中3 理科 / 生物 / s3-06
生物の進化・生態系・食物連鎖
この単元でできるようになること
- セキツイ動物の進化の順(魚類 → 両生類 → ハチュウ類 → ホニュウ類/鳥類)と、進化の証拠(相同器官・シソチョウ・化石)を説明できる
- 生態系の生産者・消費者・分解者と、食物連鎖・食物網・生物の数量ピラミッドの関係がわかる
- ある生物の数が変化したときの、他の生物の数の一時的な増減を順に説明できる
- 炭素の循環(光合成・呼吸・分解)で、大気中の二酸化炭素がどう動くかを説明できる
- 土の中の微生物のはたらきを確かめる実験(デンプン溶液・ヨウ素液)を読み取れる
入試での位置づけ
数量ピラミッドで「C が減ったら A・B はどうなるか」の連鎖的な説明、炭素の循環図の矢印(呼吸は全生物 → 大気、光合成は大気 → 生産者)、土の微生物実験(加熱した土は対照)が定番。進化は相同器官(クジラのひれ・ヒトの腕・鳥の翼)とシソチョウが頻出。
1. 生物の進化
まずここだけ
進化:生物が長い年月の間に世代を重ねて変化すること。
セキツイ動物の出現順:魚類 → 両生類 → ハチュウ類 → ホニュウ類・鳥類(水中 → 陸上へ。ハチュウ類から鳥類が分かれた)。
- 魚類(古生代前半)→ 両生類(古生代)→ ハチュウ類(古生代後半〜中生代に繁栄)→ ホニュウ類(中生代に出現・新生代に繁栄)、鳥類(中生代)
- 植物:水中の藻類 → コケ → シダ → 裸子 → 被子
進化の証拠:
- 相同器官:現在の形やはたらきは異なるが、起源が同じ器官。ヒトの腕・クジラのひれ・コウモリの翼・鳥の翼・カメの前あし(骨の基本構造が共通)。
- シソチョウ(始祖鳥):ハチュウ類と鳥類の両方の特徴(羽毛・翼+歯・爪・長い尾骨)→ 鳥類がハチュウ類から進化した証拠。
- 化石の出現順、ハイギョ・カモノハシなどの中間的な生物。
進化と環境:環境に合った形質をもつ個体が生き残り、子を残しやすい(例:ガラパゴス諸島のゾウガメ・フィンチ)。
2. 生態系と食物連鎖
まずここだけ
生態系:ある地域の生物と、それをとりまく環境(水・空気・土・光)をひとまとまりとして見たもの。
| 役割 | 何をするか | 例 |
|---|---|---|
| 生産者 | 光合成で無機物から有機物をつくる | 植物・植物プランクトン |
| 消費者 | 他の生物を食べて有機物を得る。一次消費者(草食)、二次消費者(肉食)… | 草食動物・肉食動物・動物プランクトン |
| 分解者 | 死がいや排出物の有機物を無機物に分解する | 菌類(カビ・キノコ)・細菌類、ミミズ・ダンゴムシ |
分解者も「消費者」の一部(死がいを食べる消費者)。
食物連鎖:「食べる・食べられる」の 1 本のつながり。食物網:実際には網の目状。 数量ピラミッド:生産者が最も多く、上位の消費者ほど数(量)が少ない。
ここまでできれば十分:数のつり合い
草(A)→ 草食動物(B)→ 肉食動物(C)で、B が一時的に増えたとすると:
- B が A を多く食べる → A は減る。C はえさが増えて C は増える
- A が減り C が増えると、B は食べられて B は減る
- B が減ると A は回復して増え、C はえさが減って減る
- やがてもとのつり合いに戻る
外来種(外来生物)が入ると、つり合いがくずれることがある。
3. 炭素(物質)の循環
ここまでできれば十分
- 光合成:大気中の CO₂ → 生産者の有機物(矢印は大気から植物へ。これだけ)
- 呼吸:すべての生物(生産者・消費者・分解者)→ 大気へ CO₂
- 食べる:有機物が生産者 → 消費者へ
- 死がい・排出物:→ 分解者が分解 → CO₂(呼吸)と無機物(植物の肥料分に)
酸素:光合成で出て、呼吸で使われる。
土の中の微生物の実験:
- 野外の土を水に入れ、上ずみ液を A(そのまま)と B(加熱・沸騰させて微生物を殺す)に分け、デンプン溶液を加え数日おく → ヨウ素液
- A:色が変わらない(デンプンが微生物に分解された)。B:青紫色(デンプンが残っている)
- → 土の微生物が有機物(デンプン)を分解した。B は対照実験。
4. 自然環境と人間(s3-08 へつながる)
- 地球温暖化(CO₂ 増加)、酸性雨、外来種、水質汚濁(指標生物:サワガニ=きれい、アメリカザリガニ=きたない)。
5. よくある間違い
- 相同器官を「はたらきが同じ器官」とする(起源が同じ)
- シソチョウを「ホニュウ類と鳥類の中間」(ハチュウ類と鳥類)
- 分解者を「有機物をつくる」(無機物に分解。つくるのは生産者)
- 炭素の循環で「光合成の矢印」を生産者以外に描く、呼吸の矢印を植物から省く
- B が増えたとき「A も増える」(A は減る、C は増える)
- 微生物実験で加熱した土のほうが「デンプンがなくなる」(残る)
6. 自己チェック
- 魚類 → 両生類 → ハチュウ類 → ホニュウ類・鳥類。相同器官・シソチョウ
- 生産者(光合成)・消費者・分解者(菌類・細菌類:有機物 → 無機物)
- B 増 → A 減・C 増 → B 減 → もどる
- 光合成だけが大気から取りこむ。呼吸は全生物
- 加熱した土 = 対照。ヨウ素液が青紫 = デンプンが残った
7. 小テストへ
→ 小テスト(s3-06)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』── 第 2 分野「(5) 生命の連続性 ア(ウ) 生物の種類の多様性と進化」「(7) 自然と人間 ア(ア) 生物と環境」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koko/science/s3-06/ / 更新 2026-09-12