理論化学(mol・濃度・酸と塩基・酸化還元) ── 問題
基礎
- 水 H₂O(分子量 18)3 mol の質量は何 g ですか。
- 二酸化炭素 CO₂(分子量 44)11 g は、標準状態(0℃・1 気圧)で何 L の体積を占めますか。気体 1 mol の体積を 22.4 L とします。
- 分子が 4.5 × 10²³ 個ある。この分子の物質量は何 mol ですか。アボガドロ定数を 6.0 × 10²³ /mol とします。
- 水酸化カルシウム Ca(OH)₂ の酸・塩基としての分類として妥当なものはどれですか。 (ア 2 価の弱塩基 イ 1 価の弱塩基 ウ 2 価の強酸 エ 1 価の強塩基 undefined 2 価の強塩基)
- 水 85 g に砂糖 15 g を溶かした。この水溶液の質量パーセント濃度はどれですか。 (ア 20% イ 25% ウ 18% エ 85% undefined 15%)
標準
- 水酸化カリウム KOH(式量 56)56 g を水に溶かして 200 mL の水溶液にした。この水溶液のモル濃度は何 mol/L ですか。
- 0.001 mol/L の塩酸の pH はいくつですか。電離度を 1、水のイオン積を 1.0 × 10⁻¹⁴ (mol/L)² とします。
- 硫酸 H₂SO₄ 中の S 原子の酸化数はどれですか。 (ア +6 イ −6 ウ +8 エ +7 undefined +5)
- 2Mg + CO₂ → 2MgO + C の反応で、還元された物質はどれですか。 (ア 還元された物質はない イ Mg(酸化数 0 → +2) ウ MgO(Mg の酸化数 +2 → 0) エ CO₂(C の酸化数 +4 → 0) undefined C(酸化数 0 → +4))
- 硫酸銅(Ⅱ) CuSO₄ を水に溶かしたときの水溶液の液性と、その理由の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア 中性 ── 強酸と強塩基からできた正塩 イ 酸性 ── 強酸と弱塩基からできた正塩 ウ 塩基性 ── 弱酸と強塩基からできた正塩 エ 塩基性 ── 強酸と弱塩基からできた塩基性塩 undefined 中性 ── 弱酸と弱塩基からできた正塩)
- 物質量(mol)に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア アボガドロ定数は物質 1 g に含まれる粒子の数を表す イ 水 1 mol と酸素 1 mol では、含まれる分子の数は気体である酸素のほうが多い ウ 分子量は分子 1 個の質量を g 単位で表した値である エ 1 mol の物質の質量は、物質の種類によらず 22.4 g である undefined 標準状態(0℃・1 気圧)では、気体 1 mol の体積は種類によらず約 22.4 L である)
- 酸と塩基に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 強酸とは濃度の高い酸のことで、薄めれば弱酸になる イ 硫酸は 2 価の酸であるため、同じ濃度の塩酸の 2 倍の電離度をもつ ウ 酢酸は 1 価の酸であるため、同じ濃度の塩酸と pH が等しい エ アンモニアは分子中に OH をもたないため、いかなる定義でも塩基には分類されることがない undefined ブレンステッド・ローリーの定義では、H⁺ を与える物質が酸、受け取る物質が塩基である)
- 酸化と還元に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 酸化剤は相手の物質を酸化し、自分自身は還元される イ 化合物中の酸素原子の酸化数はどのような化合物でも −2 である ウ 過マンガン酸カリウムは代表的な還元剤で、反応後に Mn の酸化数が増加する エ 酸化と還元は別々に起こる反応であり、一方の反応だけが単独で進むことが多い undefined ある物質が電子を受け取ったとき、その物質は酸化されたという)
- 1 mol/L の塩酸 50 mL に水を加えて全体を 250 mL にした。薄めたあとのモル濃度はどれですか。 (ア 0.2 mol/L イ 5 mol/L ウ 0.16 mol/L エ 0.02 mol/L undefined 0.25 mol/L)
- 炭酸カルシウムに希塩酸を加えると CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + H₂O + CO₂ の反応が起こる。炭酸カルシウム(式量 100)40 g が完全に反応したとき、発生する二酸化炭素は標準状態で何 L ですか。気体 1 mol の体積を 22.4 L とします。 (ア 8.96 L イ 31.36 L ウ 0.896 L エ 89.6 L undefined 4.48 L)
発展
- 0.5 mol/L の塩酸(1 価)40 mL を過不足なく中和するのに必要な 0.5 mol/L の水酸化カリウム(1 価)水溶液は何 mL ですか。
- 中和滴定で用いる指示薬に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 酢酸水溶液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定するとき、中和点が塩基性側にあるためフェノールフタレインを用いる イ 塩酸をアンモニア水で滴定するとき、中和点が塩基性側にあるためフェノールフタレインを用いる ウ 指示薬は中和点の液性に関係なく、色の変化が見やすいものを自由に選んでよい エ 酢酸水溶液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定するとき、中和点が酸性側にあるためメチルオレンジを用いる undefined 塩酸を水酸化ナトリウム水溶液で滴定するとき、中和点が酸性側にあるためメチルオレンジしか使えない)
- pH 2 の塩酸を水で薄めたときの pH の変化として妥当なものはどれですか。 (ア 10 倍に薄めると pH は約 1 になり、100 倍に薄めると pH は約 0 になって酸性がさらに強まる イ 10 倍に薄めると pH は約 3 になり、さらに薄めても pH は 7 に近づくだけで 7 を超えない ウ 水で薄めても水素イオンの数は変わらないため、pH は 2 のまま変化しない エ 10 倍に薄めると pH は約 4 になり、100 倍に薄めると pH は約 6 になる undefined 1,000,000 倍に薄めると pH は約 8 になり、水溶液は塩基性を示す)
- 質量パーセント濃度 20%、密度 1.2 g/cm³ の水酸化ナトリウム水溶液(式量 40)のモル濃度はどれですか。 (ア 7.2 mol/L イ 6 mol/L ウ 0.5 mol/L エ 5 mol/L undefined 60 mol/L)
- 温度 27℃、圧力 5 × 10⁵ Pa で体積 6 L の気体を、温度 327℃、圧力 1 × 10⁵ Pa にすると体積は何 L になりますか。 (ア 60 L イ 120 L ウ 2 L エ 363 L undefined 15 L)
理論化学(mol・濃度・酸と塩基・酸化還元) ── 解答
基礎
- 54 モル質量は 18 g/mol。質量 = 物質量 × モル質量 = 3 × 18 = 54 g。
- 5.6 物質量 = 11 ÷ 44 = 0.25 mol。標準状態の気体は 1 mol が 22.4 L なので、0.25 × 22.4 = 5.6 L。
- 0.75 物質量 = 粒子の数 ÷ アボガドロ定数 = 4.5 × 10²³ ÷ 6.0 × 10²³ = 0.75 mol。
- undefined 2 価の強塩基 水酸化カルシウム Ca(OH)₂ は 2 価の強塩基。価数は 1 分子が出せる H⁺(または OH⁻)の数、強弱は電離度の大小で決まる。強酸は塩酸・硝酸・硫酸、強塩基は NaOH・KOH・Ca(OH)₂・Ba(OH)₂ を覚え、それ以外は弱いと判断する。
- undefined 15% 質量パーセント濃度 = 溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100。溶液の質量は水と溶質の合計 85 + 15 = 100 g なので、15 ÷ 100 × 100 = 15%。分母を水の質量 85 g にしてしまうのがいちばん多い間違い。
標準
- 5 溶質の物質量 = 56 ÷ 56 = 1 mol。溶液の体積は 200 mL = 0.2 L。モル濃度 = 1 ÷ 0.2 = 5 mol/L。
- 3 塩酸は 1 価の強酸で電離度 1。[H⁺] = 10⁻³ mol/L なので pH = 3。
- ア +6 単体は 0、化合物中の H は +1、O は −2(過酸化水素では −1)、全体の合計が 0 になるように S の酸化数を決める。硫酸 H₂SO₄ の S は +6。
- エ CO₂(C の酸化数 +4 → 0) CO₂(C の酸化数 +4 → 0)。酸化数が増えた物質が酸化された(=還元剤)、酸化数が減った物質が還元された(=酸化剤)。反応式の左辺の物質について酸化数の変化を書き込んで判定する。
- イ 酸性 ── 強酸と弱塩基からできた正塩 硫酸銅(Ⅱ) CuSO₄ は「酸性 ── 強酸と弱塩基からできた正塩」。正塩の液性は「もとの酸と塩基の強いほう」が残る:強酸+強塩基 → 中性、強酸+弱塩基 → 酸性、弱酸+強塩基 → 塩基性。NaHSO₄ は例外的に酸性塩で水溶液も酸性、NaHCO₃ は酸性塩だが水溶液は弱い塩基性。
- undefined 標準状態(0℃・1 気圧)では、気体 1 mol の体積は種類によらず約 22.4 L である 22.4 L は標準状態の気体 1 mol の体積で、種類によらない。1 mol の質量はモル質量(物質ごとに違う)。アボガドロ定数は 1 mol あたりの粒子の数(6.0 × 10²³ /mol)。分子量は ¹²C = 12 を基準にした相対質量で単位はない。1 mol の分子の数はどの物質でも同じ。
- undefined ブレンステッド・ローリーの定義では、H⁺ を与える物質が酸、受け取る物質が塩基である ブレンステッド・ローリーの定義は H⁺ の授受で酸・塩基を決める。強弱は電離度で決まり、濃度とは別。酢酸は弱酸で電離度が小さいため、同じ濃度なら塩酸より pH が大きい。アンモニアは水中で OH⁻ を生じ、H⁺ を受け取るので塩基。価数と電離度は別の概念。
- ア 酸化剤は相手の物質を酸化し、自分自身は還元される 酸化剤は相手から電子を奪って自分は還元される。電子を受け取るのは還元。酸化と還元は同時に起こる。過酸化水素 H₂O₂ の O の酸化数は −1。過マンガン酸カリウムは代表的な酸化剤で、Mn の酸化数は +7 から +2 に減少する。
- ア 0.2 mol/L 薄めても溶質の物質量は変わらない。もとの溶質は 1 × 50/1000 = 0.05 mol。これが 0.25 L に入るので 0.05 ÷ 0.25 = 0.2 mol/L。(濃度 × 体積 = 一定 でも同じ:1 × 50 = x × 250)
- ア 8.96 L 炭酸カルシウムの物質量 = 40 ÷ 100 = 0.4 mol。反応式の係数比 炭酸カルシウム : 二酸化炭素 = 1 : 1 から、二酸化炭素は 0.4 mol 発生する。体積 = 0.4 × 22.4 = 8.96 L。「g → mol → 係数比 → mol → L」の順に変換する。
発展
- 40 中和では 酸の価数 × 濃度 × 体積 = 塩基の価数 × 濃度 × 体積。1 × 0.5 × 40 = 1 × 0.5 × V より V = 40 mL。酸・塩基の強弱は中和に必要な量には関係しない。
- ア 酢酸水溶液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定するとき、中和点が塩基性側にあるためフェノールフタレインを用いる 弱酸+強塩基の中和点は塩基性側なのでフェノールフタレイン(変色域 pH 8〜10 付近)。強酸+弱塩基の中和点は酸性側なのでメチルオレンジ(変色域 pH 3〜4 付近)。強酸+強塩基は中和点付近で pH が大きく変わるのでどちらでも使える。指示薬の変色域が中和点の pH に合っていることが条件。
- イ 10 倍に薄めると pH は約 3 になり、さらに薄めても pH は 7 に近づくだけで 7 を超えない 10 倍に薄めると [H⁺] は 1/10 になり pH は 1 大きくなる(2 → 3)。薄め続けても水自身の電離による H⁺(10⁻⁷ mol/L)があるため pH は 7 に近づくだけで、酸を薄めて塩基性になることはない。H⁺ の総数は変わらないが、体積が増えるので濃度は下がる。
- イ 6 mol/L 溶液 1 L(1,000 cm³)で考える。質量 = 1,000 × 1.2 = 1,200 g。そのうち溶質は 1,200 × 20/100 = 240 g。物質量 = 240 ÷ 40 = 6 mol。これが 1 L に入っているので 6 mol/L。密度を使わずに 20 ÷ 40 としてしまうのが典型的な間違い。
- ア 60 L ボイル・シャルルの法則 PV/T = 一定。温度は絶対温度(℃ + 273)に直す:27℃ = 300 K、327℃ = 600 K。5 × 6 ÷ 300 = 1 × V ÷ 600 より V = 5 × 6 × 600 ÷ (1 × 300) = 60 L。℃ のまま計算すると別の値になる。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/shizen/zn-05/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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