中1 理科 / 地学 / s1-09
火山と火成岩・地震
この単元でできるようになること
- マグマのねばりけと火山の形・噴火のようす・岩石の色の関係が言える
- 火成岩を火山岩(斑状組織)と深成岩(等粒状組織)に分け、6 種類の名前と色を対応させられる
- 主な造岩鉱物(無色鉱物・有色鉱物)が言える
- 地震の P 波・S 波、初期微動・主要動、が震源からの距離に比例することを使って、距離・速さ・発生時刻を計算できる
- 震度とマグニチュードのちがい、日本付近の地震の起こり方(プレート)を説明できる
入試での位置づけ
地震の計算(P 波・S 波の速さ、初期微動継続時間から震源距離、地震発生時刻)は中 1 地学の最重要計算です。表やグラフから 2 地点の記録を読み、速さを出す型がほとんど。火山はねばりけ → 形・色・噴火の対応表を丸ごと覚えれば解けます。
1. 火山
まずここだけ
| マグマのねばりけ | 強い | ← → | 弱い |
|---|---|---|---|
| 火山の形 | おわん形(ドーム状) | 円すい形(成層火山) | 傾斜がゆるい(盾状) |
| 噴火 | 激しい(爆発的) | ── | おだやか(溶岩が流れる) |
| 岩石・溶岩の色 | 白っぽい | ── | 黒っぽい |
| 例 | 雲仙普賢岳・昭和新山 | 桜島・富士山 | キラウエア・マウナロア |
火山噴出物:溶岩・火山灰・火山弾・軽石・火山ガス(主成分は水蒸気)。
2. 火成岩
まずここだけ
火成岩 = マグマが冷えてできた岩石。冷え方で 2 種類。
| 火山岩 | 深成岩 | |
|---|---|---|
| できた場所 | 地表・地表近くで急に冷えた | 地下深くでゆっくり冷えた |
| つくり | 斑状組織(石基の中に斑晶) | 等粒状組織(大きさのそろった結晶) |
| 白っぽい(ねばりけ強) | 流紋岩 | 花こう岩 |
| 中間 | 安山岩 | せん緑岩 |
| 黒っぽい(ねばりけ弱) | 玄武岩 | 斑れい岩 |
覚え方の例:火山岩「り・あ・げ」(流紋・安山・玄武)、深成岩「か・せ・は」(花こう・せん緑・斑れい)。白 → 黒の順。
石基=細かい粒やガラス質の部分(急に冷えて結晶になれなかった)。斑晶=比較的大きな結晶(地下にいるうちにできた)。
ここまでできれば十分
造岩鉱物:
- 無色鉱物:石英(無色・不規則に割れる)、長石(白・決まった方向に割れる)
- 有色鉱物:黒雲母(黒・うすくはがれる)、角せん石、輝石、カンラン石(黄緑)
白っぽい岩石ほど無色鉱物(石英・長石)が多い。
3. 地震のゆれ
まずここだけ
- 震源:地下で地震が発生した場所。震央:震源の真上の地表の点。
- P 波:速い。最初に届き、初期微動(小さなゆれ)を起こす
- S 波:遅い。あとから届き、主要動(大きなゆれ)を起こす
- 初期微動継続時間:P 波が届いてから S 波が届くまでの時間 = 震源からの距離に比例
P 波・S 波の速さは一定(地域によらずおおむね P 波 6〜8 km/s、S 波 3〜5 km/s。問題では与えられる)。
ここまでできれば十分:計算の型
型 1(速さ):2 地点の距離の差 ÷ 到着時刻の差
震源から 40 km の A 地点に P 波が 10 時 00 分 05 秒、120 km の B 地点に 10 時 00 分 15 秒 → (120 − 40) ÷ (15 − 5) = 8 km/s
図:P 波 8 km/s・S 波 4 km/s のとき。距離が 2 倍なら到着時刻の差(初期微動継続時間)も 2 倍。
型 2(発生時刻):ある地点の到着時刻 − 距離 ÷ 速さ
A 地点:40 ÷ 8 = 5 秒前 → 10 時 00 分 00 秒
型 3(初期微動継続時間 → 距離):初期微動継続時間は距離に比例
80 km で 10 秒 → 200 km では 10 × 200/80 = 25 秒 逆に、初期微動継続時間 15 秒 → 距離 80 × 15/10 = 120 km
型 4(P・S の速さから初期微動継続時間):距離 ÷ S 波の速さ − 距離 ÷ P 波の速さ
120 km、P 波 8 km/s、S 波 4 km/s → 120/4 − 120/8 = 30 − 15 = 15 秒
緊急地震速報:P 波を観測して S 波の到着前に知らせる。震源に近いところでは間に合わないことがある。
4. 震度とマグニチュード
まずここだけ
| 震度 | マグニチュード(M) | |
|---|---|---|
| 何を表す | その場所のゆれの大きさ | 地震そのものの規模(エネルギー) |
| いくつ | 0〜7 の 10 階級(5 弱・5 強・6 弱・6 強) | 1 つの地震に 1 つ |
| 性質 | 震源から遠いほど一般に小さい | M が 1 増えるとエネルギー約 32 倍、2 増えると 1000 倍 |
震央距離が同じでも震度が違うことがある(地盤のやわらかさなど)。
日本付近の地震
- 日本列島は 4 枚のプレートの境界にあり、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む
- 海溝型地震:沈み込みで引きずられた大陸プレートがはね返る。震源は太平洋側で浅く、日本海側へいくほど深い。津波を起こす
- 内陸型(活断層)地震:プレート内部の断層がずれる。浅い。直下で被害が大きい
隆起・沈降:地震で土地が上がる・下がる。
5. よくある間違い
- ねばりけが強いほうを「黒っぽい・おだやか」とする(強い → 白・激しい・ドーム状)
- 斑状組織と等粒状組織を入れ替える(斑状 = 火山岩 = 急冷)
- 震度とマグニチュードを混同(場所ごと/地震に 1 つ)
- 初期微動継続時間を「S 波の到着時刻」と読む(P と S の差)
- 発生時刻を出すとき、到着時刻に時間を足す(引く)
6. 自己チェック
- ねばりけ強 → ドーム状・激しい・白っぽい
- 火山岩(斑状)り・あ・げ/深成岩(等粒状)か・せ・は
- P 波 → 初期微動、S 波 → 主要動。継続時間 ∝ 距離
- 速さ = 距離の差 ÷ 時刻の差、発生時刻 = 到着 − 距離/速さ
- 震度 = 場所のゆれ(10 階級)、M = 規模(1 つ)
7. 小テストへ
→ 小テスト(s1-09)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』── 第 2 分野「(2) 大地の成り立ちと変化 ア(イ) 火山と地震」
- 気象庁「震度について」「マグニチュードとは」(https://www.jma.go.jp/)
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/science/s1-09/ / 更新 2026-09-12