中1 数学 / 数と式 / m1-06

更新 2026-09-12

一次式の計算

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

計算問題として出題されやすい単元で、次の「一次方程式」「連立方程式」「一次関数」はすべてこの計算を前提にしています。方程式が解けない原因を調べると、方程式の考え方でなく この単元の「かっこの前の −」「同類項のまとめ方」で止まっていることがよくあります。ここを安定させると、中2・中3の計算のミスがまとめて減ります。


1. 項と係数

まずここだけ

2x − 3y + 5 という式は、たし算の形に直すと 2x + (−3y) + 5 です。この「たし算でつながれたひとつひとつ」を といいます。この式の項は 2x、−3y、5 の3つです。

文字を含む項で、文字にかけられている数を といいます。

文字を含まない項(5 など)は 定数項 といいます。

一次式とは

x のように文字が1つだけかけられている項(2x、−3y、x/2)を 一次の項 といい、一次の項だけ、または一次の項と定数項でできている式を といいます。

よくある間違い


2. 同類項をまとめる

まずここだけ

文字の部分が同じ項どうし(3x と 5x、−2y と y)を といいます。同類項は、係数だけを計算して1つにまとめられます

3x + 5x = (3 + 5)x = 8x 7x − 2x = (7 − 2)x = 5x 4x − 6x = (4 − 6)x = −2x

これは分配法則 (a + b)x = ax + bx を逆向きに使っています。「x が 3 個と 5 個で合わせて 8 個」と考えても同じです。

文字と数が混ざった式

4x + 3 − x + 2 をまとめる。

  1. 文字の項どうし:4x − x = 3x
  2. 数の項どうし:3 + 2 = 5
  3. 合わせて 3x + 5

3x + 5 はこれ以上まとまりません。3x は「x が3個」、5 は「1 が5個」で、種類が違うからです。「3x + 5 = 8x」は最も多い間違いで、りんご3個とみかん5個を「8りんご」とは言わないのと同じです。

文字の項数の項答え
2x + 3x + 15x15x + 1
6a − 2 − 4a + 72a52a + 5
−x + 4 + 3x − 92x−52x − 5
5y − 5y + 2022

よくある間違い

ここまでできれば十分

「同類項だけまとめる」「文字の項と数の項は分けておく」の2つが守れれば、この単元の土台は完成です。


3. 一次式のたし算・ひき算

まずここだけ

一次式どうしをたすときは、かっこをそのまま外して同類項をまとめます。

(2x + 3) + (4x − 1) = 2x + 3 + 4x − 1 = 6x + 2

ひくときは、ひく式のかっこの中の符号を全部反対にして外します(m1-02 の「ひく数の符号を変えてたす」と同じ理屈です)。

(2x + 3) − (4x − 1) = 2x + 3 − 4x + 1 = −2x + 4

「− (4x − 1)」の − は、4x と −1 の両方にかかります。−4x だけ変えて −1 をそのままにする(2x + 3 − 4x − 1)のが、この単元で一番多い失点です。

かっこを外した形答え
(5x − 2) + (x + 7)5x − 2 + x + 76x + 5
(5x − 2) − (x + 7)5x − 2 − x − 74x − 9
(−3x + 4) − (−2x − 6)−3x + 4 + 2x + 6−x + 10

縦に書いて計算する方法

筆算のように、同類項が縦に並ぶように書く方法もあります。ひき算のときは、下の式の符号を全部変えてからたします。

  5x − 2
−) x + 7        →   5x − 2
                  +) −x − 7
                  ─────────
                    4x − 9

横書きで符号を間違えやすい人は、この形にすると見落としが減ります。

よくある間違い


4. 一次式と数のかけ算・わり算

まずここだけ

数 × 一次式 は分配法則で、かっこの中の全部の項に数をかけます。

3(2x − 5) = 3 × 2x + 3 × (−5) = 6x − 15 −2(x + 4) = −2 × x + (−2) × 4 = −2x − 8

一次式 ÷ 数 は、全部の項をその数でわります(逆数をかけると考えても同じ)。

(6x − 9) ÷ 3 = 6x ÷ 3 − 9 ÷ 3 = 2x − 3 (4x + 6) ÷ (−2) = −2x − 3

分数の形の一次式

(6x − 9)/3 のように分数の形で書かれていても、意味は「(6x − 9) ÷ 3」です。分子の全部の項を 3 でわります。

(6x − 9)/3 = 2x − 3

「6x/3 − 9」のように、分子の一部だけを割ってしまうのが典型的な失点です。分数の横線は、分子全体にかかるかっこだと思ってください。

計算答え
4(3x + 2)12x + 812x + 8
−5(2x − 1)−10x + 5−10x + 5
(8x − 12) ÷ 42x − 32x − 3
(10x + 5)/(−5)−2x − 1−2x − 1
(x/2) × 63x3x

もう一歩(発展):かっこが2つある式

2(x + 3) − 3(2x − 1) のような式は、①それぞれのかっこを分配法則で外し、②同類項をまとめます。

  1. 2(x + 3) = 2x + 6
  2. −3(2x − 1) = −6x + 3  ← −3 を 両方にかける。(−3) × (−1) = +3
  3. 2x + 6 − 6x + 3 = −4x + 9

かっこの前が負の数のとき、かっこの中の2つ目の項の符号を間違えるのが、この形の失点のほとんどです。「−3 × (−1) は +3」と声に出して確かめてください。

分数の一次式のたし算(発展)

(x + 1)/2 + (x − 3)/4 は、分母をそろえて(通分して)計算します。

  1. 分母を 4 にそろえる:(x + 1)/2 = 2(x + 1)/4 = (2x + 2)/4
  2. (2x + 2)/4 + (x − 3)/4 = (2x + 2 + x − 3)/4 = (3x − 1)/4

分子は「かっこつきの一次式」として扱い、通分のときに分子全体に数をかけます。(x + 1)/2 を (2x + 1)/4 にするのは「分子の一部だけに 2 をかけた」間違いです。


5. 自己チェック

  1. 同類項だけをまとめたか(3x + 5 を 8x にしていないか)
  2. ひき算のかっこを外すとき、中の全部の項の符号を変えたか
  3. 分配法則で、かっこの中の全部の項にかけたか。負の数 × 負の数 は + にしたか
  4. 分数の形は、分子全体を割ったか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m1-06

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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