中1 数学 / 数と式 / m1-07

更新 2026-09-12

関係を表す式 ── 等式・不等式

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

この単元は「文章を式に直す」訓練です。次の一次方程式の文章題は、ここでやる「言葉 → 等式」がそのまま最初の一手になります。入試の文章題で式が立てられない人は、方程式の解き方ではなく、この「関係を式にする」段階でつまずいていることがほとんどです。不等式は中1では「表す」だけで「解く」のは高校ですが、高校入試でも「x の値の範囲を不等式で表せ」の形で出ます。


1. 等式 ── 「等しい」を式にする

まずここだけ

等号 = を使って、2つの数量が等しいことを表した式を といいます。

1個 80 円のりんごを x 個買ったら、代金は 400 円だった。 → 80x = 400

= の左側を 、右側を 、両方を合わせて といいます。80x = 400 では、左辺が 80x、右辺が 400 です。

等式を作る手順

  1. 「何と何が等しいのか」を日本語で言う(「代金」と「400 円」が等しい)
  2. それぞれを式で表す(代金 = 80x、400 円 = 400)
  3. = でつなぐ

「等しいもの」は問題文に必ず2つあります。それを見つけるのが等式を作ることです。

文章等しいもの等式
1本 a 円の鉛筆 5 本と 1冊 b 円のノート 2 冊で、代金は 700 円代金 と 7005a + 2b = 700
x 人に 3 個ずつ配ると、みかんはちょうど y 個配る個数 と y3x = y
縦 a cm、横 b cm の長方形の周りの長さが 30 cm周りの長さ と 302(a + b) = 30
時速 x km で 3 時間走ったら y km 進んだ道のり と y3x = y
1000 円出して a 円の品物を買うと、おつりは b 円おつり と b1000 − a = b

よくある間違い

ここまでできれば十分

「等しいものを2つ見つけて = でつなぐ」ができれば、一次方程式の文章題の入口は突破しています。


2. 不等式 ── 「大小」を式にする

まずここだけ

不等号(<、>、≦、≧)を使って、数量の大小関係を表した式を といいます。

言葉記号意味例(x と 5)
x は 5 より大きいx > 55 は入らない6、7、5.1 は OK、5 は NG
x は 5 より小さい・未満x < 55 は入らない4、3、4.9 は OK、5 は NG
x は 5 以上x ≧ 55 も入る5、6、7 は OK
x は 5 以下x ≦ 55 も入る5、4、3 は OK

「以上・以下」はその数をふくむ、「より大きい・より小さい・未満」はふくまない。この区別は入試でそのまま問われます(「5 以上」を x > 5 と書くと誤り)。

不等式を作る手順

等式と同じです。「何と何を比べているか」を見つけて、大小の向きと「ふくむ・ふくまない」を決めます。

1個 120 円のパンを x 個買ったら、代金は 1000 円以下だった。 → 代金 120x と 1000 を比べる。「以下」なので ≦。120x ≦ 1000

文章不等式
1個 a 円の品物を 6 個買うと、代金は 500 円より高い6a > 500
x 人に 4 個ずつ配ろうとしたら、みかん y 個では足りなかった4x > y
身長 x cm の人は、150 cm 以上でなければならないx ≧ 150
時速 a km で 2 時間走っても、b km に届かなかった2a < b
a と b の和は 10 未満a + b < 10

「足りない」「届かない」は「<」、「余る」「超える」は「>」に当たります。言葉から記号への言い換えを、上の表で確かめてください。

よくある間違い


3. 式が表している意味を読む

まずここだけ

入試では「式を作る」だけでなく、「この式は何を表しているか」も問われます。式を日本語に戻す練習です。

1個 a 円のりんごと 1個 b 円のみかんについて、3a + 2b = 500 は何を表すか。 → りんご 3 個とみかん 2 個の代金の合計が 500 円である。

同じ設定で a > b は? → りんご 1 個の値段のほうが、みかん 1 個の値段より高い。

手順

  1. 各項が何を表すか(3a = りんご 3 個分の代金)
  2. 左辺全体が何か(りんごとみかんの代金の合計)
  3. 記号の意味(= なら「〜である」、≦ なら「〜以下である」)を日本語にする

設定:ある店で、大人 1 人 a 円、子ども 1 人 b 円の入場料。

意味
2a + 3b = 2400大人 2 人と子ども 3 人の入場料の合計が 2400 円
a = 2b大人の入場料は子どもの 2 倍
4b < 3000子ども 4 人の入場料は 3000 円より安い
a − b = 500大人と子どもの入場料の差は 500 円

もう一歩(発展):割合・速さの関係式

割合:「a 円の x % 引き」は a × (1 − x/100) 円。x % は「100 分の x」です。

定価 a 円の品物を 20 % 引きで買ったら b 円だった → 0.8a = b(または a × (1 − 20/100) = b)

速さ:道のり = 速さ × 時間。時間 = 道のり ÷ 速さ。

家から x km の駅まで時速 4 km で歩いたら、かかった時間は 30 分以内だった → 時間は x/4 時間。30 分は 1/2 時間。x/4 ≦ 1/2

「分」と「時間」のように単位をそろえるのを忘れると、正しい式に見えて間違いになります。式を書く前に単位を確認する癖をつけてください。


4. 自己チェック

  1. 「等しい2つ」または「比べている2つ」を問題文から見つけたか
  2. 「以上・以下」は ≧ ≦(ふくむ)、「より・未満」は > <(ふくまない)にしたか
  3. 単位(円と円、km と km、時間と時間)はそろっているか
  4. 代金は「単価 × 個数」、道のりは「速さ × 時間」になっているか

5. 小テストへ

→ 小テスト(m1-07

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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