中3 数学 / 図形 / m3-16

更新 2026-09-12

三平方の定理

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

三平方の定理は、中3の図形の集大成で、入試の図形問題(平面・空間・座標)のほぼすべてで長さを求める最終手段として使われます。この単元は定理そのものと基本的な計算で、次の単元で利用に進みます。√ を含む答えm3-04m3-05)と特別な直角三角形の比が正確に扱えることが、後半の得点の土台です。


1. 三平方の定理

まずここだけ

直角三角形の直角をはさむ 2 辺の長さを a、b、斜辺(直角の向かい・最も長い辺)を c とすると

a² + b² = c²

        /|
     c / | b
     /   |
    /____|
       a

「直角をはさむ 2 辺の 2 乗の和 = 斜辺の 2 乗」。(ピタゴラスの定理)といいます。

なぜ成り立つか

1 辺 (a + b) の正方形の中に、直角三角形 4 つと 1 辺 c の正方形を並べると、面積の関係 (a + b)² = 4 × (1/2)ab + c² → a² + 2ab + b² = 2ab + c² → a² + b² = c²。展開(m3-01)で示せる証明で、教科書に載っている代表的なものです。

辺を求める

斜辺を求める:a = 3、b = 4 → c² = 9 + 16 = 25 → c = 5 直角をはさむ辺を求める:c = 13、a = 5 → b² = 169 − 25 = 144 → b = 12 √ が残る:a = 2、b = 3 → c² = 13 → c = √13 √ を簡単にする:a = 4、b = 8 → c² = 80 → c = √80 = 4√5

長さは正なので、c² = 25 から c = ±5 でなく c = 5

よくある間違い

ここまでできれば十分

斜辺・他の辺の両方を求められ、√ の中を簡単にできれば、この単元の基本は合格です。


2. 三平方の定理の逆

まずここだけ

3 辺が a、b、c(c が最大)の三角形で a² + b² = c² ならば、その三角形は直角三角形(c の向かいの角が直角)。

最も長い辺を c にして、残り 2 辺の 2 乗の和と比べます。

覚えておく整数の組(ピタゴラス数)

abc
345
51213
81517
72425

これらの倍数(6-8-10、9-12-15、10-24-26)も直角三角形。「斜辺 10、1 辺 6」と見たら、計算せずに 8 と分かります。


3. 特別な直角三角形

まずここだけ

角度が決まった 2 種類の直角三角形は、辺の比を覚えておくと、三平方の定理を使わずに長さが出ます。

① 45°-45°-90°(直角二等辺三角形・正方形の半分)

辺の比 1 : 1 : √2 1 辺 a の正方形の対角線 = a√2

② 30°-60°-90°(正三角形の半分)

辺の比 1 : 2 : √3(30° の向かい : 斜辺 : 60° の向かい) 1 辺 a の正三角形の高さ = (√3/2)a

   ①  45°            ②  30°
      |\                 |\
    1 |  \ √2          √3|  \ 2
      |____\             |____\
        1   45°            1   60°

正三角形の面積の公式

1 辺 a の正三角形の面積 = (√3/4)a²。高さ (√3/2)a に底辺 a をかけて 2 で割った結果です。1 辺 4 なら (√3/4) × 16 = 4√3。

よくある間違い


4. 計算の型

ここまでできれば十分(の次)

2 段階で使う:図の中に直角三角形が 2 つあるとき、1 つ目で出した辺を 2 つ目で使う。

長方形 ABCD(AB = 3、BC = 4)の対角線 AC = 5。さらに AC を 1 辺とする直角三角形で他の辺が 12 なら斜辺 13。

方程式で解く:未知の辺を x とおいて、三平方の定理の式を立てる。

直角三角形で、斜辺が他の 1 辺より 2 長く、残りの辺が 6 のとき。他の 1 辺を x とすると (x + 2)² = x² + 36 → 4x + 4 = 36 → x = 8、斜辺 10

折り返し:長方形の紙を折ると、折り返した部分は合同(長さが等しい)。等しい辺に印をつけて、直角三角形の 3 辺を x で表して方程式を立てる。

長方形 ABCD(AB = 8、AD = 10)を、頂点 D が辺 BC 上の点 E に重なるように折ると、折り目の端が AD 上の F。AF = x とおくと FE = FD = 10 − x、AE² = AF² + … のように立式する型。BE = 6 が先に出る(△ABE で 8-6-10)ことが多い。

もう一歩(発展):√ の近似で長さの感覚を持つ

√2 ≒ 1.41、√3 ≒ 1.73、√5 ≒ 2.24。答えが 4√5 なら約 8.9。図をかいたときに「見た目と合っているか」を確かめる目安になります。「斜辺が他の辺より短い」答えが出たら、斜辺の取り違えです。


5. 自己チェック

  1. 斜辺(直角の向かい)を c にしたか。c² = a² + b² で足す・引くを間違えていないか
  2. 答えの √ の中を簡単にしたか。負の解を除いたか
  3. 逆:最大の辺を c にして a² + b² = c² を確かめたか
  4. 45° は 1 : 1 : √2、30°-60° は 1 : 2 : √3(2 が斜辺)
  5. 3-4-5、5-12-13 とその倍数を見つけたか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m3-16

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

数学の単元一覧まぜこぜテスト数学の勉強法