地方上級 / 数的推理 / zs-13

更新 2026-09-14

割合・比・濃度

この単元でできるようになること

試験での位置づけ

数的推理の中で、割合・比・濃度は方程式を立てる練習の土台です。単独でも出ますし、速さ・仕事算・利益算の中にも「割合」の形でよく入ってきます。ここで「もとにする量はどれか」を毎回はっきりさせる癖をつけておくと、あとの単元の式を立てる速さが変わります。地方上級・国家一般職とも、数的推理は 1 問 2〜3 分で処理する必要があるので、てんびん図のような短い手順を持っておくことが大切です。


1. 割合 ── 「もとにする量」を先に決める

まずここだけ

割合の式は 1 本だけです。

くらべる量 = もとにする量 × 割合

よくある間違いは「A は B より 20%多い」を「B は A より 20%少ない」と読みかえてしまうことです。B = A ÷ 1.2 ≒ A × 0.833… なので、B は A より約 16.7% 少ないだけです。増し・引きは同じ%でも元に戻らないと覚えてください。

ここまでできれば十分

連続して変化する場合は、割合を掛け算でつなぎます。

定価 1,000 円の品を 2 割引きし、さらにその価格から 1 割引きした。 1,000 × 0.8 × 0.9 = 720 円(3 割引きの 700 円ではない)

増減の前後で「同じ量」を探すのも定番です。

ある学校の生徒数は、昨年より男子が 10%増え、女子が 10%減り、全体では 2%増えて 510 人になった。昨年の男子は何人か。 昨年の全体:510 ÷ 1.02 = 500 人。昨年の男子を x とすると 1.1x + 0.9(500 − x) = 510 → 0.2x = 60 → x = 300 人 検算:男子 300 × 1.1 = 330、女子 200 × 0.9 = 180、合計 510 ✓

答えが整数にならないときは、どこかで割合の向きを間違えています。実際の試験問題は整数になるように数が選ばれているので、整数にならなければ立て直すのが早道です。


2. 比 ── 「1 あたり」に直す

まずここだけ

比 a : b は「a 個と b 個の組」ではなく、「比の 1 あたりが同じ量」という意味です。実際の量は a × k、b × k と置きます(k は比の 1 あたりの量)。

A と B の所持金の比が 5 : 3 で、合計 2,400 円。 5k + 3k = 2,400 → k = 300 → A = 1,500 円、B = 900 円

比例配分:全体を a : b に分けるとき、a の側は 全体 × a/(a+b)。

ここまでできれば十分

連比は、共通の項をそろえます。

A : B = 2 : 3、B : C = 4 : 5 → B を 12 にそろえて A : B : C = 8 : 12 : 15

比の変化は、「変わらない量」を基準にします。

兄と弟の所持金の比は 7 : 4 だった。兄が 600 円使ったところ、比は 5 : 4 になった。弟の所持金はいくらか。 弟は変わらないので、弟を 4 にそろえる(すでに 4)。兄は 7 → 5 で 2 減り、それが 600 円 → 比の 1 = 300 円 → 弟は 1,200 円

「両方変わる」問題は、比の 1 あたりを k と置いて方程式にします。


3. 濃度 ── 食塩の量を追う

まずここだけ

食塩水の問題で計算するのは、いつも食塩の量です。

食塩の量 = 食塩水の量 × 濃度

8% の食塩水 300 g に水を 100 g 加える。 食塩 = 300 × 0.08 = 24 g、食塩水 = 400 g → 24 ÷ 400 = 6%

ここまでできれば十分

てんびん図:2 つの食塩水を混ぜるとき、混ぜた後の濃度は、量の比の逆比の位置に来ます。

5% を 200 g と 15% を 300 g 混ぜる。 量の比 200 : 300 = 2 : 3 → 濃度の差 10% を 3 : 2(逆比)に分ける → 5 + 10 × 3/5 = 11% 検算:食塩 10 + 45 = 55 g、食塩水 500 g → 11% ✓

てんびん図は「水」を 0% の食塩水、「食塩」を 100% の食塩水として同じように使えます。

もう一歩(発展)

入れ替えの問題:A と B から同じ量ずつ取り出して入れ替えると、どちらも同じ量の水と食塩をやり取りするので、入れ替え後の 2 つの濃度は、全体を混ぜたときの濃度をはさんで、量の逆比の位置に来ます。式で解くより、てんびん図で「全体の平均」を先に出すと速くなります。


4. よくある間違い

間違い正しくは
20%増しのあと 20%引きで元に戻る1.2 × 0.8 = 0.96 で 4%減る
5% と 15% を混ぜたら 10%同じ量のときだけ。量の逆比で決まる
比 5 : 3 を「5 人と 3 人」5k と 3k。k を求める
水を加えたら食塩も薄まる(減る)食塩の量は変わらない

5. 解き方の型

  1. 「もとにする量」に印をつける(〜の、〜より の直前)
  2. 割合は小数か分数に直し、増し・引きは 1 ± p にする
  3. 比は k を置く。濃度は食塩の量を表にする
  4. 答えが整数にならなければ、割合の向きを疑う

6. 小テストへ

→ 小テスト(zs-13

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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