中2 数学 / 関数 / m2-07
一次関数と方程式 ── 2元1次方程式のグラフ・交点
この単元でできるようになること
- 2元1次方程式 ax + by = c のグラフが直線であることがわかり、かける
- x = k、y = k の形の方程式のグラフ(軸に平行な直線)がかける
- 2直線の交点の座標を、連立方程式を解いて求められる
- 交点を使って、三角形の面積や「交点を通る直線」の問題が解ける
入試での位置づけ
関数の大問の第2段階が「交点」です。グラフの交点 = 連立方程式の解、という言い換えができれば、計算は m2-04 そのものです。ここから「交点を頂点とする三角形の面積」(次の単元)、中3の「放物線と直線の交点」(m3-10)へつながります。「直線どうしの交点を出せる」ことが、関数の大問で得点を積み上げる土台です。
1. 2元1次方程式のグラフ
まずここだけ
2x + y = 4 のような方程式を y について解くと y = −2x + 4(m2-02)。これは一次関数なので、グラフは直線です。
つまり、2元1次方程式 ax + by = c のグラフは直線であり、その直線上の点 (x, y) はすべて方程式の解です。「解が無数にある」ことが、グラフでは「直線上の点が無数にある」に対応しています。
かき方(2通り)
① y について解いて、傾きと切片から 3x − 2y = 6 → −2y = −3x + 6 → y = (3/2)x − 3。切片 −3、傾き 3/2。
② x 軸・y 軸との交点から x = 0 のとき:−2y = 6 → y = −3 → (0, −3) y = 0 のとき:3x = 6 → x = 2 → (2, 0) この 2 点を結ぶ。
②のほうが速いことが多いです。x = 0 と y = 0 を代入して 2 点を出すだけで直線が引けます。
x = k、y = k のグラフ
- y = 3 のグラフ:x が何でも y = 3 → x 軸に平行な直線(点 (0, 3) を通る横線)
- x = −2 のグラフ:y が何でも x = −2 → y 軸に平行な直線(点 (−2, 0) を通る縦線)
「y = 3」は y = 0x + 3 で、傾き 0 の一次関数と見ることもできます(正確には一次関数ではなく定数関数)。「x = −2」は y = … の形にできないので関数のグラフではありませんが、直線であることに変わりありません。
よくある間違い
- y = 3 のグラフを縦線にかく → y の値が 3 で固定なので横線
- x = −2 のグラフを (−2, 0) を通る斜めの線にする → 縦線
- 2x + y = 4 を「傾き 2」と読む → y について解くと 傾き −2
2. 交点 = 連立方程式の解
まずここだけ
2直線 y = x + 1 と y = −2x + 7 の交点は、両方の式を同時に満たす (x, y)。つまり連立方程式の解です。
x + 1 = −2x + 7 → 3x = 6 → x = 2、y = 3。交点 (2, 3)
「交点を求めよ」=「連立方程式を解け」。グラフから読み取る問題でも、格子点でないときは計算で求めます。
例:ax + by = c の形どうし
2x + y = 5 と x − y = 1 の交点 たして 3x = 6 → x = 2、y = 1。(2, 1)
例:軸に平行な直線との交点
y = 2x − 3 と x = 4 の交点 → x = 4 を代入して y = 5。(4, 5) y = 2x − 3 と y = −1 の交点 → −1 = 2x − 3 → x = 1。(1, −1)
平行な直線は交点をもたない
y = 2x + 1 と y = 2x − 3 は傾きが同じで平行。連立すると 2x + 1 = 2x − 3 → 0 = −4 で解なし。「交点なし」=「連立方程式の解なし」(m2-04 の発展)。
よくある間違い
- 交点の x だけ答える → 座標 (x, y) の両方
- 一方の式にだけ代入して y を出し、もう一方で確かめない → 両方の式で同じ y になるはず
ここまでできれば十分
「交点は連立方程式の解」で座標を出せれば、この単元の中心は合格です。
3. 交点を使う問題
交点を通る直線
2直線 y = x + 1 と y = −2x + 7 の交点を通り、傾きが 3 の直線の式
交点 (2, 3) を求めてから(上の計算)、y = 3x + b に代入:3 = 6 + b → b = −3。y = 3x − 3
「交点を通る」は「交点を求めてから、その点を通る直線を求める」の2段階です。
3直線が1点で交わる
3直線 y = x + 1、y = −2x + 7、y = ax − 1 が 1 点で交わるとき、a の値
まず 2 直線の交点 (2, 3) を求め、3 本目がそこを通る条件:3 = 2a − 1 → a = 2
三角形の面積(入口)
直線 y = x + 1 と y = −2x + 7 と x 軸で囲まれた三角形の面積
3 つの頂点:2 直線の交点 (2, 3)、y = x + 1 と x 軸の交点 (−1, 0)、y = −2x + 7 と x 軸の交点 (7/2, 0)。 底辺は x 軸上の 2 点の距離 7/2 − (−1) = 9/2、高さは交点の y 座標 3。 面積 = (1/2) × 9/2 × 3 = 27/4
面積の問題は「3 頂点の座標を出す → 底辺と高さを座標から読む」の順です。詳しくは次の単元で扱います。
よくある間違い
- 面積の底辺を「x 座標の差」でなく「x 座標そのもの」にする → 2 点間の距離 = 座標の差(負の座標に注意)
- 高さを「交点までの斜めの長さ」にする → 底辺に垂直な長さ(x 軸が底辺なら y 座標)
4. グラフの読み取り
もう一歩(発展)
入試の大問では、グラフに直線が 2〜3 本描かれ、「直線 ℓ の式を求めよ」「交点 P の座標を求めよ」「△OAB の面積を求めよ」と続きます。
- 式が書いていない直線は、通る 2 点(切片と格子点)から式を求める(m2-06)
- 交点は連立方程式で
- 面積は座標から底辺・高さを読む
この順番を機械的にこなせるようにしておくと、大問の (1)(2) は確実に取れます。(3) 以降の「面積を 2 等分する直線」「等積変形」は m2-13(平行線と面積)と組み合わせます。
例:グラフに直線 ℓ が (0, 4) と (2, 0) を通るように描かれ、直線 m が y = x − 2 と書かれている。ℓ と m の交点を求めよ。
ℓ:切片 4、傾き (0 − 4)/(2 − 0) = −2 → y = −2x + 4。 交点:−2x + 4 = x − 2 → 3x = 6 → x = 2、y = 0。(2, 0)(ℓ の x 軸との交点と一致)
5. 自己チェック
- ax + by = c のグラフは、x = 0・y = 0 を代入した 2 点で引けるか
- y = k は横線、x = k は縦線 になっているか
- 交点は連立方程式で求め、(x, y) の両方を答えたか
- 「交点を通る直線」は、交点を出してから代入したか
6. 小テストへ
→ 小テスト(m2-07)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編』第2学年 C 関数 (1) 一次関数 ── 「二元一次方程式を関数を表す式とみること」「連立方程式の解とグラフの交点の関係」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/math/m2-07/ / 更新 2026-09-12