数学Ⅰ / 二次関数 / h1-07

更新 2026-09-12

二次関数の最大・最小 ── 定義域・軸の場合分け

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

共通テスト数学Ⅰの二次関数の大問は、ほぼ必ず「定義域つきの最大・最小」を含みます。とくに「軸が動く」「定義域が動く」場合分けは配点が高く、差がつくところ。数学Ⅱの微分(h2-12)でも同じ考え方(グラフをかいて端点と頂点を比べる)を使います。


1. 定義域がないとき

まずここだけ

平方完成して頂点を求める。

a の符号グラフ最大・最小
a > 0(下に凸)頂点が一番下x = p で最小値 q、最大値はない
a < 0(上に凸)頂点が一番上x = p で最大値 q、最小値はない

y = x² − 4x + 1 = (x − 2)² − 3 → x = 2 で最小値 −3、最大値なし y = −2x² + 4x + 1 = −2(x − 1)² + 3 → x = 1 で最大値 3、最小値なし

「最大値なし」を答えに書くこと。


2. 定義域があるとき ── グラフの一部を見る

まずここだけ

定義域 a ≦ x ≦ b があれば、その範囲のグラフだけを見る。候補は 頂点と両端

手順

  1. 平方完成して頂点・軸を求める
  2. 軸が定義域の中にあるか確かめる
  3. グラフをかき、範囲内で一番高い点・低い点を読む

y = x² − 4x + 1(1 ≦ x ≦ 4) 頂点 (2, −3)、軸 x = 2 は 1 ≦ x ≦ 4 の中。 最小:頂点で x = 2 のとき −3 最大:両端を比べる。x = 1 で −2、x = 4 で 1 → x = 4 のとき 1(軸から遠いほう)

y = x² − 4x + 1(3 ≦ x ≦ 5) 軸 x = 2 は定義域の(左)。範囲内でグラフは右上がり。 最小:x = 3 のとき −2、最大:x = 5 のとき 6

下に凸のときのまとめ

軸の位置最小最大
定義域の中頂点軸から遠いほうの端
定義域の外軸に近いほうの端軸から遠いほうの端

上に凸なら最大と最小が入れかわる。

よくある間違い


3. 軸が動く場合分け

ここまでできれば十分

y = x² − 2ax + 3(0 ≦ x ≦ 2)の最小値(a は定数)

平方完成:y = (x − a)² − a² + 3。軸 x = a が定数 a によって動くので、定義域 0 ≦ x ≦ 2 に対する軸の位置で 3 つに分ける。

場合軸の位置最小値
(i) a < 0定義域の左x = 0 で 3
(ii) 0 ≦ a ≦ 2定義域の中x = a で −a² + 3(頂点)
(iii) a > 2定義域の右x = 2 で 7 − 4a

最大値は、軸から遠いほうの端なので、定義域の真ん中 x = 1 で分ける

場合遠いほうの端最大値
(i) a < 1x = 27 − 4a
(ii) a ≧ 1x = 03

(a = 1 のときは両端で等しいので、どちらに含めてもよい)


4. 定義域が動く場合分け

ここまでできれば十分

y = x² − 4x + 5(a ≦ x ≦ a + 2)の最小値

頂点 (2, 1)、軸 x = 2 は固定。定義域 a ≦ x ≦ a + 2 のほうが動く。

場合状態最小値
(i) a + 2 < 2(a < 0)定義域が軸の左x = a + 2 で a² + 1
(ii) a ≦ 2 ≦ a + 2(0 ≦ a ≦ 2)軸が定義域の中x = 2 で 1
(iii) a > 2定義域が軸の右x = a で a² − 4a + 5

考え方は 3 節と同じ。「軸と定義域の位置関係」で分ける


5. 最大・最小から係数を決める

もう一歩

「y = x² − 2x + c(0 ≦ x ≦ 3)の最大値が 7 になる c」 頂点 (1, c − 1)、軸 x = 1。最大は軸から遠い端 x = 3:9 − 6 + c = c + 3 = 7 → c = 4

「y = −x² + 2ax(0 ≦ x ≦ 2)の最大値が 3 になる a」 軸 x = a。上に凸なので最大は頂点か端。場合分け: a < 0:x = 0 で 0 ≠ 3。0 ≦ a ≦ 2:x = a で a² = 3 → a = √3 ✓。a > 2:x = 2 で 4a − 4 = 3 → a = 7/4(a > 2 を満たさない ✗) a = √3

場合分けの条件を満たすか確認するのは、絶対値の方程式(h1-04)と同じ。


6. 自己チェック

  1. 平方完成して軸を出したか
  2. 軸が定義域の中か外か確かめたか
  3. 最大は「両端を比べた」か
  4. 文字が入るときは、軸(または定義域)の位置で場合分けしたか
  5. 「x = 何のとき」も答えたか

7. 小テストへ

→ 小テスト(h1-07

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参考資料

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