公務員試験 / 制度
重要判例 120
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- 法律 5 科目の単元(zh・zg・zm・zc・zr)に出てくる判例のうち、5 択で「結論を逆にした肢」「別の事件の結論を当てた肢」に化けやすいものを 120 件、科目ごとに表にしました。新しい判例は足していません。
- 「ひっかけの型」の列は、その判例がどう誤答に加工されるかです。表を上から読むより、右の列を隠して「結論」を言えるかを試すほうが早く終わります。
- 年は判決の年です。月日は単元に書いてあるものだけ添えています。結論の言い回しが単元と違って見えたら、単元の解説が正です。
憲法 42 件(zh-01〜zh-10)
人権総論・私人間効力(zh-01)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 砂川事件 | 最大判昭和 34 年(1959 年)12 月 16 日 | 駐留米軍と 9 条・安保条約の審査 | 駐留米軍は 9 条 2 項の「戦力」でなく、高度に政治性のある条約は一見きわめて明白に違憲無効でない限り審査しない | 苫米地事件の「留保なし」と入れかえる | zh-01 |
| マクリーン事件 | 最大判昭和 53 年(1978 年)10 月 4 日 | 外国人の政治活動と在留更新 | 人権は性質上可能な限り外国人にも及ぶが、在留中の政治活動を更新拒否の消極的事情としてよい | 「政治活動は保障されない」と結論を逆にする/「保障されるから更新拒否は違法」と片方だけ書く | zh-01 |
| 八幡製鉄事件 | 最大判昭和 45 年(1970 年)6 月 24 日 | 会社の政治献金 | 定款の目的の範囲内で有効。法人にも政治的行為の自由がある | 南九州税理士会の「無効」を当てる | zh-01 |
| 南九州税理士会事件 | 最判平成 8 年(1996 年)3 月 19 日 | 強制加入団体の政治献金用特別会費 | 目的の範囲外で無効 | 八幡製鉄の「有効」を当てる/災害復興寄付を認めた群馬司法書士会事件(平成 14 年)と混ぜる | zh-01 |
| 猿払事件 | 最大判昭和 49 年(1974 年)11 月 6 日 | 公務員の政治的行為の禁止 | 合憲。合理的関連性の基準 | 「LRA の基準で違憲」とする | zh-01 |
| 堀越事件 | 最判平成 24 年(2012 年)12 月 7 日 | 非管理職の休日の機関紙配布 | 「政治的行為」を限定解釈して無罪。猿払を変更していない | 「猿払を判例変更した」とする | zh-01 |
| 全農林警職法事件 | 最大判昭和 48 年(1973 年)4 月 25 日 | 公務員の争議行為の一律禁止 | 合憲(判例変更)。代償措置(人事院)などが理由 | 全逓東京中郵・都教組の「限定解釈」を現在の判例として書く | zh-01・zh-06 |
| 三菱樹脂事件 | 最大判昭和 48 年(1973 年)12 月 12 日 | 思想を理由とする本採用拒否 | 19 条・14 条は私人間に直接適用されない(間接適用説)。雇入れ拒否は当然には違法でない | 「直接適用説」とする/「拒否は違法」とする | zh-01・zr-01 |
幸福追求権・平等(zh-02)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 京都府学連事件 | 最大判昭和 44 年(1969 年)12 月 24 日 | デモの写真撮影 | 承諾なしにみだりに撮影されない自由はあるが、現行犯性・必要性緊急性・相当性があれば令状なしでも適法 | 「令状のない撮影は違憲」とする | zh-02 |
| 住基ネット事件 | 最判平成 20 年(2008 年)3 月 6 日 | 本人確認情報の管理 | 個人情報をみだりに開示されない自由はあるが、住基ネットは合憲 | 「プライバシー侵害で違憲」とする | zh-02・zg-07 |
| 尊属殺重罰規定違憲判決 | 最大判昭和 48 年(1973 年)4 月 4 日 | 尊属殺の法定刑 | 違憲。目的は合理的だが手段(刑の重さ)が過剰。最高裁初の法令違憲 | 「目的が不合理だから違憲」とする | zh-02 |
| 国籍法違憲判決 | 最大判平成 20 年(2008 年)6 月 4 日 | 準正を国籍取得の要件とする規定 | 違憲。事情の変化で合理的関連性を失った | 「立法当時から不合理」とする | zh-02 |
| 非嫡出子相続分違憲決定 | 最大決平成 25 年(2013 年)9 月 4 日 | 相続分を嫡出子の 2 分の 1 | 違憲。確定済みの相続には影響しない | 「過去の相続もやり直し」とする | zh-02・zm-12 |
| 再婚禁止期間違憲判決 | 最大判平成 27 年(2015 年)12 月 16 日 | 女性のみ 6 か月の再婚禁止 | 100 日を超える部分が違憲。国家賠償は否定 | 「規定全体が違憲」/「国賠も認容」とする | zh-02・zg-10 |
| 夫婦同氏合憲判決 | 最大判平成 27 年(2015 年)12 月 16 日 | 民法 750 条 | 合憲(令和 3 年の最大決も維持) | 同じ日の再婚禁止期間の結論(一部違憲)を当てる | zh-02・zm-12 |
精神的自由①(zh-03)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 謝罪広告事件 | 最大判昭和 31 年(1956 年)7 月 4 日 | 謝罪広告の強制 | 真相を告白し陳謝の意を表明する程度なら 19 条に反しない | 「良心の自由を侵し違憲」とする | zh-03 |
| 君が代起立斉唱事件 | 最判平成 23 年(2011 年)5 月 30 日 | 起立斉唱の職務命令 | 間接的な制約はあるが、必要性・合理性があり合憲 | 「制約は一切ない」とする | zh-03 |
| エホバの証人剣道受講拒否事件 | 最判平成 8 年(1996 年)3 月 8 日 | 信仰上の理由で剣道を拒否した学生の退学処分 | 代替措置を検討せず処分したのは裁量権の逸脱・濫用で違法 | 「20 条違反で違憲」と枠組みをすり替える | zh-03・zg-03 |
| 津地鎮祭事件 | 最大判昭和 52 年(1977 年)7 月 13 日 | 市の地鎮祭への公金支出 | 合憲。目的効果基準。政教分離は制度的保障 | 愛媛玉串料と合憲・違憲を入れかえる | zh-03 |
| 愛媛玉串料訴訟 | 最大判平成 9 年(1997 年)4 月 2 日 | 県の玉串料支出 | 違憲。最高裁初の政教分離違反 | 「習俗化した行事で合憲」とする | zh-03 |
| 空知太神社事件 | 最大判平成 22 年(2010 年)1 月 20 日 | 市有地の神社への無償提供 | 違憲。目的効果基準を前面に出さず総合判断 | 「目的効果基準を適用した」とする/同日の富平神社事件(譲与は合憲)と混ぜる | zh-03 |
| 東大ポポロ事件 | 最大判昭和 38 年(1963 年)5 月 22 日 | 学生の演劇発表会への警察官の立入り | 実社会の政治的社会的活動にあたる集会は大学の自治の保障を受けない | 「学生の集会はすべて保障される」とする | zh-03 |
表現の自由(zh-04)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 博多駅事件 | 最大決昭和 44 年(1969 年)11 月 26 日 | テレビフィルムの提出命令 | 取材の自由は「十分尊重に値する」が、比較衡量で提出命令は合憲 | 「取材の自由も 21 条で保障される」と言い回しを強める | zh-04 |
| 税関検査事件 | 最大判昭和 59 年(1984 年)12 月 12 日 | 検閲の定義 | 行政権が主体・発表前・網羅的一般的の要件。絶対的禁止。税関検査は検閲でない | 「公共の福祉のため例外がある」とする | zh-04 |
| 北方ジャーナル事件 | 最大判昭和 61 年(1986 年)6 月 11 日 | 裁判所による出版の事前差止め | 検閲ではないが事前抑制。真実でない or 公益目的でないことが明白+重大で著しく回復困難な損害のときだけ許される | 「裁判所の差止めは検閲」とする | zh-04・zm-11 |
| 泉佐野市民会館事件 | 最判平成 7 年(1995 年)3 月 7 日 | 過激派集会への会館不許可 | 明らかな差し迫った危険が具体的に予見される場合で適法 | 上尾の「違法」を当てる | zh-04 |
| 上尾市福祉会館事件 | 最判平成 8 年(1996 年)3 月 15 日 | 反対派の妨害を理由とする不許可 | 警備でも防げないなどの特別な事情がない限り不可。本件は違法 | 泉佐野の「適法」を当てる | zh-04 |
| 徳島市公安条例事件 | 最大判昭和 50 年(1975 年)9 月 10 日 | 「交通秩序を維持すること」の明確性/条例と法律 | 一般人の理解で判断できる基準が読み取れれば合憲。法律と条例は趣旨・目的・内容・効果を比較 | 「不明確で違憲」とする/「法律に規定がなければ条例は常に有効」とする | zh-04・zh-10・zc-01 |
経済的自由・人身の自由(zh-05)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 小売市場距離制限事件 | 最大判昭和 47 年(1972 年)11 月 22 日 | 小売市場の距離制限 | 積極目的。明白性の原則で合憲 | 薬事法の「違憲」を当てる | zh-05 |
| 薬事法距離制限事件 | 最大判昭和 50 年(1975 年)4 月 30 日 | 薬局の距離制限 | 消極目的。より緩やかな手段があり違憲 | 「積極目的として合憲」とする | zh-05 |
| 森林法共有林事件 | 最大判昭和 62 年(1987 年)4 月 22 日 | 持分 2 分の 1 以下の分割請求禁止 | 目的達成に必要な限度を超え違憲 | 「合憲」とする | zh-05 |
| 奈良県ため池条例事件 | 最大判昭和 38 年(1963 年)6 月 26 日 | 条例による耕作禁止と補償 | 条例で財産権を規制でき、内在的制約なので補償不要 | 「条例では規制できない」「補償が要る」とする | zh-05・zg-10 |
| 河川附近地制限令事件 | 最大判昭和 43 年(1968 年)11 月 27 日 | 補償規定のない法律 | 29 条 3 項を直接の根拠に請求できるので法律は違憲でない | 「補償規定がなければ違憲」とする | zh-05・zg-10 |
社会権・参政権・統治(zh-06〜zh-10)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 朝日訴訟 | 最大判昭和 42 年(1967 年)5 月 24 日 | 生活保護基準 | 原告死亡で訴訟終了。「念のため」の意見で、基準の判断は厚生大臣の裁量 | 「基準を違憲とした」とする | zh-06・zg-09 |
| 堀木訴訟 | 最大判昭和 57 年(1982 年)7 月 7 日 | 障害福祉年金と児童扶養手当の併給禁止 | 合憲。立法府の広い裁量 | 「併給禁止は違憲」とする | zh-02・zh-06 |
| 旭川学力テスト事件 | 最大判昭和 51 年(1976 年)5 月 21 日 | 教育内容の決定権 | 教師に一定の教授の自由はあるが完全な自由はない。国は必要かつ相当な範囲で決定できる | 「教師に大学と同じ教授の自由」「国は一切介入不可」とする | zh-03・zh-06 |
| 在外日本人選挙権訴訟 | 最大判平成 17 年(2005 年)9 月 14 日 | 在外国民の選挙区投票の制限 | 違憲。立法不作為の国家賠償も認容(1 人 5,000 円) | 「違憲状態にとどめた」とする/在宅投票制度廃止事件(国賠否定)と混ぜる | zh-06・zh-09・zg-10 |
| 郵便法違憲判決 | 最大判平成 14 年(2002 年)9 月 11 日 | 郵便物の損害賠償の免責 | 書留の故意・重過失、特別送達の軽過失まで免責する部分は 17 条違反で違憲 | 「郵便法全体が違憲」「合憲」とする | zh-06・zg-10 |
| 苫米地事件 | 最大判昭和 35 年(1960 年)6 月 8 日 | 抜き打ち解散の効力 | 高度に政治性のある国家行為は審査の外(統治行為論)。有効無効の判断自体をしない | 「解散を有効と判断した」とする/砂川の「留保つき」を当てる | zh-08・zh-09 |
| 警察予備隊違憲訴訟 | 最大判昭和 27 年(1952 年)10 月 8 日 | 抽象的な違憲確認 | 具体的事件を離れて法令の合憲性を判断する権限は裁判所にない | 「最高裁は抽象的審査もできる」とする | zh-09 |
| 板まんだら事件 | 最判昭和 56 年(1981 年)4 月 7 日 | 寄付金返還と本尊の真偽 | 前提に宗教上の教義の判断が必要で、法律上の争訟にあたらない | 「金銭請求だから法律上の争訟」とする | zh-09 |
| 岩沼市議会事件 | 最大判令和 2 年(2020 年)11 月 25 日 | 地方議員の出席停止処分 | 司法審査の対象になる(昭和 35 年判決を変更) | 「出席停止は対象外」と古い判例のまま書く | zh-09 |
行政法 25 件(zg-01〜zg-10)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 宜野座村工場誘致事件 | 最判昭和 56 年(1981 年)1 月 27 日 | 村長交代で誘致協力を撤回 | 施策の変更は自由だが、代償措置なく信頼を裏切れば不法行為責任 | 「計画の変更自体が違法」とする | zg-01・zg-03 |
| 青色申告承認事件 | 最判昭和 62 年(1987 年)10 月 30 日 | 租税法律関係と信義則 | 適用はあり得るが、公的見解の表示などの特別の事情が要る(本件は否定) | 「租税関係には信義則が一切適用されない」とする | zg-01 |
| 余目町個室付浴場事件 | 最判昭和 53 年(1978 年) | 開業阻止目的の児童遊園認可 | 行政権の著しい濫用で違法。認可を前提とする処分・処罰はできない | 「認可は有効なので営業停止も適法」とする | zg-01・zg-02 |
| 公定力と国家賠償 | 最判昭和 36 年(1961 年)4 月 21 日 | 取消判決なしの国賠請求 | 取消し・無効確認の判決を得なくても国賠を請求できる | 「公定力があるので先に取消判決が要る」とする | zg-02・zg-10 |
| 譲渡所得課税無効事件 | 最判昭和 48 年(1973 年)4 月 26 日 | 明白でない瑕疵と無効 | 第三者の行為による課税など例外的事情があれば、明白でなくても無効 | 「無効には常に明白性が要る」とする | zg-02 |
| 菊田医師事件 | 最判昭和 63 年(1988 年)6 月 17 日 | 指定医師の指定の撤回 | 法律の明文の根拠がなくても撤回できる | 「撤回には法律の根拠が要る」とする | zg-02 |
| 伊方原発訴訟 | 最判平成 4 年(1992 年)10 月 29 日 | 原子炉設置許可の審査方法 | 調査審議の過程に看過し難い過誤・欠落があるかを審査。許可は適法 | 「許可を違法とした」とする | zg-03 |
| 個人タクシー事件 | 最判昭和 46 年(1971 年)10 月 28 日 | 免許審査の手続 | 審査基準を設定し主張・立証の機会を与えるべきで、欠けば違法 | 「手続は行政庁の自由」とする | zg-03 |
| 監獄法施行規則事件 | 最判平成 3 年(1991 年)7 月 9 日 | 14 歳未満の接見禁止規則 | 委任の範囲を超え無効 | 銃刀法サーベル登録事件(範囲内で適法)と入れかえる | zg-03 |
| 土地区画整理事業計画事件 | 最大判平成 20 年(2008 年)9 月 10 日 | 事業計画決定の処分性 | 処分性あり(「青写真」とした昭和 41 年判決を変更) | 「青写真にすぎず処分性なし」と古い判例のまま書く | zg-03・zg-09 |
| 用途地域指定事件 | 最判昭和 57 年(1982 年)4 月 22 日 | 用途地域指定の処分性 | 処分性なし。一般的・抽象的な効果 | 土地区画整理事業計画の「あり」を当てる | zg-03・zg-09 |
| 品川マンション事件 | 最判昭和 60 年(1985 年)7 月 16 日 | 行政指導中の建築確認留保 | 従わない意思を真摯かつ明確に表明した後の留保は違法 | 「行政指導が続く限り留保は適法」とする | zg-04・zg-06 |
| 武蔵野市教育施設負担金事件 | 最判平成 5 年(1993 年)2 月 18 日 | 指導要綱に基づく負担金 | 任意の協力の限度を超え事実上強制したもので違法 | 「行政指導だから適法」とする | zg-04 |
| 病院開設中止勧告事件 | 最判平成 17 年(2005 年)7 月 15 日 | 勧告(行政指導)の処分性 | 保険医療機関の指定を受けられなくなる事実上の効果から処分性あり | 「行政指導には一切処分性がない」とする | zg-04・zg-09 |
| 川崎民商事件 | 最大判昭和 47 年(1972 年)11 月 22 日 | 質問検査と 35 条・38 条 | 刑事手続以外にも及び得るが、本件は反しない | 「行政調査には一切及ばない」/「本件は違憲」とする | zh-05・zg-04 |
| 農業共済組合事件 | 最大判昭和 41 年(1966 年)2 月 23 日 | 強制徴収の手段がある債権の民事訴訟 | 民事訴訟での請求は許されない | 「民事訴訟でも請求できる」とする | zg-05 |
| 宝塚市パチンコ条例事件 | 最判平成 14 年(2002 年)7 月 9 日 | 行政上の義務の民事執行 | 行政権の主体としての訴えは法律上の争訟でなく不適法 | 「民事訴訟で履行を求められる」とする | zg-05 |
| 一級建築士免許取消事件 | 最判平成 23 年(2011 年) | 不利益処分の理由提示 | 処分基準のどこにどう当てはめたか分からなければ不十分で取消し | 「原因事実と根拠法条を示せば足りる」とする | zg-06 |
| 主婦連ジュース事件 | 最判昭和 53 年(1978 年)3 月 14 日 | 消費者団体の不服申立て適格 | 一般消費者の利益は反射的利益で否定 | 「消費者にも適格あり」とする | zg-08・zg-09 |
| もんじゅ事件 | 最判平成 4 年(1992 年)9 月 22 日 | 周辺住民の原告適格(無効確認訴訟) | 生命・身体に直接的かつ重大な被害を受けるおそれのある住民に肯定 | 「否定」とする/近鉄特急料金・伊場遺跡(否定)と混ぜる | zg-09 |
| 小田急高架訴訟(原告適格) | 最大判平成 17 年(2005 年)12 月 7 日 | 沿線住民の原告適格 | 関係法令も参照し、著しい被害のおそれのある住民に肯定 | 「否定」とする/本案判決(平成 18 年・適法)と混ぜる | zg-03・zg-09 |
| 芦別事件 | 最判昭和 53 年(1978 年)10 月 20 日 | 無罪確定と公訴提起の違法 | 起訴時に合理的な嫌疑があれば違法でない | 「無罪が確定すれば起訴は違法」とする | zg-10 |
| 高知落石事件 | 最判昭和 45 年(1970 年)8 月 20 日 | 道路管理の瑕疵と予算 | 予算不足は免責の理由にならない | 「予算がなければ免責」とする | zg-10 |
| 筑豊じん肺訴訟 | 最判平成 16 年(2004 年)4 月 27 日 | 規制権限の不行使 | 省令改正権限の不行使は違法 | 宅建業者事件・クロロキン(違法でない)と入れかえる | zg-10 |
| 在宅投票制度廃止事件 | 最判昭和 60 年(1985 年)11 月 21 日 | 立法不作為の国賠 | 容易に想定し難い例外的な場合を除き違法でない | 在外選挙権訴訟の「違法・認容」を当てる | zh-09・zg-10 |
民法 27 件(zm-01〜zm-12)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 阪神電鉄事件 | 大判昭和 7 年(1932 年)10 月 6 日 | 胎児の間の法定代理 | 停止条件説。胎児中の示談は認めない | 「母が代理して示談できる」とする | zm-01 |
| 94 条 2 項の第三者の要件 | 最判昭和 44 年(1969 年)5 月 27 日 | 善意・無過失・登記 | 善意で足り、無過失も登記も不要 | 「善意無過失が必要」「登記が必要」とする | zm-02 |
| 94 条 2 項類推(放置型) | 最判昭和 45 年(1970 年)9 月 22 日 | 不実登記を知りつつ放置 | 善意の第三者を保護 | 「真の権利者が作った外形でなければ類推不可」とする | zm-02 |
| 詐欺取消し前の第三者 | 最判昭和 49 年(1974 年)9 月 26 日 | 96 条 3 項の第三者と登記 | 登記は不要 | 解除前の第三者(登記必要)と入れかえる | zm-02・zm-05 |
| 取消し後の第三者 | 大判昭和 17 年(1942 年)9 月 30 日 | 取消し後に現れた第三者 | 96 条 3 項でなく177 条の対抗問題。先に登記した方が勝つ | 「取消し後も 96 条 3 項で処理」とする | zm-02・zm-05 |
| 無権代理人が本人を単独相続 | 最判昭和 40 年(1965 年)6 月 18 日 | 相続後の追認拒絶 | 信義則上拒絶できず契約は当然に有効 | 本人が無権代理人を相続した場合(拒絶できる・昭和 37 年)と入れかえる | zm-03 |
| 本人が無権代理人を相続 | 最判昭和 37 年(1962 年)4 月 20 日 | 相続後の追認拒絶 | 本人の立場で拒絶できる(117 条の責任は相続する・昭和 48 年) | 「当然に有効になる」とする | zm-03 |
| 日常家事代理権と 110 条 | 最判昭和 44 年(1969 年)12 月 18 日 | 761 条を基本代理権にできるか | そのままは不可。日常家事の範囲内と信ずる正当な理由があるときに限り趣旨を類推 | 「110 条をそのまま適用」とする | zm-03・zm-12 |
| 時効完成後の債務承認 | 最大判昭和 41 年(1966 年)4 月 20 日 | 完成を知らずに承認した後の援用 | 信義則上援用できない | 「完成を知らなければ援用できる」とする | zm-04 |
| 占有の承継と善意無過失 | 最判昭和 53 年(1978 年)3 月 6 日 | 前主の占有を合わせるときの判断時点 | 最初の占有者の開始時で判断 | 「承継人自身について見る」とする | zm-04 |
| 背信的悪意者 | 最判昭和 43 年(1968 年)8 月 2 日 | 177 条の第三者 | 背信的悪意者は第三者にあたらない(単純悪意者はあたる) | 「悪意者は一律に排除」とする | zm-05 |
| 背信的悪意者からの転得者 | 最判平成 8 年(1996 年)10 月 29 日 | 転得者の扱い | 転得者自身が背信的悪意者でなければ保護(相対的判断) | 「転得者も常に保護されない」とする | zm-05 |
| 取得時効と登記 | 最判昭和 41 年(1966 年)11 月 22 日/最判昭和 33 年(1958 年)8 月 28 日 | 完成前・完成後の第三者 | 完成前の第三者には登記なくして対抗可、完成後の第三者には登記が要る | 前後を入れかえる | zm-05 |
| 解除前の第三者 | 最判昭和 33 年(1958 年)6 月 14 日 | 545 条 1 項ただし書の第三者 | 善意悪意を問わず保護されるが登記が必要 | 取消し前の第三者(登記不要)と入れかえる | zm-05・zm-10 |
| 相続放棄と登記 | 最判昭和 42 年(1967 年)1 月 20 日 | 放棄後の差押債権者 | 放棄は絶対的で登記なくして対抗できる | 遺産分割後の第三者(登記必要)を当てる | zm-05 |
| 即時取得と占有改定 | 最判昭和 35 年(1960 年)2 月 11 日 | 占有改定で「占有を始めた」といえるか | 不可(指図による占有移転は可・昭和 57 年) | 「指図による占有移転も不可」とする | zm-05 |
| 共有者の単独占有 | 最判昭和 41 年(1966 年)5 月 19 日 | 過半数持分者からの明渡し請求 | 当然には請求できない | 「過半数なら明渡しを請求できる」とする | zm-06 |
| 通行地役権の時効取得 | 最判昭和 30 年(1955 年)12 月 26 日 | 通路の開設者 | 要役地所有者が開設したことが必要 | 「誰が作った通路でも可」とする | zm-06 |
| 賃料譲渡後の物上代位 | 最判平成 10 年(1998 年)1 月 30 日 | 賃料債権が譲渡された後の差押え | 払渡し前なら差し押さえて物上代位できる | 「譲渡後はできない」とする | zm-07 |
| 更地への抵当権と法定地上権 | 最判昭和 36 年(1961 年)2 月 10 日 | 設定後に建物を建築 | 不成立(建築を承認していても同じ) | 「承認していれば成立」とする | zm-07 |
| 安全配慮義務 | 最判昭和 50 年(1975 年)2 月 25 日 | 国と公務員の関係 | 信義則上の義務。違反は債務不履行として構成 | 「不法行為でしか構成できない」とする | zm-08・zr-04 |
| 債権譲渡の同時到達 | 最判昭和 55 年(1980 年)1 月 11 日 | 確定日付ある通知が同時に到達 | 各譲受人は全額を請求でき、債務者は拒めない | 「按分でしか請求できない」とする/優劣を確定日付の先後で決める(昭和 49 年は到達の先後) | zm-09 |
| 信頼関係破壊の法理 | 最判昭和 28 年(1953 年)9 月 25 日 | 無断転貸と解除 | 背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば解除権は発生しない | 「無断転貸があれば常に解除できる」とする | zm-10 |
| 慰謝料請求権の相続 | 最大判昭和 42 年(1967 年)11 月 1 日 | 被害者本人の慰謝料 | 請求の意思表明がなくても当然に相続 | 「意思表明が必要」と旧判例で書く | zm-11 |
| 使用者責任と外形理論 | 最判昭和 40 年(1965 年)11 月 30 日 | 「事業の執行について」 | 外形から職務の範囲内なら、被用者の私利目的でも該当(相手方が悪意・重過失なら追及不可・昭和 42 年) | 「私利目的なら該当しない」とする | zm-11 |
| 有責配偶者からの離婚請求 | 最大判昭和 62 年(1987 年)9 月 2 日 | 不貞をした側の請求 | 長期別居・未成熟子なし・過酷でない、の場合は認められうる | 「一切認められない」と旧判例で書く | zm-12 |
| 推定の及ばない子 | 最判昭和 44 年(1969 年)5 月 29 日 | 772 条の推定と親子関係不存在確認 | 懐胎の可能性がないことが外観上明らかなら推定は及ばない(外観説)。同居中の DNA 不一致では及ぶ(平成 26 年) | 「DNA 鑑定で不一致なら推定は及ばない」とする | zm-12 |
刑法 15 件(zc-01〜zc-06)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 米兵ひき逃げ事件 | 最決昭和 42 年 10 月 24 日 | 同乗者の介在行為と因果関係 | 因果関係なし。経験上普通予想できない | 「肯定した」とする(否定例はこれだけ) | zc-01 |
| 大阪南港事件 | 最決平成 2 年 11 月 20 日 | 第三者の暴行が死期を早めた | 因果関係あり。死因となる傷害を犯人が形成 | 「第三者の介在で否定」とする | zc-01 |
| シャクティパット事件 | 最決平成 17 年 7 月 4 日 | 不作為による殺人 | 先行行為と排他的支配から作為義務を認め、不作為の殺人罪成立 | 「保護責任者遺棄致死にとどまる」とする | zc-01 |
| ホテル覚醒剤事件 | 最決平成元年 12 月 15 日 | 不作為の因果関係 | 救命が「合理的な疑いを超える程度に確実」なら肯定。保護責任者遺棄致死 | 「防げた可能性で足りる」とする | zc-01 |
| 素手の相手に包丁を構えた事件 | 最判平成元年 11 月 13 日 | 素手の相手に包丁を構えて脅す | 構えて脅しただけなら相当性の範囲内で正当防衛 | 「包丁を使えば常に過剰防衛」とする | zc-02 |
| 勘違い騎士道事件 | 最決昭和 62 年 3 月 26 日 | 誤想過剰防衛 | 傷害致死罪は成立するが、36 条 2 項を適用または準用して減軽できる | 「誤想防衛で無罪」とする | zc-02 |
| たぬき・むじな事件 | 大判大正 14 年 6 月 9 日 | 客体の認識 | 事実の錯誤。故意なし・無罪 | むささび・もまの「有罪」を当てる | zc-03 |
| むささび・もま事件 | 大判大正 13 年 4 月 25 日 | 禁止を知らなかった | 違法性の錯誤。故意あり・有罪 | たぬき・むじなの「無罪」を当てる | zc-03 |
| 方法の錯誤と数故意犯説 | 最判昭和 53 年 7 月 28 日 | 方法の錯誤で 2 人に結果 | 法定的符合説。両方に強盗殺人未遂罪 | 「故意犯は 1 つだけ」(一故意犯説)とする | zc-03 |
| クロロホルム事件 | 最決平成 16 年(2004 年)3 月 22 日 | 2 段階の殺害計画の着手時期 | 第 1 行為の開始時に殺人の着手 | 「第 2 行為の開始時」と後ろにずらす | zc-04 |
| 練馬事件 | 最大判昭和 33 年(1958 年)5 月 28 日 | 共謀共同正犯 | 実行に関与しない共謀者も共同正犯。順次共謀でもよい | 「共謀共同正犯を否定」とする | zc-04 |
| スワット事件 | 最決平成 15 年(2003 年)5 月 1 日 | 黙示の共謀 | 黙示の意思の連絡でも共謀共同正犯成立 | 「共謀は明示に限る」とする | zc-04 |
| 業務上横領と 65 条 | 最判昭和 32 年(1957 年)11 月 19 日 | 非占有者の加担 | 業務上横領罪の共同正犯が成立し、刑は単純横領 | 罪名と刑を同じにそろえる | zc-04 |
| 平安神宮事件 | 最決平成元年(1989 年)7 月 14 日 | 人のいない建物部分への放火 | 全体が物理的・機能的に一体で現住建造物等放火 | 「非現住建造物等放火」とする | zc-06 |
| 公文書の写真コピーの改ざん | 最判昭和 51 年(1976 年)4 月 30 日 | 写真コピーの改ざん | コピーも原本と同様の機能・信用性があり公文書偽造 | 「原本でないので偽造にならない」とする | zc-06 |
労働法 11 件(zr-01〜zr-04)
| 事件名(通称) | 年 | 争点 | 結論 | ひっかけの型 | 単元 |
|---|---|---|---|---|---|
| 横浜南労働基準監督署長事件 | 最判平成 8 年 11 月 28 日 | 持込み運転手の労働者性 | 実態で判断し、本件は労働者にあたらない | 「契約の形式で決まる」「本件は労働者」とする | zr-01 |
| 大日本印刷事件 | 最判昭和 54 年 7 月 20 日 | 採用内定の法的性質 | 始期付・解約権留保付の労働契約が成立。取消しは客観的に合理的な事由に限る | 「内定は契約でなく自由に取り消せる」とする | zr-01 |
| 秋北バス事件 | 最大判昭和 43 年 12 月 25 日 | 就業規則の不利益変更 | 合理的な条項なら反対する労働者も拘束 | 「全員の個別同意が必要」とする | zr-01 |
| フジ興産事件 | 最判平成 15 年 10 月 10 日 | 就業規則の周知 | 周知手続がなければ拘束力なし | 「届け出れば周知不要」とする | zr-01・zr-02 |
| みちのく銀行事件 | 最判平成 12 年 9 月 7 日 | 多数組合が同意した不利益変更 | 特定の層に大きな不利益を負わせる変更は合理性を欠く | 「過半数組合が同意すれば常に有効」とする | zr-01 |
| 林野庁白石営林署事件 | 最判昭和 48 年 3 月 2 日 | 年休の性質 | 要件を満たせば当然に発生。使用者の承認は不要で、利用目的は自由 | 「目的を告げる義務がある」「承認が要る」とする | zr-02 |
| 高知放送事件 | 最判昭和 52 年 1 月 31 日 | 放送事故を理由とする解雇 | 解雇事由に当たっても著しく不合理なら権利濫用で無効 | 「就業規則の事由に当たれば有効」とする | zr-02 |
| 朝日放送事件 | 最判平成 7 年 2 月 28 日 | 雇用主以外の「使用者」 | 労働条件を現実的かつ具体的に支配・決定できる地位にあればその限りで使用者 | 「雇用主以外は一切使用者にならない」とする | zr-03 |
| 三井倉庫港運事件 | 最判平成元年 12 月 14 日 | ユニオン・ショップと別組合加入者 | 別組合加入者の解雇義務を定める部分は無効 | 「別組合に入れば解雇できる」とする | zr-03 |
| 東亜ペイント事件 | 最判昭和 61 年 7 月 14 日 | 転勤命令の権利濫用 | 必要性なし・不当な動機・著しい不利益のいずれかで濫用。単身赴任は通常甘受すべき範囲 | 「単身赴任を伴えば濫用」とする | zr-04 |
| 大阪医科薬科大学事件 | 最判令和 2 年 10 月 13 日 | アルバイト職員への賞与不支給 | 不合理とまではいえない(同日のメトロコマース事件の退職金も同じ) | ハマキョウレックス・日本郵便(手当・休暇は不合理)の結論を当てる | zr-04 |