高1 / 生物基礎 / bb-05

更新 2026-09-12

体内環境(体液・循環・腎臓・肝臓)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

体内環境は「腎臓の計算」(イヌリンの濃縮率から原尿量、水や物質の再吸収率)が共通テストの計算問題として定番。血液成分・肝臓のはたらきは知識問題で頻出。「ろ過されるがほぼ全部再吸収される(グルコース)」「ろ過されない(タンパク質)」「再吸収されない(イヌリン)」の区別が計算のカギです。


1. 体液と恒常性

まずここだけ


2. 血液の成分

まずここだけ

成分数(/mm³)はたらき
赤血球約 450〜500 万なし(哺乳類)ヘモグロビンで酸素を運ぶ。骨髄でつくられ、肝臓・ひ臓で壊される
白血球約 4,000〜9,000あり免疫(好中球・マクロファージ・リンパ球)
血小板約 20〜40 万なし血液凝固
血しょう液体成分(約 55%)──栄養分・老廃物・CO₂・ホルモンを運ぶ。タンパク質(アルブミン・フィブリノーゲン)を含む

ヘモグロビン:酸素濃度が高い(肺)と酸素と結合、低い(組織)と酸素を放す。CO₂ 濃度が高いとさらに放しやすい。

血液凝固:傷口に血小板が集まり、血しょう中のフィブリノーゲンフィブリン(繊維状)に変化して血球を絡め血ぺいをつくる。血ぺいを除いた液体が血清線溶:傷が治るとフィブリンが分解される。


3. 循環系

ここまでできれば十分

心臓:右心房・右心室・左心房・左心室の 4 つ。左心室の壁が最も厚い(全身へ送る)。

循環経路血液
肺循環右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房肺動脈は静脈血、肺静脈は動脈血
体循環左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房

4. 腎臓 ── ろ過と再吸収

まずここだけ

ネフロン(腎単位) = 腎小体(糸球体 + ボーマンのう)+ 細尿管(腎細管)。1 個の腎臓に約 100 万個。

  1. ろ過:糸球体からボーマンのうへ、血しょうがこし出される → 原尿(1 日約 170 L)。タンパク質・血球はろ過されない
  2. 再吸収:細尿管と集合管で、水(約 99%)・グルコース(100%)・ナトリウムイオンなどが毛細血管に戻される
  3. 残りが尿(1 日約 1.5 L)→ 腎う → 輸尿管 → ぼうこう
物質血しょう原尿尿意味
タンパク質××ろ過されない
グルコース×ろ過されるが全部再吸収
尿素濃い一部再吸収、濃縮される
イヌリン○(注射)濃いまったく再吸収されない → 原尿量の計算に使う

濃縮率 = 尿中の濃度 ÷ 血しょう中の濃度 原尿量 = 尿量 × イヌリンの濃縮率(イヌリンは再吸収されないので、原尿中の量 = 尿中の量)

イヌリンの濃縮率 120、尿量 1.5 L/日 → 原尿 180 L/日 再吸収率(水)= (原尿量 − 尿量) ÷ 原尿量 = (180 − 1.5)/180 ≒ 99% ある物質の再吸収量 = 原尿中の量(原尿量 × 血しょう濃度)− 尿中の量(尿量 × 尿中濃度)

バソプレシン(脳下垂体後葉):集合管での水の再吸収を促進 → 尿が濃くなる(bb-06)。


5. 肝臓 ── 化学工場

ここまでできれば十分

体内最大の臓器(約 1.2〜1.5 kg)。肝門脈で小腸から吸収した栄養分を受け取る。

はたらき内容
血糖の調節グルコース ⇄ グリコーゲン(貯蔵)
尿素の合成有害なアンモニア(タンパク質の分解で生じる)→ 無害な尿素 → 腎臓へ
解毒アルコール・薬物の分解
胆汁の生成脂肪の消化を助ける(胆のうに蓄え十二指腸へ)。古い赤血球の分解物(ビリルビン)を含む
体温の保持化学反応で発熱
タンパク質の合成アルブミン・フィブリノーゲンなど血しょうタンパク質

6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 血液・組織液・リンパ液の関係を言えるか
  2. 赤血球・白血球・血小板・血しょうのはたらきを言えるか
  3. フィブリノーゲン → フィブリン → 血ぺい、血清の順で言えるか
  4. 肺循環・体循環と動脈血・静脈血を言えるか
  5. ろ過(糸球体 → ボーマンのう)と再吸収(細尿管)、原尿量 = 尿量 × 濃縮率 を使えるか
  6. 肝臓のはたらきを 5 つ言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(bb-05

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参考資料

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