中3 理科 / 物理 / s3-02

更新 2026-09-12

仕事・仕事率・エネルギーの保存

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

仕事と仕事率は、s3-01 の運動と合わせて中 3 物理の大問の定番です。「動滑車を使うと力は半分・距離は 2 倍・仕事は同じ」「仕事率 = 仕事 ÷ 時間」の計算、質量 100 g の物体にはたらく重力 = 1 N の換算が中心。エネルギー保存は振り子の高さと速さの関係として問われます。


1. 仕事

まずここだけ

仕事 [J] = 力の大きさ [N] × 力の向きに動いた距離 [m](1 J = 1 N × 1 m)

2 kg(20 N)の物体を 1.5 m 持ち上げる → 20 × 1.5 = 30 J 床の上の物体を 5 N の力で 3 m 引く → 15 J

仕事が 0 のとき


2. 仕事率

まずここだけ

仕事率 [W] = 仕事 [J] ÷ 時間 [s](1 秒あたりの仕事)

30 J の仕事を 5 秒で → 30 ÷ 5 = 6 W 仕事率 50 W で 10 秒 → 500 J 同じ仕事なら時間が短いほど仕事率が大きい

電力 [W] と同じ単位(電気の仕事率)。


3. 仕事の原理

まずここだけ

道具を使っても、仕事の大きさは変わらない(力が小さくなる分、動かす距離が長くなる)。

道具距離仕事
動滑車(1 個)1/22 倍同じ
定滑車同じ(向きだけ変わる)同じ同じ
斜面小さくなる(高さ/斜面の長さ の比)斜面の長さ同じ
てこ支点からの距離の比で小さく長く同じ

20 N の物体を動滑車で 2 m 持ち上げる:引く力 10 N、引く距離 4 m、仕事 10 × 4 = 40 J = 20 × 2 ✓ 20 N の物体を、高さ 2 m・長さ 5 m の斜面で引き上げる:仕事 = 20 × 2 = 40 J → 引く力 = 40 ÷ 5 = 8 N(摩擦なし)

手順:① 道具なしの仕事(重力 × 高さ)を出す ② 道具ありの距離で割って力を出す(または力で割って距離)。

動滑車の重さがあるとき(発展):持ち上げる重さに滑車の重さを足してから半分。


4. エネルギー

ここまでできれば十分

エネルギー:他の物体に仕事をする能力。単位は J。

種類何で決まるか
位置エネルギー高さ質量に比例
運動エネルギー質量に比例、速さの 2 乗に比例(速さ 2 倍で 4 倍)

力学的エネルギー = 位置エネルギー + 運動エネルギー

力学的エネルギーの保存:摩擦や空気の抵抗がなければ、力学的エネルギーは一定。位置エネルギーが減った分だけ運動エネルギーが増える。

振り子:最高点で位置エネルギー最大・運動エネルギー 0(速さ 0)、最下点で運動エネルギー最大(速さ最大)。反対側でも同じ高さまで上がる。 斜面を下る台車:下るにつれ位置 → 運動。斜面の傾きが違っても、同じ高さから下れば最下点の速さは同じジェットコースター:出発点より高い場所へは行けない。

実験の読み取り

小球を斜面から転がして木片に当てる → 木片の移動距離は小球の高さに比例質量に比例。速さ 2 倍なら移動距離 4 倍。

エネルギーの移り変わり(発展)

摩擦があると力学的エネルギーの一部がになる。エネルギー全体(熱・光・音を含む)は保存される(エネルギーの保存)。


5. 計算の型

ここまでできれば十分

滑車と仕事率:30 kg(300 N)の荷物を動滑車で 2 m 持ち上げるのに 10 秒かかった。 仕事 = 300 × 2 = 600 J(道具によらない)。引く力 150 N、引く距離 4 m。仕事率 = 600 ÷ 10 = 60 W

斜面:高さ 1 m、長さ 4 m の斜面で 8 N の物体を引き上げる仕事 = 8 × 1 = 8 J。引く力 = 8 ÷ 4 = 2 N


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 仕事 = 力 × 力の向きの距離。動かない・垂直なら 0
  2. 100 g → 1 N
  3. 仕事率 = 仕事 ÷ 秒
  4. 道具を使っても仕事は同じ。動滑車は力 1/2・距離 2 倍
  5. 位置 E ∝ 高さ・質量、運動 E ∝ 質量・速さ²。合計は保存

8. 小テストへ

→ 小テスト(s3-02

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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