中3 数学 / 図形 / m3-14

更新 2026-09-12

円周角の定理

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

円周角は、角度を求める小問として出題されやすく、また円が出てくる証明(相似)の根拠としても頻出です。「同じ弧に対する円周角は等しい」が 2 組の角の 1 つを与え、「直径に対する円周角は 90°」が直角を与えます。二等辺三角形(半径が等しい)・三角形の外角と組み合わせて角を求める問題は、定番中の定番です。


1. 円周角と中心角

まずここだけ

円周上の 1 点 P から、弧 AB の両端に引いた線がつくる角 ∠APB を、弧 AB に対する といいます。弧 AB の両端と中心 O を結んでできる ∠AOB は 中心角m1-15)です。

          P
        /   \
       /     \       ∠APB:弧 AB に対する円周角
      /   O   \      ∠AOB:弧 AB に対する中心角
     /  /   \  \
    A ─────────B

円周角の定理 ① 1 つの弧に対する円周角の大きさは、その弧に対する中心角の半分である ② 1 つの弧に対する円周角はすべて等しい(P が円周上のどこにあっても同じ)

なぜ半分か

P と O を結び、△OPA と △OPB が二等辺三角形(OP = OA = OB、半径)であることを使うと、外角の性質から ∠AOB = 2∠APB が示せます。「半径が等しい → 二等辺三角形 → 底角が等しい → 外角」の流れは、円の問題で角を求めるときにそのまま使います。

よくある間違い


2. 半円の弧・直径

まずここだけ

直径に対する円周角は 90°(半円の弧に対する中心角が 180° だから)。

        P
       /│\
      /  │ \        AB が直径なら ∠APB = 90°
     /   │  \
    A────O────B

逆に、∠APB = 90° なら AB は直径(P は AB を直径とする円周上にある)。

「直径」「中心を通る」と書いてあったら、まず 90° の印をつける。直角三角形ができるので、三平方の定理(m3-16)や相似(直角三角形の相似)につながります。

AB が直径、∠BAP = 35° のとき ∠ABP は? ∠APB = 90° → ∠ABP = 180 − 90 − 35 = 55°


3. 円周角と弧の長さ

まずここだけ

1 つの円で

弧の長さが等しい ⇔ 円周角が等しい 弧の長さが 2 倍 → 円周角も 2 倍(円周角は弧の長さに比例)

円周を 6 等分する点をとると、隣り合う点の間の弧に対する円周角は 180 ÷ 6 = 30°(中心角 60° の半分) 弧 AB : 弧 CD = 2 : 3 で、弧 AB の円周角が 24° なら、弧 CD の円周角は 36°

「円周を n 等分」の問題は、1 つの弧に対する円周角 = 180°/n を単位にして数えます。

よくある間違い

ここまでできれば十分

「円周角 = 中心角の半分」「同じ弧の円周角は等しい」「直径 → 90°」「n 等分 → 180°/n」の 4 つで角が求められれば、この単元の基本は合格です。


4. 角を求める定番

ここまでできれば十分(の次)

型①:半径で二等辺三角形 中心 O と円周上の 2 点を結んだ三角形は必ず二等辺三角形(OA = OB)。底角が等しいことから角を追う。

∠OAB = 25° のとき、弧 AB に対する円周角は? △OAB は二等辺で ∠OBA = 25°、∠AOB = 130°(中心角)→ 円周角 65°

型②:三角形の外角と組み合わせる 円周角で 2 つの角がわかったら、三角形の外角(m2-09)で残りの角を出す。

弦 AC と BD の交点を P とする。∠ABD = 30°、∠BAC = 40° のとき ∠APD は? ∠APD は △ABP の外角 = ∠ABP + ∠BAP = 30 + 40 = 70° (∠ABD = ∠ACD、∠BAC = ∠BDC も同時に成り立つ)

型③:接線と半径 円の接線は接点を通る半径に垂直(m1-15)→ 90° の印。

型④:円に内接する四角形 円に内接する四角形の向かい合う角の和は 180°(弧 BCD と弧 BAD の円周角の和が、中心角 360° の半分)。「円周上の 4 点」と書いてあれば、この性質が使えます。

円周角の定理の逆

2 点 C、P が直線 AB について同じ側にあり、∠ACB = ∠APB ならば、4 点 A、B、C、P は同じ円周上にある

「4 点が 1 つの円周上にあることを証明せよ」は、この逆を使います。同じ辺(AB)を見込む角が等しいことを示せばよい。証明問題の中では「A、B、C、P は 1 つの円周上にあるので、円周角の定理より ∠… = ∠…」と、さらに角を移す道具にもなります。

もう一歩(発展):角を追う手順

円の角度問題は、次の順に印をつけると解けます。

  1. 直径があれば 90°
  2. 半径 2 本の三角形に二等辺の印(底角)
  3. 同じ弧の円周角に同じ印
  4. 中心角と円周角の 2 倍・半分
  5. 残りは三角形の内角・外角、内接四角形の対角の和 180°

わかった角を図に書き込みながら進めれば、ほとんどの問題は 2〜3 手で x に届きます。


5. 自己チェック

  1. 円周角は中心角の半分か(2 倍と逆にしていないか)
  2. 「同じ弧」に対する円周角どうしを等しいとしたか
  3. 直径を見たら 90° の印をつけたか
  4. 半径 2 本の三角形を二等辺三角形として使ったか
  5. 円周を n 等分したとき、1 つの弧の円周角は 180°/n か

6. 小テストへ

→ 小テスト(m3-14

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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