選挙制度と投票行動 ── 問題
基礎
- 小選挙区比例代表併用制の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 小選挙区と比例代表を別々に行って議席を足し合わせるため、小選挙区の結果が全体の議席配分を左右しやすい イ 各政党の議席総数を小選挙区の当選者数で決め、足りない分を比例代表で補うため、全体としては小選挙区制の性格が強い ウ 1 回目の投票で過半数を得た候補者がいなければ、上位の候補者による決選投票を行って当選者を決める制度である エ 各政党の議席総数を比例代表の得票で決め、そのうち小選挙区で当選した分を先に埋めるため、全体としては比例代表制の性格が強い undefined 小選挙区で落選した候補者を比例代表で復活当選させることを目的とする日本独自の制度で、ドイツでは採用されていない)
- 投票行動の研究について、コロンビア学派(ラザースフェルドら)の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 有権者は自分の効用を最大化するように投票し、政党は得票を最大化するように政策を決めるという経済学の前提で、二大政党の政策が中位投票者に近づくことを示した イ 1940 年のエリー調査に基づき、有権者の投票は社会経済的地位・宗教・居住地域といった社会的属性で予測でき、マスメディアの影響はオピニオン・リーダーを経由する二段階の流れをとるとした ウ 全国規模の調査に基づき、幼少期からの社会化で形成される政党帰属意識が投票を長期的に安定させる最大の要因であり、争点や候補者は短期的要因にすぎないとした エ 有権者は各党の将来の公約を細かく比べるのではなく、現政権の過去の業績、とくに経済状況を評価して投票するとし、経済投票の研究の出発点になった undefined 1940 年のエリー調査に基づき、選挙キャンペーン中にマスメディアの報道によって支持政党を変える有権者が大半を占めることを明らかにし、メディアの強力な効果を主張した)
- デュヴェルジェの法則に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 小選挙区制は二大政党制を、比例代表制は多党制をもたらすとするもので、小党の票が死票になる機械的効果と、有権者が当選可能性の高い候補者に票を移す心理的効果によって説明される イ 比例代表制は二大政党制を、小選挙区制は多党制をもたらすとするもので、比例代表制では小党の票が死票になりやすく議席に結びつかないことによって説明される ウ 選挙制度と政党の数には関係がなく、政党の数は宗教や階級といった社会的な対立軸の数だけで決まるとするもので、制度改革による政党数の変化を否定した エ 小選挙区制は二大政党制をもたらすとするもので、その理由は政党の側が候補者の擁立を控えることにあり、有権者の投票行動の変化は理由に含まれない undefined 小選挙区制は二大政党制をもたらすとするもので、この法則は全国レベルで働くため、地域政党が特定の地域で強い国でも全国では二大政党制になるとされる)
- 比例代表制における議席配分の方式に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア サンラグ式は各政党の得票を 1、2、3、…の整数で順に割り、商の大きい順に議席を配分する方式で、ドント式より大政党に有利な結果になる イ 最大剰余法は各政党の得票を 1、2、3、…で割った商をすべて合計し、その合計の大きい順に議席を配分する方式で、北欧諸国で用いられている ウ ドント式は各政党の得票を 1、3、5、…の奇数で順に割り、商の大きい順に議席を配分する方式で、小政党に比較的有利な結果になる エ ドント式は各政党の得票を 1、2、3、…の整数で順に割り、商の大きい順に議席を配分する方式で、日本の衆議院・参議院の比例代表で用いられている undefined ドント式は総票数を定数で割った基数で各政党の得票を割り、整数部分をまず配分して残りを小数部分の大きい順に配分する方式で、日本では用いられていない)
- 日本の国政選挙の定数と仕組みに関する記述として妥当なものはどれですか(2026 年 9 月時点。最新は総務省の資料で確認)。 (ア 衆議院の定数は 465 で、小選挙区 289・比例代表 176 であり、参議院の定数は 248 で、選挙区 148・比例代表 100 である イ 衆議院の定数は 480 で、小選挙区 300・比例代表 180 であり、参議院の定数は 242 で、選挙区 146・比例代表 96 である ウ 衆議院の定数は 500 で、小選挙区 300・比例代表 200 であり、参議院の定数は 252 で、選挙区 152・比例代表 100 である エ 衆議院の定数は 465 で、小選挙区 176・比例代表 289 であり、参議院の定数は 248 で、選挙区 100・比例代表 148 である undefined 衆議院の定数は 465 で、小選挙区 289・比例代表 176 であり、参議院の定数は 242 で、選挙区 100・比例代表 142 である)
標準
- 日本の選挙制度について、衆議院の比例代表選挙の仕組みの説明として妥当なものはどれですか。 (ア 全国を 1 つの単位とし、有権者が候補者名でも投票できる非拘束名簿式で、ドント式によって議席を配分する イ 全国を 11 のブロックに分け、政党があらかじめ順位を決めた拘束名簿式で、サンラグ式によって議席を配分する ウ 全国を 1 つの単位とし、政党があらかじめ順位を決めた拘束名簿式で、最大剰余法によって議席を配分する エ 全国を 11 のブロックに分け、政党があらかじめ順位を決めた拘束名簿式で、ドント式によって議席を配分する undefined 全国を 11 のブロックに分け、有権者が候補者名でも投票できる非拘束名簿式で、個人票の多い順に当選者を決める)
- ある比例代表選挙で、定数は 6 議席、得票は A 党 1700 票・B 党 1200 票・C 党 500 票でした。ドント式で配分すると、A 党の議席は何議席になりますか。 (ア 4 議席 イ 2 議席 ウ 5 議席 エ 6 議席 undefined 3 議席)
- ある国の下院選挙は小選挙区比例代表並立制で、小選挙区 7 議席・比例代表 4 議席です。小選挙区では A 党が 5 議席、B 党が 1 議席、C 党が 1 議席を獲得し、比例代表の得票は A 党 2900 票・B 党 1000 票・C 党 300 票でした。比例代表をドント式で配分したとき、A 党の総議席数として妥当なものはどれですか。 (ア 6 議席 イ 8 議席 ウ 7 議席 エ 9 議席 undefined 10 議席)
- 選挙・投票行動の用語について、小選挙区制の「心理的効果」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 当選しそうにない小党の票が死票になり、小党の得票が議席に結びつかないこと イ 有権者が政治情報を集めるコストに見合う利益がないと考え、投票そのものを棄権すること ウ 有権者が幼少期に形成された政党への一体感に従って投票すること エ 有権者が小党の候補に投票しても無駄になると考え、当選可能性の高い候補に票を移すこと undefined 有権者が現政権の業績を評価して与党か野党かを決めること)
- 日本の衆議院で 1994 年の政治改革まで用いられていた中選挙区制に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 1 つの選挙区から 1 人を選ぶ制度で、死票が多く得票率と議席率のずれが大きいと批判されたため、1994 年の政治改革で比例代表制を中心とする制度に移行した イ 1 つの選挙区から原則として 3〜5 人を選び、有権者は定数と同じ数の候補者に投票できる完全連記式であったため、大政党が選挙区の議席を独占しやすいと批判された ウ 1 つの選挙区から原則として 3〜5 人を選ぶ制度で、同じ政党から複数の候補者を立てることは公職選挙法で禁止されていたため、政党間の政策論争が選挙の中心になった エ 政党の得票に比例して全国単位で議席を配分する制度で、小党分立と連立政権の不安定さが批判されたため、1994 年の政治改革で小選挙区制のみの制度に移行した undefined 1 つの選挙区から原則 3〜5 人を選び、有権者は 1 人にだけ投票する単記非移譲式で、同じ政党の候補者どうしが争い、後援会や派閥に頼る集票が強まったと批判された)
- 日本の衆議院と参議院の選挙制度の比較に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 衆議院では小選挙区と比例代表の重複立候補が認められていないのに対し、参議院では選挙区と比例代表の重複立候補が認められている イ 衆議院は任期 6 年で 3 年ごとに半数が改選され解散がないのに対し、参議院は任期 4 年で内閣による解散がある ウ 衆議院の被選挙権は 30 歳以上であるのに対し、参議院の被選挙権は 25 歳以上で、衆議院のほうが厳しい年齢要件が課されている エ 衆議院の比例代表は全国 11 ブロックの拘束名簿式であるのに対し、参議院の比例代表は全国 1 単位の非拘束名簿式で、候補者名での投票も認められている undefined 衆議院の比例代表は全国 1 単位の非拘束名簿式であるのに対し、参議院の比例代表は全国 11 ブロックの拘束名簿式で、政党名でのみ投票する)
- 近代選挙の原則と日本国憲法の規定に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 普通選挙は財産や納税額で選挙権を制限しない原則で、日本国憲法 15 条 3 項は成年者による普通選挙を保障している イ 直接選挙は有権者がまず選挙人を選び、その選挙人が代表者を選ぶ原則で、日本の国政選挙はこの方式をとっている ウ 秘密選挙は 1 人 1 票で各票の価値を等しくする原則で、一票の格差の問題はこの原則に反するかどうかとして争われている エ 平等選挙は投票の秘密を守る原則で、日本国憲法は投票の秘密について明文の規定を置かず、公職選挙法だけがこれを定めている undefined 自由選挙は投票を国民の義務として棄権に罰則を科す原則で、日本でも公職選挙法に棄権に対する過料の規定が置かれている)
- 合理的選択モデルによる投票行動の説明に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア ライカーとオードシュックは、投票参加の期待利益を R = PB − C で表し、投票による満足 D を式から取り除くことで投票参加のパラドックスを解決した イ 1 票が選挙結果を左右する確率はきわめて小さいため、コストをかけて政治情報を集めないことは有権者にとって合理的であり、これを合理的無知と呼ぶ ウ 二大政党制のもとでは、両党は自党の熱心な支持者を確保するために政策を左右の両極へ移動させるとされ、これを中位投票者定理と呼ぶ エ 1 票が選挙結果を左右する確率はきわめて大きいため、有権者はコストをかけて政治情報を集めるのが合理的であり、これを合理的無知と呼ぶ undefined 投票に行くコストが利益を上回るにもかかわらず多くの人が投票に行く現象を投票参加のパラドックスと呼び、ダウンズはこれを幼少期に形成される政党帰属意識の強さで説明した)
- 日本の選挙運動と投票に関する制度の記述として妥当なものはどれですか。 (ア 選挙権年齢は 2016 年から 18 歳以上に引き下げられ、同時に衆議院議員の被選挙権年齢も 20 歳以上に引き下げられた イ 戸別訪問は公職選挙法で禁止されており、最高裁判所はこの禁止を合憲と判断している ウ 期日前投票は、投票日当日に投票所へ行けない理由を証明する公的な書類を提出した有権者にのみ認められている エ インターネットを使った選挙運動は 2013 年に解禁され、有権者が電子メールで特定の候補者への投票を依頼することも認められている undefined 戸別訪問は候補者本人が行う場合に限り認められており、運動員による戸別訪問だけが公職選挙法で禁止されている)
- 人名・学説・著書の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア デュヴェルジェ ── M + 1 ルール ── 『政党社会学』 イ キャンベル ── 二段階の流れ・オピニオン・リーダー ── 『アメリカの投票者』 ウ ダウンズ ── 中位投票者定理・合理的無知 ── 『民主主義の経済理論』 エ ラザースフェルド ── 政党帰属意識・ノーマル・ヴォート ── 『ピープルズ・チョイス』 undefined フィオリーナ ── 小選挙区制は二大政党制をもたらす ── 『ピープルズ・チョイス』)
発展
- 選挙制度と政党の数に関する理論の記述として妥当なものはどれですか。 (ア レイやサルトーリは、デュヴェルジェの法則には例外がないことを多数の国の実証データで確認し、法則としての地位を確立した イ デュヴェルジェは、小選挙区制の心理的効果とは、当選しそうにない小党の票がすべて死票になって議席に結びつかないことだと説明し、機械的効果とは有権者の戦略投票のことだとした ウ コックスは、定数 M の選挙区では有力な候補者の数が 2M 人に収束するという「M + 1 ルール」を示し、小選挙区では 2 人、定数 3 の選挙区では 6 人の候補者が競合するとした エ コックスは、定数 M の選挙区では有力な候補者の数が M + 1 人に収束するという「M + 1 ルール」を示し、デュヴェルジェの法則を定数が複数の選挙区にも一般化した undefined デュヴェルジェの法則は選挙区レベルではなく全国レベルで働くため、地域政党が一部の地域で強い国でも、全国の政党数は 2 つに収束するとされる)
- 投票行動の研究に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア コロンビア学派は、選挙キャンペーン中にマスメディアの報道によって支持政党を変える有権者が多数を占めることを示し、マスメディアの強力な効果を主張した イ 三宅一郎は、日本の有権者が特定の 1 党だけを排他的に支持する傾向が欧米より強いことを「政党支持の幅」と呼び、無党派層の少なさを説明した ウ ナイらは『変貌するアメリカの投票者』で、1960 年代以降の有権者は教育水準が上がったにもかかわらず争点への関心を失い、政党帰属意識への依存を強めたと論じた エ ミシガン学派は、有権者が政党帰属意識どおりに投票した場合に想定される得票分布をノーマル・ヴォートと呼び、実際の結果とのずれから争点や候補者といった短期的要因の影響を測定した undefined V. O. キーは「有権者は愚かではない」として、有権者は政府の業績ではなく候補者の人柄や外見を基準に合理的に投票していると論じた)
- 各国の選挙制度に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア ドイツの連邦議会選挙では小選挙区比例代表並立制がとられ、小選挙区と比例代表の議席を別々に決めて足し合わせるため、小選挙区の結果が全体を左右しやすい イ イギリスの下院選挙は比例代表制をとっており、得票率と議席率のずれが小さいことが二大政党制を支える要因になっている ウ アイルランドの単記移譲式は、有権者が 1 人の候補者にだけ投票し、落選者の票は他の候補者に移されずにすべて死票となる制度である エ ドイツの連邦議会選挙では小選挙区比例代表併用制がとられ、得票率 5%に達しない政党には原則として比例代表の議席を配分しない阻止条項が設けられている undefined フランスの大統領選挙は 1 回の投票で相対多数を得た候補者が当選する制度で、過半数に達しない場合でも決選投票は行われない)
- 一票の格差をめぐる最高裁判所の判断に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 最高裁は衆議院の定数配分について 1976 年と 1985 年に違憲と判断したが、事情判決の法理により選挙自体は無効としなかった イ 最高裁は衆議院の定数配分について一度も違憲の判断をしたことがなく、投票価値の平等は立法裁量の問題として審査の対象外だとしている ウ 最高裁は参議院の定数配分について 2012 年と 2014 年に違憲と判断し、選挙を無効としたことが合区の導入につながった エ 最高裁は参議院について、都道府県単位の選挙区は憲法上の要請であるため、格差がどれほど大きくても違憲の問題は生じないとしている undefined 最高裁は衆議院の定数配分について 1976 年の大法廷判決で違憲と判断し、当該選挙を無効として再選挙を命じた)
選挙制度と投票行動 ── 解答
基礎
- エ 各政党の議席総数を比例代表の得票で決め、そのうち小選挙区で当選した分を先に埋めるため、全体としては比例代表制の性格が強い 各政党の議席総数を比例代表の得票で決め、そのうち小選挙区で当選した分を先に埋めるため、全体としては比例代表制の性格が強い。小選挙区制=死票が多い・二大政党、比例代表制=死票が少ない・多党制、併用制=本質は比例(ドイツ)、並立制=別々に足す(日本の衆議院)。
- イ 1940 年のエリー調査に基づき、有権者の投票は社会経済的地位・宗教・居住地域といった社会的属性で予測でき、マスメディアの影響はオピニオン・リーダーを経由する二段階の流れをとるとした 1940 年のエリー調査に基づき、有権者の投票は社会経済的地位・宗教・居住地域といった社会的属性で予測でき、マスメディアの影響はオピニオン・リーダーを経由する二段階の流れをとるとした。エリー調査 → コロンビア → 二段階の流れ/『アメリカの投票者』→ ミシガン → 政党帰属意識/『民主主義の経済理論』→ ダウンズ → 中位投票者・合理的無知/フィオリーナ → 業績評価投票。
- ア 小選挙区制は二大政党制を、比例代表制は多党制をもたらすとするもので、小党の票が死票になる機械的効果と、有権者が当選可能性の高い候補者に票を移す心理的効果によって説明される デュヴェルジェの法則。小選挙区制 → 二大政党制、比例代表制 → 多党制。機械的効果(死票で小党が締め出される)と心理的効果(戦略投票)。法則は選挙区レベルで働き、地域政党がある国では全国で 3 党以上になりうる。
- エ ドント式は各政党の得票を 1、2、3、…の整数で順に割り、商の大きい順に議席を配分する方式で、日本の衆議院・参議院の比例代表で用いられている ドント式=1、2、3、…で割る(日本)。サンラグ式=奇数で割る(小政党に比較的有利)。最大剰余法=基数で割って整数部分を配分、残りは小数部分の大きい順。
- ア 衆議院の定数は 465 で、小選挙区 289・比例代表 176 であり、参議院の定数は 248 で、選挙区 148・比例代表 100 である 衆議院 465(289+176)、参議院 248(148+100)。小選挙区の数のほうが多いことを手がかりに、数を入れかえた肢を切る。衆議院の定数削減の法案は 2026 年 9 月時点で成立していない(zk-09)。
標準
- エ 全国を 11 のブロックに分け、政党があらかじめ順位を決めた拘束名簿式で、ドント式によって議席を配分する 全国を 11 のブロックに分け、政党があらかじめ順位を決めた拘束名簿式で、ドント式によって議席を配分する。衆議院=拘束名簿・11 ブロック、参議院=非拘束名簿・全国 1 単位(特定枠あり)。定数などは 2026 年 9 月時点。
- undefined 3 議席 各党の得票を 1、2、3、…で順に割り、商の大きい順に 6 個を選ぶ。A 党の商:1700・850・566.7・425・340・283.3/B 党の商:1200・600・400・300・240・200/C 党の商:500・250・166.7・125・100・83.3。大きい順に 6 個選ぶと A 党の商が 3 個入るので、A 党 3 議席(B 党 2 議席・C 党 1 議席)。
- イ 8 議席 並立制は小選挙区と比例代表を別々に決めて足す。比例代表は各党の得票を 1、2、3、…で割る。A 党の商:2900・1450・966.7・725/B 党の商:1000・500・333.3・250/C 党の商:300・150・100・75。大きい順に 4 個選ぶと A 党 3・B 党 1・C 党 0 議席。A 党の総議席は小選挙区 5 + 比例 3 = 8。
- エ 有権者が小党の候補に投票しても無駄になると考え、当選可能性の高い候補に票を移すこと 有権者が小党の候補に投票しても無駄になると考え、当選可能性の高い候補に票を移すこと。対になる用語(機械的⇄心理的効果、政党帰属⇄業績評価、政党支持の幅⇄バッファー・プレイヤー)の入れかえに注意。
- undefined 1 つの選挙区から原則 3〜5 人を選び、有権者は 1 人にだけ投票する単記非移譲式で、同じ政党の候補者どうしが争い、後援会や派閥に頼る集票が強まったと批判された 中選挙区制=大選挙区制の一種(定数 3〜5)・単記非移譲式。同一政党の候補者間競争 → 後援会・派閥・利益誘導。1994 年に小選挙区比例代表並立制へ。
- エ 衆議院の比例代表は全国 11 ブロックの拘束名簿式であるのに対し、参議院の比例代表は全国 1 単位の非拘束名簿式で、候補者名での投票も認められている 衆議院=並立制・拘束名簿・11 ブロック・重複立候補あり・任期 4 年・被選挙権 25 歳。参議院=選挙区+非拘束名簿の全国比例・重複立候補なし・任期 6 年半数改選・被選挙権 30 歳。
- ア 普通選挙は財産や納税額で選挙権を制限しない原則で、日本国憲法 15 条 3 項は成年者による普通選挙を保障している 普通(15 条 3 項)・平等(14 条・44 条ただし書)・直接・秘密(15 条 4 項)・自由。一票の格差は平等選挙の問題。日本には棄権への罰則はない(自由選挙)。
- イ 1 票が選挙結果を左右する確率はきわめて小さいため、コストをかけて政治情報を集めないことは有権者にとって合理的であり、これを合理的無知と呼ぶ ダウンズ:合理的無知・中位投票者定理(両党の政策は真ん中に寄る)・投票参加のパラドックス。ライカーとオードシュックは D(投票自体の満足)を加えた R = PB − C + D で説明した。
- イ 戸別訪問は公職選挙法で禁止されており、最高裁判所はこの禁止を合憲と判断している 戸別訪問は全面禁止(合憲)。ネット選挙運動は 2013 年解禁だが有権者のメールでの投票依頼は不可。期日前投票は宣誓書で足りる。被選挙権年齢は引き下げられていない(衆 25 歳・参 30 歳)。
- ウ ダウンズ ── 中位投票者定理・合理的無知 ── 『民主主義の経済理論』 ラザースフェルド=二段階の流れ(『ピープルズ・チョイス』)、キャンベル=政党帰属意識(『アメリカの投票者』)、デュヴェルジェ=デュヴェルジェの法則、M + 1 ルールはコックス、フィオリーナ=業績評価投票。
発展
- エ コックスは、定数 M の選挙区では有力な候補者の数が M + 1 人に収束するという「M + 1 ルール」を示し、デュヴェルジェの法則を定数が複数の選挙区にも一般化した コックスの M + 1 ルール(小選挙区 2 人・旧中選挙区 4〜6 人)。機械的効果=死票で小党が締め出される、心理的効果=戦略投票。法則は選挙区レベルで働き、例外も検討されている。
- エ ミシガン学派は、有権者が政党帰属意識どおりに投票した場合に想定される得票分布をノーマル・ヴォートと呼び、実際の結果とのずれから争点や候補者といった短期的要因の影響を測定した ノーマル・ヴォート=ミシガン学派。コロンビア学派は限定効果(補強)。ナイらは争点投票の増加。キーは業績への評価による投票。三宅の「政党支持の幅」は複数政党を支持対象とすること。
- エ ドイツの連邦議会選挙では小選挙区比例代表併用制がとられ、得票率 5%に達しない政党には原則として比例代表の議席を配分しない阻止条項が設けられている ドイツ=併用制+5%阻止条項。フランス大統領選=二回投票制(上位 2 人の決選)。アイルランド=単記移譲式(順位をつけて票を移す)。イギリス下院=小選挙区制。
- ア 最高裁は衆議院の定数配分について 1976 年と 1985 年に違憲と判断したが、事情判決の法理により選挙自体は無効としなかった 事情判決の法理(違憲だが選挙は無効としない)。参議院は 2012 年・2014 年に「違憲状態」の判断(違憲・無効ではない)が出て、2016 年の選挙から合区が導入された。詳しくは zh-02 の判例も参照。
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