環境・人口・情報化と現代社会 ── 問題
基礎
- 人口 2000 万人の国で、ある年の出生率が人口 1,000 人あたり 35 人(35‰)、死亡率が 6‰ でした。この年の自然増加数は何万人ですか。
- 総人口 5000 万人のうち、65 歳以上の人口が 1000 万人の国の高齢化率は何%ですか。
- 環境に関する国際条約のうち「モントリオール議定書」の内容として妥当なものはどれですか。 (ア 絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制する イ 遺伝資源の利用から生じる利益の公正な配分を定める ウ 先進国に温室効果ガスの数値目標を課す エ オゾン層を破壊するフロンなどの生産・消費を規制する undefined 有害廃棄物の国境を越える移動を規制する)
- 四大公害病のうち「四日市ぜんそく」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 愛知県の名古屋市で、自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物によって発生した イ 三重県の四日市市で、工場排水に含まれる有機水銀が魚介類を通じて人体に蓄積して発生した ウ 富山県の神通川流域で、鉱山排水に含まれるカドミウムが米や水を通じて人体に蓄積して発生した エ 三重県の四日市市で、石油化学コンビナートから排出された亜硫酸ガス(硫黄酸化物)によって発生した undefined 三重県の四日市市で、製紙工場から排出されたダイオキシンによって発生した)
- 消費者問題に関する制度のうち「消費者契約法」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 訪問販売などで契約した後、一定期間内なら無条件で契約を解除できる イ 消費者庁が事業者との契約内容を事前に審査し、認可したものだけを有効とする ウ 製品の欠陥によって生命・身体・財産に損害を受けたとき、製造業者の故意や過失を証明しなくても損害賠償を請求できることを定め、輸入業者にも同じ責任を課している エ 事業者と消費者の契約はすべて書面で結ばなければ無効とする undefined 事業者がうそを言う、断定的な判断を示す、消費者を困惑させるなどの不当な勧誘で結んだ契約を取り消すことができ、消費者に一方的に不利な条項を無効とする)
- 循環型社会形成推進基本法が定める廃棄物の扱いの優先順位として妥当なものはどれですか。 (ア 発生抑制(リデュース)→ 再使用(リユース)→ 再生利用(リサイクル)→ 熱回収 → 適正処分 イ 再生利用(リサイクル)→ 再使用(リユース)→ 発生抑制(リデュース)→ 熱回収 → 適正処分 ウ 再使用(リユース)→ 再生利用(リサイクル)→ 発生抑制(リデュース)→ 適正処分 → 熱回収 エ 熱回収 → 再生利用(リサイクル)→ 再使用(リユース)→ 発生抑制(リデュース)→ 適正処分 undefined 発生抑制(リデュース)→ 再生利用(リサイクル)→ 再使用(リユース)→ 適正処分 → 熱回収)
標準
- ある国の基準年の温室効果ガス排出量は 1200 百万トンでした。目標年に基準年比で 50% 削減する目標を掲げたとき、目標年の排出量は何百万トンになりますか。
- 「国連人間環境会議(1972 年・ストックホルム)」の内容として妥当なものはどれですか。 (ア 「かけがえのない地球」をスローガンに人間環境宣言を採択し、国連環境計画(UNEP)の設立につながった イ 「持続可能な開発」を基本理念に、気候変動枠組条約と生物多様性条約が署名され、行動計画アジェンダ 21 が採択された ウ 先進国に温室効果ガス排出量の数値目標を課したが、途上国には削減義務を課さず、米国は批准しなかった エ 途上国を含むすべての国が削減目標を自主的に提出し、産業革命前からの気温上昇を 2℃ より十分低く抑えることをめざした undefined 17 の目標からなる持続可能な開発目標(SDGs)が採択され、2030 年までの達成がめざされた)
- 情報化社会に関する法律のうち「プロバイダ責任制限法」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア プロバイダにすべての投稿を事前に審査する義務を課し、権利侵害の投稿を見逃した場合に刑事罰を科す イ 個人情報を扱う事業者に利用目的の特定や安全管理を義務づけ、本人の同意のない第三者への提供を原則禁止する ウ 誰でも行政機関に行政文書の開示を請求できることを定めるが、「知る権利」という言葉は明記していない エ 他人の ID やパスワードを無断で使ってコンピュータに侵入する行為などを処罰する undefined ネット上の権利侵害についてプロバイダの損害賠償責任を限定し、被害者が発信者情報の開示を請求できることを定める)
- 日本の環境法のうち「容器包装リサイクル法」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 2002 年に制定され、使用済み自動車のリサイクルを定めた イ 1995 年に制定され、容器包装の使用そのものを禁止した ウ 2000 年に制定され、廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用の優先順位を定めた エ 1995 年に制定され、ペットボトルやびん・缶などの容器包装を消費者が分別し、市町村が収集し、事業者が再商品化する仕組みを定めた undefined 1998 年に制定され、テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンの 4 品目について消費者が費用を負担し、小売業者が引き取り、製造業者がリサイクルする仕組みを定めた)
- 「汚染者負担の原則(PPP)」の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 大規模な開発を行う前に、事業者が環境への影響を調査・評価して公表する手続 イ 環境汚染の被害者が、汚染者の故意や過失を証明しなくても損害賠償を求められるという無過失責任の原則 ウ 環境汚染を引き起こした者が、その防止や被害の回復にかかる費用を負担するべきだという原則 エ 将来の世代の利益を損なわないように現在の世代が開発を進めるという考え方 undefined 工場ごとの排出濃度ではなく、地域全体の排出総量を規制するという考え方)
- 京都議定書とパリ協定に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア パリ協定は産業革命前からの気温上昇を 4℃ 以内に抑えることを目標とし、各国の削減目標は締約国会議が割り当てる イ 京都議定書は先進国だけに温室効果ガスの数値目標を課したのに対し、パリ協定は途上国を含むすべての締約国が削減目標を自主的に定めて提出する仕組みをとっている ウ 京都議定書は 1992 年の地球サミットで採択され、米国も批准して削減義務を果たした エ 京都議定書はすべての締約国に一律の削減義務を課したのに対し、パリ協定は先進国だけに数値目標を課している undefined パリ協定は 2015 年に採択されたが、発効に必要な批准国数に達しておらず、2026 年時点でまだ発効していない)
- 日本の消費者問題に関する制度の説明として妥当なものはどれですか。 (ア 製造物責任法では製品の欠陥によって損害を受けた消費者は製造業者の過失を証明する必要がなく、消費者契約法では事業者の不当な勧誘によって結んだ契約を取り消すことができる イ 2022 年に成年年齢が 18 歳に引き下げられたことで、18 歳・19 歳が結んだ契約は未成年者取消権によって取り消せるようになった ウ ケネディ大統領が示した消費者の 4 つの権利とは、安全を求める権利・知らされる権利・返品する権利・賠償を受ける権利である エ 消費者庁は 1968 年の消費者保護基本法の制定と同時に設置され、各地の消費生活センターを直接運営している undefined クーリング・オフは訪問販売でも通信販売でも同じく 8 日以内なら無条件で契約を解除できる制度である)
発展
- 世界と日本の人口問題に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 日本の高齢化率は 2024 年時点で 14% 前後であり、高齢社会には達したが超高齢社会にはまだ達していない イ 世界人口は 2022 年に 80 億人を超え、増加の中心は発展途上国であり、医療の普及で死亡率が下がる一方で出生率が高いままの多産少死の段階で人口が急増する ウ 人口転換のモデルでは、多産多死の段階で人口が最も急速に増加し、多産少死の段階で人口は安定する エ 人口ピラミッドは、少子化が進むと富士山型になり、多産多死の社会では つぼ型になる undefined 世界人口の増加の中心は先進国であり、途上国では少子化が進んで人口が減少に転じている)
- 情報化社会と人権に関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア 知る権利は情報公開法に明文で規定されており、同法は国民の知る権利を保障することを目的として掲げている イ 著作権の保護期間は著作者の死後 50 年までであり、2018 年の改正で 30 年に短縮された ウ 通信の秘密は憲法に明文の規定がなく、電気通信事業法によって初めて保障された権利である エ プライバシーの権利は憲法に明文の規定はないが、『宴のあと』事件の判決で私生活をみだりに公開されない権利として認められ、今日では自己の情報をコントロールする権利として理解されている undefined マイナンバーは民間企業が顧客管理などの目的で自由に収集・利用できる番号であり、その利用範囲に法律上の制限はない)
- 地球環境問題への国際的な取り組みに関する説明として妥当なものはどれですか。 (ア モントリオール議定書は温室効果ガスの削減を定めた議定書で、1997 年に京都で採択された イ SDGs は 2002 年のヨハネスブルグ会議で採択された 8 つの目標で、2015 年までの達成をめざした ウ 1972 年の国連人間環境会議はリオデジャネイロで開かれ、京都議定書がこの会議で採択された エ 1992 年の地球サミットはストックホルムで開かれ、この会議で国連環境計画(UNEP)の設立が決まった undefined 1972 年の国連人間環境会議は「かけがえのない地球」をスローガンに開かれ、1992 年の地球サミットでは「持続可能な開発」を理念に気候変動枠組条約と生物多様性条約が署名された)
環境・人口・情報化と現代社会 ── 解答
基礎
- 58 自然増加率 = 出生率 − 死亡率 = 35 − 6 = 29‰。自然増加数 = 2000 × 29 ÷ 1,000 = 58 万人。出生数 70 万人から死亡数 12 万人を引いても同じ。
- 20 高齢化率 = 65 歳以上人口 ÷ 総人口 × 100 = 1000 ÷ 5000 × 100 = 20%。14% 以上 21% 未満なので高齢社会。
- エ オゾン層を破壊するフロンなどの生産・消費を規制する モントリオール議定書は、オゾン層を破壊するフロンなどの生産・消費を規制する。湿地=ラムサール、取引=ワシントン、オゾン=モントリオール、有害廃棄物=バーゼル、多様性=生物多様性条約、と「守る対象」で引く。
- エ 三重県の四日市市で、石油化学コンビナートから排出された亜硫酸ガス(硫黄酸化物)によって発生した 四日市ぜんそくは、三重県の四日市市で、石油化学コンビナートから排出された亜硫酸ガス(硫黄酸化物)によって発生した。有機水銀が 2 つ(熊本・新潟)、カドミウムが 1 つ(富山・神通川)、亜硫酸ガスが 1 つ(三重・四日市)。4 つの裁判はいずれも患者側が勝訴した。
- undefined 事業者がうそを言う、断定的な判断を示す、消費者を困惑させるなどの不当な勧誘で結んだ契約を取り消すことができ、消費者に一方的に不利な条項を無効とする 消費者契約法は、事業者がうそを言う、断定的な判断を示す、消費者を困惑させるなどの不当な勧誘で結んだ契約を取り消すことができ、消費者に一方的に不利な条項を無効とする。「日数(8 日・20 日)」「無過失(PL 法)」「取消し(消費者契約法)」「通販には適用なし(クーリング・オフ)」で選択肢を確かめる。
- ア 発生抑制(リデュース)→ 再使用(リユース)→ 再生利用(リサイクル)→ 熱回収 → 適正処分 3R の中ではリデュース(そもそもごみを出さない)が最優先で、リユース、リサイクルの順。その後に熱回収(燃やして熱を利用)、最後に適正処分。
標準
- 600 削減量 = 1200 × 50% = 600 百万トン。目標年の排出量 = 1200 − 600 = 600 百万トン(基準年の 50%)。日本は 2013 年度を基準に 2030 年度 46% 削減、2050 年に実質ゼロを掲げている。
- ア 「かけがえのない地球」をスローガンに人間環境宣言を採択し、国連環境計画(UNEP)の設立につながった 国連人間環境会議(1972 年・ストックホルム)は、「かけがえのない地球」をスローガンに人間環境宣言を採択し、国連環境計画(UNEP)の設立につながった。1972 ストックホルム → 1992 リオ → 1997 京都 → 2015 パリ・SDGs の順で、「宣言 → 条約署名 → 先進国の義務 → 全員参加」と内容が進む。
- undefined ネット上の権利侵害についてプロバイダの損害賠償責任を限定し、被害者が発信者情報の開示を請求できることを定める プロバイダ責任制限法は、ネット上の権利侵害についてプロバイダの損害賠償責任を限定し、被害者が発信者情報の開示を請求できることを定める。「守るもの(個人情報/行政文書の開示/不正侵入の処罰/ネットの権利侵害/行政手続の番号)」で法律を引く。
- エ 1995 年に制定され、ペットボトルやびん・缶などの容器包装を消費者が分別し、市町村が収集し、事業者が再商品化する仕組みを定めた 容器包装リサイクル法は、1995 年に制定され、ペットボトルやびん・缶などの容器包装を消費者が分別し、市町村が収集し、事業者が再商品化する仕組みを定めた。公害対策基本法(1967)→ 環境庁(1971)→ 環境基本法(1993)→ 環境影響評価法(1997)→ 循環型社会形成推進基本法(2000)→ 環境省(2001)の順。
- ウ 環境汚染を引き起こした者が、その防止や被害の回復にかかる費用を負担するべきだという原則 汚染者負担の原則(PPP)とは、環境汚染を引き起こした者が、その防止や被害の回復にかかる費用を負担するべきだという原則。誤答は近い分野の別の用語(カーボン・プライシング、排出量取引、無過失責任、総量規制、環境アセスメントなど)の説明になっている。
- イ 京都議定書は先進国だけに温室効果ガスの数値目標を課したのに対し、パリ協定は途上国を含むすべての締約国が削減目標を自主的に定めて提出する仕組みをとっている 京都議定書(1997 年・COP3・2005 年発効)は先進国のみに義務、米国は批准せず。パリ協定(2015 年・COP21・2016 年発効)は全締約国が自主目標(NDC)を提出、2℃ より十分低く・1.5℃ 努力。
- ア 製造物責任法では製品の欠陥によって損害を受けた消費者は製造業者の過失を証明する必要がなく、消費者契約法では事業者の不当な勧誘によって結んだ契約を取り消すことができる クーリング・オフは通信販売には適用されない。消費者庁は 2009 年設置。成年年齢の引き下げで 18・19 歳は未成年者取消権を使えなくなった。4 つの権利は安全・知らされる・選ぶ・意見を聞いてもらう。
発展
- イ 世界人口は 2022 年に 80 億人を超え、増加の中心は発展途上国であり、医療の普及で死亡率が下がる一方で出生率が高いままの多産少死の段階で人口が急増する 人口爆発は途上国が中心。人口が急増するのは多産少死の段階(死亡率だけ先に下がる)。日本の高齢化率は 2007 年に 21% を超えて超高齢社会に入り、2024 年には 29% 前後。ピラミッドは多産多死が富士山型、少子化が進むと つぼ型。
- エ プライバシーの権利は憲法に明文の規定はないが、『宴のあと』事件の判決で私生活をみだりに公開されない権利として認められ、今日では自己の情報をコントロールする権利として理解されている 『宴のあと』事件(東京地裁・1964 年)。情報公開法に「知る権利」の明記はない。通信の秘密は憲法 21 条 2 項。著作権は死後 70 年(2018 年に 50 年から延長)。マイナンバーの利用は社会保障・税・災害対策の分野に限定。
- undefined 1972 年の国連人間環境会議は「かけがえのない地球」をスローガンに開かれ、1992 年の地球サミットでは「持続可能な開発」を理念に気候変動枠組条約と生物多様性条約が署名された 1972 ストックホルム(人間環境宣言・UNEP)→ 1992 リオ(持続可能な開発・2 条約・アジェンダ 21)→ 1997 京都 → 2002 ヨハネスブルグ → 2015 SDGs(17 目標・2030 年)とパリ協定。モントリオール議定書(1987 年)はオゾン層保護。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/shakai/zk-08/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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