現代社会論と社会調査(大衆社会・情報社会・リスク社会・ジェンダー・社会調査の方法) ── 問題
基礎
- 次の著作の著者として妥当なものはどれですか。『第三の波』 (ア ボードリヤール イ マクルーハン ウ カステル エ トフラー undefined ベル)
- 標本の選び方について、次の説明に当てはまるものはどれですか。「母集団を性別や年齢層などの層に分け、各層の大きさに応じて層ごとに無作為に選ぶ」 (ア 多段抽出 イ 単純無作為抽出 ウ 割当法 エ 系統抽出 undefined 層化抽出)
- 大衆社会に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 産業化・都市化・普通選挙・マスメディアの普及によって、伝統的な共同体から切り離された均質で受動的な大衆が政治と社会の主役になった社会をいい、20 世紀前半にはファシズムの台頭と結びつけて論じられた イ 少数の資本家階級が生産手段を独占し、多数の労働者階級が搾取される社会をいい、階級意識に目覚めた労働者の革命によって克服されると論じられた ウ 身分制のもとで人々が土地に縛られた固定した共同体に属し、生まれによって職業や役割が決まっている前近代の社会をいい、19 世紀の産業化と都市化によって解体し、その反動としてファシズムが台頭したと論じられた エ 情報技術によって人々がネットワークで結ばれ、理論的知識が社会の中軸になった社会をいい、1970 年代以降のサービス経済化と結びつけて論じられた undefined 地域や職場などの中間集団が強固で、人々がそれを通じて政治に参加している社会をいい、全体主義に対する防波堤になると論じられた)
- 国勢調査に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 国勢調査は内閣府が 5 年ごとに全国の有権者から無作為に選んだ対象に行う世論調査であり、階層帰属意識や生活満足度を尋ねている イ 国勢調査は総務省統計局が 5 年ごとに無作為に選んだ約 1 割の世帯を対象に行う標本調査であり、その結果から全国の人口が推計されている ウ 国勢調査は総務省統計局が 10 年ごとに日本に住むすべての人と世帯を対象に行う全数調査であり、統計法で基幹統計として位置づけられ回答は任意とされている エ 国勢調査は総務省統計局が 5 年ごとに日本に住むすべての人と世帯を対象に行う全数調査であり、統計法で基幹統計として位置づけられ回答が義務づけられている undefined 国勢調査は厚生労働省が毎年すべての世帯を対象に行う全数調査であり、出生数や死亡数を把握して合計特殊出生率を算出するために用いられている)
- ジェンダーに関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア ジェンダーの視点をすべての政策に組み込むジェンダー主流化は、日本では 1985 年の男女雇用機会均等法によって初めて導入された概念である イ ジェンダーとは女性だけに関わる概念であり、男性の働き方や男らしさの規範は分析の対象に含まれない ウ ジェンダーとは生物学的な性別そのもののことであり、「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業は生物学的な違いに由来する自然なものであって、前近代から現代までどの時代・どの社会にも同じ形で存在してきたと社会学は考える エ ジェンダーとは生物学的な性別と区別された社会的・文化的に作られる性差のことであり、「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業は近代の産業社会で強まったものであって自然なものではないと社会学は考える undefined 性別役割分業は前近代の農村社会で最も強く、近代の産業社会では家庭と職場が分離しなかったため弱まったと社会学は考える)
標準
- 現代社会論の用語について、次の説明に当てはまるものはどれですか。「現代の消費はモノの使用価値ではなく、他者との差異を示すしるしを手に入れる行為だとする考え方」 (ア プロシューマー イ 顕示的消費 ウ 記号の消費 エ 脱工業社会 undefined 再帰的近代化)
- ジェンダーに関する用語について、次の説明に当てはまるものはどれですか。「すべての政策や事業の立案から評価までにジェンダーの視点を組み込むという国際的な方針」 (ア 性別役割分業 イ ジェンダー主流化 ウ 感情労働 エ シャドウワーク undefined 第二の勤務)
- 社会調査の方法について、次の説明に当てはまるものはどれですか。「調査者が対象となる集団の一員として生活しながら、内側から人々の行動や意味づけを観察する方法」 (ア 生活史法 イ 質問紙調査 ウ KJ 法 エ 構造化面接 undefined 参与観察)
- コーンハウザーの大衆社会論に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 政治・経済・軍事の頂点に立つ少数のエリートが重要な決定を独占し、中間層と大衆は無力化していると論じて多元主義を批判した イ エリートへの接近可能性と非エリートの操作可能性という 2 つの軸で社会を分類し、地域や職場などの中間集団が強い社会ほど大衆が中間集団を通じてエリートに操作されるため全体主義に向かいやすいとした ウ エリートへの接近可能性と非エリートの操作可能性という 2 つの軸で社会を分類し、地域や職場などの中間集団が弱い社会ではエリートと大衆が直結して全体主義に向かいやすいとした エ 社会的性格が伝統指向型から内部指向型、さらに他人指向型へと移り変わると論じ、他人指向型の大衆はメディアの影響を受けやすいとした undefined 近代人は自由を得たものの孤独と不安に耐えられず、権威に服従する権威主義的性格によって全体主義を受け入れたと論じた)
- リースマンの社会的性格の類型に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 社会的性格は、内部指向型と他人指向型の 2 つに分けられ、産業化が進んだ現代社会では自らの価値観をもつ内部指向型が支配的になるとした イ 社会的性格は、慣習に従う伝統指向型から、幼少期に内面化した価値に従う内部指向型へ、さらに他者の期待やマスメディアに敏感に反応する他人指向型へと移り変わり、現代の大衆は他人指向型だとした ウ 社会的性格は、他者の期待やマスメディアに敏感に反応する他人指向型から、幼少期に内面化した価値に従う内部指向型へ、さらに慣習に従う伝統指向型へと移り変わり、現代の大衆は伝統指向型だとした エ 社会的性格は、教養あるエリートの性格と自らを「みんなと同じ」と感じて満足する大衆人の性格に分けられ、現代は大衆人が社会を支配するとした undefined 社会的性格は、権威に服従する権威主義的性格と自律的な性格に分けられ、大衆社会では権威主義的性格が広がって全体主義を招くとした)
- ミルズのパワー・エリート論に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア アメリカでは労働・農業・宗教の 3 領域の指導者が連携して政策を決めており、経済界や軍部の影響力は限られていると論じた イ アメリカでは政治・経済・軍事の 3 領域の頂点に立つ少数のエリートが相互に結びついて重要な決定を握り、大衆は無力化していると論じ、多様な集団が競争して政策が決まるとする多元主義を批判した ウ エリートへの接近可能性と非エリートの操作可能性の 2 軸によって社会を 4 類型に分け、アメリカは中間集団の強い多元的社会だと論じた エ エリートの交代が絶えず起きることによって社会の均衡が保たれるとするエリートの周流論を唱え、アメリカの権力構造を説明した undefined アメリカでは労働組合・農業団体・宗教団体など多様な利益集団が互いに競争し合いながら政策を決めているため、政治・経済・軍事のいずれの領域でも特定のエリートが権力を独占することはないと論じ、エリート支配を主張する理論を批判した)
- ベックのリスク社会論に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 制度や人間関係が固定した形をもたなくなり、流動的で不安定になった現代社会を液状化する社会と呼び、リスクは個人が引き受けるべきものになったと論じた イ 現代社会のリスクは自然災害や疫病など人間の活動とは無関係なものが中心であり、科学技術の発展によってリスクは着実に減少していると論じた ウ 情報技術によって社会がネットワークとして組織され、ネットワークから排除されることが最大のリスクになると論じた エ 産業社会が富を生み出す過程で作り出した原発事故や環境汚染などのリスクは、富の分配とは異なり階級を超えて世界に広がるとし、近代が自らの生み出した結果を問い直す再帰的近代化の段階に入ったと論じた undefined 産業社会が富を生み出す過程で作り出した原発事故や環境汚染などのリスクは、富の分配とまったく同じく貧困層に集中して配分されるため、リスクをめぐる対立は従来どおりの階級対立として現れ、再帰的近代化は起きないと論じた)
- 社会調査における信頼性と妥当性に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 信頼性と妥当性はいずれも標本の大きさによって決まる指標であり、標本を大きくすれば両者は同時に高まるため、質問の内容や測定の方法を検討する必要はない イ 信頼性は質的調査にのみ、妥当性は量的調査にのみ用いられる評価の基準であり、参与観察では妥当性、質問紙調査では信頼性が問われることはない ウ 信頼性が高い測定は例外なく妥当性も高いため、繰り返し測定して同じ結果が得られることを確認すれば、測りたいものを測れているかどうかを別に検討する必要はない エ 信頼性とは同じ条件で測定を繰り返したときに同じ結果が得られる安定性のことであり、妥当性とは測定しようとしているものを実際に測定できているかどうかのことであって、信頼性が高くても妥当性が低いことはありうる undefined 信頼性とは測定しようとしているものを実際に測定できているかどうかのことであり、妥当性とは同じ条件で測定を繰り返したときに同じ結果が得られる安定性のことであって、一方が高ければ他方も高くなるため両者は常に一致する)
- 標本調査に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 標本の大きさを十分に大きくすれば、街頭で声をかけた人やインターネットで自由に参加した人を対象とした調査であっても回答者の偏りは相殺されるため、母集団を正確に代表するようになる イ 標本から母集団の特徴を推測するには、母集団の中で最も典型的だと調査者が判断した人を選ぶ有意抽出が必要であり、乱数で機械的に選ぶ無作為抽出は典型から外れた人を含みやすく偏りが大きいため母集団を代表しない ウ 標本から母集団の特徴を推測するには、母集団のだれもが同じ確率で選ばれる無作為抽出が必要であり、街頭で声をかけた人やインターネットで自由に参加した人を対象とする調査は回答者が偏るため母集団を代表しない エ 割当法は性別や年齢の割り当て数に応じて調査員が対象を選ぶ方法であり、各層の人数比が母集団と一致するため、無作為抽出と同じ精度で母集団を推定できる undefined 全数調査は標本調査に比べて費用と時間がかからず結果も早く得られるため、母集団が大きい場合ほど全数調査が選ばれる)
発展
- 社会運動やエスニシティに関する次の説明に当てはまるものはどれですか。「社会運動が起きるかどうかは不満の大きさではなく、資金・人員・組織・ネットワークをどれだけ集められるかで決まるとする理論」 (ア 多文化主義 イ 資源動員論 ウ 新しい社会運動論 エ 集合行動論 undefined 同化主義)
- マンハイムの大衆社会論に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 産業社会では人々が全体の目的を見通して判断する実質的合理性が高まる一方、手段を効率よく組み合わせる機能的合理性は失われて生産が停滞するため、あらゆる計画を排して市場の自由に委ねる自由放任こそが大衆社会の解決策だと提唱した イ 産業社会では機能的合理性と実質的合理性がともに高まって大衆は理性的になるため、エリートによる指導は不要になり直接民主制が可能になると提唱した ウ 産業社会では手段を効率よく組み合わせる機能的合理性は高まるが、人々が全体の目的を見通して判断する実質的合理性は失われ、大衆が非合理な衝動に流されやすくなるとして、民主的な統制のもとでの「自由のための計画」を提唱した エ 産業社会では機能的合理性も実質的合理性も失われて社会は無秩序に向かうため、強力な指導者による全面的な計画経済と一党制が避けられないと提唱した undefined 産業社会では手段を効率よく組み合わせる機能的合理性が高まることで大衆の実質的合理性も自動的に高まるため、計画は不要であり伝統的な共同体を復活させるべきだと提唱した)
- ギデンズとバウマンの現代社会論に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア ギデンズは、財の生産からサービスへ重心が移り理論的知識が社会の中軸になると論じ、バウマンは農業革命・産業革命に続く第三の波として情報革命を論じた イ ギデンズは、専門家システムへの信頼が失われて人々が伝統的な共同体に回帰すると論じ、バウマンは制度が硬直化して個人の選択の余地がなくなったと論じた ウ ギデンズは、制度や人間関係が固定した形を失って流動化した現代をリキッド・モダニティと呼んで近代の終わりを宣言し、バウマンは社会についての知識が絶えず実践に取り込まれて社会を作りかえていく再帰性や専門家システムへの信頼を近代の特徴として挙げた エ ギデンズは、社会についての知識が絶えず実践に取り込まれて社会を作りかえていく再帰性や、時間と空間の分離、専門家システムへの信頼を近代の特徴として挙げ、バウマンは制度や関係が固定した形を失って流動化した現代をリキッド・モダニティと呼んだ undefined ギデンズは、近代は完全に終わってポストモダンの時代に入ったと論じ、バウマンは近代の原理は変わっておらず産業社会の延長にすぎないと論じた)
- 質問紙の作り方に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 「学校と職場の両方に満足していますか」のように 1 つの質問で 2 つの内容を尋ねるダブルバーレル質問は、回答者がどちらについて答えてよいか分からなくなるため避けるべきである イ 「多くの専門家が反対しているこの政策に賛成ですか」のように前提となる情報を添えた質問は、回答者の判断を助けて回答の妥当性を高めるため望ましい聞き方である ウ 「学校と職場の両方に満足していますか」のように 1 つの質問で 2 つの内容を尋ねるダブルバーレル質問は、質問数を減らして回答者の負担を軽くできるため積極的に用いるべきである エ 前の質問が後の質問の回答に影響を与えるキャリーオーバー効果は、回答の一貫性を高めて信頼性を上げるため、関連する質問は連続して並べるのがよい undefined 回答者が自由に記述する自由回答法は、集計と数値化が容易で統計的な分析に向くため、大規模な量的調査では選択肢式より優先して用いるべきである)
- 情報社会の課題に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア SNS で自分と異なる意見に絶えずさらされて考えが定まらなくなるエコーチェンバーや、閲覧履歴にもとづく表示によって多様な意見に触れやすくなるフィルターバブル、情報技術の普及で世代間の格差が縮まるデジタル・デバイドが、情報の均質化を防ぐ働きとして挙げられる イ ベンサムが考案した一望監視施設パノプティコンをフーコーは近代の権力のモデルとしたが、情報技術による監視は物理的な施設を必要としないため、パノプティコンの考え方は現代の監視社会論には応用されていない ウ SNS で自分と近い意見だけに囲まれて考えが強化されるエコーチェンバーや、閲覧履歴にもとづく情報の表示によって異なる意見に触れにくくなるフィルターバブル、情報技術を使える人と使えない人の間の格差であるデジタル・デバイドが課題として挙げられる エ マクルーハンは、電子メディアの発達によって世界が地球村になると論じたが、それはメディアの内容が人々の考えを直接に変えるからであり、メディアの形式は社会に影響しないとした undefined 情報技術の普及によって情報へのアクセスは完全に平等になったため、デジタル・デバイドは 2000 年代に解消され、現在の課題は情報の過剰供給だけである)
現代社会論と社会調査(大衆社会・情報社会・リスク社会・ジェンダー・社会調査の方法) ── 解答
基礎
- エ トフラー トフラー。著作名・人名・キーワードを 3 点セットで固定する(反逆=オルテガ、群衆=リースマン、逃走=フロム、パワー・エリート=ミルズ、危険社会=ベック、第三の波=トフラー、脱工業社会=ベル、有閑階級=ヴェブレン)。
- undefined 層化抽出 層化抽出。無作為抽出は単純・系統(等間隔)・層化(層ごと)・多段(段階)の 4 つ。割当法は調査員が選ぶ有意抽出で、母集団の推定には向かない。
- ア 産業化・都市化・普通選挙・マスメディアの普及によって、伝統的な共同体から切り離された均質で受動的な大衆が政治と社会の主役になった社会をいい、20 世紀前半にはファシズムの台頭と結びつけて論じられた 大衆社会論は 20 世紀前半のファシズム体験を背景にもつ。選択肢 3 はマルクスの階級社会、4 は脱工業社会・ネットワーク社会、5 はコーンハウザーの多元的社会(大衆社会の対極)。
- エ 国勢調査は総務省統計局が 5 年ごとに日本に住むすべての人と世帯を対象に行う全数調査であり、統計法で基幹統計として位置づけられ回答が義務づけられている 国勢調査は 1920 年から 5 年ごと(西暦末尾 0・5 の年)に行われる全数調査。統計法上の基幹統計で回答義務がある。出生数・死亡数は厚生労働省の人口動態統計。
- エ ジェンダーとは生物学的な性別と区別された社会的・文化的に作られる性差のことであり、「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業は近代の産業社会で強まったものであって自然なものではないと社会学は考える ジェンダー=社会的・文化的な性差。性別役割分業は近代の産業社会で家庭と職場が分離したことで強まった。ジェンダー主流化は 1995 年の北京会議以降の国際的な方針。
標準
- ウ 記号の消費 記号の消費。現代社会論は「何が社会を動かすか」で分類する(見せびらかし=ヴェブレン、記号=ボードリヤール、知識=ベル、リスク=ベック、液状化=バウマン、再帰性=ギデンズ・ベック、メディア形式=マクルーハン)。
- イ ジェンダー主流化 ジェンダー主流化。イリイチ=シャドウワーク、ホックシールド=感情労働・第二の勤務、ジェンダー主流化=1995 年の北京会議以降の国際的な方針。
- undefined 参与観察 参与観察。量的調査(質問紙・構造化面接)は多数を数値化、質的調査(参与観察・生活史・非構造化面接)は少数を深く理解する。KJ 法は川喜田二郎による質的データの整理法。
- ウ エリートへの接近可能性と非エリートの操作可能性という 2 つの軸で社会を分類し、地域や職場などの中間集団が弱い社会ではエリートと大衆が直結して全体主義に向かいやすいとした コーンハウザー『大衆社会の政治』。中間集団の弱さが大衆社会の条件。選択肢 3 はリースマン、4 はフロム、5 はミルズ。
- イ 社会的性格は、慣習に従う伝統指向型から、幼少期に内面化した価値に従う内部指向型へ、さらに他者の期待やマスメディアに敏感に反応する他人指向型へと移り変わり、現代の大衆は他人指向型だとした リースマン『孤独な群衆』(1950 年)。伝統指向(前近代)→内部指向(産業化期)→他人指向(現代)。選択肢 4 はフロム、5 はオルテガ。
- イ アメリカでは政治・経済・軍事の 3 領域の頂点に立つ少数のエリートが相互に結びついて重要な決定を握り、大衆は無力化していると論じ、多様な集団が競争して政策が決まるとする多元主義を批判した ミルズ『パワー・エリート』(1956 年)。多元主義(ダールなど)への批判。選択肢 4 はコーンハウザー、5 はパレート。
- エ 産業社会が富を生み出す過程で作り出した原発事故や環境汚染などのリスクは、富の分配とは異なり階級を超えて世界に広がるとし、近代が自らの生み出した結果を問い直す再帰的近代化の段階に入ったと論じた ベック『危険社会』(1986 年)。「貧困は階級的だが、スモッグは民主的」。選択肢 4 はバウマン、5 はカステル。
- エ 信頼性とは同じ条件で測定を繰り返したときに同じ結果が得られる安定性のことであり、妥当性とは測定しようとしているものを実際に測定できているかどうかのことであって、信頼性が高くても妥当性が低いことはありうる 信頼性=安定性(同じ体重計は毎回同じ値)、妥当性=測りたいものを測れているか(体重計で健康度は測れない)。信頼性が高くても妥当性が低いことはある。
- ウ 標本から母集団の特徴を推測するには、母集団のだれもが同じ確率で選ばれる無作為抽出が必要であり、街頭で声をかけた人やインターネットで自由に参加した人を対象とする調査は回答者が偏るため母集団を代表しない 無作為抽出が母集団推定の条件。自由参加型の調査は標本を大きくしても偏りは消えない。全数調査は費用と時間がかかる。割当法は有意抽出で、調査員の選び方による偏りが残る。
発展
- イ 資源動員論 資源動員論。社会運動論は「不満(集合行動論)→ 資源(資源動員論)→ アイデンティティ(新しい社会運動)」、移民の受け入れ方は「同化・るつぼ・多文化主義(サラダボウル)」で整理する。
- ウ 産業社会では手段を効率よく組み合わせる機能的合理性は高まるが、人々が全体の目的を見通して判断する実質的合理性は失われ、大衆が非合理な衝動に流されやすくなるとして、民主的な統制のもとでの「自由のための計画」を提唱した マンハイム『変革期における人間と社会』。機能的合理性の上昇と実質的合理性の低下。「自由のための計画」は全体主義的な計画でも自由放任でもない第三の道。
- エ ギデンズは、社会についての知識が絶えず実践に取り込まれて社会を作りかえていく再帰性や、時間と空間の分離、専門家システムへの信頼を近代の特徴として挙げ、バウマンは制度や関係が固定した形を失って流動化した現代をリキッド・モダニティと呼んだ ギデンズ『近代とはいかなる時代か』の再帰性・脱埋め込み・専門家システム。バウマン『リキッド・モダニティ』。選択肢 5 はベルとトフラー。ギデンズは近代の終わりではなく「後期近代(ハイ・モダニティ)」とみる。
- ア 「学校と職場の両方に満足していますか」のように 1 つの質問で 2 つの内容を尋ねるダブルバーレル質問は、回答者がどちらについて答えてよいか分からなくなるため避けるべきである ダブルバーレル・誘導質問・キャリーオーバー効果はいずれも避けるべきもの。自由回答法は集計が難しく、量的調査では選択肢式が中心。
- ウ SNS で自分と近い意見だけに囲まれて考えが強化されるエコーチェンバーや、閲覧履歴にもとづく情報の表示によって異なる意見に触れにくくなるフィルターバブル、情報技術を使える人と使えない人の間の格差であるデジタル・デバイドが課題として挙げられる エコーチェンバー・フィルターバブル・デジタル・デバイドは情報社会の負の側面。パノプティコンはライアンらの監視社会論に応用されている。マクルーハンは「メディアはメッセージである」(形式が重要)。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/seiji/zy-05/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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