高1 / 物理基礎 / pb-07

更新 2026-09-12

熱と温度(熱量・比熱・熱容量・熱の仕事当量)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

熱は「Q = mcΔT と熱量保存」の 2 つでほぼ解けます。共通テストでは金属球を水に入れたときの温度熱容量の違いによる温度変化の差エネルギーの変換(摩擦で熱になる)が定番。比熱の単位(J/(g·K))と質量の単位(g か kg か)をそろえるだけで失点が減ります。


1. 温度と熱運動

まずここだけ


2. 熱量・比熱・熱容量

まずここだけ

定義単位
比熱 c1 g の物質の温度を 1 K 上げるのに必要な熱量J/(g·K)
熱容量 Cその物体全体の温度を 1 K 上げるのに必要な熱量C = mcJ/K
熱量 Q温度を ΔT 上げるのに必要な熱量Q = mcΔT = CΔTJ

水の比熱 ≒ 4.2 J/(g·K)(大きい:温まりにくく冷めにくい)。鉄 ≒ 0.45、銅 ≒ 0.38、アルミニウム ≒ 0.90 J/(g·K)。

200 g の水を 20 ℃ から 50 ℃ に:Q = 200 × 4.2 × 30 = 2.52 × 10⁴ J 熱容量 C = 200 × 4.2 = 840 J/K 100 g の鉄(c = 0.45)に 900 J 与える:ΔT = 900 ÷ (100 × 0.45) = 20 K 上昇

比熱が大きい物質は温度が変わりにくい(海のそばは気温の変化が小さい)。


3. 熱量の保存 ── 混ぜたときの温度

ここまでできれば十分

外に熱が逃げなければ、高温の物体が失った熱量 = 低温の物体が得た熱量

80 ℃ の水 100 g と 20 ℃ の水 300 g を混ぜる。混合後の温度 t: 100 × 4.2 × (80 − t) = 300 × 4.2 × (t − 20) → 80 − t = 3(t − 20) → t = 35 ℃ 同じ物質なら比熱が消えて「質量の重みつき平均」になる。

100 ℃ の金属球 200 g(比熱 c)を 20 ℃ の水 100 g に入れると 24 ℃ になった: 200 × c × (100 − 24) = 100 × 4.2 × (24 − 20) → c = 1680/15200 ≒ 0.11 J/(g·K)

容器の熱容量も問題に与えられていれば、水と同じ側(得た熱量)に C_容器 × ΔT を足す。


4. 仕事と熱 ── 熱の仕事当量と熱力学第 1 法則

ここまでできれば十分

高さ 10 m から落ちた 1.0 kg の水がすべて熱になると:mgh = 98 J = 1000 × 4.2 × ΔT → ΔT ≒ 0.023 K(ごくわずか)

熱機関の効率 e = W/Q(受け取った熱のうち仕事に変わった割合)。熱をすべて仕事に変えることはできない(第 2 法則)。


5. 状態変化 ── 温度が変わらない区間

0 ℃ の氷 10 g をすべて 0 ℃ の水にする:10 × 334 = 3.34 × 10³ J


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. T = t + 273 で絶対温度に直せるか
  2. Q = mcΔT、C = mc を単位つきで書けるか
  3. 熱量保存を「失った = 得た」で立て、混合温度を出せるか
  4. 1 cal ≒ 4.2 J と言えるか
  5. ΔU = Q + W の各項の意味(受け取った熱・された仕事)を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(pb-07

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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