地方上級 / 判断推理 / zs-06

更新 2026-09-14

試合(リーグ戦・トーナメント)

この単元でできるようになること

試験での位置づけ

試合の問題は、判断推理の中でも数え方の公式が少しだけ入る単元です。地方上級・国家一般職・市役所のいずれでも見かけ、リーグ戦なら「勝敗表を埋める」、トーナメントなら「勝ち上がりの図をたどる」という 2 つの型がほとんどです。勝敗表の埋め方は対応関係(zs-03)と同じ発想で、試合数の数え方は場合の数(zs-16)の組み合わせそのものです。「勝ちの数と負けの数は等しい」という当たり前の事実が、いちばん強い武器になります。


1. リーグ戦の試合数と勝ち数の合計

まずここだけ

n チームの総当たり(1 回ずつ)の試合数は、n 個から 2 個を選ぶ組み合わせです。

試合数 = n × (n − 1) ÷ 2 5 チームなら 5 × 4 ÷ 2 = 10 試合、6 チームなら 15 試合、8 チームなら 28 試合

ホーム&アウェイで 2 回ずつ対戦するなら 2 倍です。

引き分けがなければ、1 試合につき勝ちが 1 つ・負けが 1 つ生まれます。したがって

全チームの勝ち数の合計 = 全チームの負け数の合計 = 試合数

5 チームで引き分けなし。A が 2 勝、B が 2 勝、D が 3 勝、E が 2 勝のとき、C は? 勝ち数の合計は 10。10 − (2 + 2 + 3 + 2) = 1 勝(3 敗)

ここまでできれば十分

「全勝が 1 チーム・全敗が 1 チーム・残りは同じ勝ち数」という型も、合計から一気に出せます。

9 チーム、引き分けなし。全勝 1・全敗 1・残り 7 チームは同じ勝ち数。 試合数 = 36。全勝は 8 勝、全敗は 0 勝。残り 7 チームの合計 = 36 − 8 = 28 → 4 勝ずつ

各チームの試合数は n − 1 なので、「3 勝 1 敗」のような成績を見たら、チーム数は 5 だとわかります。

もう一歩(発展)

引き分けがあるときは、「勝ちの合計 = 負けの合計」は成り立ちますが、試合数とは一致しません。引き分けは 2 チームに 1 つずつ数えられるので、全チームの引き分け数の合計は偶数で、引き分けの試合数の 2 倍です。「A・B・C の引き分けが合計 3」と書いてあれば、D も 1 つ以上引き分けているとわかります。


2. 勝敗表 ── 対称の位置に逆の印

まずここだけ

リーグ戦の問題は、縦に自チーム・横に相手チームを並べた勝敗表で解きます。

ABCD
A×
B21
C×
D

「A は C に勝った」なら、A の行の C の列に ○、C の行の A の列に ×。この「対称の位置に逆の印」を毎回入れるのが約束です。右端に勝ち数・負け数の欄を作り、「B は 2 勝 1 敗」のような条件を書き込みます。

ここまでできれば十分

表を埋める順番は次のとおりです。

  1. 「X は Y に勝った」をすべて ○× で入れる(対称の位置も)
  2. 「X は n 勝 m 敗」の条件で、その行に入る ○ と × の数を決める。残りのマスが 1 つなら確定
  3. 「X は Y より勝ち数が多い」の条件は、勝ち数の候補を絞ってから使う
  4. 決まらない場合は、空いている 1 試合を仮定して両方の場合を書き、選択肢のうち両方で成り立つものを選ぶ

4 チームなら試合は 6 つしかないので、仮定は多くても 2〜3 回で終わります。「確実にいえるもの」を問う問題は、全部の場合を書き出すのがいちばん確実です。

もう一歩(発展)

勝ち点(勝ち 3・引き分け 1・負け 0)の問題では、1 試合が生む勝ち点の合計に注目します。勝敗がついた試合は 3、引き分けの試合は 1 + 1 = 2 です。

試合数 m、引き分け d 試合なら、全チームの勝ち点の合計 = 3(m − d) + 2d = 3m − d

6 チーム(15 試合)で勝ち点の合計が 41 → d = 3 × 15 − 41 = 4 試合が引き分け

合計は 2m 以上 3m 以下の範囲にしかならないので、「あり得ない合計はどれか」という問題もこの式で片づきます。


3. トーナメント ── 負けたチームの数を数える

まずここだけ

トーナメント(勝ち抜き戦)では、1 試合ごとにちょうど 1 チームが負けて消えます。優勝チーム以外は全員 1 回ずつ負けるので、

試合数 = チーム数 − 1

不戦勝(シード)があってもなくても同じです。16 チームなら 15 試合、35 チームなら 34 試合。

チーム数が 2 のべき乗(8・16・32)なら、回戦ごとにチーム数が半分になります。16 チームなら 1 回戦 8 試合・2 回戦 4 試合・準決勝 2 試合・決勝 1 試合で、優勝チームの試合数は 4(回戦の数)です。

ここまでできれば十分

チーム数が 2 のべき乗でないときは、1 回戦で人数を調整します。

13 チーム。2 回戦を 8 チームで行うには? 1 回戦の試合数を x、不戦勝を y とすると、1 回戦に出るのは 2x チームなので 2x + y = 13。2 回戦に進むのは x + y = 8。 引き算して x = 5 試合、y = 3 チーム

「1 回戦を戦うチームは 2 回戦以降より 1 試合多い」ので、「A は 3 試合した」「B は 2 試合しかしていない」という条件から、誰が不戦勝だったか・何回戦で負けたかが読めます。

もう一歩(発展)

組み合わせが文章で与えられるトーナメント(「A 対 B の勝者と C 対 D の勝者が 2 回戦で対戦」など)は、図を描いてから条件を入れます。

8 チーム。1 回戦は A 対 B・C 対 D・E 対 F・G 対 H で、A 対 B の勝者と C 対 D の勝者、E 対 F の勝者と G 対 H の勝者が 2 回戦で対戦する。ア C は 2 試合した イ F は決勝で負けた ウ B は A に勝った エ D は 1 試合しかしていない エ から D は 1 回戦負け → C が 2 回戦へ。ウ から 2 回戦は B 対 C。ア から C は 2 回戦で負けた(勝てば 3 試合目がある)。よって決勝は B 対 F で、イ から優勝は B


4. よくある間違い

間違い正しくは
n チームの総当たりを n × (n − 1) 試合とする2 で割る。n(n − 1)/2。2 回戦総当たりなら 2 倍
引き分けがあるのに「勝ち数の合計 = 試合数」を使う引き分けの試合は勝ちを生まない。勝ちの合計 = 負けの合計 だけが使える
勝敗表で ○ を入れて、相手側の × を忘れる対称の位置に逆の印を、そのたびに入れる
トーナメントの試合数を回戦ごとに足して数え間違えるチーム数 − 1 で一発。不戦勝があっても同じ
「X は 2 試合した」を「2 回勝った」と読む2 試合 = 1 勝 1 敗(2 回戦で負け)。優勝以外は最後の試合が負け

5. 解き方の型

  1. リーグ戦かトーナメントかを見分ける。リーグ戦なら試合数 n(n − 1)/2、トーナメントなら n − 1
  2. リーグ戦:勝敗表を書き、○× を対称に入れる。勝ち数の合計 = 試合数(引き分けなし)で足りないチームを埋める
  3. 勝ち点の問題:合計 = 3m − d(m 試合・d 引き分け)
  4. トーナメント:図を描き、「決勝で負けた」「n 試合した」「X に勝った」を図に書き込んで優勝までたどる
  5. 決まらないときは 1 試合を仮定して両方書き、共通して成り立つものだけを答える

6. 小テストへ

→ 小テスト(zs-06

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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