地方上級 / 現代文 / zb-03
空欄補充と文章整序(接続語・指示語)
この単元でできるようになること
- 接続語を働きごとに 6 つのグループに分けて覚え、空欄の前後の関係から選べる
- 空欄に入る語句を、「前後の言いかえ」「対になる語」から本文の中に探せる
- 指示語(この・その・それ)の中身を、直前の文から名詞の形で取り出せる
- バラバラの 5 文を、接続語・指示語・話題の受け渡しを手がかりに並べかえられる
- 「一文を入れる位置」の問題を、前後の文とのつながりで決められる
試験での位置づけ
空欄補充と文章整序は、地方上級・国家一般職とも現代文の中で見かける形式です。要旨把握や内容把握より本文が短く、文と文のつながりだけを問うので、型を知っていれば短い時間で処理できます。逆に、型を知らずに「読んだ感じ」で並べると、もっともらしい別の順番に引っかかりやすい形式でもあります。ここで身につける接続語・指示語の見方は、zb-01 要旨把握で主張を探すときや、zb-05 英文の空欄補充と整序でも同じように使います。
1. 接続語 ── 働きで 6 つに分ける
まずここだけ
接続語は語を覚えるのではなく、前後の文の関係で覚えます。
| 働き | 主な語 | 前と後の関係 |
|---|---|---|
| 逆接 | しかし・だが・ところが・けれども | 後ろで前を否定・反転する |
| 順接(結果・結論) | だから・したがって・そのため・その結果 | 前が原因、後ろが結果 |
| 説明・言いかえ | つまり・要するに・すなわち・言いかえれば | 後ろで前を言い直す |
| 理由 | なぜなら・というのも | 後ろが前の理由(文末は「〜からだ」) |
| 添加・並列 | また・さらに・しかも・そして | 同じ方向の内容を足す |
| 対比・転換 | 一方・逆に・他方・むしろ/さて・ところで | 別の側を出す/話題を変える |
空欄の問題では、空欄の前の文と後ろの文をそれぞれ一言でまとめ、その関係を上の表に当てはめます。語のニュアンス(「しかし」と「だが」の違い)は問われません。
ここまでできれば十分
見分けにくい組み合わせが 2 つあります。
- 「ところが」と「逆に」:どちらも反対方向ですが、「ところが」は予想に反する展開(脳は休んでいると思われていた → ところが活発に働いていた)、「逆に」は同じ基準で反対の側(日本語が細かい場面 → 逆に英語が細かい場面)です。
- 「つまり」と「だから」:「つまり」は前の内容を言い直すだけで新しい主張を足しません。「だから」は前を原因として新しい結論を出します。空欄の後ろが前の要約なら「つまり」、前から導いた別の内容なら「だから」です。
もう一歩(発展)
空欄に入るのが接続語ではなく「実は」「むしろ」「たしかに」のような副詞のときも、考え方は同じです。「〜のように見えて、( )〜」なら見かけと実態の対比で「実は」、「〜ではなく( )〜」なら「むしろ」、「( )〜。しかし〜」なら譲歩の「たしかに」が入ります。前後の型で決めます。
2. 語句の空欄補充 ── 本文の中に答えがある
まずここだけ
空欄に入る名詞・動詞句は、本文のほかの場所で別の言い方をされているのがふつうです。空欄の文だけを見て「意味が通る語」を探すのではなく、次の 2 つを探します。
- 対になる語:「選ばされている」に対して空欄は「選ぶ側に立つ」、「見せられている」に対して「自分で選ぶ」
- 同じ話題の言いかえ:空欄の段落と同じことを言っている段落から、そこで使われた語を持ってくる
ここまでできれば十分
比喩の空欄(「世界のどこに( )を入れるか」)は、本文でその比喩を具体的に説明している箇所を探します。「兄と弟を区別する」「see・look・watch を言い分ける」という具体例は、いずれも区切り方の話なので、「線」が入ります。選択肢の中には「色」「光」のように、それ自体は意味が通りそうな語が並びますが、本文の具体例と対応しているのは 1 つだけです。
3. 指示語 ── 直前から名詞の形で取り出す
まずここだけ
「この」「その」「それ」「このこと」は、原則として直前の文かその段落の中身を指します。手順は次のとおりです。
- 指示語のかわりに候補の語句を入れて読む
- 文として意味が通り、かつ文法的にはまる(名詞なら名詞)ものを選ぶ
- 「このこと」「それ」が文全体を指すときは、「〜ということ」の形にまとめる
ここまでできれば十分
指示語の問題で誤答になりやすいのは、近すぎる語と遠すぎる語です。直前の一語だけを取ると意味が狭くなり、段落全体を取ると広くなりすぎます。「このことは、勉強の仕方にも関わる」の「このこと」は、直前の一文「眠りは別の種類の活動である」ではなく、その段落が述べた「睡眠中の脳が情報を整理している」という内容です。後ろの文とつながる大きさで決めます。
4. 文章整序 ── 手がかりは 3 つ
まずここだけ
5 文を並べる問題で、全部の順番を一度に決めようとしないでください。決められるところから2 文ずつのペアを作り、ペアをつなぎます。手がかりは 3 つです。
| 手がかり | 見方 |
|---|---|
| 接続語 | 「しかし」「だから」「つまり」で始まる文は先頭に来ない。直前に何が必要かが決まる |
| 指示語 | 「その選択」「このこと」があれば、指す内容を含む文が直前 |
| 話題の受け渡し | 前の文の末尾に出た語が、次の文の先頭に出る(Aの話 → Aとは… → だから A は…) |
ここまでできれば十分
先頭の文は、接続語も指示語もなく、話題を出している文です。「地図を見ると、私たちはそこに世界がそのまま描かれていると感じる」のように、一般的な見方や状況の説明から始まります。
最後の文は、「つまり」「だから」で始まるまとめや提案になることが多いです。先頭と最後が決まれば、残り 3 文の順番は選択肢と照らしてほぼ決まります。
選択肢の使い方にもコツがあります。5 つの選択肢で先頭に来る文が 2 種類しかないなら、先頭の判断で半分が消えます。次に「ウの直後はオか」のように、決めたペアが含まれているかで残りを消します。
もう一歩(発展)
「次の一文が入る位置として最も妥当なものはどれか」という問題は、整序の逆です。入れる一文の接続語・指示語と結論の形(「〜なのである」ならその段落のまとめ)を見て、直前に何があるべきか、直後に何が続けるべきかを確かめます。段落の最後にまとめの文を置く位置と、次の段落の「このことは」がその文を受けているかどうかで決まります。
5. よくある間違い
| 間違い | 正しくは |
|---|---|
| 接続語を「読んだ感じ」で選ぶ | 前後を一言でまとめ、関係を表に当てはめる |
| 空欄の文だけを見て、意味が通る語を選ぶ | 本文のほかの箇所の言いかえ・対になる語を探す |
| 指示語の中身を直前の一語だけにする | 後ろの文とつながる大きさで取る |
| 整序で全部の順番を一度に決めようとする | 決まるペアから作り、選択肢で絞る |
| 「しかし」で始まる文を先頭に置く | 接続語つきの文は先頭に来ない |
6. 解き方の型
- 接続語の空欄:前の文と後ろの文を一言ずつにまとめ、関係(逆接・順接・言いかえ・理由・添加・対比)で選ぶ
- 語句の空欄:本文のほかの箇所から、対になる語か言いかえを持ってくる
- 指示語:候補を当てはめて読み、後ろの文とつながる大きさで決める
- 整序:接続語・指示語のない文を先頭に置き、接続語・指示語・話題の受け渡しで 2 文ずつペアを作り、選択肢で絞る
- 一文を入れる位置:その一文の接続語・指示語・結論の形から、直前と直後に必要な文を確かめる
7. 小テストへ
→ 小テスト(zb-03)
関連する単元
- 前提:k-12 説明文・小説の読み方(中学国語)、jn-01 評論の読み方(高校現代文)
- 次に進む:zb-05 英文の空欄補充と整序(英語のつなぎ言葉も同じ 6 つの働きで整理する)
- 同じ考え方を使う:zb-01 要旨把握(接続語の印で主張を探す)、zb-02 内容把握(指示語をたどる傍線部問題)
参考資料
- 人事院「国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)受験案内」── 基礎能力試験の出題分野(文章理解)
- 各都道府県・政令指定都市の職員採用試験受験案内(教養試験の出題分野)
- 中学校・高等学校の国語教科書における接続語・指示語の分類(順接・逆接・並列・添加・説明・転換)
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/bunsho/zb-03/ / 更新 2026-09-14