中1 数学 / データ / m1-18

更新 2026-09-12

データの活用 ── 度数分布・相対度数・代表値

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

データの活用は、公立高校入試で小問として出題されやすく、度数分布表の読み取り・相対度数の計算・中央値の位置が中心です。計算はやさしい一方で、「中央値は何番目か」「階級値と階級の違い」のような定義のあいまいさで落とします。中2の箱ひげ図・中3の標本調査も、ここの言葉が前提です。


1. 度数分布表とヒストグラム

まずここだけ

データを、いくつかの区間に分けて整理した表を といいます。

例:ある中学のクラス 30 人の通学時間(分)

階級(分)階級値度数(人)相対度数累積相対度数
0 以上 10 未満530.100.10
10 以上 20 未満1590.300.40
20 以上 30 未満25120.400.80
30 以上 40 未満3540.130.93
40 以上 50 未満4520.071.00
301.00
言葉意味
区切った区間(10 以上 20 未満 など)。区間の幅を階級の幅という
階級の真ん中の値(10 以上 20 未満 なら 15)
その階級に入るデータの個数
度数 ÷ 全体の度数(割合)。全部たすと 1
累積相対度数その階級までの相対度数の合計

「10 以上 20 未満」は 10 をふくみ、20 をふくみません。ちょうど 20 分の人は「20 以上 30 未満」に入ります。

ヒストグラム

度数分布表を、階級を横軸、度数を縦軸にした柱の間をあけないグラフにしたものを といいます。棒グラフと違って、柱がくっついているのは、階級が連続した区間だからです。柱の上の中点を結んだ折れ線を度数折れ線といいます。

相対度数の使いどころ

人数の違う2つの集団を比べるときは、度数(人数)ではなく相対度数(割合)で比べます。 「A 組(30 人)で 20 分未満が 12 人、B 組(40 人)で 20 分未満が 14 人」→ 人数は B 組が多いが、相対度数は A 組 0.40、B 組 0.35 で A 組のほうが 20 分未満の割合が高い

よくある間違い

ここまでできれば十分

度数分布表から相対度数を出せて、「〜未満は何 %」「人数の違う集団は相対度数で比べる」ができれば基本は合格です。


2. 代表値 ── 平均値・中央値・最頻値

まずここだけ

データ全体の特徴を1つの数で表すものを といいます。3つあります。

代表値求め方特徴
合計 ÷ 個数全部の値を使う。極端に大きい・小さい値に引っぱられる
(メジアン)小さい順に並べた真ん中の値極端な値の影響を受けにくい
(モード)最も多く出てくる値(度数分布表では度数が最大の階級の階級値)「いちばん多いのはどこか」を表す

例:8 人のテストの点数

3、5、6、6、7、8、9、40(1人だけ 40 点満点の別テストを受けたとする)

40 が入ったせいで、平均値 10.5 は「ほとんどの人が 10 点より低い」のに 10 を超えています。平均値だけを見ると実態とずれることがある、というのが代表値を3つ持つ理由です。

中央値の求め方(個数の偶奇)

小さい順に並べてから、

「何番目が真ん中か」は (個数 + 1) ÷ 2 番目。8 個なら 4.5 番目 = 4 番目と 5 番目の間、7 個なら 4 番目です。並べ替えずに元の順で真ん中を取るのが最も多いミスです。

度数分布表からの平均値

個々のデータがなく度数分布表だけあるとき、平均値は (階級値 × 度数) の合計 ÷ 度数の合計 で求めます(各階級のデータが階級値に集まっているとみなす)。

上の通学時間の表なら (5×3 + 15×9 + 25×12 + 35×4 + 45×2) ÷ 30 = (15 + 135 + 300 + 140 + 90) ÷ 30 = 680 ÷ 30 ≒ 22.7 分

度数分布表からの中央値・最頻値

よくある間違い


3. 範囲(レンジ)

まずここだけ

データの散らばりの大きさを表す最も簡単な値が です。

範囲 = 最大値 − 最小値

上のテストなら 40 − 3 = 37。40 を除けば 9 − 3 = 6 で、1 つの極端な値で範囲は大きく変わります。「散らばりを表すが、極端な値に弱い」のは平均値と同じです。


4. 代表値の使い分け

ここまでできれば十分(の次)

知りたいこと向く代表値
全体の合計や 1 人あたり(総得点・平均所得)平均値
「ふつうの人」がどのくらいか、極端な値がある中央値
いちばん多い値(売れ筋のサイズ・よく出る点数)最頻値

年収の例:ほとんどの人が 300〜500 万円で、1 人だけ 10 億円の人がいると、平均値は大きく上がるが中央値はほぼ変わらない。「平均年収」と「年収の中央値」が大きく違うのはこのためです。入試では「この場合、平均値と中央値のどちらが適切か、理由とともに答えよ」という記述で問われます。「極端な値の影響を受けにくいから中央値」が定番の答えです。


5. 相対度数と確率

もう一歩(発展)

コインを投げて表が出る回数を数えると、投げる回数が少ないうちは相対度数(表の回数 ÷ 投げた回数)がばらつきますが、回数を増やすほど 0.5 に近づいていきます。

投げた回数表の回数相対度数
1070.70
100540.54
10005080.508
1000049960.4996

このように、多数回の実験で相対度数が近づく値を、そのことがらの起こる といいます。「表が出る確率は 0.5」は、「10 回投げれば必ず 5 回出る」という意味ではなく、たくさん投げたときの割合が 0.5 に近づくという意味です。中2の確率(場合の数から求める)の前に、ここで「確率 = 相対度数の落ち着く先」という感覚をつかんでおきます。

画びょうを投げて針が上を向く確率のように、計算では求められない確率も、実験の相対度数で見積もれます。


6. 自己チェック

  1. 階級値は区間の真ん中か。「以上・未満」の境目を正しく入れたか
  2. 相対度数 = 度数 ÷ 合計。合計が 1 になっているか
  3. 中央値は並べ替えてから、偶数個なら真ん中2つの平均
  4. 最頻値は「最も多く出る値」(表では階級値)か
  5. 極端な値があるとき、平均値と中央値のどちらが適切かを説明できるか

7. 小テストへ

→ 小テスト(m1-18

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

数学の単元一覧まぜこぜテスト数学の勉強法