原。ツンドラはコケ類・地衣類。
発展
- イ Cs(地中海性気候) 最寒月 8℃ → −3℃以上 18℃未満で温帯(C)。夏に乾燥・冬に降水 → s。よって Cs。Cw は逆に冬乾燥、Aw は最寒月 18℃以上。北半球の大陸西岸(ローマ・サンフランシスコなど)の典型。
- ア カルスト地形は石灰岩が二酸化炭素を含む雨水に溶けてできる地形で、地表にはドリーネやポリエ、地下には鍾乳洞が形成される U 字谷は氷河の侵食による幅広い谷。モレーンは氷河が運んだ岩くずの堆積地形。砂漠を流れる湿潤地域起源の大河は外来河川で、ワジはふだん水のない川。メサ・ビュートは乾燥地域の侵食による卓状・塔状の残丘。
- undefined ペルー海流やベンゲラ海流のような寒流が流れる大陸西岸では大気が安定して雨が降りにくく、アタカマ砂漠やナミブ砂漠のような海岸砂漠が形成される 北大西洋海流は暖流で西ヨーロッパを温和にする(Cfb)。エルニーニョは海面水温が高くなる現象で、日本では冷夏・暖冬の傾向。潮境は栄養分が豊富でよい漁場になる。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/jinbun/zj-08/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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