高1 / 地理総合 / gt-02

更新 2026-09-13

地形(プレート・大地形・河川と海岸の小地形)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

地形は「大地形と資源(古期造山帯 = 石炭、安定陸塊 = 鉄鉱石、新期造山帯 = 銅・石油)」と「小地形と土地利用(扇状地 = 果樹園・扇端に集落、自然堤防 = 集落・畑、後背湿地 = 水田)」が頻出。写真や地形図を見て地形名を答え、その成因災害(後背湿地は浸水、埋立地は液状化)まで説明させる流れが共通テストの定番です。


1. プレートと大地形

まずここだけ

地球表面は十数枚のプレートに分かれ、年に数 cm 動く(eb-01)。

境界動きできる地形
狭まる境界(収束)海洋プレートが大陸プレートの下に沈みこむ海溝弧状列島・火山・地震日本列島、アンデス山脈
大陸プレート同士が衝突大山脈(褶曲山脈)。火山は少ないヒマラヤ山脈(インドとユーラシア)、アルプス
広がる境界(発散)プレートが離れる海嶺(海底の山脈)、地溝帯(陸上)大西洋中央海嶺、アイスランド、アフリカ大地溝帯
ずれる境界横にすれ違う横ずれ断層(トランスフォーム断層)サンアンドレアス断層(米)

変動帯(プレート境界付近:地震・火山が集中)と安定地域(プレート内部)。

大地形の 3 区分

区分成り立ち地形資源
安定陸塊先カンブリア時代の古い陸地。長く侵食されて平ら楯状地(古い岩石が露出・ゆるやかな凸)・卓状地(地層が水平に重なる・構造平野・ケスタ)鉄鉱石(縞状鉄鉱層)カナダ楯状地、バルト楯状地、ブラジル高原、アフリカ、オーストラリア西部、ロシア卓状地
古期造山帯古生代の造山運動。侵食されて低くなだらかなだらかな山地・丘陵石炭(古生代の大森林)アパラチア山脈、ウラル山脈、スカンディナヴィア山脈、グレートディヴァイディング山脈、ドラケンスバーグ山脈
新期造山帯中生代末〜現在の造山運動。高く険しい。地震・火山アルプス=ヒマラヤ造山帯環太平洋造山帯石油(褶曲構造にたまる)・銀・亜鉛ヒマラヤ、アルプス、ロッキー、アンデス、日本列島、ニュージーランド

覚え方:「安定して鉄、古くて石炭、新しくて銅


2. 河川がつくる地形(沖積平野)

まずここだけ

川は上流で侵食、中流で運搬、下流で堆積。上流から順に:

地形場所・成因特徴土地利用・災害
V 字谷山地。川が下方侵食深くけわしい谷ダム
扇状地山地から平地に出るところ。粗い砂礫が扇形に堆積扇頂・扇央・扇端。扇央は水がしみこみ水無川、扇端で湧水扇央:果樹園・畑(水はけがよい。甲府盆地のぶどう・もも)、扇端:集落・水田。土石流のリスク
氾濫原中〜下流。洪水のたびに堆積自然堤防(川沿いの微高地・砂)+後背湿地(その裏の低湿地・粘土)。蛇行三日月湖(河跡湖)自然堤防:集落・畑・果樹。後背湿地:水田浸水しやすい・軟弱地盤
三角州(デルタ)河口。細かい砂・泥が堆積低く平ら。円弧状(ナイル)・鳥趾状(ミシシッピ)・カスプ状(テヴェレ)水田・都市(広島・大阪・東京の下町)。高潮・洪水・液状化・地盤沈下
河岸段丘川沿いの階段状の地形。土地が隆起(または海面低下)して川が再び掘りこむ段丘面(平ら)と段丘崖段丘面は畑・集落(水が得にくく水田は少ない)。洪水に安全
天井川堤防で川底に土砂がたまり、周りの土地より川が高い破堤すると大きな被害

台地:周囲より高い平坦地(武蔵野台地・下総台地)。水が得にくく畑・林・住宅、崖下に集落。地盤は良く災害に強い。 低地(沖積低地):氾濫原・三角州など。水田・都市だが災害リスクが高い


3. 海岸の地形

ここまでできれば十分

地形成因
リアス海岸山地のV 字谷が沈水してできたのこぎり状の海岸。沈水海岸三陸海岸、志摩半島、若狭湾、スペイン北西部。津波が湾奥で高くなる。養殖に利用
フィヨルド氷河の U 字谷が沈水。奥深く水深が深いノルウェー、チリ南部、ニュージーランド南島
エスチュアリー(三角江)河口がラッパ状に沈水テムズ川、ラプラタ川、エルベ川。港に向く
砂浜海岸沿岸流が砂を運ぶ。砂嘴(くちばし状)・砂州(湾をふさぐ)・ラグーン(潟湖)陸繋島トンボロ(陸繋砂州)野付半島(砂嘴)、天橋立(砂州)、サロマ湖(ラグーン)、函館・江の島(陸繋島)
海岸段丘海岸の平地が隆起して階段状。離水海岸室戸岬、高知県
海食崖・海食洞・波食台波の侵食東尋坊
サンゴ礁暖かく浅い澄んだ海。裾礁 → 堡礁 → 環礁(島が沈むにつれて)沖縄(裾礁)、グレートバリアリーフ(堡礁)、モルディブ(環礁)
干潟潮の干満でできる泥地有明海。ラムサール条約で保全

4. 氷河・乾燥・カルスト・火山の地形

ここまでできれば十分


5. 地形と災害・土地利用のまとめ

まずここだけ

地形リスク向く利用
扇状地の扇央土石流・水不足果樹園
自然堤防比較的安全(微高地)旧集落・畑
後背湿地・三角州・埋立地浸水・液状化・地盤沈下・高潮水田(→ 近年は住宅化で被害増)
台地・段丘面安全。崖のそばは崖崩れ住宅・畑
リアス海岸の湾奥津波の増幅港・養殖
山麓の急斜面土砂災害

ハザードマップ旧版地形図(かつて池・川・水田だった土地は軟弱)を確かめる(gt-09)。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. プレート境界 3 種とできる地形・例を言えるか
  2. 安定陸塊・古期・新期の特徴・資源・例を言えるか
  3. 扇状地・自然堤防・後背湿地・三角州の土地利用と災害を言えるか
  4. リアス海岸とフィヨルドの成因の違いを言えるか
  5. 砂嘴・砂州・ラグーン・陸繋島を説明できるか
  6. 氷河・乾燥・カルスト地形の代表を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(gt-02

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参考資料

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