IS-LM 分析 ── 問題
基礎
- ある閉鎖経済で、消費関数 C = 20 + 0.5Y、投資関数 I = 150 − 5r、政府支出 G = 80 である(Y:国民所得、r:利子率(%))。利子率が 6 % のとき、財市場を均衡させる国民所得はいくらですか。
- 貨幣需要関数が L = 0.2Y − 25r、貨幣供給量が M = 150、物価水準が P = 1 である(Y:国民所得、r:利子率(%))。国民所得が 1000 のとき、貨幣市場を均衡させる利子率は何 % ですか。
- IS 曲線が右下がり、LM 曲線が右上がりの通常の IS-LM モデルで、政府支出の増加が行われたとき、均衡における国民所得と利子率の変化の組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア 国民所得も利子率も変化しない イ 国民所得は増加し、利子率は低下する ウ 国民所得は減少し、利子率は低下する エ 国民所得は減少し、利子率は上昇する undefined 国民所得は増加し、利子率は上昇する)
- IS-LM 分析について、ポリシー・ミックスの説明として正しいものはどれですか。 (ア 財政政策だけを用いて、利子率と国民所得を同時に目標水準に導くこと イ 金融政策だけを用いて、物価と為替レートを同時に安定させること ウ 中央銀行が国債を直接引き受けて政府支出の財源をまかなうこと エ 財政支出の増加と増税を同額行い、財政収支を変えずに国民所得を増やすこと undefined 財政政策と金融政策を組み合わせ、利子率を変えずに国民所得を増やすなど複数の目標を同時に達成しようとすること)
- 図は、ある経済の IS 曲線と LM 曲線です(式は図のとおり)。均衡利子率 r はいくらですか。 (ア 8 イ 3 ウ 4 エ 5 undefined 600)
標準
- ある経済の IS 曲線が Y = 2000 − 150r、LM 曲線が Y = 400 + 50r で表される(Y:国民所得、r:利子率(%))。均衡利子率は何 % ですか。
- ある経済の IS 曲線が Y = 1550 − 40r、LM 曲線が Y = 600 + 150r で表される(Y:国民所得、r:利子率(%))。均衡国民所得はいくらですか。
- ある閉鎖経済が次の式で表される。C = 40 + 0.8Y、I = 40 − 10r、G = 40、L = 0.5Y − 10r、M = 230、P = 1(Y:国民所得、r:利子率(%)、L:貨幣需要、M:貨幣供給)。財市場と貨幣市場が同時に均衡する国民所得はいくらですか。
- ある経済の IS 曲線が Y = 2500 − 50r、貨幣需要関数が L = 0.2Y − 10r、物価水準が P = 1 で、貨幣供給量は 300 である(Y:国民所得、r:利子率(%))。貨幣供給量を 100 増やすと、均衡国民所得はいくら増えますか。
- IS-LM モデルにおいて、流動性のわな(LM 曲線が水平)にあるときに貨幣供給量を増やすと、均衡における国民所得と利子率はどうなりますか。 (ア 利子率は低下するが、国民所得は変化しない(投資が利子率の低下に反応しない) イ 利子率は上昇するが、国民所得は変化しない(増加分が完全にクラウディング・アウトされる) ウ 国民所得は増加し、利子率は変化しない(クラウディング・アウトは生じない) エ 利子率も国民所得も変化しない(増えた貨幣はすべて貨幣のまま保有される) undefined 国民所得は増加し、利子率は上昇する(増加の一部がクラウディング・アウトされる))
- IS-LM モデルにおいて、IS 曲線をシフトさせずに、その傾きを緩やかにする要因として正しいものはどれですか。 (ア 貨幣需要の所得弾力性が大きくなること イ 限界消費性向が小さくなること ウ 投資の利子弾力性が小さくなること エ 貨幣需要の利子弾力性が大きくなること undefined 投資の利子弾力性が大きくなること)
- ある閉鎖経済が次の式で表される。C = 60 + 0.75Y、I = 200 − 20r、G = 40、L = 0.5Y − 20r、M = 300、P = 1(Y:国民所得、r:利子率(%)、L:貨幣需要、M:貨幣供給)。均衡国民所得と均衡利子率の組み合わせとして正しいものはどれですか。 (ア Y = 800、r = 5 イ Y = 1,000、r = 2.5 ウ Y = 720、r = 6 エ Y = 600、r = 5 undefined Y = 800、r = 10)
- 図は、ある政策の前後の IS 曲線と LM 曲線です(破線が政策後、E が政策前・E' が政策後の均衡)。この政策の例と、均衡利子率の変化の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア 政府支出の増加 ── 利子率は下がる イ 貨幣供給量の増加 ── 利子率は上がる ウ 政府支出の削減 ── 利子率は下がる エ 貨幣供給量の増加 ── 利子率は下がる undefined 政府支出の増加 ── 利子率は上がる)
発展
- ある経済の IS 曲線が Y = 700 − 50r、LM 曲線が Y = 200 + 50r で表され、限界消費性向は 0.8 である(Y:国民所得、r:利子率(%)、租税は定額)。政府支出を 10 増やしたとき、クラウディング・アウトによって失われる国民所得の増加分はいくらですか。
- ある経済の IS 曲線が Y = 1150 − 150r、LM 曲線が Y = 400 + 100r で表され、限界消費性向は 0.8 である(Y:国民所得、r:利子率(%)、租税は定額)。政府支出を 60 増やすと、均衡国民所得はいくら増えますか。
- IS-LM 分析におけるクラウディング・アウトに関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア LM 曲線が水平(流動性のわな)のときに最も大きく生じ、財政政策は無効になる イ LM 曲線が垂直のときは利子率が変化しないので、クラウディング・アウトは生じない ウ 貨幣供給の増加が利子率を低下させ、民間投資を増加させることで、国民所得が乗数効果の分より大きく増える現象である エ 投資が利子率にまったく反応しない(IS 曲線が垂直)ときに最も大きく生じる undefined 政府支出の増加が利子率を上昇させ、民間投資を減少させることで、国民所得の増加が乗数効果の分より小さくなる現象である)
- ある経済の IS 曲線が Y = 1,200 − 80r、LM 曲線が Y = 600 + 40r で表され、限界消費性向は 0.75、租税は定額である(Y:国民所得、r:利子率(%))。政府支出を 30 増やしたときのクラウディング・アウトの大きさとして正しいものはどれですか。 (ア 40 イ 90 ウ 120 エ 30 undefined 80)
- 図は、政府支出の増加によって IS 曲線が IS から IS' に動いた様子です(式は図のとおり)。利子率が上がったために増えなかった所得、つまりクラウディング・アウトの大きさはいくらですか。 (ア 50 イ 200 ウ 300 エ 400 undefined 100)
IS-LM 分析 ── 解答
基礎
- 440 r = 6 のとき投資は 150 − 5 × 6 = 120。Y = 20 + 0.5Y + 120 + 80 → (1 − 0.5)Y = 220 → Y = 220 ÷ 0.5 = 440。IS 曲線の式は (1 − 0.5)Y = 250 − 5r で、これに r = 6 を入れたものと同じ。
- 2 貨幣市場の均衡は M/P = L。150 = 0.2 × 1000 − 25r = 200 − 25r → 25r = 50 → r = 2。所得 1000 での取引需要 200 が供給 150 を上回るぶん、利子率が上がって投機的需要を 50 減らしている。
- undefined 国民所得は増加し、利子率は上昇する 政府支出の増加は IS 曲線 を右へ動かす。国民所得は増加し、利子率は上昇する。財政政策は利子率を上げ、金融政策は利子率を下げる方向に働くので、利子率の向きで区別できる。
- undefined 財政政策と金融政策を組み合わせ、利子率を変えずに国民所得を増やすなど複数の目標を同時に達成しようとすること 財政政策と金融政策を組み合わせ、利子率を変えずに国民所得を増やすなど複数の目標を同時に達成しようとすること。
- ウ 4 IS と LM の交点。1000 − 100r = 200 + 100r → 200r = 800 → r = 4。このとき Y = 1000 − 100 × 4 = 600(LM に入れても 200 + 100 × 4 = 600)。
標準
- 8 IS = LM とおく:2000 − 150r = 400 + 50r → 200r = 1600 → r = 8。このとき Y = 400 + 50 × 8 = 800(IS に入れても同じ値になることを確かめる)。
- 1350 まず利子率:1550 − 40r = 600 + 150r → 190r = 950 → r = 5。LM に戻して Y = 600 + 150 × 5 = 1350。IS でも 1550 − 40 × 5 = 1350。
- 500 IS:Y = 40 + 0.8Y + 40 − 10r + 40 → 0.2Y = 120 − 10r → Y = 600 − 50r。LM:230 = 0.5Y − 10r → Y = 460 + 20r。連立すると r = 2、Y = 500。
- 250 LM:300 = 0.2Y − 10r → Y = 1500 + 50r。貨幣供給が 100 増えると LM は 100 ÷ 0.2 = 500 右へ動く。IS 曲線 Y = 2500 − 50r に沿って利子率が下がるので、所得の増加は 500 × 50/(50 + 50) = 250(変化前の均衡利子率は 10 %)。
- エ 利子率も国民所得も変化しない(増えた貨幣はすべて貨幣のまま保有される) 利子率も国民所得も変化しない(増えた貨幣はすべて貨幣のまま保有される)。動かす曲線(財政政策なら IS、金融政策なら LM)が、動かない曲線と平行になる形のとき、その政策は所得を変えられない。
- undefined 投資の利子弾力性が大きくなること 投資の利子弾力性が大きくなること。財市場の需要を増やすものは IS を右へ、減らすものは左へ動かす。実質貨幣供給 M/P を増やすものは LM を右へ、減らすものは左へ動かす。傾きは弾力性(反応の大きさ)で決まり、シフトとは別に考える。
- ア Y = 800、r = 5 IS:Y = 60 + 0.75Y + 200 − 20r + 40 → 0.25Y = 300 − 20r → Y = 1,200 − 80r。LM:300 = 0.5Y − 20r → Y = 600 + 40r。連立:1,200 − 80r = 600 + 40r → 120r = 600 → r = 5、Y = 800。検算:I = 100、C = 660、C + I + G = 800。L = 400 − 100 = 300 = M。
- エ 貨幣供給量の増加 ── 利子率は下がる 破線は LM が右へ動いたもの。LM を右へ動かすのは貨幣供給量の増加で、IS 上を右下へ動くので利子率は下がる。政府支出(財政政策)は IS を、貨幣供給量(金融政策)は LM を動かす。貨幣供給量の増加 ── 利子率は下がる。
発展
- 25 乗数 1/(1 − 0.8) = 5 なので、利子率が変わらなければ所得は 5 × 10 = 50 増える(IS 曲線が 50 右へ動く)。実際には LM 曲線に沿って利子率が上がり、所得の増加は 50 × 50/100 = 25 にとどまる。差の 50 − 25 = 25 がクラウディング・アウト。
- 120 IS 曲線は乗数 5 × 60 = 300 だけ右へ動き、Y = 1150 + 300 − 150r になる。LM と連立すると利子率は 1.2 % 上がり、所得は 300 × 100/(150 + 100) = 120 増える。45 度線分析なら 300 増えるはずなので、180 がクラウディング・アウトされている。
- undefined 政府支出の増加が利子率を上昇させ、民間投資を減少させることで、国民所得の増加が乗数効果の分より小さくなる現象である クラウディング・アウトは財政政策に伴う利子率上昇が民間投資を押しのける現象。LM が水平(流動性のわな)なら利子率が上がらないので生じず、LM が垂直なら完全に生じて所得は増えない。IS が垂直なら投資が利子率に反応しないので、利子率は上がっても投資は減らず、クラウディング・アウトは生じない。
- undefined 80 乗数は 1/(1 − 0.75) = 4 なので IS は 4 × 30 = 120 右へ動き、Y = 1,320 − 80r。LM と連立:1,320 − 80r = 600 + 40r → 120r = 720 → r = 6、Y = 840。変化前は r = 5、Y = 800 だったので所得の増加は 40。利子率が一定なら 120 増えたはずなので、クラウディング・アウトは 120 − 40 = 80。
- undefined 100 もとの均衡は r = 4、Y = 600。IS' と LM の交点は 1200 − 100r = 200 + 100r → r = 5、Y = 700。所得の増加は 700 − 600 = 100。利子率が 4 のままなら IS のシフト幅と同じ 200 増えたはずなので、クラウディング・アウトは 200 − 100 = 100。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/keizai/za-03/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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