生産者理論(費用曲線・利潤最大化・供給関数) ── 問題
基礎
- 完全競争市場で生産する企業の総費用関数が TC = 3q² + 7q + 100(q は生産量)で、財の価格が 85 である。利潤を最大にする生産量はいくらですか。
- ある企業の総費用関数が TC = 4q² + 256(q は生産量)である。この企業の損益分岐点における価格はいくらですか。
- ある企業の短期の総費用関数が TC = q³ − 9q² + 29q + 25(q は生産量)である。この企業の固定費用はいくらですか。 (ア 29 イ 9 ウ 16 エ 54 undefined 25)
- 短期の費用曲線(平均費用 AC・平均可変費用 AVC・限界費用 MC)の関係に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 限界費用が平均費用より小さい範囲では、平均費用は上昇している イ 平均可変費用曲線は、生産量にかかわらず平均費用曲線より上にある ウ 限界費用曲線は、平均可変費用曲線と平均費用曲線のそれぞれの最低点を通る エ 平均固定費用は、生産量が増えるほど大きくなる undefined 平均費用曲線は、限界費用曲線の最低点を通る)
- 完全競争市場における企業の利潤最大化条件に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 限界費用が最小になる生産量を選ぶ イ 総収入が最大になる生産量を選ぶ ウ 価格と限界費用が等しくなる生産量を選ぶ(限界費用曲線が右上がりの部分) エ 平均費用が最小になる生産量を選ぶ undefined 価格と平均費用が等しくなる生産量を選ぶ)
標準
- ある企業の短期の総費用関数が TC = q³ − 8q² + 27q + 50(q は生産量)である。この企業の操業停止点における価格はいくらですか。
- 完全競争市場で生産する企業の総費用関数が TC = q² + 9q + 30(q は生産量)で、財の価格が 27 である。この企業の最大利潤はいくらですか。
- ある企業の総費用関数が TC = q³ − 2q² + 30q + 20(q は生産量)である。生産量 q = 6 における限界費用はいくらですか。 (ア 324 イ 126 ウ 114 エ 54 undefined 172/3)
- ある企業の生産関数が Q = KL(K は資本、L は労働)で、賃金率が 1、資本のレンタル価格が 2 である。生産量 8 を最小の費用で生産するときの総費用はいくらですか。
- 完全競争市場における企業の短期の供給曲線の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 平均可変費用曲線の最低点で、価格がこれを下回ると生産をやめた方が損失が小さくなる点 イ 平均固定費用曲線の最低点で、価格がこれを下回ると固定費用を回収できなくなる点 ウ 価格が長期平均費用曲線の最低点に等しく、各企業の利潤がゼロになって参入も退出も止まる状態 エ 平均費用曲線の最低点で、価格がこれを下回ると利潤が負になる点 undefined 限界費用曲線のうち、平均可変費用曲線の最低点より上にある部分)
- 完全競争市場における企業の短期の生産決定に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 価格が平均可変費用の最低点より高く平均費用の最低点より低いとき、企業は損失を出しながらも生産を続ける イ 損益分岐点では、企業の利潤は負であり固定費用の一部しか回収できない ウ 価格が平均費用を下回ったとき、企業はただちに生産を停止する エ 操業停止点は、平均費用曲線と限界費用曲線の交点である undefined 短期では固定費用も回避できるので、損失が出れば生産をやめる方がつねに有利である)
- 企業の費用最小化(等量曲線と等費用線)に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 等費用線の傾きは生産量で決まり、要素価格が変わっても変化しない イ 労働と資本の限界生産力が等しくなる点を選ぶ ウ 等量曲線と等費用線が接する点で、技術的限界代替率が要素価格比 w/r に等しくなる エ 等量曲線と等費用線が交わる点のうち、原点に近い方を選ぶ undefined 労働と資本の投入量が等しくなる点を選ぶ)
発展
- ある財の市場は完全競争で、企業はすべて同じ長期総費用関数 LTC = q³ − 12q² + 54q(q は各企業の生産量)をもち、自由に参入・退出できる。市場の需要曲線が D = 264 − 2P(P は価格)のとき、長期均衡における企業数はいくつですか。
- 生産関数が Q = LK(L は労働、K は資本)であるとき、規模に関する収穫の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 規模に関して収穫一定(すべての投入を 2 倍にすると生産量もちょうど 2 倍になる) イ 規模に関して収穫逓増(すべての投入を 2 倍にすると生産量は 2 倍より多くなる) ウ 規模に関して収穫逓減(すべての投入を 2 倍にすると生産量は 2 倍より少なくなる) エ 労働と資本の限界生産力がともに逓減しているので、規模に関しても収穫逓減になる undefined 規模に関する収穫は、要素価格が与えられなければ生産関数の形だけからは判断できない)
- 完全競争市場の長期均衡に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 価格は長期平均費用の最低点に等しくなり、各企業の利潤はゼロで、参入も退出も起こらない イ 長期均衡では固定費用が存在しないので、損益分岐点と操業停止点はともに存在しない ウ 長期均衡では各企業の生産量が最大になる点で生産が行われる エ 価格は長期限界費用より高く、各企業は正の利潤を得続ける undefined 企業数は固定されているため、長期でも価格は長期平均費用の最低点より高い水準にとどまる)
生産者理論(費用曲線・利潤最大化・供給関数) ── 解答
基礎
- 13 利潤最大化の条件は 価格 = 限界費用(P = MC)。MC = TC を q で微分 = 6q + 7。6q + 7 = 85 → q = 13。固定費用 100 は限界費用に関係しない。
- 64 損益分岐点は平均費用 AC の最低点で、そこでは AC = MC。AC = 4q + 256/q、MC = 8q。4q + 256/q = 8q → q² = 64 → q = 8。このときの AC = 8 × 8 = 64。価格がこれを下回ると利潤が負になる。
- undefined 25 固定費用は生産量 q によらない費用なので、q = 0 のときの総費用 = 25。残りの q³ − 9q² + 29q が可変費用。29 は q の係数であって固定費用ではない。
- ウ 限界費用曲線は、平均可変費用曲線と平均費用曲線のそれぞれの最低点を通る 平均が下がるのは「追加分(限界)が平均より小さい」とき、上がるのは大きいとき。したがって MC 曲線は AC・AVC のそれぞれの最低点を下から上へ横切る。AC = AVC + AFC で、AFC = FC/q は生産量が増えるほど小さくなる。
- ウ 価格と限界費用が等しくなる生産量を選ぶ(限界費用曲線が右上がりの部分) 完全競争企業は価格を所与として行動し(プライステイカー)、限界収入 = 価格。利潤が最大になるのは 限界収入 = 限界費用、つまり P = MC のとき。MC 曲線が右下がりの部分では、この条件を満たしても利潤は最小になる。
標準
- 11 操業停止点は平均可変費用 AVC の最低点。可変費用 VC = q³ − 8q² + 27q(固定費用 50 を除く)なので AVC = q² − 8q + 27。AVC = (q − 4)² + 11 と平方完成でき、q = 4 で最小値 11。価格がこれを下回ると生産をやめた方が損失が小さい。
- 51 P = MC より 27 = 2q + 9 → q = 9。総収入 = 27 × 9 = 243、総費用 = 9² + 9 × 9 + 30 = 192。利潤 = 243 − 192 = 51。
- ウ 114 限界費用 MC は総費用を q で微分したもの。MC = 3q² − 4q + 30。q = 6 を代入して 3 × 36 − 4 × 6 + 30 = 114。固定費用 20 は微分すると消える。平均可変費用 q² − 2q + 30(= 54)と混同しないこと。
- 8 費用最小化の条件は 技術的限界代替率 = 要素価格比、MPL/MPK = w/r。MPL = K、MPK = L なので K/L = 1/2 → K = (1/2)L。KL = 8 に代入して L = 4、K = 2。総費用 = 1 × 4 + 2 × 2 = 8(労働への支出と資本への支出が等しくなる)。
- undefined 限界費用曲線のうち、平均可変費用曲線の最低点より上にある部分 短期の供給曲線とは、限界費用曲線のうち、平均可変費用曲線の最低点より上にある部分。損益分岐点は AC の最低点、操業停止点は AVC の最低点。短期の供給曲線は操業停止点より上の MC 曲線で、長期均衡では P = LMC = LAC の最低点となる。
- ア 価格が平均可変費用の最低点より高く平均費用の最低点より低いとき、企業は損失を出しながらも生産を続ける 短期では固定費用は生産をやめても発生する。価格が AVC の最低点を上回っていれば、可変費用を賄ったうえで固定費用の一部を回収できるので、生産を続けた方が損失が小さい。操業停止点は AVC の最低点(MC と AVC の交点)、損益分岐点は AC の最低点で利潤ゼロ。
- ウ 等量曲線と等費用線が接する点で、技術的限界代替率が要素価格比 w/r に等しくなる 等費用線 wL + rK = C の傾きの絶対値は w/r。一定の生産量を最小費用で作るには、等量曲線と等費用線の接点、つまり MPL/MPK = w/r(1 円あたりの限界生産力が等しい)を選ぶ。消費者理論の MRS = px/py と同じ形。
発展
- 38 長期均衡では価格が長期平均費用 LAC の最低点に等しくなる(利潤ゼロで参入・退出が止まる)。LAC = q² − 12q + 54 = (q − 6)² + 18 なので、各企業の生産量は 6、価格は 18。市場需要は 264 − 2 × 18 = 228。企業数 = 228 ÷ 6 = 38。
- イ 規模に関して収穫逓増(すべての投入を 2 倍にすると生産量は 2 倍より多くなる) コブ=ダグラス型 Q = L^αK^β では、指数の和 α + β で判断する。1 + 1 = 2 なので、規模に関して収穫逓増(すべての投入を 2 倍にすると生産量は 2 倍より多くなる)。個々の要素の限界生産力が逓減するかどうか(α、β がそれぞれ 1 より小さいか)とは別の話。
- ア 価格は長期平均費用の最低点に等しくなり、各企業の利潤はゼロで、参入も退出も起こらない 長期では自由な参入・退出があるため、正の利潤があれば参入で価格が下がり、負なら退出で価格が上がる。落ち着く先は P = LMC = LAC の最低点(利潤ゼロ)。各企業は「平均費用が最小になる生産量」で生産するのであって、生産量が最大になる点ではない。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/keizai/ze-03/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
📄 紙で解くなら プリント(レベルと問題数を選べます)。このページをそのまま印刷しても各レベル 10 問と解答が出ます。