高1 / 化学基礎 / cb-07

更新 2026-09-12

酸と塩基(定義・価数・電離度・pH)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

酸・塩基はpH の計算ブレンステッドの定義での酸・塩基の判定が共通テストの定番です。「0.010 mol/L の塩酸の pH = 2」「0.10 mol/L の NaOH の pH = 13」のように10 の累乗で処理することに慣れれば計算は速い。中和滴定(cb-08)では価数と強弱が必要になります。


1. 酸・塩基の定義

まずここだけ

定義塩基
アレニウス水に溶けて H⁺(実際は H₃O⁺)を出す水に溶けて OH⁻ を出す
ブレンステッド・ローリーH⁺ を与えるH⁺ を受け取る

HCl + H₂O → H₃O⁺ + Cl⁻:HCl が酸、H₂O が塩基(H⁺ を受け取った) NH₃ + H₂O → NH₄⁺ + OH⁻:NH₃ が塩基、H₂O が酸(H⁺ を与えた) 水は相手によって酸にも塩基にもなる。ブレンステッドの定義では OH⁻ を持たない NH₃ も塩基。

酸の性質:酸っぱい、青リトマス → 赤、金属(Mg・Zn・Fe)と反応して H₂ 発生。塩基の性質:苦い、赤リトマス → 青、フェノールフタレイン → 赤、ぬるぬるする。


2. 価数と強弱

まずここだけ

価数:酸 1 分子(1 個)が出せる H⁺ の数/塩基 1 個が出せる OH⁻(受け取れる H⁺)の数。

価数強酸弱酸強塩基弱塩基
1HCl・HNO₃CH₃COOH(酢酸)NaOH・KOHNH₃
2H₂SO₄H₂CO₃・H₂S・(COOH)₂(シュウ酸)Ca(OH)₂・Ba(OH)₂Mg(OH)₂
3──H₃PO₄──Al(OH)₃

強弱は電離度で決まり、価数や濃度とは関係ない

電離度 α = 電離した分子の数 ÷ 溶かした分子の数(0 < α ≦ 1)

0.10 mol/L 酢酸(α = 0.016)の [H⁺] = 0.10 × 0.016 = 1.6 × 10⁻³ mol/L [H⁺] = 価数 × 濃度 × 電離度


3. 水のイオン積と pH

まずここだけ

液性[H⁺]pH
酸性> 10⁻⁷< 7
中性= 10⁻⁷7
塩基性< 10⁻⁷> 7

pH が 1 小さいと [H⁺] は 10 倍


4. pH の計算

ここまでできれば十分

強酸:[H⁺] = 価数 × 濃度

0.010 mol/L 塩酸(1 価):[H⁺] = 1.0 × 10⁻² → pH 2 0.0050 mol/L 硫酸(2 価):[H⁺] = 2 × 5.0 × 10⁻³ = 1.0 × 10⁻² → pH 2

強塩基:[OH⁻] = 価数 × 濃度 → [H⁺] = 10⁻¹⁴ ÷ [OH⁻]

0.10 mol/L NaOH:[OH⁻] = 10⁻¹ → [H⁺] = 10⁻¹³ → pH 13 0.0050 mol/L Ca(OH)₂(2 価):[OH⁻] = 1.0 × 10⁻² → pH 12

弱酸:[H⁺] = 濃度 × 電離度

0.10 mol/L 酢酸(α = 0.010 とすると):[H⁺] = 1.0 × 10⁻³ → pH 3

希釈:強酸を 10 倍に薄めると pH は 1 大きくなる(pH 2 → 3)。ただし7 をこえて塩基性にはならない(pH 6 の塩酸を 100 倍に薄めても pH ≒ 7)。


5. pH の測定


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. ブレンステッドの定義で H₂O が酸にも塩基にもなる例を言えるか
  2. 強酸 3 つ(HCl・HNO₃・H₂SO₄)と強塩基(NaOH・KOH・Ca(OH)₂・Ba(OH)₂)を言えるか
  3. [H⁺] = 価数 × 濃度 × 電離度 を書けるか
  4. [H⁺][OH⁻] = 10⁻¹⁴ から強塩基の pH を出せるか
  5. pH 1 の差は [H⁺] 10 倍、と言えるか
  6. フェノールフタレイン・メチルオレンジの変色を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(cb-07

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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