産業と地誌(農業・資源・工業・各州の特色) ── 問題
基礎
- 「酪農」の説明として正しいものはどれですか。 (ア 熱帯の森林を焼き払い、灰を肥料としてイモ類や雑穀を栽培する。数年で地力が落ちると移動する自給的な農業 イ 砂漠の湧水や地下水路(カナート)を利用してナツメヤシや小麦を栽培する自給的な農業 ウ 冷涼な気候の地域で乳牛を飼育し、生乳・バター・チーズを生産する。北海沿岸・五大湖周辺・ニュージーランドで盛ん エ 熱帯・亜熱帯の旧植民地で、コーヒー・カカオ・天然ゴムなど単一の商品作物を輸出向けに大規模栽培する。モノカルチャー経済の原因になった undefined 乾燥帯や寒帯で水と草を求めて家畜とともに移動する牧畜。羊・ヤギ・ラクダ・トナカイなどを飼う)
- 2020 年代前半の統計で、小麦の生産量(産出量)が世界で最も多い国はどれですか。 (ア アルゼンチン イ タイ ウ 中国 エ アメリカ undefined カナダ)
- 世界の農業に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 混合農業は穀物や飼料作物の栽培と家畜の飼育を組み合わせた農業で、ヨーロッパの中緯度地域やアメリカのコーンベルトで行われる イ アジア式稲作農業は大型機械を用いた大規模経営が中心で、労働生産性は世界で最も高い ウ 企業的穀物農業は熱帯雨林気候の地域で行われ、労働集約的に米を生産する エ 酪農は乾燥した草原地帯で肉牛を大規模に放牧する農業で、アルゼンチンのパンパが代表的である undefined 地中海式農業は夏の豊富な雨を利用して稲作を行い、冬に乾燥に強いオリーブやブドウを栽培する。ヨーロッパの地中海沿岸のほかカリフォルニアやチリ中部でも行われる)
- 各国のエネルギー事情に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア OPEC は 1993 年に石油を輸入する先進国が結成した組織で、原油価格の引き下げを目的とする イ 中国とインドは一次エネルギーの大半を天然ガスに依存し、石炭はほとんど使われていない ウ 再生可能エネルギーのうち風力発電は赤道付近の国々で最も普及しており、デンマークやドイツでは導入が進んでいない エ フランスは発電量に占める原子力の割合が高く、ノルウェーやブラジルは水力の割合が高い undefined 日本は東日本大震災後に原子力発電の割合を大きく高め、火力発電はほとんど行われていない)
- 地域統合・国際組織に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア ASEAN はブラジル・アルゼンチンなど南米諸国の共同市場で、域内の関税撤廃を進めている イ MERCOSUR は東南アジア諸国の地域協力機構で、1967 年に結成され、域内の関税撤廃を進めている ウ USMCA はアメリカ・カナダ・メキシコの 3 か国による協定で、NAFTA の後継として 2020 年に発効した エ APEC は EU 加盟国だけが参加する経済協力の枠組みで、日本は参加していない undefined AU(アフリカ連合)は 1949 年に結成された軍事同盟で、冷戦終結後に東欧諸国が加盟した)
標準
- 出版・印刷業の立地の説明として正しいものはどれですか。 (ア 多数の部品工場との結びつきが重要なため、関連工場が集まる地域に立地する(集積指向) イ 製造費に占める労働費の割合が高いため、賃金の安い地域に立地する(労働力指向) ウ 水を大量に使い製品が重くかさばるため、消費地の近くに立地する(市場指向) エ 原料の鉄鉱石と石炭をほぼ全量輸入に頼るため、大型船が着く港の近くに立地する(臨海指向) undefined 情報の集まる大都市で需要が大きいため、大都市に立地する(市場指向))
- 世界の地誌について、ヨーロッパの地域統合の説明として正しいものはどれですか。 (ア ECSC・EEC・EC を経て 1993 年に EU が発足すると同時にすべての加盟国が共通通貨ユーロを導入し、シェンゲン協定によって域内の国境検査も全加盟国で廃止された。イギリスは 2016 年の国民投票を経て 2020 年に加盟した イ EU は 1949 年に西側諸国が結成した軍事同盟で、冷戦終結後に東欧諸国が加盟して拡大した ウ ECSC・EEC・EC を経て 1993 年に EU が発足し、共通通貨ユーロと域内の国境検査を廃止するシェンゲン協定が柱となったが、ユーロ非導入国やシェンゲン非加盟の加盟国もあり、イギリスは 2020 年に離脱した エ EU は 1967 年に結成された東南アジアの地域協力機構で、加盟国の間で域内の関税撤廃を進めている undefined EU は 1960 年に産油国が結成した組織で、原油の生産量と価格の調整を行っている)
- 農産物の生産と貿易に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 米の生産は中国・インドなどモンスーンアジアに集中しており、生産量に比べて国際的に貿易される量は小麦より少ない イ 小麦の主な輸出国はインド・バングラデシュ・インドネシアで、モンスーンアジアから世界に供給されている ウ 天然ゴムと油やしは主にヨーロッパの混合農業地域で生産され、東南アジアではほとんど栽培されていない エ コーヒー豆の生産量が最も多いのはコロンビアで、カカオ豆の生産量が最も多いのはブラジルである undefined とうもろこしの生産量が最も多いのはブラジルで、主に食用として国内で消費される)
- 鉱産資源・エネルギー資源に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 石炭は新期造山帯に多く分布し、日本の輸入先はサウジアラビアとアラブ首長国連邦が大半を占める イ 銅鉱は古期造山帯のウラル山脈とアパラチア山脈に集中し、ロシアとアメリカが産出の大半を占める ウ 原油の産出量が最も多いのはサウジアラビアで、アメリカは国内でほとんど産出せず全量を輸入している エ レアアースは主にヨーロッパで産出され、フランスが世界の生産の大部分を占めている undefined 鉄鉱石は先カンブリア時代の地層をもつ安定陸塊に多く、オーストラリアとブラジルが主な産出国・輸出国である)
- 工業立地に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 日本の鉄鋼業は国内の炭田と鉄山の近くに立地しており、原料の輸入はほとんど行っていない イ セメント工業は原料の石灰石が製品より重いため原料の産地に立地し、ビール工業は製品が重くかさばるため消費地の近くに立地する ウ 繊維工業は大量の電力を使うため水力発電所の近くに立地し、アルミニウム精錬業は賃金の安い地域に立地する エ セメント工業は製品が重くかさばるため消費地である大都市の近くに立地し、ビール工業は原料の大麦やホップの産地に立地する(原料指向) undefined 自動車工業は関連工場との結びつきをもたないため、部品工場から遠く離れた地域に分散して立地する)
- 世界の工業地域に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 中国は 1980 年代に内陸部に経済特区を設けて外国資本を導入し、沿海部よりも内陸部の工業化が先行した イ アジア NIEs と呼ばれる韓国・台湾・ホンコン・シンガポールは、1970〜80 年代に輸入代替型の工業化によって農業国から脱却した ウ アメリカでは五大湖周辺の重工業地域が衰退してラストベルトと呼ばれる一方、北緯 37 度以南のサンベルトやシリコンヴァレーで先端産業が発達した エ ドイツのルール工業地域は石油の産地として発達し、ライン川の水運は工業にはほとんど利用されなかった undefined インドのバンガロールは綿工業の中心地として発達し、ICT 産業はほとんど立地していない)
発展
- ヨーロッパの地誌に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア オランダは国土の大部分が山地で、園芸農業はほとんど行われず、林業が経済の中心である イ EU の全加盟国が共通通貨ユーロを導入しており、シェンゲン協定によって域内のすべての国境検査が廃止されているため、加盟国間の移動にパスポートは一切不要である ウ ブルーバナナ(青いバナナ)とは地中海沿岸のバナナ栽培地帯を指す言葉で、スペインからギリシャにかけて広がる エ イギリスは 2016 年の国民投票で EU 残留を決め、2020 年にユーロを導入した undefined 北部にはゲルマン系でプロテスタントが多く、南部にはラテン系でカトリックが多く、東部にはスラブ系で正教徒が多いという、民族と宗教のおおまかな対応がある)
- アジアの地誌に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 中国は 1978 年からの改革・開放政策で沿海部に経済特区を設けて外国資本を導入し、「世界の工場」と呼ばれるようになったが、沿海部と内陸部の経済格差が課題となっている イ 東南アジアの ASEAN は 1993 年に発足し、加盟国はすべて仏教徒が多数を占める ウ 西アジアの国々はすべてアラブ人の国で、イランとトルコもアラビア語を公用語としている エ インドは 2023 年の国連推計で人口が世界第 3 位となり、イスラーム教徒が人口の多数を占め、ICT 産業はコルカタとムンバイに集中している undefined 中国の一人っ子政策は 2015 年に導入され、現在も継続されている)
- 南北アメリカとオセアニアの地誌に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア オーストラリアの人口は内陸部の乾燥地帯に集中しており、沿岸部にはほとんど都市がない イ 中南米ではブラジルがポルトガル語、他の多くの国がスペイン語を公用語とし、カトリックが多数を占め、白人と先住民の混血であるメスチーソが人口の多くを占める国もある ウ ニュージーランドは乾燥した大陸性気候で、鉄鉱石と石炭の輸出が経済の中心である エ アメリカ合衆国では移民の制限によりスペイン語を話すヒスパニックの人口は減少を続けており、人口に占める割合は 1 割を下回って、アフリカ系の人口より少なくなった undefined アルゼンチンのパンパは熱帯雨林気候に属し、焼畑農業とプランテーションが中心である)
産業と地誌(農業・資源・工業・各州の特色) ── 解答
基礎
- ウ 冷涼な気候の地域で乳牛を飼育し、生乳・バター・チーズを生産する。北海沿岸・五大湖周辺・ニュージーランドで盛ん 酪農は「冷涼な気候の地域で乳牛を飼育し、生乳・バター・チーズを生産する。北海沿岸・五大湖周辺・ニュージーランドで盛ん」。農業形態は「気候区 → 形態 → 代表地域 → 作物」の順に、気候区分に貼りつけて覚える。
- ウ 中国 小麦の首位は中国(FAO・USGS・エネルギー統計、2020 年代前半)。1 位の国と「なぜそこか」(気候・大地形)をセットで覚え、2 位以下の順位の入れかわりは気にしない。
- ア 混合農業は穀物や飼料作物の栽培と家畜の飼育を組み合わせた農業で、ヨーロッパの中緯度地域やアメリカのコーンベルトで行われる 地中海式農業は夏乾燥・冬雨で、夏にオリーブ・ブドウ、冬に小麦。アジア式稲作は小規模・労働集約で労働生産性は低い。企業的穀物農業は半乾燥地の大規模小麦栽培。乾燥草原での肉牛放牧は企業的牧畜。
- エ フランスは発電量に占める原子力の割合が高く、ノルウェーやブラジルは水力の割合が高い 日本は震災後に原子力の割合が下がり、火力が発電の 7 割前後。中国・インドは石炭が中心。OPEC は 1960 年に産油国が結成。風力はデンマーク・ドイツ・中国などで導入が進む。
- ウ USMCA はアメリカ・カナダ・メキシコの 3 か国による協定で、NAFTA の後継として 2020 年に発効した MERCOSUR は南米南部共同市場、ASEAN は東南アジア諸国連合(1967)。AU は 2002 年発足のアフリカの地域機構。APEC(1989)はアジア太平洋の経済協力で日本も参加。
標準
- undefined 情報の集まる大都市で需要が大きいため、大都市に立地する(市場指向) 出版・印刷業は「情報の集まる大都市で需要が大きいため、大都市に立地する(市場指向)」。立地は「原料が重いか・製品が重いか・労働費が高いか・電力を使うか」で型を判定する。
- ウ ECSC・EEC・EC を経て 1993 年に EU が発足し、共通通貨ユーロと域内の国境検査を廃止するシェンゲン協定が柱となったが、ユーロ非導入国やシェンゲン非加盟の加盟国もあり、イギリスは 2020 年に離脱した ECSC・EEC・EC を経て 1993 年に EU が発足し、共通通貨ユーロと域内の国境検査を廃止するシェンゲン協定が柱となったが、ユーロ非導入国やシェンゲン非加盟の加盟国もあり、イギリスは 2020 年に離脱した。州・国は「自然 ── 産業 ── 民族・宗教 ── 地域統合」の 1 行で整理し、隣の地域と比べて覚える。
- ア 米の生産は中国・インドなどモンスーンアジアに集中しており、生産量に比べて国際的に貿易される量は小麦より少ない コーヒーはブラジル、カカオはコートジボワールが首位。とうもろこしはアメリカが首位で、飼料やバイオ燃料にも使われる。小麦の主な輸出国はロシア・アメリカ・カナダ・フランス・オーストラリア。天然ゴム・油やしは東南アジア(タイ・インドネシア・マレーシア)。
- undefined 鉄鉱石は先カンブリア時代の地層をもつ安定陸塊に多く、オーストラリアとブラジルが主な産出国・輸出国である 石炭は古期造山帯に多く、日本の主な輸入先はオーストラリア・インドネシア。原油はシェールオイルの開発でアメリカが首位。銅鉱はアンデス山脈(新期造山帯)のチリ・ペルーが中心。レアアースは中国が生産・埋蔵とも大きな割合を占める。
- イ セメント工業は原料の石灰石が製品より重いため原料の産地に立地し、ビール工業は製品が重くかさばるため消費地の近くに立地する 日本の鉄鋼業は原料を輸入に頼るため臨海部に立地。繊維工業は労働力指向、アルミニウム精錬は電力指向。自動車工業は関連工場が集まる集積指向。
- ウ アメリカでは五大湖周辺の重工業地域が衰退してラストベルトと呼ばれる一方、北緯 37 度以南のサンベルトやシリコンヴァレーで先端産業が発達した ルールは石炭とライン川の水運で発達。経済特区はシェンチェンなど沿海部に設けられた。バンガロールは ICT・ソフトウェア産業の中心。アジア NIEs は輸出指向型工業化で成長した。
発展
- undefined 北部にはゲルマン系でプロテスタントが多く、南部にはラテン系でカトリックが多く、東部にはスラブ系で正教徒が多いという、民族と宗教のおおまかな対応がある ユーロ非導入国(スウェーデン・ポーランドなど)やシェンゲン非加盟の加盟国(アイルランド)がある。オランダは低平な国土で園芸農業・酪農が盛ん。ブルーバナナはロンドンから北イタリアにかけての経済の中心軸。イギリスは離脱を選び 2020 年に離脱。
- ア 中国は 1978 年からの改革・開放政策で沿海部に経済特区を設けて外国資本を導入し、「世界の工場」と呼ばれるようになったが、沿海部と内陸部の経済格差が課題となっている インドは 2023 年に中国を抜いて人口世界最多となり、ヒンドゥー教徒が多数。イランはペルシア語、トルコはトルコ語で非アラブ。ASEAN は 1967 年結成で宗教は多様。一人っ子政策は 1979 年導入・2015 年に廃止。
- イ 中南米ではブラジルがポルトガル語、他の多くの国がスペイン語を公用語とし、カトリックが多数を占め、白人と先住民の混血であるメスチーソが人口の多くを占める国もある ヒスパニックはアメリカで増加を続けている。パンパは温帯草原で企業的穀物農業・牧畜。ニュージーランドは西岸海洋性気候で酪農・牧羊が中心。オーストラリアの人口は南東部の沿岸(シドニー・メルボルン)に集中。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/jinbun/zj-09/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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