中3 数学 / 関数 / m3-08
関数 y = ax² ── 式・グラフ・変域
この単元でできるようになること
- y = ax² の意味と、比例・一次関数との違いがわかる
- 1 組の x、y から a を求め、式を作れる
- グラフ(放物線)の形と特徴(原点が頂点・y 軸について対称・a の符号で上下・a の絶対値で開き方)がわかる
- x の変域から y の変域を求められる(0 をまたぐ場合に注意)
入試での位置づけ
y = ax² は、関数の大問の中3版で、「a を求める」→「変域」→「変化の割合」→「直線との交点・面積」の順に出題されやすい構成です。この単元はその最初の 2 段階です。とくに 変域で x が 0 をまたぐとき、y の最小値(または最大値)が 0 になることを見落とす失点が非常に多く、入試の小問で繰り返し問われます。
1. y = ax² とは
まずここだけ
y が x の関数で、y = ax²(a は 0 でない定数)の形で表されるとき、y は x の 2 乗に比例するといいます。
- 1 辺 x cm の正方形の面積 y cm² → y = x²
- 半径 x cm の円の面積 → y = πx²
- 物を落としてから x 秒後の落下距離 y m → y ≒ 4.9x²
| x | −3 | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y = x² | 9 | 4 | 1 | 0 | 1 | 4 | 9 |
| y = 2x² | 18 | 8 | 2 | 0 | 2 | 8 | 18 |
| y = −x² | −9 | −4 | −1 | 0 | −1 | −4 | −9 |
性質
- x が 2 倍、3 倍になると、y は 4 倍、9 倍(2 乗倍)
- x と −x で y は同じ(x = 2 でも −2 でも y = 4)
- x = 0 のとき y = 0
a を求める
「y は x の 2 乗に比例し、x = 3 のとき y = 18」→ y = ax² に代入:18 = 9a → a = 2 → y = 2x² 「x = −2 のとき y = −12」→ −12 = 4a → a = −3 → y = −3x²
手順は比例(m1-10)と同じ:y = ax² とおく → 1 組の値を代入 → a を求める。x² は正になる(x = −2 でも 4)ことに注意します。
よくある間違い
- x = −2 を代入して x² = −4 とする → (−2)² = 4
- 「x が 2 倍で y も 2 倍」と思う → 4 倍
- y = ax² と y = ax(比例)を混同する → 表で「y ÷ x」が一定なら比例、「y ÷ x²」が一定なら y = ax²
2. グラフ ── 放物線
まずここだけ
y = ax² のグラフは、原点を通る、なめらかな曲線で といいます。
y = x² y = −x²
y | y |
\ | / ─────O─────x
\ | / / | \
\ | / / | \
─────O─────x / | \
- 原点 O が (a > 0 なら最も低い点、a < 0 なら最も高い点)
- y 軸について線対称(右半分と左半分が鏡)
- a > 0:上に開く(U 字)、a < 0:下に開く(逆 U 字)
- a の絶対値が大きいほど、開き方が小さい(y 軸に近づく・細い)
- y = ax² と y = −ax² は x 軸について対称
グラフをかく
点をとって、なめらかに結びます。y = (1/2)x² なら (0, 0)、(±1, 1/2)、(±2, 2)、(±4, 8)。折れ線にしない・頂点をとがらせない。
グラフから式を読む
放物線が通る格子点を 1 つ読んで、y = ax² に代入。点 (2, 12) を通る → 12 = 4a → a = 3 → y = 3x²
よくある間違い
- 放物線を V 字(折れ線)にかく → なめらかな曲線、頂点は丸い
- 「a が大きいほど開きが大きい」と思う → 逆。a = 2 は a = 1 より細い(同じ x で y が 2 倍)
- 頂点が原点でない放物線をかく → 中学の y = ax² は必ず頂点が原点
ここまでできれば十分
a を求めて式が作れ、a の符号と絶対値でグラフの形が言えれば、この単元の基本は合格です。
3. 変域
まずここだけ
y = ax² の変域は、x の変域が 0 をふくむかどうかで扱いが変わります。
① x の変域が 0 をふくまない(1 ≦ x ≦ 3 など) y = 2x² で 1 ≦ x ≦ 3:x = 1 で y = 2、x = 3 で y = 18 → 2 ≦ y ≦ 18(両端の値がそのまま端)
② x の変域が 0 をふくむ(−2 ≦ x ≦ 3 など) y = 2x² で −2 ≦ x ≦ 3:
- 両端は x = −2 で y = 8、x = 3 で y = 18
- しかし x = 0 で y = 0 が変域の中にあり、これが最小
- 0 ≦ y ≦ 18(最小は 0、最大は絶対値が大きい端 x = 3 の 18)
y
18 ─┼─────────● (3, 18)
│ /
8 ─┼──● / −2 ≦ x ≦ 3 の範囲で
│ \ / y は 0 から 18 まで
0 ─┼────O────x
−2 0 3
a < 0 のとき:y = −2x² で −2 ≦ x ≦ 3 → 最大は x = 0 の 0、最小は x = 3 の −18 → −18 ≦ y ≦ 0
手順
- x の変域に 0 が入っているか確認
- 入っていれば、0 が y の端(a > 0 なら最小、a < 0 なら最大)
- もう片方の端は、x の絶対値が大きいほうの端の y
- 小さい順に並べる
よくある間違い(入試最頻出)
- −2 ≦ x ≦ 3 で y = 2x² の変域を「8 ≦ y ≦ 18」とする → x = 0 で y = 0 になるので 0 ≦ y ≦ 18
- 「x の小さい端が y の小さい端」と機械的に対応させる → 放物線は一次関数と違い、端どうしが対応しない
- a < 0 で 0 を最小にする → a < 0 なら 0 は最大
変域から a を求める
「y = ax² で、x の変域が −1 ≦ x ≦ 2 のとき y の変域が 0 ≦ y ≦ 8」 → 0 が最小なので a > 0。最大 8 は絶対値が大きい端 x = 2 で:8 = 4a → a = 2 「y の変域が −12 ≦ y ≦ 0」なら a < 0 で、x = 2 で −12 → a = −3
もう一歩(発展):y の変域が与えられて x の変域を求める
「y = x² で y の変域が 4 ≦ y ≦ 16 のとき、x の変域は?」→ x² = 4 で x = ±2、x² = 16 で x = ±4 → −4 ≦ x ≦ −2 または 2 ≦ x ≦ 4(2 つの区間)。放物線は左右対称なので、y の範囲に対応する x は正負の両側にあります。
4. 自己チェック
- a は y ÷ x² で求めたか。x が負でも x² は正か
- グラフは原点が頂点・y 軸対称・なめらか。a > 0 で上に開く・|a| 大で細い
- 変域:x が 0 をふくむとき、0 を y の端にしたか
- もう片方の端は x の絶対値が大きい端か
- a < 0 のとき、0 は最大か
5. 小テストへ
→ 小テスト(m3-08)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編』第3学年 C 関数 (1) 関数 y=ax² ── 「関数 y=ax² の意味」「表、式、グラフの特徴」「変域」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/math/m3-08/ / 更新 2026-09-12