消費者理論(効用最大化・無差別曲線・需要関数) ── 問題
基礎
- ある消費者の効用関数が U = xy²(x、y は 2 財の消費量)、所得が 180、x 財の価格が 4、y 財の価格が 2 である。効用を最大にする x 財の消費量はいくらですか。
- 効用関数 U = xy、所得 400、x 財の価格 4、y 財の価格 10 のとき、効用を最大にする y 財の消費量はいくらですか。
- 限界効用と限界効用逓減の法則に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 限界効用は 1 単位追加消費したときの効用の増加分で、消費が増えるほど小さくなる イ 限界効用逓減の法則とは、価格が下がると需要量が減ることをいう ウ 限界効用逓減の法則が成り立つとき、総効用は消費量とともに減少する エ 限界効用は価格に等しいので、消費量に関係なく一定である undefined 限界効用とは消費から得られる効用の合計で、消費量が増えるほどその値はしだいに大きくなる)
- 通常の無差別曲線の性質に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 無差別曲線上の点はすべて予算線上にある イ 異なる 2 本の無差別曲線は 1 点で交わることができる ウ 右下がりで、原点から遠い曲線ほど効用が低い エ 右上がりで、原点に対して凹であり、互いに交わることがある undefined 右下がりで原点に凸、互いに交わらず、右上ほど効用が高い)
- 予算線に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア x 財の価格が下がると、予算線は y 軸切片を中心に内側へ回転する イ 予算線は消費者の好みを表し、無差別曲線は買える範囲を表す ウ 予算線の傾きの絶対値は px/py で、所得が増えると平行に外へ移動する エ 予算線より内側の点は所得を使い切っているので効用が最大になる undefined 予算線の傾きは所得 M の大きさで決まり、2 財の価格が変わると平行に移動する)
- ある消費者の効用関数が U = x²y³(x、y は 2 財の消費量)、所得が 150、x 財の価格が 4、y 財の価格が 1 である。効用を最大にする x 財の消費量はいくらですか。 (ア 60 イ 45/2 ウ 15 エ 45 undefined 30)
標準
- 効用関数が U = xy のとき、消費点 (x, y) = (3, 6) における限界代替率 MRS(y 財で測った x 財 1 単位の価値)はいくらですか。 (ア 3 イ 1/2 ウ 2 エ 1 undefined 4)
- 効用関数が U = 2x + 3y(2 財は完全代替)、所得 60、x 財の価格 4、y 財の価格 1 のとき、効用を最大にする x 財の消費量はいくらですか。
- 効用関数が U = min(2x, y)(2 財は完全補完)、所得 64、x 財の価格 2、y 財の価格 3 のとき、効用を最大にする x 財の消費量はいくらですか。
- 下級財(劣等財。ただしギッフェン財ではない)の価格が下がったとき、代替効果・所得効果・総効果(需要量の変化)の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア 代替効果:減少、所得効果:増加、総効果:増加(所得効果の方が大きい) イ 代替効果:増加、所得効果:減少、総効果:減少(所得効果の方が大きい) ウ 代替効果:増加、所得効果:増加、総効果:増加 エ 代替効果:増加、所得効果:減少、総効果:増加(代替効果の方が大きい) undefined 代替効果:減少、所得効果:減少、総効果:減少)
- 効用関数が U = xy であるとき、無差別曲線の形として妥当なものはどれですか。 (ア y = x の直線上に角をもつ L 字型 イ 原点に対して凸な右下がりの曲線(直角双曲線) ウ 傾き −1 の右下がりの直線 エ 原点に対して凹な右下がりの曲線 undefined y = 2x の直線上に角をもつ L 字型)
- 消費者の効用最大化の条件に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 2 財の消費量が等しくなる点(x = y)を選ぶ イ 無差別曲線と予算線が交わる点のうち、原点に近い方を選ぶ ウ 限界代替率が 1 になる点を選ぶ エ 無差別曲線と予算線の接点で、限界代替率が価格比 px/py と等しい undefined 価格にかかわらず 2 財の限界効用が等しくなる点(MUx = MUy)を選ぶ)
- 効用関数が U = x²y³、所得が M、x 財の価格が px、y 財の価格が py のとき、x 財の需要関数として正しいものはどれですか。 (ア x = M/px イ x = 2M/(5py) ウ x = 2px/(5M) エ x = 2M/(5px) undefined x = 3M/(5px))
- 効用関数が U = 4x + 3y(2 財は完全代替)、所得が 360、x 財の価格が 5、y 財の価格が 4 である。効用を最大にする消費の組み合わせはどれですか。 (ア x = 4、y = 3 イ x = 40、y = 40 ウ x = 288/7、y = 270/7 エ x = 0、y = 90 undefined x = 72、y = 0)
- 効用関数が U = xy(x、y は 2 財の消費量)である消費者の x 財に対する需要に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア x 財の需要量は所得に比例し x 財の価格に反比例するが、y 財の価格には影響されない イ x 財の需要の所得弾力性は 2 で、x 財は奢侈品に分類される ウ x 財の需要量は x 財の価格に反比例し、y 財の価格が上がると減少する エ x 財の需要量は所得の 2 乗に比例し、x 財の価格には影響されない undefined x 財の需要の価格弾力性は 0.5 で、値上げによって x 財への支出額はかえって増える)
発展
- 2 期間を生きる消費者の効用関数が U = C₁C₂(C₁、C₂ は各期の消費)、今期の所得が 100、来期の所得が 200、利子率が 100% である。効用を最大にする今期の消費 C₁ はいくらですか。
- 効用関数 U = xy、所得 90 の消費者がいる。y 財の価格は 2 のままで、x 財の価格が 1 から 3 に上がったとき、x 財の需要量はいくら減りますか。
- ギッフェン財に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 価格が上がるほど見栄のために需要が増える財で、所得効果とは無関係である イ 下級財はすべてギッフェン財であり、需要曲線が右上がりになる ウ 下級財のうち、所得効果が代替効果を上回るため、価格が下がると需要量が減る財である エ 上級財のうち、所得効果が特に大きいため、価格が下がると需要量が大きく増える財である undefined 代替効果がはたらかないため、価格が変わっても需要量が変わらない財である)
- 効用関数 U = xy、所得 180 の消費者がいる。y 財の価格は 5 のままで、x 財の価格が 5 から 3 に下がった。価格変化前の消費の組み合わせを買えるだけの所得を補償する方法(スルツキー分解)で分けたとき、代替効果による x 財の需要量の増加分はいくらですか。 (ア 36 イ 30 ウ 6 エ 24 undefined 12)
- 今期と来期の 2 期間を生きる消費者が、今期の所得の一部を貯蓄して来期に消費している。利子率が上昇したときの効果に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 代替効果と所得効果はともに今期の消費を減らすので、今期の消費は確実に減り、その分だけ貯蓄は増える イ 代替効果は今期の消費を減らし所得効果は増やすので、今期の消費の増減は確定しないが、効用は高まる ウ 利子率が上昇しても予算線の傾きは変わらず、消費の組み合わせは変化しない エ 利子率の上昇は来期の消費の相対価格を高めるので、代替効果は今期の消費を増やす undefined 貯蓄している消費者は利子負担が増えるため、利子率の上昇によって効用が下がる)
消費者理論(効用最大化・無差別曲線・需要関数) ── 解答
基礎
- 15 コブ=ダグラス型では、x 財への支出は所得の 1/3。x = (1/3) × 180 ÷ 4 = 15。y = (2/3) × 180 ÷ 2 = 60。予算 4×15 + 2×60 = 180 で使い切っている。
- 20 限界代替率 MRS = MUx/MUy = y/x を価格比 4/10 に等しくすると 4x = 10y、つまり 2 財への支出が等しい。y への支出は 400 ÷ 2 = 200 なので y = 200 ÷ 10 = 20。
- ア 限界効用は 1 単位追加消費したときの効用の増加分で、消費が増えるほど小さくなる 限界効用(MU)は効用関数を消費量で微分したもの。逓減とは MU が減ることであり、総効用は(MU が正である限り)増え続ける。
- undefined 右下がりで原点に凸、互いに交わらず、右上ほど効用が高い 右下がり(一方を減らせば他方を増やさないと同じ効用にならない)、原点に凸(限界代替率逓減)、交わらない(交わると効用の大小に矛盾が出る)、右上ほど高い効用(単調性)。予算線とは別のもの。
- ウ 予算線の傾きの絶対値は px/py で、所得が増えると平行に外へ移動する 予算線の切片は M/px(横軸)と M/py(縦軸)、傾きは −px/py。所得の変化は平行移動、一方の価格の変化はもう一方の切片を軸にした回転(px 下落なら横軸切片が外に広がる)。
- ウ 15 コブ=ダグラス型 U = x²y³ では、x 財への支出は所得の 2/5(指数の比)。x = (2/5) × 150 ÷ 4 = 15。y = (3/5) × 150 ÷ 1 = 90。指数を取り違えて 3/5 を使う、所得を全部 x に使う(150 ÷ 4)、y 財の価格で割る、の 3 つが典型的な誤りである。
標準
- ウ 2 MUx = y、MUy = x。MRS = MUx/MUy = (1/1) × (y/x) = (1/1) × (6/3) = 2。分母分子を逆にしないこと。
- 0 完全代替では 1 円あたりの効用(限界効用 ÷ 価格)を比べる。x は 2/4、y は 3/1。y の方が大きいので x は買わない。よって x = 0(端点解)。
- 8 完全補完では 2x = y となる組み合わせ(L 字の角)を選ぶ。y = 2x を予算 2x + 3y = 64 に代入すると x = 8、y = 16。価格比は買い方に影響しない。
- エ 代替効果:増加、所得効果:減少、総効果:増加(代替効果の方が大きい) 下級財(劣等財。ただしギッフェン財ではない)の価格下落。代替効果は財の種類によらず、安くなった財の需要を増やす。所得効果は実質所得の増加によるもので、上級財なら増加、下級財なら減少。代替効果:増加、所得効果:減少、総効果:増加(代替効果の方が大きい)。
- イ 原点に対して凸な右下がりの曲線(直角双曲線) U = xy。原点に対して凸な右下がりの曲線(直角双曲線)。コブ=ダグラス型は原点に凸、完全代替は直線、完全補完は L 字型で、角は min の中身が等しくなる直線(2x = y など)の上に並ぶ。
- エ 無差別曲線と予算線の接点で、限界代替率が価格比 px/py と等しい 内点解では MRS = MUx/MUy = px/py(加重限界効用均等の法則 MUx/px = MUy/py と同じ)。限界効用そのものが等しいのではなく、1 円あたりの限界効用が等しくなる。
- エ x = 2M/(5px) コブ=ダグラス型では x 財への支出額 px·x が所得の 2/5 になる(MRS = 2y/(3x) = px/py と予算式を連立)。よって x = 2M/(5px)。需要量は px に反比例し(価格弾力性 1)、py には依存しない(交差弾力性 0)。指数の入れかえと、価格を y 財のものにする誤りに注意。
- undefined x = 72、y = 0 完全代替では、1 円あたりの限界効用 MUx/px = 4/5 と MUy/py = 3/4 を比べ、大きい方の財だけに所得を全部使う(端点解)。4/5 > 3/4 なので、x = 72、y = 0。無差別曲線が直線(傾き −4/3)で予算線(傾き −5/4)と接点をもたないため、MRS = 価格比の式は使えない。
- ア x 財の需要量は所得に比例し x 財の価格に反比例するが、y 財の価格には影響されない U = xy の需要関数は x = M/(2px)。所得 M に比例し、px に反比例(価格弾力性 1、支出額 px·x = M/2 は価格によらず一定)、py には依存しない(交差弾力性 0)。所得弾力性は 1 で、奢侈品(1 超)でも必需品(1 未満)でもない。
発展
- 100 生涯所得の現在価値 = 100 + 200/(1 + 1) = 100 + 100 = 200。U = C₁C₂ は指数が等しいので、現在価値の半分ずつを各期に使う。C₁ = 200 ÷ 2 = 100。貯蓄も借入もしない。
- 30 U = xy の需要関数は x = M/(2px)(y の価格に依存しない)。価格 1 のとき x = 90/(2×1) = 45、価格 3 のとき x = 90/(2×3) = 15。減少量は 45 − 15 = 30。この需要関数の価格弾力性はつねに 1。
- ウ 下級財のうち、所得効果が代替効果を上回るため、価格が下がると需要量が減る財である ギッフェン財は下級財の特殊な場合。代替効果(需要増)より所得効果(下級財なので需要減)が大きく、総効果で需要が減るため需要曲線が右上がりになる。下級財の多くは代替効果の方が大きく、需要曲線は右下がり。見栄による消費はヴェブレン効果で別の話。
- ウ 6 変化前: x₁ = 180 ÷ (2 × 5) = 18、y₁ = 18。変化後の価格 3 でこの組を買うのに必要な所得は 3 × 18 + 5 × 18 = 144。補償後の需要は 144 ÷ (2 × 3) = 24。代替効果 = 24 − 18 = 6。実際の変化後の需要は 180 ÷ (2 × 3) = 30 なので、所得効果 = 30 − 24 = 6、総効果 = 30 − 18 = 12。総効果(12)や所得効果を代替効果と取り違えない。
- イ 代替効果は今期の消費を減らし所得効果は増やすので、今期の消費の増減は確定しないが、効用は高まる 利子率 r の上昇は、今期の消費 1 単位の機会費用(1 + r 単位の来期の消費)を高める。代替効果は今期の消費を減らして貯蓄を増やす。貯蓄している(貸し手の)消費者は利子収入が増えるので所得効果は今期の消費を増やし、合計の向きは確定しない。ただし予算線は所得点(今期の所得、来期の所得)を軸に急になり、貸し手の選べる範囲が広がるため効用は高まる。効用が下がるのは借り手の側である。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/keizai/ze-02/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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