中1 数学 / 数と式 / m1-04

更新 2026-09-12

四則の混じった計算・素因数分解

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

大問1の計算問題は、この単元の「計算の順序」を守れているかで正誤が決まります。順序の間違いは、1問まるごと落とすうえに、答えが出ているぶん見直しでも気づきにくいのがやっかいです。素因数分解は、中3の平方根と因数分解の土台で、「√ の中を小さくする」「ある数をかけて整数の2乗にする」という入試頻出問題は、ここで身につく素因数分解そのものです。


1. 計算の順序

まずここだけ

式の中に色々な計算が混ざっているときは、次の順番で計算します。

  1. かっこの中(小さいかっこ ( ) → 中かっこ { } → 大かっこ [ ] の順)
  2. 累乗(2乗・3乗)
  3. かけ算・わり算(左から順に)
  4. たし算・ひき算(左から順に)

「かっこ → 累乗 → 乗除 → 加減」。この4段を、毎回頭の中で唱えてから解き始めてください。

例1:3 + 4 × 2

かけ算が先。4 × 2 = 8。3 + 8 = 11。(左から 3 + 4 = 7、7 × 2 = 14 は誤り)

例2:(3 + 4) × 2

かっこが先。3 + 4 = 7。7 × 2 = 14。かっこがつくと順序が変わります。

例3:−3² + (−2)³ × 2

  1. 累乗:−3² = −9、(−2)³ = −8
  2. かけ算:(−8) × 2 = −16
  3. たし算:−9 + (−16) = −25

例4:12 ÷ (−4) − (−5) × 2

  1. かけ算・わり算を左から:12 ÷ (−4) = −3、(−5) × 2 = −10
  2. たし算・ひき算:−3 − (−10) = −3 + 10 = 7

例5:かっこが二重になっている式 18 − {6 − (3 − 8)} × 2

  1. いちばん内側の ( ):3 − 8 = −5
  2. { } の中:6 − (−5) = 11
  3. かけ算:11 × 2 = 22
  4. ひき算:18 − 22 = −4

よくある間違い

ここまでできれば十分

例1〜4 が自力で解ければ、計算問題の土台はできています。例5 のような二重かっこは、内側から一つずつ外せば同じことです。


2. 分配法則 ── かっこを外す・かっこにまとめる

まずここだけ

かっこの外の数を、かっこの中のそれぞれの項にかけてよい、というきまりです。

a × (b + c) = a × b + a × c (b + c) × a = b × a + c × a

たとえば 6 × (10 + 2) は、6 × 10 + 6 × 2 = 60 + 12 = 72。ふつうに 6 × 12 = 72 と同じです。

使いどころ①:計算を楽にする

(−4) × (100 − 3) → (−4) × 100 + (−4) × (−3) = −400 + 12 = −388 97 をかけるより、100 と 3 に分けたほうが暗算できます。

(1/2 − 1/3) × 12 → 1/2 × 12 − 1/3 × 12 = 6 − 4 = 2 通分してから 1/6 × 12 と計算しても同じですが、分配したほうが分数の計算を避けられます。

使いどころ②:逆向きに使ってまとめる

37 × 8 + 63 × 8 → (37 + 63) × 8 = 100 × 8 = 800 同じ数(8)をかけているものが並んでいたら、かっこにまとめると一発です。

よくある間違い


3. 素数と素因数分解

まずここだけ

とは、1 とその数自身のほかに約数を持たない、2 以上の自然数です。

2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37…

とは、自然数を素数だけのかけ算の形に直すことです。

60 = 2 × 2 × 3 × 5 = 2² × 3 × 5

やり方:小さい素数から順に割っていく

60 を素因数分解する。

2 ) 60
2 ) 30
3 ) 15
     5
  1. 2 で割れるだけ割る:60 → 30 → 15(もう 2 では割れない)
  2. 次の素数 3 で:15 → 5
  3. 5 は素数なので終わり
  4. 割った数と最後の数を全部かける形に:2 × 2 × 3 × 5 = 2² × 3 × 5

同じ素数は累乗でまとめて書きます。

素因数分解
122² × 3
362² × 3²
722³ × 3²
1002² × 5²
2102 × 3 × 5 × 7

よくある間違い

ここまでできれば十分

100 くらいまでの数を素因数分解できれば、次の中3の内容につながります。

もう一歩(発展):かけて平方数にする

「48 にできるだけ小さい自然数をかけて、ある自然数の 2乗にしたい。何をかければよいか」

平方数(ある自然数の2乗)を素因数分解すると、すべての素数の指数が偶数になります(36 = 2² × 3²、100 = 2² × 5²)。

48 = 2⁴ × 3。2 の指数は 4(偶数)、3 の指数は 1(奇数)。3 をもう1つかければ 2⁴ × 3² = (2² × 3)² = 12² になります。答え 3

同じ考えで「わって平方数にする」なら、奇数の指数の素数でわります。48 ÷ 3 = 16 = 4²。

この問題は中3の平方根で「√48 を簡単にする」「√(48n) が整数になる最小の n」として出題されやすい定番です。ここで考え方をつかんでおくと、中3で楽になります。


4. 自己チェック

  1. 順序は「かっこ → 累乗 → 乗除 → 加減」で解いたか
  2. 乗除・加減が並んだところは左から
  3. 分配したとき、かっこの中の全部の項にかけたか
  4. 素因数分解の結果が全部素数になっているか

5. 小テストへ

→ 小テスト(m1-04

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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