地方上級 / 判断推理 / zs-03
対応関係(表で消していく)
この単元でできるようになること
- 「誰が何を選んだか」の問題を、人 × 項目の対応表に ○× を入れて解ける
- 「〜ではない」「どちらか一方」「X を選んだ人は Y も選んだ」という条件を、表のどのマスに書き込むか即座に判断できる
- 1 人が 2 つ以上選ぶ問題・項目が 2 種類ある問題(種目と飲み物 など)で、表の作り方を変えて解ける
- 答えが 1 通りに決まらない問題で、「確実にいえるもの」を正しく選べる
試験での位置づけ
対応関係は、判断推理の中でもっとも出題されやすい型の 1 つです。地方上級・国家一般職・市役所のどれでも見かけますし、順序関係(zs-04)・位置関係(zs-05)・発言の真偽(zs-07)も、最後は「表に ○× を入れて消していく」という同じ作業に落ちます。ここで表の書き方と、条件を表に写す手順を固めておくと、判断推理全体の処理速度が上がります。
1. 対応表の基本 ── ○ は行と列に 1 つずつ
まずここだけ
「4 人がそれぞれ異なる 1 つを選んだ」という問題では、縦に人、横に項目を並べた表を作ります。
A・B・C・D の 4 人が、テニス・野球・サッカー・卓球のうち異なる 1 つを選んだ。 ア A はテニスでも野球でもない イ B は卓球ではない ウ 野球を選んだのは C ではない エ D はテニスか卓球のどちらかである
| テニス | 野球 | サッカー | 卓球 | |
|---|---|---|---|---|
| A | × | × | ||
| B | × | |||
| C | × | |||
| D | × | × |
「〜ではない」はそのマスに ×。「どちらか」はその 2 マス以外に ×(エ は D の野球とサッカーに ×)。ここまで写したら、行または列で残りが 1 マスになった所を探します。
野球の列は A・C・D が × なので、野球は B。B に ○ を入れ、B の行の他(テニス・サッカー)を × にします。すると A はサッカーか卓球、C はテニス・サッカー・卓球、D はテニスか卓球。これ以上は決まりません。
この問題で「確実にいえる」のは B は野球 と、そこから出る「〜ではない」だけです。「A は卓球」「D はテニス」は成り立つ場合もありますが、確実ではありません。
ここまでできれば十分
表を埋めるときの約束は 3 つです。
- ○ が入ったら、同じ行と同じ列の残りをすべて × にする(1 人 1 つ・1 つに 1 人)
- 行または列で残りが 1 マスになったら、そこに ○
- 条件を写し終えたら、1 と 2 をくり返す。新しく × が入るたびに、別の行・列で残り 1 マスになることがある
「確実にいえるものはどれか」という問いでは、表が全部埋まらないのがふつうです。埋まった所だけが確実で、埋まらなかった所についての選択肢(「A は卓球である」など)は、成り立つ場合があっても正解にはなりません。
もう一歩(発展)
表が途中で止まったら、空いているマスの 1 つを ○ と仮定して最後まで埋め、矛盾が出るかを見ます。矛盾が出ればそのマスは ×、出なければ「その場合がある」ことがわかります。仮定は、候補が 2 つしかない行や列から始めると 2 通りで終わります。
2. 条件の読みかえ ── 表に写せる形に直す
まずここだけ
問題文の条件は、そのままでは表に書けないものがあります。「誰が・何を・○か×か」の形に直してから写します。
| 問題文の条件 | 表への写し方 |
|---|---|
| A は野球ではない | A の野球に × |
| A はテニスか卓球のどちらか | A の行で、テニス・卓球以外に × |
| 野球を選んだのは C ではない | C の野球に ×(人と項目を入れかえて読む) |
| A と B は同じものを選んでいない | 当たり前(1 つに 1 人)。情報なし |
| A と C のどちらかが卓球 | 卓球の列で A・C 以外に × |
ここまでできれば十分
項目が 2 種類ある問題(種目と飲み物 など)では、表を横に 2 枚つなげます。
A・B・C の 3 人が、テニス・野球・サッカーから 1 つ、コーヒー・紅茶・ジュースから 1 つを選んだ。 ア テニスを選んだ人は紅茶を選んだ イ A はコーヒーではない ウ C は野球ではない
| テニス | 野球 | サッカー | コーヒー | 紅茶 | ジュース | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | × | ||||||
| B | |||||||
| C | × |
ア のような「X を選んだ人は Y」という条件は、X の ○ が誰かに決まった時点で、その人の Y にも ○と読みます。裏返すと、「Y でない人は X でもない」(対偶。zs-01)なので、紅茶に × が入った人のテニスにも × を入れられます。この読みかえができると、2 枚の表が互いに埋まっていきます。
もう一歩(発展)
1 人が 2 つ以上選ぶ問題(4 人がそれぞれ 2 種類の動物を飼っている など)では、「○ は各行に 1 つ」の約束が変わります。各行の ○ の数・各列の ○ の数を表のふちに書いておき、「この行はあと 1 つ」「この列はもう埋まった」と数えながら進めます。
犬・猫・鳥・魚を 4 人が 2 種類ずつ、どの動物もちょうど 2 人が飼っている。 A は犬と猫。B は犬を飼っていない。D は鳥を飼っていない。 → 鳥の列は A(犬と猫で埋まっている)× ・D × なので、鳥は B と C に決まる。
このように、列の残り人数から決まることが多いのが複数選択型の特徴です。
3. のべ数で数える ── 表が大きいときの近道
まずここだけ
会議への出席・試合への出場のように、○ の数が多い表では、○ の合計(のべ数)から攻めると早く決まります。
5 人・3 回の会議で、各回の出席者は 3 人ずつ。A は 3 回、B は 1 回、E は 2 回出席した。 のべ出席数 = 3 回 × 3 人 = 9。A + B + E = 6 なので、C と D の合計は 3 回。
行の合計(1 人の出席回数)と列の合計(1 回の出席人数)の両方が使えます。「合計が合わない」ことから、あるマスが × に決まることもあります。
ここまでできれば十分
「C と D は同じ回に出席していない」のような条件は、各列に C と D の ○ が 2 つ入らないと読みます。列ごとに「C か D か、どちらもいないか」の 3 通りしかないので、合計と合わせると候補が絞れます。
4. よくある間違い
| 間違い | 正しくは |
|---|---|
| 「どちらか」の条件で 2 つのマスに ○ を入れる | その 2 マス以外に × を入れる。○ は決まってから |
| ○ を入れたあと、同じ列の × を忘れる | ○ を入れたら行と列の両方を × で埋める |
| 「野球を選んだのは C ではない」を C の行全体に × と読む | C の野球 1 マスだけ × |
| 埋まらなかったマスについての選択肢を選ぶ | 確実にいえるのは埋まったマスだけ。「〜の場合もある」は不正解 |
| 「X の人は Y」を「Y の人は X」と読む | 逆は成り立たない。使えるのは対偶「Y でない人は X でない」 |
5. 解き方の型
- 人を縦・項目を横にした表を作る(項目が 2 種類なら横につなげる。複数選択ならふちに個数を書く)
- 条件を「誰が・何を・○か×か」に直して写す。「どちらか」は残りに ×、「〜を選んだのは C でない」は C のマスに ×
- ○ が入ったら行と列を × で埋める。残り 1 マスの行・列に ○ を入れる。くり返す
- 止まったら、候補が 2 つの行から仮定して矛盾を見る
- 選択肢は、埋まったマスと照らして「確実にいえる」ものだけを選ぶ
6. 小テストへ
→ 小テスト(zs-03)
関連する単元
- 前提:zs-01 命題と論理(「X の人は Y」の対偶)
- 次に進む:zs-04 順序関係、zs-05 位置関係(同じ表の考え方を並び順・座席に使う)
- 同じ考え方を使う:zs-06 試合(勝敗表)、zs-07 発言の真偽(仮定して矛盾を見る)
参考資料
- 人事院「国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)受験案内」── 基礎能力試験の出題分野(数的処理)
- 各都道府県・政令指定都市の職員採用試験受験案内(教養試験の出題分野)
受験のしらべ / https://juken-shirabe.com/koumuin/suteki/zs-03/ / 更新 2026-09-14