無機と有機の基礎(気体・金属・有機化合物) ── 問題
基礎
- 次の気体を実験室で集めるときの捕集法と、その理由の組み合わせとして正しいものはどれですか。 塩化水素 HCl (ア 上方置換(水に溶けにくく、空気より軽い) イ 下方置換(水に溶けにくく、空気より重い) ウ 下方置換(水によく溶け、空気より重い) エ 上方置換(水によく溶け、空気より軽い) undefined 水上置換(水によく溶け、空気より重い))
- 次の性質をもつ気体はどれですか。 無色・刺激臭で、アンモニアに触れると白煙を生じる。水溶液は強い酸性 (ア 二酸化窒素 イ 塩化水素 ウ アンモニア エ 二酸化硫黄 undefined 塩素)
- 次の元素を含む水溶液を白金線につけて炎に入れたときの炎色反応の色はどれですか。 カルシウム Ca (ア 赤紫 イ 紅(深赤) ウ 赤 エ 黄緑 undefined 橙赤)
- 分子量が 142 のアルカン(一般式 CₙH₂ₙ₊₂)の炭素原子の数はいくつですか。原子量は H = 1.0、C = 12 とします。
- 気体の性質に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 二酸化窒素は無色の気体で、水にほとんど溶けない イ アンモニアは水に溶けにくいので、水上置換で集める ウ 塩素は黄緑色の気体で、漂白作用や殺菌作用をもつ エ 二酸化炭素は空気より軽いので、上方置換で集める undefined 硫化水素は無色・無臭の気体で、強い酸化作用をもつ)
- 炎色反応の色と元素の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア ナトリウム ── 赤 イ カルシウム ── 赤紫 ウ 銅 ── 青緑 エ リチウム ── 黄緑 undefined カリウム ── 黄)
標準
- 次の操作で発生する気体はどれですか。 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する (ア 窒素 イ 塩素 ウ アンモニア エ 二酸化窒素 undefined 塩化水素)
- 次の説明に当てはまる金属はどれですか。 湿った空気中で緑青を生じ、電気伝導性は銀に次いで大きい (ア ナトリウム イ 銀 ウ 鉄 エ 亜鉛 undefined 銅)
- ヒドロキシ基(−OH)が鎖式炭化水素に結合したアルコールに共通する性質として正しいものはどれですか。 (ア 還元性を示し、銀鏡反応を起こす イ 弱塩基性を示し、塩酸と塩をつくる ウ 中性で、ナトリウムと反応して水素を出す エ 強酸性を示し、水によく溶ける undefined 弱酸性を示し、炭酸水素ナトリウムと反応して二酸化炭素を出す)
- メタンの説明として正しいものはどれですか。 (ア 植物ホルモンとしてはたらき、ポリエチレンの原料になる イ 天然ガスの主成分で、炭素数 1 のアルカン ウ カーバイドに水を加えると発生する三重結合をもつ気体 エ 正六角形の平面構造をもつ芳香族炭化水素 undefined 酒の成分で、酸化するとアセトアルデヒドになる)
- 炭素原子を 2 個もつアルカン(CₙH₂ₙ₊₂)1 mol を完全燃焼させるのに必要な酸素 O₂ は何 mol ですか。
- 金属の性質に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア アルミニウムは濃硝酸によく溶けて、水素を発生する イ ナトリウムは常温の水と激しく反応して、水素を発生する ウ 金は濃硝酸には溶けるが、王水には溶けない エ 銅は希塩酸に溶けて、水素を発生する undefined 鉄はイオン化傾向が銅より小さいので、銅よりさびにくい)
- 酸の水溶液にも強塩基の水溶液にも溶けて水素を発生する金属(両性元素)の組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア 鉄・ニッケル イ アルミニウム・亜鉛 ウ 白金・金 エ ナトリウム・カリウム undefined 銅・銀)
- 次の金属のうち、希塩酸や希硫酸には溶けないが、硝酸には溶けるものはどれですか。 (ア 銅 イ 鉄 ウ 亜鉛 エ マグネシウム undefined アルミニウム)
- 酸素の同素体どうしの組み合わせとして妥当なものはどれですか。 (ア 酸素とオゾン イ 一酸化炭素と二酸化炭素 ウ 酸素と過酸化水素 エ 水と過酸化水素 undefined 酸素 16 と酸素 18)
- 一般式 CₙH₂ₙ₊₁OH で表される1 価の飽和アルコールのうち、分子量が 60 のものの炭素原子の数はどれですか。原子量は H = 1.0、C = 12、O = 16 とします。 (ア 6 イ 2 ウ 4 エ 5 undefined 3)
発展
- 次の変化はどの種類の反応ですか。 酢酸とエタノールに濃硫酸を加えて加熱すると、酢酸エチルが生じる (ア けん化 イ 酸化 ウ 縮合重合 エ 置換反応 undefined エステル化)
- 有機化合物に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア フェノールは水溶液中で強い塩基性を示し、塩化鉄(III)水溶液を加えても呈色しない イ アルカンは分子内に二重結合をもつため、臭素水を加えると脱色する ウ 油脂は高級脂肪酸とグリセリンのエステルで、けん化するとセッケンが得られる エ エタノールを酸化すると、アセトアルデヒドを経ずに直接酢酸が生じる undefined ベンゼンは不飽和結合をもつため、置換反応よりも付加反応のほうが起こりやすい)
- 非金属元素に関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア フッ化水素酸はガラスを侵さないので、ガラス容器で保存する イ 黄リンは空気中で安定なので、水中に保存する必要はない ウ 臭化カリウム水溶液に塩素を通じると、臭素が遊離する エ ハロゲン単体の酸化力は、原子番号が大きいものほど強い undefined ダイヤモンドと黒鉛は同じ元素からできているので、電気伝導性もほぼ等しい)
- プロパン C₃H₈(分子量 44)4.4 g を完全燃焼させたとき、生じる二酸化炭素は標準状態で何 L ですか。気体 1 mol の体積を 22.4 L とします。 (ア 4.4 L イ 67.2 L ウ 13.44 L エ 0.3 L undefined 6.72 L)
- 油脂とセッケンに関する記述として妥当なものはどれですか。 (ア 油脂は高級脂肪酸とエタノールのエステルで、酸で加水分解するとセッケンが得られる イ セッケンは高級脂肪酸のナトリウム塩で、弱酸と強塩基の塩なので水溶液は弱い塩基性を示す ウ セッケン分子は全体が水になじみやすい親水性なので、油を水中に分散させることはできない エ セッケンは硬水中でカルシウムイオンと反応しても沈殿をつくらないため、硬水でもよく泡立つ undefined 合成洗剤はセッケンと同じく弱塩基性を示し、酸性の水溶液中では洗浄力を失う)
無機と有機の基礎(気体・金属・有機化合物) ── 解答
基礎
- ウ 下方置換(水によく溶け、空気より重い) 水に溶けにくい気体は水上置換。水によく溶ける気体は、空気より軽ければ上方置換(実質アンモニアだけ)、重ければ下方置換。塩化水素 HCl は 下方置換(水によく溶け、空気より重い)。
- イ 塩化水素 色のある気体は塩素(黄緑)・二酸化窒素(赤褐)・オゾン(淡青)だけ。においで見分けるのは腐卵臭の硫化水素。塩基性の気体はアンモニアだけ。答え:塩化水素。
- undefined 橙赤 Li 赤・Na 黄・K 赤紫・Cu 青緑・Ca 橙赤・Sr 紅・Ba 黄緑。カルシウム Ca は橙赤。
- 10 CₙH₂ₙ₊₂ の分子量は 12n + (2n + 2) = 14n + 2。14n + 2 = 142 → n = 10。
- ウ 塩素は黄緑色の気体で、漂白作用や殺菌作用をもつ アンモニアは水に非常によく溶け、空気より軽いので上方置換。二酸化炭素は空気より重く、下方置換または水上置換。硫化水素は腐卵臭があり還元性をもつ。二酸化窒素は赤褐色で水に溶けて酸性を示す。
- ウ 銅 ── 青緑 Li 赤・Na 黄・K 赤紫・Cu 青緑・Ca 橙赤・Sr 紅・Ba 黄緑。花火の色や、食塩を火にかけたときの黄色い炎が身近な例。
標準
- ウ アンモニア 銅は酸化力のある酸(硝酸・熱濃硫酸)にだけ溶け、希硝酸なら NO、濃硝酸なら NO₂、熱濃硫酸なら SO₂ が出る。「塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する」で発生するのはアンモニア。
- undefined 銅 両性元素は Al・Zn・Sn・Pb、不動態になるのは Al・Fe・Ni。伝導性は Ag > Cu > Au > Al の順。答え:銅。
- ウ 中性で、ナトリウムと反応して水素を出す 官能基と性質は 1 対 1 で覚える。−CHO 還元性、−COOH 弱酸性、−NH₂ 弱塩基性、−SO₃H 強酸性、アルコールの −OH は中性、フェノールの −OH は弱酸性で塩化鉄(III)に呈色。答え:中性で、ナトリウムと反応して水素を出す。
- イ 天然ガスの主成分で、炭素数 1 のアルカン 炭化水素はメタン(単結合)・エチレン(二重結合)・アセチレン(三重結合)・ベンゼン(環)。酸素を含むものはエタノール → アセトアルデヒド → 酢酸の酸化の流れと、酢酸+エタノール → 酢酸エチル(エステル)で押さえる。メタンは「天然ガスの主成分で、炭素数 1 のアルカン」。
- 3.5 CₙH₂ₙ₊₂ + (3n+1)/2 O₂ → n CO₂ + (n+1) H₂O。生じる CO₂ 2 mol に O 原子が 4 個分、H₂O 3 mol に 3 個分、合わせて 7 個分の O 原子が必要なので O₂ は 7/2 = 3.5 mol。
- イ ナトリウムは常温の水と激しく反応して、水素を発生する 銅は水素よりイオン化傾向が小さく希塩酸には溶けない。アルミニウムは濃硝酸で不動態となり溶けない。金は王水にだけ溶ける。鉄のイオン化傾向は銅より大きく、酸化されやすい(さびやすい)。
- イ アルミニウム・亜鉛 両性元素は Al・Zn・Sn・Pb(「ああすんなり」)。鉄・ニッケルは濃硝酸で不動態になる組。銅・銀は酸化力のある酸にだけ溶け、白金・金は王水にだけ溶ける。ナトリウム・カリウムは水そのものと反応する。
- ア 銅 銅。イオン化傾向 K > Ca > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Ni > Sn > Pb > (H₂) > Cu > Hg > Ag > Pt > Au。H₂ より大きい金属は希酸に溶け、小さい Cu・Hg・Ag は酸化力のある酸(硝酸・熱濃硫酸)にだけ、Pt・Au は王水にだけ溶ける。Al・Fe・Ni は濃硝酸で不動態、Al・Zn・Sn・Pb は両性元素。イオン化傾向の大きい金属を、小さい金属のイオンの水溶液に入れると小さいほうの金属が析出する。
- ア 酸素とオゾン 酸素とオゾン。同素体は「同じ元素だけからできた単体で、性質の違うもの」。S(硫黄)・C(炭素)・O(酸素)・P(リン)の 4 つで「スコップ」と覚える。化合物どうし(一酸化炭素と二酸化炭素など)は同素体ではなく、質量数だけが違う原子どうし(炭素 12 と炭素 14)は同位体。
- undefined 3 CₙH₂ₙ₊₁OH の分子量は 12n + (2n + 1) + 16 + 1 = 14n + 18。これが 60 になる n は 3。アルカン 14n + 2・アルケン 14n・アルキン 14n − 2・飽和アルコール 14n + 18 を覚えておくと、分子量から炭素数がすぐ出る。
発展
- undefined エステル化 二重結合・三重結合に原子が加わるのが付加、H が別の原子に置きかわるのが置換。酸とアルコールから水がとれてエステルができるのがエステル化、エステル(油脂)を塩基で分解するのがけん化。答え:エステル化。
- ウ 油脂は高級脂肪酸とグリセリンのエステルで、けん化するとセッケンが得られる エタノールの酸化はアセトアルデヒドを経て酢酸になる 2 段階。二重結合をもち臭素水を脱色するのはアルケン。ベンゼンは環が安定なので置換反応が起こりやすい。フェノールは弱酸性で、塩化鉄(III)水溶液で紫色に呈色する。
- ウ 臭化カリウム水溶液に塩素を通じると、臭素が遊離する ハロゲンの酸化力は F₂ > Cl₂ > Br₂ > I₂ で、原子番号が小さいほど強い。だから塩素は臭化物イオンから電子を奪って臭素を遊離させる。フッ化水素酸はガラスを溶かすのでポリエチレン容器。黄リンは自然発火するので水中保存。黒鉛は電気を通し、ダイヤモンドは通さない。
- undefined 6.72 L プロパン C₃H₈ の物質量 = 4.4 ÷ 44 = 0.1 mol。1 分子に炭素原子が 3 個あるので、生じる CO₂ は 0.1 × 3 = 0.3 mol。体積 = 0.3 × 22.4 = 6.72 L。有機化合物の燃焼では「C の数 = CO₂ の係数、H の数の半分 = H₂O の係数」から反応式を組む。
- イ セッケンは高級脂肪酸のナトリウム塩で、弱酸と強塩基の塩なので水溶液は弱い塩基性を示す 油脂はグリセリンと高級脂肪酸のエステルで、水酸化ナトリウムでけん化するとセッケン(脂肪酸ナトリウム)が得られる。セッケン水溶液は弱い塩基性で、硬水中では Ca²⁺・Mg²⁺ と不溶性の塩をつくって泡立ちにくくなる。セッケン分子は疎水性の炭化水素基と親水性の −COO⁻ をもち、油を取り囲んで水中に分散させる(乳化)。合成洗剤は強酸と強塩基の塩なので中性で、硬水や酸性でも使える。
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/shizen/zn-06/test/ / 問題は毎回の表示で数が変わります。印刷したものはその一例です。
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