中2 社会 / 地理 / g-12
日本の諸地域(九州〜北海道)
この単元でできるようになること
- 7 地方それぞれの自然・農業・工業・都市の特色を、キーワードで結びつけて説明できる
- 九州(火山・シラス台地・促成栽培・IC)、中国四国(瀬戸内・過疎・本四連絡橋)、近畿(京阪神・古都・中小企業)、中部(東海・中央高地・北陸の 3 区分)、関東(一極集中・近郊農業・北関東工業)、東北(やませ・米・伝統工業・震災)、北海道(開拓・酪農・畑作・観光)の代表的な事項が言える
入試での位置づけ
地方ごとの大問で「なぜそこでその農業・工業か」(シラス台地で畜産・高知で促成・北海道で酪農・瀬戸内でため池・北陸で米と地場産業)を理由つきで答える問題が中心。県と名産・都市の対応(県の形を見て答える)も多い。
1. 九州地方
まずここだけ
- 自然:阿蘇山(世界最大級のカルデラ)・桜島・雲仙・シラス台地(火山灰・水持ちが悪い → 稲作に不向き → 畜産(豚・鶏・牛)・さつまいも・茶)・筑紫平野(稲作・二毛作・クリーク)・温暖(促成栽培:宮崎平野)・台風の通り道・南西諸島は亜熱帯(さんご礁・さとうきび・パイナップル・観光・米軍基地)。
- 産業:北九州工業地帯(八幡製鉄所 1901・筑豊炭田 → 衰退 → 自動車・IC シリコンアイランド)。地熱発電(大分・八丁原)。福岡が地方中枢都市。水俣病(熊本)。環境モデル都市(北九州市・エコタウン)。
- 歴史:大陸との窓口(太宰府・長崎・出島・隠れキリシタン・有田焼)。

2. 中国・四国地方
まずここだけ
- 3 区分:山陰(日本海側・雪・鳥取砂丘・らっきょう・なし)、瀬戸内(少雨・ため池・みかん(愛媛)・瀬戸内工業地域:水島・周南・広島の自動車・造船)、南四国(温暖・促成栽培:高知平野・台風)。
- 本州四国連絡橋(3 ルート)で人の流れが変化 → ストロー現象。過疎が進む山間部・離島(限界集落・町おこし:徳島県上勝町の葉っぱビジネス、馬路村のゆず)。広島(地方中枢都市・原爆ドーム・平和記念都市)。広島の牡蠣、今治のタオル、倉敷のジーンズ、鳥取の境港(水揚げ)。
3. 近畿地方
まずここだけ
- 自然:琵琶湖(最大の湖・近畿の水がめ・富栄養化対策の条例)、紀伊山地(吉野すぎ・尾鷲ひのきの林業、降水多)、志摩半島(リアス海岸・真珠養殖)、淀川。
- 都市:京阪神(大阪)大都市圏。大阪(商業の中心・卸売・阪神工業地帯:中小企業・東大阪)、京都(平安京・古都・文化財・景観条例・西陣織・清水焼)、奈良(平城京・大仏)、神戸(港・阪神・淡路大震災 1995)。ニュータウン(千里・泉北)の高齢化。関西国際空港(海上)。ユニバーサルスタジオ・万博(2025)。
- 農業:和歌山のみかん・うめ・かき、淡路島のたまねぎ、近郊農業。
4. 中部地方
ここまでできれば十分
| 区分 | 自然・気候 | 産業 |
|---|---|---|
| 東海(静岡・愛知・岐阜南部・三重) | 太平洋側・温暖・濃尾平野(輪中)・牧ノ原(茶) | 中京工業地帯(豊田の自動車・四日市石油化学・瀬戸陶磁器)、東海工業地域(浜松:楽器・オートバイ、富士:製紙)、みかん・茶・施設園芸(電照菊:渥美半島)、名古屋が中心 |
| 中央高地(長野・山梨・岐阜北部) | 日本アルプス・内陸・少雨・年較差大・扇状地(甲府盆地) | 高原野菜(抑制栽培:レタス・野辺山)、果樹(甲府のぶどう・もも、長野のりんご)、かつて製糸 → 精密機械(諏訪) → 電子、観光(軽井沢・スキー) |
| 北陸(新潟・富山・石川・福井) | 日本海側・雪・越後平野 | 米の単作地帯(水田単作)・銘柄米(コシヒカリ)・冬の副業から地場産業・伝統工業(輪島塗・加賀友禅・越前和紙・鯖江のめがね・燕の金属食器)、水力発電、北陸新幹線 |
5. 関東地方
ここまでできれば十分
- 自然:関東平野(最大・関東ローム(火山灰の赤土)・台地と低地)、利根川、からっ風(冬の北西風)、ヒートアイランド(東京の都市気候)。
- 東京:首都・一極集中(人口・企業本社・情報・大学・国の機関)、東京大都市圏(日本の人口の約 4 分の 1・昼間人口 > 夜間人口の都心、周辺県は逆)、再開発・都心回帰、副都心(新宿・渋谷・池袋)、ニュータウン(多摩)、成田・羽田。
- 産業:京浜工業地帯(機械・印刷・出版)、京葉工業地域(化学・鉄鋼)、北関東工業地域(内陸・高速道路・自動車・電気機械)。近郊農業(茨城・千葉・埼玉:野菜・ねぎ・白菜・ほうれんそう、千葉の落花生、群馬の高原野菜(嬬恋のキャベツ)・こんにゃく)。
- 課題:通勤ラッシュ・地価・災害時のリスク(首都直下地震)・ごみ・水。

6. 東北地方
ここまでできれば十分
- 自然:奥羽山脈(中央・火山)、三陸海岸(リアス・養殖(わかめ・かき)・潮目の好漁場・2011 年東日本大震災の津波)、やませ(冷害)、北上川・最上川、庄内平野・秋田平野・仙台平野。
- 農業:米の産地(日本の穀倉・あきたこまち・ひとめぼれ)、りんご(青森・津軽)、さくらんぼ(山形)、もも(福島)、西洋なし。減反から転作。
- 工業・文化:伝統工業(南部鉄器(盛岡)・会津塗・天童将棋駒・津軽塗)、高速道路・新幹線沿いに IC 工場(シリコンロード)・自動車。仙台(地方中枢都市・七夕)、ねぶた(青森)・竿燈(秋田)・花笠(山形)。震災からの復興・原子力発電所事故(福島)。
7. 北海道地方
ここまでできれば十分
- 自然:冷帯・梅雨がない・流氷(オホーツク海)・石狩平野(泥炭地を客土で改良 → 稲作)・十勝平野・根釧台地・知床(世界自然遺産)・有珠山・洞爺湖。
- 歴史:先住民アイヌの人々 → 明治の開拓使・屯田兵(札幌は計画都市・碁盤目)。
- 農業:大規模(1 戸あたりの耕地は全国平均の十数倍)。石狩平野=稲作、十勝平野=畑作(じゃがいも・てんさい・小麦・豆類の輪作)、根釧台地=酪農(冷涼・火山灰 → パイロットファーム)。食料自給率が非常に高い。
- 漁業:釧路・根室・ほたて(サロマ湖)・さけ・こんぶ。かつての北洋漁業は EEZ で縮小 → 養殖・栽培漁業。
- 工業・観光:食料品工業(乳製品・ビール・製紙)、観光(さっぽろ雪まつり・スキー・温泉・外国人観光客)、新千歳空港。

8. よくある間違い
- シラス台地で「稲作」(畜産・さつまいも。水持ちが悪い)
- 根釧台地を「稲作」(酪農)、十勝を酪農(畑作)、石狩を畑作(稲作)
- 北陸を「二期作」(水田単作・冬は雪)
- 促成栽培の産地を長野(高知・宮崎。長野は抑制)
- 阪神工業地帯を「大企業中心」(中小企業が多い)
- 東京都心の昼間人口と夜間人口を逆にする(都心は昼間 > 夜間)
- 三陸海岸を砂浜海岸(リアス)
9. 自己チェック
- 九州:カルデラ・シラス(畜産)・促成・シリコンアイランド・地熱
- 中国四国:山陰/瀬戸内(ため池・工業)/南四国(促成)。過疎・本四架橋
- 近畿:琵琶湖・紀伊山地林業・京阪神・中小企業・古都
- 中部:東海(中京・自動車)/中央高地(高原野菜・果樹・精密)/北陸(米単作・地場産業)
- 関東:一極集中・昼間人口・近郊農業・北関東工業。東北:米・果樹・やませ・伝統工業・震災。北海道:開拓・石狩稲作・十勝畑作・根釧酪農
10. 小テストへ
→ 小テスト(g-12)
写真・資料





関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』── 地理的分野「C 日本の様々な地域 (3) 日本の諸地域」
- 農林水産省「作物統計・畜産統計」(https://www.maff.go.jp/)── 都道府県別の生産量上位
- 各県ウェブサイト・国土地理院「地理院地図」── 地形・地名の確認
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/social/g-12/ / 更新 2026-09-12