中3 数学 / 図形 / m3-11

更新 2026-09-12

相似な図形・三角形の相似条件

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

相似は、多くの公立高校入試で証明問題(相似の証明)と長さを求める計算問題として出題されやすい分野です。証明の書き方は合同(m2-10)とまったく同じ型で、条件が「辺の比」「2 角」に変わるだけです。とくに「2 組の角がそれぞれ等しい」が相似条件の 8 割を占め、「共通の角」「平行線の錯角・同位角」「円周角」で 2 つ目の角を見つけるのが定番です。


1. 相似とは

まずここだけ

一方の図形を拡大・縮小すると他方に重なるとき、2 つの図形は であるといい、記号 で表します。△ABC ∽ △DEF(対応する頂点の順に書く。合同の ≡ と同じ約束)。

性質

対応する辺の比を といいます。△ABC ∽ △DEF で AB = 4、DE = 6 なら相似比は 4 : 6 = 2 : 3

辺の長さを求める

△ABC ∽ △DEF、AB = 4、BC = 5、DE = 6。EF は? 相似比 AB : DE = 4 : 6 = 2 : 3。BC : EF = 2 : 3 → 5 : EF = 2 : 3 → 2EF = 15 → EF = 15/2

対応する辺どうしで比例式m1-09)を作ります。どの辺が対応するかは、∽ の頂点の順で読みます(B ↔ E、C ↔ F なので BC ↔ EF)。

よくある間違い


2. 三角形の相似条件

まずここだけ

2 つの三角形は、次のどれか 1 つが成り立てば相似です。

相似条件内容合同条件との対応
3 組の辺の比がすべて等しい3 組の辺
2 組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい2 組の辺とその間の角
2 組の角がそれぞれ等しい1 組の辺とその両端の角

③が最重要。「辺の長さがわからなくても、角が 2 つ等しければ相似」なので、証明で最も使われます(3 つ目の角は内角の和 180° から自動的に等しくなる)。

条件の見つけ方

例:相似な三角形を見つける

△ABC で、辺 AB 上に D、辺 AC 上に E をとり、DE ∥ BC とする。相似な三角形は? △ADE と △ABC:∠A は共通、DE ∥ BC より同位角 ∠ADE = ∠ABC。2 組の角 → △ADE ∽ △ABC

△ABC で ∠A = 90°、A から BC に垂線 AH を下ろす。相似な三角形は? △ABC ∽ △HBA ∽ △HAC(3 つとも相似)。△ABC と △HBA:∠BAC = ∠BHA = 90°、∠B 共通。

直角三角形に垂線を下ろすと 3 つの相似な三角形ができる──入試で繰り返し出る図です。

よくある間違い

ここまでできれば十分

相似条件 3 つを言え、図から「共通角+平行線」「共通角+直角」で③を見つけられれば、この単元の中心は合格です。


3. 相似の証明

まずここだけ

合同の証明(m2-10)と同じ 5 部品:どの三角形か → 等しい関係 2 つ(角)or 3 つ(辺の比)に根拠 → 相似条件を言葉で → ∽ で結論 → 示したいことへ

例題:△ABC で、辺 AB 上に点 D、辺 AC 上に点 E があり、∠ADE = ∠ACB である。△ADE ∽ △ACB を証明せよ。

【証明】
△ADE と △ACB において、
 仮定より ∠ADE = ∠ACB …①
 共通な角だから ∠DAE = ∠CAB …②
①、②より、2 組の角がそれぞれ等しいので
 △ADE ∽ △ACB

注意:対応順が △ADE ∽ △ACB(D ↔ C、E ↔ B)で、△ADE ∽ △ABC ではありません。∠ADE = ∠ACB から D ↔ C と対応させます。角の対応で頂点の順を決めてください。

辺の比を使う証明(①②)

AB = 6、AC = 4、AD = 2、AE = 3(D は AB 上、E は AC 上)のとき、△ADE ∽ △ACB AD : AC = 2 : 4 = 1 : 2、AE : AB = 3 : 6 = 1 : 2、∠A 共通。2 組の辺の比とその間の角

「辺の比」は、対応する辺どうしで比を作り、等しいことを示します。この例でも対応は D ↔ C、E ↔ B です(AD と AC、AE と AB)。

相似から長さを求める

証明したあと「DE の長さを求めよ」と続くのが定番です。△ADE ∽ △ACB で相似比 1 : 2、BC = 5 なら DE : CB = 1 : 2 → DE = 5/2

よくある間違い


4. 相似の利用(入口)

ここまでできれば十分(の次)

縮図で高さを測る:木の影の長さ 6 m、同時刻の 1 m の棒の影が 1.5 m → 木の高さ x:x : 6 = 1 : 1.5 → x = 4 m(太陽光は平行なので、影と物で相似な直角三角形ができる)

川幅・建物の高さ:測れない距離を、相似な三角形の比で求める。1/1000 の縮図をかいて測る方法も同じ考えです。

もう一歩(発展):相似の位置・相似の中心

1 点 O から、図形の各頂点への距離を k 倍した点を結ぶと、もとの図形と相似(相似比 1 : k)な図形ができます。この点 O を相似の中心といい、2 つの図形は相似の位置にあるといいます。「相似の位置にある 2 つの図形の対応する辺は平行」という性質は、作図問題(拡大図をかく)で使います。


5. 自己チェック

  1. ∽ の対応順は、角の対応で決めたか
  2. 相似比は対応する辺の比か。長さは比例式で求めたか
  3. 相似条件は「2 組の角」「2 組の辺の比とその間の角」「3 組の辺の比」の言葉で書いたか
  4. 2 つ目の角は、共通角・対頂角・平行線・直角のどれで見つけたか
  5. 証明の型(5 部品)を守り、根拠を全部書いたか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m3-11

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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